【プロレス観戦記】STARDOM SILVER WEEK TOUR 2026 in SHIMONOSEKI(2026年9月23日)

せかぷろ

STARDOM SILVER WEEK TOUR 2026 in SHIMONOSEKI

(2026年9月23日(水) 山口・海峡メッセ下関 展示見本市会場)

イントロダクション

2025年、母が亡くなって数日後、ボートレース下関において、当時NJPWと同会社だったSTARDOMが無料大会を開催した。

しかし、午前中に整理券が配られていたことを失念していたため、午後から行っても既に入場することは叶わなかった。

そして時を経て一年後。NJPWとSTARDOMは会社として切り離されたが、ボートレース下関の協賛は変わらなかったらしい。今年もSTARDOMが下関にやってきた。

とはいえ、NJPWとは違い、ボートレース下関がガッツリお金を出したわけではなく、今回は通常のツアーの中に組み込まれた一大会ということになったようだ。

しかし、最初に購入したチケットを無くしたと思い込んでしまい、もう一回チケットを買い直したら、大会前日になって、失くしたはずのチケットが出てきてしまった。

チケットぴあのリセールもうまくいかなかったため、やむを得ず諦めて2枚のチケットを持ったまま、大会当日を迎える羽目になってしまったのだ。

昨年といい、今年といいSTARDOMに関してはどうもついてないことが多い。

なんかモヤモヤするよなあ。

自宅→海峡メッセ下関

開場が12時15分、試合開始が13時ということで、11時半には昼飯を食べて、車で海峡メッセへ向かう。

隣の豊前田に車を停めて、会場に向かうと、すでに列ができていた。

開場時間より2分早かったが、陽当たりもきつく、暑さを考慮したのか、早めに列がメッセの中に消えていくのが見えた。

オープニング

今回初めて南側席をとったのだが、思ったより見づらかった。高い金額の割にはイマイチかなと。

何より入場してから、STARDOMの垂れ幕を撮影していた時、「ポートレートお渡し会の間だけ会場全体の写真撮影禁止」と係の人に注意された。

帰宅して調べたら確かに場内撮影禁止と表記されていた。確かにこれは私の見落としであり、ミスに間違いない。

しかしお渡し会は毎回あるわけではなく、場内アナウンスも掲示もなかったので、お渡し会の反対側では他のお客さんが、注意もされず、スマホでガンガン撮影していたのも事実。

お渡し会に参加する気が微塵もない私だけが損した気分で、ずっとモヤモヤしていた。

ルールはなるべくわかりやすくしてほしいものである。

特に女子プロレスは団体ごとに難解なルールが多くて、こちらが対応に困ることが多いのが難点なのである。

なお、お渡し会が終わった選手を観客が拍手で見送っていた!

STARDOMは独特すぎる!

第1試合:タッグマッチ

羽南 & ○飯田沙耶 vs ×古沢稀杏 & 梨杏
(10分16秒:ラリアット → 片エビ固め)

この試合で注目の古沢稀杏は2025年5月デビュー。そのデビュー戦の対戦相手が、まさにこの日対角に立つ羽南だった。デビューから1年半を経て、古沢がどのような成長を見せているのかを確かめるのも実に面白い見どころだ。

試合は、飯田沙耶との「wing★gori」が、伊藤リスペクト軍団の「めに☆まに」こと古沢稀杏&梨杏ペアと激突。

wing★goriが同時発射のスタナーを決めれば、古沢も飯田をアンクルホールドに捕獲してピンチに追い込む。

しかし、羽南が素早くカットに入り決定機を与えない。

最後は、羽南の岩石落としから飯田のラリアットが炸裂。助走をつけた破壊力抜群の一撃で古沢を沈めた。

だが、真のドラマは試合後に訪れる。羽南が勝ち名乗りを受けている最中、Tシャツ姿の琉悪夏が突如乱入。羽南からワンダー・オブ・スターダム王座の白ベルトを強奪し、そのまま殴打して一目散にリングを後にした。

シルバーウィークツアーでの前哨戦では琉悪夏に3連敗を喫している羽南。挑戦者有利のまま本番を迎えてしまうのか、今後の展開から目が離せない。

なお、9.19鳥取大会から連日コンビを組んでいる「めに☆まに」は、これで悔しい4連敗となった。

第2試合:シングルマッチ

○天咲光由 vs ×浜辺纏
(9分1秒:天聖 → 片エビ固め)

STARSの浜辺纏が試練の時を迎えている。10月1日に新木場で開幕するセンダイガールズプロレスリング「第8回じゃじゃ馬トーナメント」への出場を控えているだけに、今ツアー中に弾みをつけたいところだ。

