[プロレス観戦記] 新日本プロレス・レスリングどんたく 2013

新日本プロレス・レスリングどんたく 2013

(2013年5月3日 福岡・福岡国際センター 観衆6800人=実数フルハウス)

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イントロダクション

今回は晴天ということもあって人手は多いと踏んで早めに福岡入りしたが予想通りどんたく自体に人が多い。そして海沿いでは浜崎あゆみがライブ。なんだかんだいって地元の凱旋ライブ、しかも国際センターとはほぼ近いマリンメッセで行われていたため行きのバス内はプロレス行く層とコンサート行く層がはっきり色わけされていた。

さて着いてびっくり!今年の新日は一味も二味も違う!

なんとあのハンセン対ベイダ―の時より実数では多いんじゃないかという人の列!いや、長年ここにはきてるけどここまでの長蛇の列は見たことがない。しかもオカダだけではなく、いろんな選手のTシャツ着た人たちが普通にいる。なんかこれだけの人がプロレスに興味もってくれてること自体に嬉しくて泣きそうになった。

そして中に入ると一階は壁際まで椅子が並び、3階までぎっしりのガチンコフルハウス!これには驚いたね。発表人数でいえば水増ししてない分少なく思うかもしれないが実際あの場にいた身にとっちゃそりゃ壮観だった。

こういう場で観戦できる幸せを感じられるのはやっぱ長年見ててよかったなあと思うところである。

第0試合:20分1本勝負

マキシモ(CMLL)&タイガーマスク&○獣神サンダーライガー&永田裕志 対 邪道&●外道&YOSHI-HASHI&石井智宏(7分4秒空中胴絞め落とし→体固め)

HPみたら第0試合があるというので気にはなっていたがふたをあけたらいきなりマキシモ登場!CMLLのスーパースターが第0試合って相変わらず新日はルチャには冷たいなあと思いつつもこれがハウスショーなら間違いなくセミ前とかに普通にありそうなカード。

でも第0試合なんで前ふり映像もなくただ淡々とテーマ曲が流れて選手が入場して試合が始まる・・・といってもそれがふつうなんだけど^^しかし贅沢な顔ぶれだよなあ。

しかも相手に邪外道がいたらこれはもう品質保証されたようなもんだ。こうなるとどこに照準をしぼるのか?ということになるがルチャには冷たいといってもこのメンツにルチャ愛がないかといえば決してそんな事はない。もう各選手がマキシモのために試合してるというそんな感じの試合になった。

マキシモ自身も気持ちよさげに試合してたし、最後までマキシモワールド全開で敵味方問わずキス攻撃で最後は永田まで餌食になっていた^^が、まあ「お祭り」としてはいいんで
はないだろうか?楽しかった^^ぶっちゃけ普通のハウスショーならベストマッチでもおかしくない試合だった。

第1試合:IWGPジュニアタッグ選手権

(王者組)アレックス・シェリー&●KUSHIDA 対(挑戦者組)アレックス・コズロフ&
○ロッキー・ロメロ(11分5秒コントラクトキラー→片エビ固め)
※挑戦者組が新王者に

今時ロシアキャラの悪役レスラーというのもすごいが、いきなりロシア国歌をアカペラで
歌って先制攻撃した挑戦者が終始試合をリードしていた。KUSHIDAはたぶん解散したアポロ55の後釜として期待はされてるんだろうけど、べたすぎるコズロフと実力派のロメロ相手にではや分が悪い。というか期待されてるのはわかるんだけど、やっぱ団体がどんだけ売り出しにかかっても選手はそうそうその期待にこたえられるものではない。おぜん立てされたものを自分のものにできるかどうかはその選手の技量と器量次第。

だからまあ残念ながら王者転落はなるべくしてなったかなという感じ。でもまあこういう強力なライバルがいないとストーリー自体が成り立たないし、そういう意味ではこれからKUSHIDAとシェリーは思い入れを紡ぐ作業を大切にしていってほしい。

