プロレス想い出回想録・さよならの友よ⑦ソウルフードが繋いだ記憶
横綱級の2人
私の友人には無類のラーメン好きが何人かいるのだが、その中でも横綱級と呼べるのが、ブルースブロディさんと、メディコさんではなかったかな、と思う。
2人とも私を色んな店に連れて行ってくれたのだが、不思議と3人が揃った記憶はない。
B級の絆
私を含めた3人に共通しているのは、いわゆるB級グルメが好きな点だが、私は積極的に店を開拓する気がない。
対してブルースブロディさんは、ラーメン屋主体で、晩年にはラーメンのついでに旅に出るような感じの人だった。
味覚の相違
では、メディコさんはどうかというと、B級グルメ好きではあるんだけど、少し味の好みが私とは違っている事もあった。
メディコさんは北九州のラーメンに関しても見識が深く、がむしゃらプロレスが門司赤煉瓦プレイスで大会を開く際は、門司駅周辺の色んなお店をご紹介していただいた。
しかし、わざわざ連れて行っていただきながら、時々「これは合わないかな?」と思うこともあった。
ただ、特に鬱になったり、血液がんになったりしてからは、私の味覚が変わってしまった事もあり、これは誰のせいでもないとしか言いようがない。
独自の老舗
そんなメディコさんから、私経由でブルースブロディさんに伝える事になった味がある。
それが北九州市小倉北区のソウルフード「娘娘」である。
1960年創業開始の老舗中華店にして、周辺店にくらべてやたら安いのが特徴。豚骨ラーメン+豚肉チャーハンのセットが人気のお店である。
ただ、何というか全体的に脂っ気が強すぎて、ちょっと私には受け付けにくい料理となっている。
記憶の味
最初に私を娘娘に連れて行ってくださったのは、メディコさんだった。
メディコさんは娘娘の味を大層お気に召していたらしく、とても美味しそうに食べていた印象がある。

そしてこの味を求めていたのが、誰あろうブルースブロディさんだったのだ。
小倉の追憶
忘れもしない2019年12月20日、小倉城でデビル雅美さんと写真を撮っていただいたあと、ブルースブロディさんの希望で我々は娘娘に向かった。

この時も、いつもと同じくラーメンと豚チャーハンを食したのだが、惜しい事にこの日もメディコさんとはスケジュールが合わなかった。
娘娘については正直毎日のように食べたいとは思わない。しかし、なぜかある日突然思い出したかのように食べたくなる味である事は間違いない。
巡る年月
メディコさんに初めて娘娘に連れて行ってもらってから、ブルースブロディさんを私が娘娘にご案内したタイミングは、それぞれ結構な年月があいている。
傷をなぞるわけではないが、ブルースブロディさんと最後に食べた味が娘娘でもあった。
お二人が亡くなられ、次に連れて行くあてもない以上、私が1人で娘娘に行く事はもうないかもしれない。
ただ、それでもなお、あの味が懐かしくて仕方なくなった時、もしかしたら私は娘娘に足を運ぶことがあるかもしれない。
それはいつになるのかはわからないのだけど。

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