【プロレス観戦記】新日本プロレス・SHIMONOSEKI IMPACT~海響決戦~ 2026 Presented by BOAT RACE下関(2026年08月30日・日)

せかぷろ

新日本プロレス・SHIMONOSEKI IMPACT~海響決戦~ 2026 Presented by BOAT RACE下関

(2026年08月30日・日・海峡メッセ下関:1,817人【超満員札止め】)

イントロダクション

昨年開催され好評を博したボートレース下関とのコラボイベント「SHIMONOSEKI IMPACT」が、今年も開催された。

G1 CLIMAX終了直後一発目の大会という絶妙なタイミングでの開催である。

大会の中身自体はいち地方大会のそれに過ぎないが、回数を重ねていけば唐津のように下関とNJPWの強力なコラボ関係へ発展していく可能性を秘めている。

その意味でも、継続して開催していくことには大きな価値があると言えるだろう。

何より、日本で初めて競艇場プロレスを行ったというアドバンテージが下関にはある。

このイベントが定着していけば、間違いなく下関のプロレスシーンに大きく貢献していくはずだ。

自宅→海峡メッセ

昨年は下関市総合体育館のプロレスこけら落としとしても行われた下関大会だったが、体育館付属駐車場の出入り口がひとつしかなく、帰りの大渋滞は凄まじいものがあった。

それに比べると、今回の会場である海峡メッセ下関は周辺にコインパーキングが豊富なため、体育館の時のような帰宅難民が出にくいのがありがたい。

13時半過ぎに自宅を出発し、14時過ぎに数年ぶりの海峡メッセへ到着。体育館と違い売店コーナーが屋外に設置されており、別ブロックでは本間が汗だくになりながらサイン会を行っていた。

既に開場していたため、列に並んで場内へ。

千円席のため一番真後ろの席だったが、すぐ背中が入場ゲートという良ポジションで、これはこれでアリだと感じた。

館内を見渡すとあちこちにウルフのTシャツを着たファンの姿が目立つ。

ネームバリューの大切さをあらためて実感させられた。

そのウルフはG1最終盤で負傷し、本日が復帰戦。

ギリギリ間に合った格好だが、もし欠場となっていたら大変だっただろう。

オープニング

場内アナウンスで動画撮影禁止の案内があったが、新日本プロレスワールドでの生中継がない会場は一律でこの対応なのだろうか。

SNS時代において、いつまでこの規制方針が続くのかは少々疑問が残る。

また去年と異なり、海峡メッセには大型スクリーンがないため、真壁先生による観戦マナービデオも音声のみの案内となっていた。

昨年行われていた屋外でのボート乗車体験も、さすがにこの猛暑では実施されなかったようだ。

第一試合(15分一本勝負)

○安田優虎 対 ●中原大誠(7分24秒 逆エビ固め)

昨年はまだデビュー前だった中原がオープニングマッチに登場。

対する安田は、昨年4代目タイガーマスクとシングル戦を行っており、今回はヤングライオンを迎撃する立場での出場となった。

若手枠を卒業しかけている安田としては壁として立ちはだかる必要があり、試合機会に飢えている中原としては何としても爪痕を残したい一戦。

試合は安田がヘッドロックやショルダータックル、チョップ、各種打撃技で序盤のペースを握る。

中原もカウンターのドロップキックからエルボー連打、串刺し攻撃、逆エビ固めで反撃を試みたものの、安田がボディスラムを切り返してショルダースルーで逆転。

最後は強烈な逆エビ固めで絞り上げ、安田が完勝を収めた。

第二試合(20分一本勝負)

●松本達哉 & エル・デスペラード 対 ○SHO & DOUKI(7分40秒 クロスアームパイルドライバー→片エビ固め)

