[プロレス観戦記復刻版] 全日本プロレス2005エキサイト・シリーズ第三戦

せかぷろ

全日本プロレス2005エキサイト・シリーズ第三戦(2005年2月8日・火・山口・海峡メッセ下関展示見本市会場:観衆1200人)

イントロダクション

今年初の観戦。ちょっと行こうかどうか迷っていたが、最終的には他に出る用事が出来たため、観戦決定。

自分の中では「見ている場合じゃない」というあせりと「休憩として考えるにはいい」という思いが拮抗していたのだが、やっぱり息が詰まるんで、タイミング的には見に行って良かったかも。

天気は朝から崩れ模様。夕方から雨もぱらつきはじめ、開場10分前に到着してみれば、昨年のゼロワンほどではないにしろ、ロビーにお客はまばら。

オープニング

しかし、この悪天候の中、最終的には立ち見含めてほぼ8割が埋まったから、大したもの。ここ下関でも地道に武藤が営業した甲斐があったというものか。

やたらスタッフの数が多く、博多で開催の武藤祭りの法被来た人達も多くいたことから、どうも博多のプロモーターが下関大会にも一枚かんでいる(お手伝い?)模様。

パンフが以前のものと版形も一新されていて、読み物としては面白くなっていたのも印象的。

開場隅にはリストラBOXが置かれいて、結局試合では使われなかったけれど、ここで記念撮影する人達多数。個人的には今この時期しゃれにならないだけにあまり笑えなかったけど。

当初発表されていたカードは以下の様なものだったが、ふたを開けてみると随分代わっていた。

タッグマッチ 30分1本勝負
荒谷望誉.平井伸和 vs ラブ・マシン・ストーム.ミニ・ラブ・マシン
6人タッグマッチ 30分1本勝負
武藤敬司.本間朋晃.諏訪間幸平 vs ジャマール.ブキャナン.X

タッグマッチ 30分1本勝負
小島 聡.カズ・ハヤシ vs TARU.ジョニー・スタンボリー

タッグマッチ 60分1本勝負
川田利明.石狩太一 vs TAKAみちのく.太陽ケア

これがどうなっていたは本編をみていただくとして、第1試合の前に例によってRODのマイクタイム。

例によって田舎なので盛り上がらないが、ここでつかみを取っておくのとそうでないのとではだいぶ違う。本当に功績大。

いつの間にかブキャナンがフードを取ると暴れ出すというキャラになっていたが、中途半端なブロディみたいで、これは今ひとつ。暴れ方も中途半端だったし。

新加入のリコはさすがにスーパースターのオーラが出ていた。ROD全員がチャンピオンになっていたということもあって、全員がベルトもって決めるとなかなか壮観。これがメイン後の布石になっていたのだが、それはまた後ほど。

第一試合:30分一本勝負

○平井伸和(8分55秒ロックボトム→片エビ固め)●えべっさん

さて第一試合。平井のテーマはいつ聞いても似合わない。この試合はえべっさんと新加入の村山レフェリーが、平井の持ち味を存分に出して好試合に。

さすがに全女からこういう試合では鍛えられているだけあって、コミカルな試合展開を裁かせるとうまい。

えべっさんはなぜか時折フレアーモードで試合をしていて、そこかしこでそれらしいムーブを見せていた。名手えべっさんにしては試合中腰をさすっているシーンが目に付いたが、怪我でもしたのだろうか?ちょっと気になった。

第二試合:30分一本勝負

○NOSAWA論外&MAZADA(11分54秒 淵のレフェリー暴行→反則勝ち)●渕正信&荒谷望誉

これが何とも魔可不思議な試合。いつもどおり凶器一式を台車に乗せて入場のMAZADAに対しNOZAWA論外はのっけから気持ち悪いくらいのクリーンファイトに終始。

相方のピンチにカットにも入らず、凶器や反則にはとがめ出す始末。一度ツープラトンを仕掛けて、鉄柱に荒谷の股間をぶつけるというものだったが、これをやった後も「しまった。ついやってしまった」と頭を抱える。

隣のMAZADAもこの相方の変貌ぶりには頭を抱える。論外はキャラのかぶる?圏外(荒谷)には厳しい攻撃を見せてはいたものの、試合の終盤までずーっとクリーンファイトを続けたものだから、途中で東京愚連隊空中分解...をよそおっての、相手を騙す戦法に違いない、と誰もが思い「いつ本性を現すか」と言う点にのみ興味が絞られた。

が、とうとう淵がしびれを切らしてしまい、ガムテープで愚連隊をグルグル巻き、レフェリーを突き飛ばしての反則負けを宣告されると言う、何とも言いようのない結末。結局、真の結末は代々木(最終戦)に持ち越しということなのか...

結局持ってきた凶器は全く使われることなく終わってしまった。

第三試合:30分一本勝負

○アブドーラ・ザ・ブッチャー&歳三(7分48秒 ジャンピング・エルボー・ドロップ→体固め)ラブ・マシン・ストーム&●ミニ・ラブ・マシン

これはもう完全にブッチャーのネームバリューだよりの完全地方大会向けカード。
ミニラブマシンはマスクマンになっても基本的には使う技は全く変わっていない。
頭突きにスイングDDT...