この日はゴッデス・オブ・スターダム王者である天咲光由とのシングルマッチ。序盤から厳しい攻めに苦しむ展開となった。

それでも意地を見せる浜辺は、エルボーで真っ向勝負を挑むと、ドロップキック、ボディスラム、サマーソルトドロップと怒涛の連続攻撃を展開。さらに腕ひしぎ逆十字固めで絶好の勝機を掴むが、天咲にロープへ逃げられてしまう。

背負い投げから馬乗りエルボーで攻め続けたものの、王者の牙城は揺らがない。

変型DDTで脳天から叩きつけられて大ダメージを負うと、最後は天咲の「天聖」に屈した。

試合後も強烈なエルボーを浴びて吹き飛ばされた。苦境の浜辺纏、王者・天咲光由の壁を崩せず。

第3試合:タッグマッチ

葉月 & ×フワちゃん vs ○吏南 & 稲葉あずさ
(10分58秒:Pink Devil → 体固め)

「5★STAR GP 2026」を欠場した葉月とフワちゃんは、アメリカ遠征で、WWE所属のナタリアが主催する道場をはじめ、様々な場所で修行を積んできた。

その成果をみせるのが、デビューして初の地方巡業になる「SILVER WEEK TOUR 2026」なのである。

師匠・葉月と共に入場してきたフワちゃんを見て驚いたのは、たまに見かけていた芸能人時代より明らかにシェイプアップしていたことと、基礎的な動き、スタミナ等が新人の域を超えているという点だった。

これなら対戦相手が吏南と稲葉あずさでも申し分ない素質であると言っていいだろう。

試合は「5★STAR GP 2026」覇者である吏南が、本格的なツアー初同行となったフワちゃんに強烈な洗礼を浴びせていった。

稲葉あずさと組んだ吏南は、登場早々フワちゃんの髪をつかんで投げ飛ばすと、「なにがフワだ、コノヤロー!」と容赦なく挑発。

2度目のマッチアップでフワちゃんのミサイルキックを被弾したものの、すぐにペースを取り戻し、あずさとの同時発射ビッグブーツをお見舞いする。

ブレーンバスターや連続エルボー、投げっぱなしジャーマンに耐えられても焦らず、閃光魔術弾を阻止してダブルニードロップで追撃。

最後は圧巻の「Pink Devil」を叩き込み、涼しい顔で3カウントを奪ってみせた。

出来る、と言っても「新人としては」というレベルにすぎない。

しかし、セコンド業務も含めて、フワちゃんがプロレスに本気で取り組んでいるのは、十分伝わってきた。

今後の精進次第ではまだまだ活躍が見込めそう。楽しみにしておこう。

第4試合:8人タッグマッチ

朱里 & 壮麗亜美 & ×レディ・C & 八神蘭奈 vs ○AZM & 伊藤麻希 & コグマ & 林下詩美 (11分30秒:ダイビングフットスタンプ → 片エビ固め)

AZM、伊藤麻希、コグマ、林下詩美という豪華なカルテットが、朱里率いるGod’s Eye(朱里&壮麗亜美&レディ・C&八神蘭奈)と激突。

4人で入場してくるなり、伊藤ちゃんのテーマ曲である「Brooklyn the hole」(STARDOM版)に合わせて、全員がエア演奏。

これがまた実に楽しそうで、東京女子の時ともまた違う感じがして「ああ、これがSTARDOMの伊藤ちゃんなんだな」と思わせられた。

さて、試合はコグマのクマポーズを敵軍に拒否されると、AZM組は4人全員でクマポーズを決めながら八神へ集中砲火を決めていく。

AZMは串刺し攻撃からサッカーボールキックで追撃する。

レディ・Cの猛攻で窮地に陥る場面もあったが、トドメの「ズギュウウウン」は許さない。

伊藤のDDT、詩美のジャーマン、コグマのダイビングボディプレスという怒涛の連携でお膳立てを整えると、最後はAZMがダイビングフットスタンプで急降下。レディから鮮やかに3カウントを奪った。

こうしてAZMパイセンが底力をみせ、見事に豪華8人タッグを制したのだった。

個人的には再入団してきた林下詩美に注目していた。

どちらかと言うと妹気質であることを公言していただけに、こうしたメンバーの中で楽しそうにしているんなら、移籍してよかったな、と思えた試合だった。

セミファイナル:6人タッグマッチ

鈴季すず & ○山下りな & 鉄アキラ vs 舞華 & 月山和香 & HANAKO
(11分00秒:インプラント → エビ固め)

