【プロレスコラム】プロレス想い出回想録・さよならの友よ⑤招き猫の強運と100円の湯!

[プロレスコラム]プロレス想い出回想録

プロレス想い出回想録・さよならの友よ⑤招き猫の強運と100円の湯!

2人の共通項

メディコさんと私の共通項は、実を言うとプロレス……それも「がむしゃらプロレス」か「新日本プロレス」くらいしか接点がなかった。

2人ともタバコは吸わなかったが、メディコさんはお酒が好きで、私は全く飲まない。さらに、亡くなる直前まで国内外を旅していたメディコさんと違い、私は体調に波があってなかなか職にも就けず、同じように動くことはできなかった。

メディコさんの趣味は陶芸、温泉、サッカー、旅行、ラーメンと幅広くあり、結局のところ、サッカー以外はお付き合いさせていただけた。

旅の始まり

そんな中から今回は、2010年8月に大分から博多までお供させていただいたお話をしたいと思う。

事の発端は、「全日本プロレス博多大会のチケットが手に入った」ということでメディコさんからご連絡をいただき、しばし考えた末に行くことに決めた。

全日観戦は旅の最後になるということで、先に大分へ行ってから博多入りするコース。朝5時に起床し、下関球場に集合して出発した。

非日常の扉

まずは耶馬溪(やばけい)へ。メディコさんが食事をされている間、私は周囲をいろいろと散策した。やはり、もうここから非日常の空間への入り口に来たのだな、という感慨が湧く。

暑い中にも、どこかひんやりとした空気が心地よい。大分では「とり天」や「からあげ」「冷麺」が、独特のローカルフードとして力を入れているらしい。

そう言われてみると、確かに山奥であるにもかかわらず、あちこちにからあげやとり天の店がある。ここのお弁当はメディコさんも初めてだそうで、少しお裾分けしていただいた。

390円という信じられない低価格なのに、ものすごいボリューム。
味も美味すぎてびっくりした。

奇跡の当選

その後、九重(ここのえ)に登り、頂上にある「工房 輪葉葉(わはは)」へ向かった。ここは開運の招き猫の陶芸を作って販売している場所だ。

有名人がこぞって買い求めたこともあり、「ご利益がある」という口コミで、ものすごい山の頂上にあるにもかかわらず、誰もがガソリン代をはたいて大勢集まってくる。

なぜなら、ここではくじの抽選に当たらないと招き猫を購入できないのだ。

しかも、転売目的の購入は厳禁。ネットに詳しいスタッフがおり、すべて筒抜けになっているという。

前もって、私にも「くじに協力してほしい」と頼まれていた。同行させていただいた以上は、なんとかお役に立ちたいと強く願う。

ここで偶然にも、福島から来られていたメディコさんの仲間と遭遇した。この方も温泉と陶芸が好きな方で、メディコさんの陶芸展にも見えられていたため、お顔に見覚えがあった。

くじに名前を書き、「当たりますように」と書き込んで(これがここのルールのひとつ)、しばし話を交わす。「これだけ人がいたら、まあ当たりませんよね」なんて話していたら、あっという間に抽選の時間がきた。

そして抽選の結果、私を含む全員が当選。中には家族4人で来ている人や、何度も訪れても1回も買えない人がいるというのに、なんだか申し訳ないほどの強運だった。

100円の湯

その後、湯布院を経由して別府へ。宿に到着してから、メディコさんに連れられてさまざまな温泉を巡った。

当時の価格で入浴料が「100円」という信じられないほどの安さだったことは、今でも鮮明に覚えている。

夜は再び大分名物の鶏から揚げに舌鼓を打ち、大満足で1日目を終えた。

町の熱気

翌日は朝から「温泉名人会」の特別表彰があるとのことで、集合場所へ向かった。今回は複数の新聞社やケーブルテレビなどの取材も入っている。

単なるマニアックな集いなどではなく、本当に町を挙げた一大イベントなのだということがよく分かった。

そして「名人位」の方々も、地元の人たちより、東京や東北など遠方から来られている方が多かった。

朝食後に宿を出て、再びいくつかの温泉に浸かった後、私とメディコさんは一路、博多スターレーンを目指すこととなった。

最高の結末

この日は「2010 ジュニア・ヘビー級リーグ戦」の準決勝・決勝戦が行われ、ジミー・ヤンが初優勝を遂げた。

結局、メディコさんとたっぷり過ごした旅はこの2日間だけだったけれど、今でも鮮明に思い出せることがたくさんあって忘れられない。それほど、素晴らしい闘いと時間に満ちた旅だった。

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プロレス想い出回想録
プロレス“ザ・モンスター”ハラダが自らの体験を赤裸々に綴った回想録記事です。長い期間プロレスを見てきた彼が抱えてきた出会いと別れ、予想外の悲しみ、そして「楽になりたい」という想いとは?彼が「書く」ことで得た救いとは何だったのか?感動必至の一読です。
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