ある意味4人とも変わり様がないだけに、ブッチャー除く3人はパッケージをかえてみましたけど、どんなもんでしょう?ということかもしれない。

ブッチャーマイクは相変わらず長い。手持ちぶさたで待っている歳三の姿が哀れだった。

休憩

ここまではいい感じで試合が進んでいる。特にはずれらしいはずれなし。強いて言えばブッチャーくらいだけど、そう大して気にならない。

第四試合:30分一本勝負

○TARU&チャック・バルンボ&ジョニー・スタンボリー(18分46秒TARUドリラー→エビ固め)小島聡&カズ・ハヤシ&●雷神明

VOODOO-MURDERSというか懐かしのFBI全日で復活!TARUを混ぜてもコンビネーションは全く狂いなし。

組んで間もないというのに実にいい仕事をしている。闘龍門時代から培ってきた知名度は定評があるようで、TARUには大きな声援が飛ぶ。

当の本人はどうもクレージーMAXでもなし得なかった客が引くほどのヒールを目指したかったようで、ラフファイト中心の試合運びにはこの日初のブーイングが飛ぶ。

ただ、マイクに関してはもう少し工夫の余地アリ。スポークスマンとしては同じチームにCIMAがいたせいもあってか、率先してマイク握ってはいなかったけど、これからはそうもいくまい。

先に入場してきて、相手のチームを罵倒して呼び込むときはまだ良かったけど、試合後のマイクは何いっているのか聞き取りにくかった。

一方の正規軍はコジカズは言うに及ばず、雷陣もいい。ヒールとベビーの色合いがはっきりして、それぞれの対戦がいちいち新鮮。特にTARUと小島の絡みは見応えアリ。6人とも持ち味を全開にした、いい感じの6人タッグマッチだった。

第五試合:30分一本勝負

○TAKAみちのく&太陽ケア(13分22秒 ジャストフェースロック)川田利明&●石狩太一

ハッスル師弟コンビだが、そっち系の色合いはなし。前の試合が新星色濃い試合だったのに対して、いわゆる全日本直系といった感じの試合。

TAKAもそれにあわせた感じでガンガンやってくるので、自然と盛り上がる。川田がロープに走って、エプロンにいるTAKAをけっ飛ばし、フェンス外にまで何度か吹っ飛ばしたときの、TAKAの豪快な受け身の取り方がこの試合一番のどよめきをよび、見所になったかな。

第六試合:60分一本勝負

ジャマール&○ブキャナン&リコ(19分53秒 アイアンボム→体固め)武藤敬司&本間朋晃&●諏訪間幸平

初見の選手の絡みが多く、実に見ている側としては新鮮。特にリコとのからみはどれも要注目だが、さすがに6人タッグではじっくりとはいかない。対武藤の絡みに注目していたのだけど、もう少し見たかった。

新顔と言うこともあってか、この日のリコはRODの中ではつなぎに徹して、どちらかといえばやられ役になっていたけど、遠慮なくガンガン行っていたのが好感もてた。

前にも書いたけど、その一方でブキャナンの暴れッぷりがこの日は中途半端。対して全日本側の注目は諏訪間。こちらも先発としての役割を存分に発揮。最後こそ取られたものの、攻撃を耐えてつなぎに徹していた一方で、本間ごと2人を投げて切った「俺ごと投げろ?」は見事。

欲を言えばジャーマンでホールドしたところが見たかった。

しかし本間が頭打っていたけど、2人投げる意味あるのか?「俺ごと刈れ」とは意味が違うような...

武藤には会場から「手抜きだな」などといった感想が漏れていた。まあいつも通りの動きといえばそれまでだが、一つ一つの技(特に閃光魔術)が既に様式美化しはじめているあたり(受けた相手が豪快に吹っ飛んで行くところまで含めて)、全日の社長が板に付いてきたなあ、と感じずにはいられなかった。

変なところで馬場イズムを受け継いでいるものだな、と感心してしまった。

試合終了後、執拗にクローを続けるブキャナンを引き離しにかかっているさなか、引き上げる武藤たちにいつの間にかエプロンサイドにいたTARU がマイクで罵倒。

そして矛先をTAKAに向けると代々木でのタイトル挑戦を表明。英語で文句を言うRODに「ここは日本じゃ、日本語で言え」と罵倒するTARUに TAKAが「こいつら日本語分かりませーん。英語で言ってくださーい。英語で言われても俺訳せませーん」とやりかえす。

日本人同士が「英語で(文句)言え」「いや日本語で言え」というやりとりはやや間抜け。しばらくのやりとりの後、「じゃあ、ここで1対4でやるか?」と挑発するTAKAの後からバット持ったVOODOO-MURDERSメンバーが襲撃。

おお、なんかWWE見ているみたいだ!豪華な乱闘を制したVMがTAKAを袋詰めにし、のびている他のROD勢を後目に控え室に拉致して、この抗争は代々木に続く(多分)となった。

続きはテレビでみろってことか。うちはうつるけど、でも下関って全日本の放送見られる所とそうでないところがある...

後記

ずっと立ってみていたせいで腰が痛い。やはり立ち仕事から一週間離れてしまうと、こんなものか。自分の体調の現状を確かめたかったのと、全体的な雰囲気を感じたかったので、こうしてみていたのですが、やっぱり次回は座ってみよう...

途中でも書いたが、今回は最後まではずれがなかった。特に外国人選手はみんな仕事が出来るし。

それだけにキャラがもう一つ立たないとここで生き残るには厳しいか。昔取った杵柄だけでは安心できないと言う意味で、外国人選手には昔あった危機感みたいなものが蘇っていたように感じた。

後、外国人練習生が入っていたようで、身長も横幅もあって将来性ありそう。目立つもんだからセコンドついていても、やたらヒールサイドの攻撃の標的になっていたけど。新人がこうして入ってくるということは、目に見えないところで組織がしっかりしてきているんだな、と思える。

実際昨年デビューした連中が上で戦っているのを見ても、それほど遜色ないし。完成度という点ではまだ改善の余地は残っているものの、今後が楽しみということも含めて全日本は楽しみが多いな、というのが全部見終わった今日の感想。

プロレス観戦記
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