昨年はメンバーが欠席していたHouse of Torture(HoT)だが、今年は主要メンバーが参戦。

試合前、徳山大学出身のSHOがマイクを握り「どいつもこいつもフグみたいな面しやがって」と下関のファンを煽り倒して奇襲を仕掛け、ゴングとなった。

デスペラードがバックドロップで反撃するが、HoTは反則攻撃を交えて松本を捕まえ、ボディスラムやラフプレーで痛めつけ、孤立した展開へ。

松本はカウンターのボディスラムで一矢報いてデスペラードにタッチ。

デスペラードとDOUKIが互いの得意技を狙い合う攻防から、松本へ繋ぐ。

松本はエルボースマッシュやデスペラードとの連携攻撃で怒涛の追い上げを見せ、逆エビ固めで追い詰めたが、これはDOUKIがカットしていく。

さらに松本が攻勢を強めてロープに走るが、SHOがレフェリーを盾にして動きをストップさせ、間髪入れずに急所攻撃を炸裂。

最後はクロスアームパイルドライバーを叩き込み、勝利を強奪した。

第三試合(30分一本勝負)

○上村優也 & タイチ & 小島聡 対 成田蓮 & SANADA & ●ディック東郷(12分18秒 リストロック)

G1期間中も激しい抗争を繰り広げてきたHoTと正規軍の対決。

G1準優勝の上村に対し、成田やSANADAがどのように絡むか、そして東郷の手腕が見どころとなる。

試合は東郷の引きつけから成田が上村を急襲してスタート。

しかし正規軍側も巻き返し、引退した盟友・天山のモンゴリアンチョップを小島が使い、続いてタイチの袈裟斬りチョップと攻め立てる。

場内は大歓声!そしてお馴染みの「シュー!」があちこちから聞こえてくる。

HoTは金具剥き出しのコーナーへタイチを激突させて場外乱闘へ持ち込み、長時間のローンバトルを強いる展開へ。

しかし、タイチから代わった小島がマシンガンチョップ&「いっちゃうぞバカヤロー!」からDDT、コジコジカッターを決めて反撃。

終盤、上村がHoTの3人がかりによるパイプカット攻撃や東郷のスポイラーズチョーカーで大ピンチに陥る。

しかしタイチと小島のカットで脱出すると、東郷の丸め込みを素早く切り返した上村がアームドラッグからのリストロックでガッチリ捕獲して、ギブアップを奪った。

第四試合(30分一本勝負)

ウルフアロン & ○ボルチン・オレッグ & マスター・ワト 対 大岩陵平 & ●ハートリー・ジャクソン & 藤田晃生(13分31秒 パワーボム→エビ固め)

体調不良による欠場から本日が復帰戦となるウルフアロン。

対角には2026年G1覇者であり「ニュースタンダード」を掲げる大岩陵平、そして勢いに乗るTMDKの面々が並ぶ。

ウルフと藤田の力強い顔合わせで試合が始まり、ワトとボルチンも果敢にTMDKへ挑む。

TMDK側は激しいチョップ戦やタッグワークでワトを孤立させてダメージを与えるが、ワトがフライングニールキックで脱出し、ウルフへタッチする。

ウルフは滞空式ブレーンバスターやランニングエルボーで一気に鬱憤を晴らすラッシュを見せる。

その後、ボルチンとハートリーによる規格外の肉弾戦へ発展し、これまた大歓声に包まれる。

ボルチンは、TMDKのトレイン攻撃やミサイルキック、セントーンを耐え抜いて、カウンターのラリアットから圧巻のパワーボムを炸裂させてハートリーから3カウントを奪取した。

試合後には復帰を果たしたウルフと因縁が生まれた藤田が超至近距離で睨み合い、一触即発の雰囲気を残した。

休憩

第一試合になる前、本部席に背広姿の棚橋社長が登場。場内は大拍手に包まれたが、この休憩時間になると、本部席に社長と記念撮影しようと、行列が出来てしまった。

とはいえ、全員に順番が回ってくることはなく、まもなく試合がはじまるというアナウンスで、後方の列は渋々帰るはめになってしまった。

セミファイナル(20分一本勝負)

真壁刀義 & ○矢野通 & 邪道 対 Yuto-Ice & OSKAR & ●外道(9分07秒 横入り式エビ固め)