第2試合:30分1本勝負:バッドラック・ファレ凱旋帰国試合

●キャプテン・ニュージャパン&田口 隆祐 対 ○バッドラック・ファレ&リアルロックンロウラー・プリンス・デヴィット
(5分28秒ファレのチョークラリアット→体固め)

キング・ファレ改めバッドラック・ファレ。なんとなくアレンコージがバッドニュースアレンになった時のようなイメージ。

そもそもデヴィットの用心棒キャラってどうなんだろう?いまいちピンとこなかった。

デヴィットを肩車してきたのもそうだし電飾つきのコスを着たデヴィットに比べると若干地味。凱旋試合ってうたわれてるのに^^

しかもアポロ55を巡る確執がある田口とデヴィットに比べて相手があのキャプテン・・・・どうやって見せ場作るんだろう?なんか腑に落ちないというか、しかも田口
がデヴィットに対して先制攻撃を許した後、すっきりしないファイトぶりでキャプテン
をローンバトルにしてしまう。

こうなるともう試合の興味はそがれたも同然で、なるべくしてファレが凱旋初勝利・・・というかデヴィットのヒールターンがより現実味を帯びたという内容だったかな?

第3試合:IWGPタッグ選手権・4WAYマッチ:60分1本勝負

○小島聡&天山広吉 対 ●ストロングマン・中西学 対 ランス・アーチャ―&デイビーボーイスミスJr. 対 飯塚高史&矢野通(10分40秒ラリアット→片エビ固め:※天山&小島組が新王者に)

もともとゲーム性の高い4WAYは新日にはなじまないと思っていたのはやはりオールドファンだからだろう。もともと綱引きマッチにネールデスマッチ、そしてイリミネーション形式もやってきた新日にの選手の技量からしてみれば問題はないんだろう。

ただし、それでも王者が直接試合に関与しなくてもベルトの移動があるというのは若干疑問が残る。

この辺はなんとかうまい具合に処理してお客さんが納得いくようにしてもらいたい。この試合自体は非常に皆が知恵を絞りあった結晶みたいな展開でハラハラもしたし内容も決して悪くはなかった。

だから試合結果に関与できなかった王者には優先で再挑戦権を与えてもいいと思う。飯伏みたいに他団体の看板ならいざ知らずほぼ自団体の選手のみでやる今回のような試合にはそういう適応法もあると思うのだ。でないとやっぱなんだかんだいっても国内最高峰のIWGPのブランド力が下がってしまうんではないかと思うからだ。

個人的には昨年矢野と飯塚にしてやられた小島と天山の戴冠は嬉かったけどそれでも矢野か飯塚を仕留めたわけではないし、課題はその辺かなあ?

第4試合:NEVER無差別級選手権:60分1本勝負

(王者)○田中将斗 対 ●本間朋晃
(9分32秒:スライディングD→片エビ固め)

田中が初代王者になってからNEVERは新日のハードコア部門のベルトみたいになりつつあるのが面白いよなあ。

ただ無差別といいながら決して大型ではない田中にしてみれば対石井戦のようなバチバチやりあうスタイルで防衛し続けるのもきついよなあと思うが現王者は連続防衛中。

で、今回の相手は出戻りの本間。正直なんで戻ってきてすぐ挑戦できるの?とは思ったけど、さすがに石井戦がもはやNEVERのブランド化し、後楽園のメインになるほどになってしまうと挑戦者もそれなりに限られる。となると本間というのはそれほど相手としては悪くはない。

田中にしてもホームのゼロワンではどうしても全開にはしにくいFMWのDNAをこういう場で発揮できるのはいいことなんだと思う。本間にしても大日のDNAをもってる選手なんだし。

とはいえ、やっぱIWGPがあると霞んでしまうベルトなんだよねえ。確かにタッグ王座戦より上に組まれたのはひとえに田中や石井の頑張りあってこそだけど、ハードコア王座として地位を確立するんであればもっとバラエティーに富んだカードがみてみたい。

NEVERに可能性が生まれつつある今だからこそこのベルトにいろんな箔をつけておけば過去新設されては消えていった新日の他のベルト(といってもぱっと思いつくのはクレーテスト18くらいだけど)との差別化が図れるのではないだろうか?

