[プロレス観戦記] 第13回大橋サマーフェスティバル(2023年8月6日)

せかぷろ

第13回大橋サマーフェスティバル

(2023年8月6日・日・大橋駅前西口広場)

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イントロダクション

4年ぶりに開催となる大橋サマーフェスティバル。昨年は土壇場で開催中止になり、残念な思いをした分、満を持しての参戦となる。

しかし、同日は九州プロレスが福岡国際センター大会を開催する。

時間的には14時開始の九州プロレスと、18時試合開始(イベントは15時から)の大橋はハシゴも可能。

しかし、炎天下の移動は体力的に自信がなく、また国際センターから大橋方面に行くアクセスの悪さはかつて体験済み。

なおかつ真夏の福岡で徒歩移動は自殺行為である。

したがって今回は大橋のみの観戦にした。

特に大橋はなかなか開催されない、できない期間が長かった。それはこの4年で散々体験してきたこと。

そのモヤモヤは晴らしておきたいからだ。

下関→大橋駅

今回は小倉のお祭り対策で、下関からJRで小倉入りし、そこから新幹線で博多まで移動し、博多駅から西鉄バスで西鉄天神駅に向かい、そこから大橋に向かうルートを選択した。

これで片道1時間40分。結構な旅なのである。

通常の日曜なら車運転して小倉入った方が何かと便利なんだが、なんせこちらも4年ぶりのお祭りである。

小倉で行われた、金曜日の花火大会も結構な人出だったし、これが正解な気がする。

下関の駐車場からJR→新幹線→バス→西鉄電車とスムーズに乗り換え。こんなに旅慣れてしまったのも全部プロレスが原因である。

あまりにスムーズに行き過ぎて、試合開始90分前に大橋到着!これは想定してなかった。

しかもこの日の福岡市は35℃超。体感だともっと暑く感じる。これはハシゴ観戦しなくて正解だったかもしれない。

この酷暑の中の移動はさすがに無理がある。

第一部

せっかく早く着いたし、日陰に移動しながら水分補給しつつ、お祭りを楽しむ。花火とか山車とかなくても、こういう駅前のこじんまりしたお祭りは性に合っている。

こじんまりというのは、あくまで福岡規模での話で、下関なら多分こんな規模のお祭りやってもまず人がこない。

歌にダンスにと観ているうちにだんだん陽が翳り出したので、リングサイド席に移動。

4年ぶりに解放された気分を味わえた。

第二部

今回は恒例のオリジナルマスクマン企画はなし。昨年開催間際で中止に追い込まれた事もあり、まだ通常には戻り切れてはいない。

しかし、それでも「とにかく大橋サマーフェスティバルを開催したい!」という主催サイドの強い思いは感じられた。

ボビナム演舞

今回もリング調整の後、プロレスの試合前にベトナムの国技「ボビナム」の演舞をマスターフゴ(富豪富豪夢路)が率いる福岡門下の皆さんが披露。

このボビナム演舞も大橋ならではの光景で、青い空と青い胴衣は実に夏らしい取り合わせだなと毎回思うのだ。

全選手入場式

第一部ラストを飾った野和太鼓のみなさんが演奏する和太鼓による入場!

これはなかなかアガるシチュエーションである。生の和太鼓は迫力が段違い!スケジュールが可能なら全選手のテーマ曲もお願いしたいくらい。

そして、久々にリングに揃ったメンバーが、みんなクセが強い。このごった煮感が大橋サマーフェスティバルらしさともいえる。

オープニングマッチ20分1本勝負

西村ステンレス工業株式会社presentsシングルマッチ
○トゥルエノ・ゲレーロ(8分21秒 片エビ固め ※スワントーンボム)アンクルパリ●

がむしゃらプロレスより唯一参戦のゲレーロは、謎のレスラーアンクルパリとの対戦。どうもSNSを見る限り韓国の選手みたいという情報以外、全く謎に包まれているのだが、今時全てがシークレットに近いレスラーというのは貴重。

ということになると、その実力がいかほどのモノか、見てみたくなるのが人情というものである。

ゲレーロの対戦相手のアンクルパリは、スイカ+ゴキブリをモチーフにした韓国のマスクマン。しかもキャラがなぜか男色。

いきなりいろんなもんが大渋滞している。しかし、よくこんな選手みつけてきたなあ。

しかも実況によると、ブランクがあるという。大丈夫なのか?

ところが男色殺法を織り交ぜながら、このアンクルパリ、なかなかの曲者だった。

特に中盤で決めたSTOは鮮やかで、これで様子見していたゲレーロの顔色が変わったようにみえた。

柔道がベースにあるとしたら、序盤の手四つやグラウンドについていけていたのも納得。

しかし、残念ながらブランクが災いしたか、アンクルパリが次の一手を決める前に、ゲレーロはすかさず自分のペースに持ち込み、最後は得意のスワントーンボム(決まり手は実況に準拠)で、パリを一蹴。

いや、やはり世界は広い。いろんなレスラーがいるもんである。また来年も見られたら嬉しいな。アンクルパリ。

第二試合30分1本勝負

焼き鳥と水炊きの酒場 鶏庵presentsタッグマッチマッチ 
○新泉浩司 & アステカ(12分10秒 片エビ固め ※ランニングエルボー)吉田孝志 & 石切●

初めて見る石切はランズエンドの選手なのだそうで、石切神社パイルドライバーという必殺技から、石切神社由来のリングネームか?2008年デビューというからキャリアもそこそこある。

176cm94kgと言う体格もまあまあ。これに華☆激コンビがどう挑んでいくか?