両国大会でKnock Out Brothersから不意打ちの挑発を受け、魂に火がついたGBHの真壁と矢野。

ところが本来第二試合に組まれていたこの試合、Yuto-Iceがフライトトラブルに巻き込まれて、2時間遅れとなり、セミファイナルへ昇格。

入場時、Knock Out Brothersのオスカーと外道のみの入場だった事に正規軍はクレームを入れるが、外道が入場口を指し示すと、私服姿のYuto-Iceが入場テーマ曲に乗って入場。

そのUnbound Co.の奇襲で幕を開け、場外戦が勃発。

リング上では外道とOSKARがラフプレーを交えて邪道を痛めつけるが、邪道がショルダータックルで自力生還。

タッチを受けた真壁がパンチ連打やダブルハンドラリアットで暴れ回り、Iceの鋭い打撃ラッシュにも一歩も引かない熱戦を展開する。

続いて矢野が登場すると、ニュートラルコーナーのパッドを外すお馴染みのムーブでOSKARのペースを乱そうとするが、OSKARの巨体とパワーに苦しめられる。

最後は矢野対外道となり、パンチ連打で攻め込む外道に対し、矢野がヒゲを掴んで剥き出しの金具へ激突させると、間髪入れずにスクールボーイで3カウントを奪い去った。

試合後、勝利した矢野は素早く花道を撤収し、OSKARが怒りでそれを追撃。

リング上では真壁とIceが収まらずに番外戦を繰り広げ、セコンドや外道が必死に制圧する事態となったが、前哨戦としてはもう少し長く見たかったなあ、という気持ちは残った。

メインイベント(30分一本勝負)

○後藤洋央紀 & YOSHI-HASHI & YOH 対 辻陽太 & 鷹木信悟 & ●永井大貴(10分21秒 消灯→片エビ固め)

旧CHAOS陣営の後藤&YOSHI-HASHI&YOHに対するは、IWGPヘビー級王者・辻陽太率いるUnbound Co.。

G1で大岩と上村の「ニュースタンダード」に主役の座を奪われた格好の辻たちにとっても、巻き返しを図りたい重要な一戦である。

試合はYOSHI-HASHIと鷹木の熱い打撃戦でスタートし、毘沙門、後藤&YOHの連携「ざんまい」が炸裂。

しかし辻の風車式バックブリーカーや鷹木の強力な連続攻撃でYOHを捕まえて反撃にでる。

後藤と辻の対決では、辻がマーロウクラッシュを狙うも後藤が裏GTRと牛殺しで強烈に反撃していく。

終盤、永井がアグレッシブなドロップキックや丸め込みで食い下がり会場を沸かせるが、毘沙門の二人が「隠れ狭間」、さらにYOHを交えた「激烈一閃」で完璧に遮断した。

最後は必殺の「消灯」を叩き込み、後藤が永井をフォールして激闘に終止符を打った。

エンディング

試合後、勝利を収めた後藤洋央紀がマイクを握り、メッセージを送った。

「必ずIGWPのベルトを奪取し、自分がこれからも新日本プロレスを引っ張っていく」と宣言し、会場から大歓声を浴びる。

続いて10月16日公開の映画『ストリートファイター』に触れ、自身が演じるエドモンド本田への注目を呼びかけて場内の笑いと歓声を誘った。

後藤革命が起こって、人気も急上昇した後藤はマイクも達者になったなあと感慨深いものを感じた。

最後は、「山口の“G”は!後藤の“G”!!」とご当地ネタを交えたマイクで叫び、超満員となった会場全体との大合唱で大会を締めくくった。

後記

2012年にブシロード政権で久しぶりに下関に来た、2012年04月24日の大会では、同じ海峡メッセをハーフスペースで使用し、観客数はわずか600人だった。

それが14年たって、立ち見席まで出して超満員札止めになったという光景は、とても感慨深いものがあった。

なんといってもこの大会は下関だけでなく、色んな場所からメッセを目指して様々なお客さんがやってきたのだ。

これはプロレスが町おこしに繋がる何よりの証拠だと言っていいと思う。

是非とも来年、再来年と大会を継続し、さびれた下関駅前を再び活性化させてほしいと心から思わずにはいられない。

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