第5試合:30分1本勝負:スペシャルシングルマッチ

○真壁刀義 対 ●高橋裕二郎
(9分59秒キングコングニードロップ→片エビ固め)

ここのところ真壁をターゲットに因縁を吹っかけてる裕二郎。会場の女性ファンは既にドン引き。ガチで不快感もたれるってやっぱなかなかできない芸当だし、彼の
作ったR指定キャラはそれなりに観客の中にはいってきたということだろう。

頭を使ったヒールとしては若いなりによく考え抜いたキャラだとは思う。うまい具合に真壁のチェーンを使わせない方向で挑発して、ほぼ試合はその流れで進行したからだ。おまけに裕二郎はこのキャラだから逆にチェーンを奪い取って攻撃してもいいわけだし、いい感じで悪役に徹した裕二郎が試合をひきたてた。

でも真壁にしたところで、高橋相手に遅れをとるようだと、タイトル戦線に残るとかそういう問題でもなくなってくる。あえてチェーンを巻いた手ではない方でラリアット出したりしたのはまさに意地の勝負にでたキングコングの本領発揮。

サポーターを外したラリアットからのキングコング二―というフルコースで会場のファンの溜飲をも下げた真壁だったが、裕二郎もいい仕事したと思う。地味に内藤とは違う形で差をつけだした感じがしたが、会場にいた内藤な何を思ったのだろうか?

その内藤がこの試合明けに挨拶。当たり前だが裕二郎の話はマイクではしない。でも先を走るオカダにせよ、裕二郎にせよ危機感を募らせていたのはありありだった。

第6試合:30分1本勝負:スペシャルシングルマッチ

△後藤洋央紀 対 △柴田勝頼
(11分39秒両者KO)

試合前、二人が同級生で柴田が新日を退団する際、いつかどこかで試合をしようという約束をしたというあおりVがとてもよくできていた。こういうビッグマッチ仕様
の大会は他団体ではなかなか味わえない。やはりレスリングどんたくならではといっていい。

ただ個人的には新日時代の柴田にはいい印象がほとんどない。親父さんの試合を覚えてるせいもあるが、個人的にはいくら格闘技で活躍しても認めたいと思ったことはこれっぽちもない。桜庭とは全く別な目線で見ていたことは事実だ。

だが柴田の存在が喧嘩を売りに来たという一言で、それまで大きな波風のなかった新日の中で異彩を放つ存在になった事も事実でもある。桜庭が喧嘩売りますといってもこっちではピンとこない。やっぱ格闘技よりプロレスで喧嘩売るのが柴田らしいというか、そんな感じがしたのだ。

で、後藤という存在はそんな柴田を全部受け止めるだけの素材であることはまた疑いようがない。プロレス一筋ではあるものの、こっちの人生も順風とは言い難い。不器用な男同士のぶつかり合いはかつての約束がどうこうというより、自分の信念のぶつけ合いになった。

それもあくまでもプロレスの範囲で。だから痛みも感情も全部伝わったし、両者KOという結末でも2人が全力を出し切ってる以上、「え~??」という声は漏れたものの延長コールはでなかった。

それがすべてだと思う。たまにはこういう不器用なプロレスもあっていい。心に残る試合というのはこういう試合の事なんだなあと思った。

第7試合:30分1本勝負 スペシャルシングルマッチ

○棚橋 弘至 対 ●カール・アンダーソン
(12分52秒ハイフライフロー→片エビ固め)