セミファイナルは、Mi Vida Loca(MVL)の鈴季すず&山下りな&鉄アキラが、舞華&月山和香&HANAKOのトリオと対戦した注目の一戦。

MVLは月山の髪をつかんで投げ合う「キャッチボール」で先制するも、直後に鉄が捕まり苦しい展開へ。

しかし鉄の粘り強いファイトに触発され、ワールド王者・鈴季すずも奮起する。

舞華とHANAKOをまとめてスピアーで吹き飛ばし、舞華と激しい肉弾戦を繰り広げていくあたり、単にデカくなっただけではないところをみせる。

山下も月山のヒップアタックをかわして串刺しラリアットや岩石弾で反撃していく。

最後はMVLのトラースキック同時発射から、山下が強烈なインプラントで月山をマットに沈めた。

試合後、マイクを握った山下は11月1日後楽園大会から始まるタッグリーグ(ゴッデス・オブ・スターダム)に言及。「下関では大会が開催されないけれど、皆さんに最高のタッグ戦をお届けする」とファンに約束した。

さらに会場を煽った後、最後に出た言葉は「わたくしからは以上です、押忍!」。

昨年のタッグリーグで山下と鈴季が結成した「押忍!血みどろ女塾!」の復活を予感させる締めくくりとなり、今後のタッグリーグの動向から目が離せない。

メインイベント:10人タッグマッチ

さくらあや & なつぽい & 安納サオリ & 水森由菜 & ×金屋あんね vs 刀羅ナツコ & 渡辺桃 & 小波 & ○上谷沙弥 & 琉悪夏
(13分55秒:スタークラッシャー → 片エビ固め)

COSMIC ANGELS(さくらあや&なつぽい&安納サオリ&水森由菜&金屋あんね)とH.A.T.E.(刀羅ナツコ&渡辺桃&小波&上谷沙弥&琉悪夏)による混戦必至の10人タッグマッチがメインに組まれた。

琉悪夏は第1試合後に羽南から強奪したワンダーベルトを掲げて入場してきた。

コズエンの5人同時ドロップキックを浴びたH.A.T.E.だったが、場外乱闘で一気にペースを掌握していく。

BMI2000(刀羅&琉悪夏)のコンビネーションとなつぽいへの集中砲火、小波のエグい打撃と関節技でコズエンを追い詰める。

上谷沙弥も金屋あんねに凄まじいエルボーを叩き込み、攻撃の手を緩めない。

コズエンも同時空中弾や金屋のブルドッキングヘッドロックで反撃を試みるが、H.A.T.E.が総出で介入。

最後は上谷がスタークラッシャーで金屋をマットに沈めた。

エンディング

勝利した上谷はマイクで「しもべたちよ、今日はH.A.T.E.が勝ったということでナツコにフグをおごってもらうぞ!」と高らかに宣言。

会場には謎の「フグ」コールが巻き起こった。

続けて「琉悪夏も白いベルト挑戦が決まっているし、またH.A.T.E.がベルト総取りして下関に戻ってきてやるよ!これからも下関に悪夢を魅せてやる。ひざまずけ、永遠にさようなら!」と吐き捨て、下関大会をヒールらしく悪夢と熱狂のうちに締めくくった。

後記

STARDOMは、普段から全配信を追っているわけではないからこそ、事前に情報や背景を調べて観戦に臨むのもプロレスの大きな醍醐味だ。

今回は海峡メッセでのプロレスとしては今年三回目になる大会で、STARDOMの有料大会としては、2023年5月3日以来約3年ぶり二回目の開催となる。

ただ、相変わらず数名の選手を除くと露骨に南向きで試合していた。

一番四方のお客さんを意識して試合していたのは、外様の伊藤ちゃんだったと思う。

あとは芸能人経験者のフワちゃんもそんな感じがした。

これの何が問題かというと、南側にはいわゆる「小さいお友達」が一人もいなかったからだ。

子どもさんについては、未来のお客さんとしてどの団体も対策を講じる傾向がある。ましてやダムのお偉いさんは「全てのジャンルはマニアが潰す」といって憚らない人でもある。

なのに、南側だけ値段を高くして、そのジャンルを食い潰す人間たちの方に向かってしか試合をしないというのは、言ってることとやってることが違いすぎないのではないか?

STARDOMが大事にすべきなのは南側以外に座って、この日も必死に声援を送っていた「未来のファン」であり、今高い金を出してても、ジャンルを食い潰すかもしれないマニアではないはずだと思うのだけど、どうだろうか?

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