入場時に厚みのあるガタイでトンボを切ってみせた石切は、あの体格で実に身軽。それでいてパワーもあるなかなかの選手だった。

ただ、巨漢選手で身軽というレスラーは結構今たくさんいるせいか、いいものを持っているんだが、そこから先がみえない。

他方、華☆激勢とは久々の対戦になる吉田は、懐かしむかのようにおしげもなく厳しい攻撃を畳み掛けてくる。

個人的には新泉と石切は空中戦なしで、打撃勝負しても面白かったかな、と思う。

最後は新泉渾身のエルボーで石切が沈んだけど、受けの強さも石切の魅力になりそうただ。

ランズエンドはなかなか見る機会がなかったけど、近くに来たら見に行きたい。それくらい石切はいい素材をもつ選手だった。

何より4人が4人ともとても楽しそうに試合をしていたのが印象的だった。最近封印状態の博多タッグ王座もこのメンバーで競っても面白そうだ。

セミファイナル45分1本勝負

HOKUTO GROUP presents異次元シングルマッチ 
○富豪×2夢路(6分17秒 ギブアップ ※卍固め)KING●
※XはKING

当初、ここに入る予定だったレイ・パロマが骨折により欠場。代わって発表されたカードは、当日発表のX!

最近TwitterがXに代わったりで、なかなか世間を賑わしているXだが、果たして今回のXは誰になるのだろうか?

最初にエックス入場とコールされて流れてきたのは、キン肉マンGO FIGHT!まさかのKINGがパロマの代打だった。

コロナ渦で久しくリングから離れていたとは聞いていたが、まさかの登場にはびっくりした。

しかし、KINGが相手なら富豪富豪夢路もキャラが活かせる。なんせ相手は巨体だし、世界一の硬さをもつ頭突きでいつでも形成逆転が可能だから、これはある意味納得の人選。

確かにKINGも久々の実戦だけあって、どうしても昔のようにはいかないところもあるようにみえた。

それでもかつて身体に染みつかせたものだけでも勝負できるんだから、やはりガタイのデカさは得をする。

最後は夢路の卍固めがガッチリ決まって、ギブアップ負けはしたけれど、まずは無事に試合を終わらせられた事にホッとした。

体調次第になるかとは思うが、可能ならばまた何処かでKINGの試合をみてみたいと思った。

メインイベント60分一本勝負

炭火串焼 鶏ジローpresentsスペシャル6人タッグマッチ 
○アズールドラゴン & 崔領二 & 旭志織 (17分4秒 ムーンサルトプレス)ディラン・ジェイムス & 羆嵐 & プロフェッサー・イトー●

最近アズールがよく参戦しているランズエンド絡みのメインイベント。今回は九州プロレスを真裏に回して、なかなか選手の確保が難しかった中で、これだけのメンツが集められたのは、まずまずといっていいのではないだろうか?

イトウにジェイムス、そして羆嵐とヘビー級が揃ったヒール軍に対し、アズール組は旭とアズールがジュニア。

体格差ばかりはどうしようもないが、そこはインサイドワークに長けた2人なので、ヘビー級の崔と力を合わせていくしかあるまい。

しかし、パワーに勝るヒール軍はアズールをとらえてローンバトルに持ち込んでいく。

そもそも羆嵐やジェイムスは規格外のパワーだけでも十分脅威なのだが、ここにイトウの悪党殺法が加わるとややこしい事になる。

大橋以外では割と組む事が多いアズールとイトウだが、やるとやられるとでは大分違ってくる。

それでもなんとか窮地を脱したアズールは崔と旭に繋いで、流れを引き寄せようとするが、巧みに場外戦を交えてくるヒール組は、以前イニチアシブを離さない。

しかし、最後はアズールが気迫のムーンサルトを決めて難敵イトウをピンフォール。大橋の大・アズールコールに応えて、自力勝利で4年ぶりのお祭りのトリを飾ったのだった。

エンディング

最後は全選手交えての記念撮影。終わったあともしばらく司会兼実行委員の2人と歓談するアズールからは、やり遂げた充実感が感じられた。

終わって見れば、実に多幸感あふれる内容で、しばらく去り難い衝動にかられたが、炎天下の観戦によるダメージを考慮しておいとまさせていただいた。

後記

やはりプロレスがもたらす幸せな感じはこのお祭りには似合う。だからこそ片道一時間40分もかけて、毎年のように大橋に通うのだ。

なぜなら、こんな幸せな空間は夏の大橋にしかないからだ。また来年開催されることを心より願っている。

今度は欠場したレイ・パロマやレフェリーのDr・SUUも含めて皆が幸せそうにしている絵がみてみたい。大橋サマーフェスティバルに関わった全ての皆さんに感謝!ありがとうございました!

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プロレスオタクで心理カウンセラーの資格を持ち、両親の介護をしながらガンサバイバーとして生きる著者が、自分の人生や仕事について赤裸々に語ります。プロレスやオタク文化に関する豊富な知識や経験、心理カウンセラーとしてのスキルや活動、介護やガンサバイバーシップに関する悩みや工夫など、興味深く感動的な内容が満載です。あなたも著者のストーリーに共感しませんか?







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