棚橋をWメインから外しても大丈夫というのが今年の新日の強気さ加減を物語っていると思う。試合後彼が出ないと締まらないというのがなんだかんだいって
去年までの新日だったのだが。

相手のアンダーソンは何気に昨年のG1準優勝者。こっちだって棚橋同様タイトル戦線に名をあげたいところだろう。

試合前半で決めた強烈なドラゴンスクリューは試合中盤からアンダーソンコールが起きるほど非情な攻撃でもあったし、試合そのものは棚橋が終始リード。まだ
まだ棚橋とて再浮上しないといけないし、オカダの独走を許すほどお人よしでもない。

だが試合前からリングサイドにいたファレやデヴィットが試合後棚橋を急襲。これにタマ・トンガが加わるとアンダーソンにも合流を呼びかけた。しばらく迷った末に外国人ユニット参加を決めたアンダーソンに会場大ブーイング。

まあこのままだと悪い意味でジャイアントバーナードの定位置にいきかねないだけにこの選択は吉と信じたい。

一方の勝者棚橋はリング上で大の字。軍団抗争になるんだあれば助っ人が必要なところだが・・・・誰も助けにこなかったしなあ・・・・田口あたりが駆けつけてもよかったんだけど・・・

第8試合:60分1本勝負:ダブルメインイベントⅠ・IWGPインターコンチネンタル選手権

(王者)中邑真輔 対 (挑戦者)シェルトン・ベンジャミン(14分59秒ボマイェ→片エビ固め)※中邑が8度目の王座防衛)

鈴木軍がXとして隠していたのがベンジャミンだったわけだが、まあXというのはプロレス界では得てして「大したことない」という意味でつかわれかねない所なんであんまり期待してなかったんだけど本当にインターナショナルな実力者・ベンジャミンを呼んでしまったんだからびっくり。

といっても新日にはすでに来てるんだけどある意味、桜庭からソンブラまで幅広い相手と試合ができる選手に急成長した中邑の腕の見せどころといっていい。もともと世界戦略のためのベルトというよくわからない設定のインター王座は中邑が国際的な試合のできる選手になるためのベルトに変化してきてるのが面白い。

格闘技とプロレスの狭間でもやもやした試合しかできなかったころから比べるとずいぶんとまあうまくなったというか、このキャリアで伸びしろもっていたというのも驚きだけど、今の中邑は個人的には意外と興味のあるレスラーになりつつある。

試合はそんな中邑に見せつけるかのようなベンジャミンワールド全開。膝を痛めた中邑をヒールホールドや鉄柵攻撃で一点集中攻撃。さすが世界をみてきた男は一味違う。

中盤過ぎてもベンジャミンに勢いは止まらず防戦一方の中邑はそれでもクネクネだけは忘れない。ここらへんの吹っ切り加減が今の中邑の真骨頂だろう。

相手のいいところを引き出したうえで勝つというのはまさにプロレスである。試合後、マイクを握った中邑は「X! X! チクショー、たぎっちまったじゃねえかよ。次はどんな相手か。たぎらせてくれるのか。イヤォウ!」とアピール。

そこにはどんなスタイルの選手ともいい試合ができる今の中邑真輔がいた。

第9試合:60分1本勝負ダブルメインイベントⅡ・IWGPヘビー級選手権

[王者]○オカダ・カズチカ対[挑戦者]●鈴木みのる
(30分49秒レインメーカー→片エビ固め)※オカダが初防衛に成功

前ふりで試合の幕間にオカダ、みのるに今の心境を聞いていたが、PPVが入ってるとはいえ、これはもう完全にWWEの十八番である。しかもそれを新日らしくアレンジしてるのが面白い。TVの使い方も大会主導でうまくなってるのが今の新日の勢いを感じるところ。

あおりVでも散々みのるのことが嫌いと公言してはばからないオカダはその他の選手と闘う時とは明らかに表情が違う。
不快感まるだしなのだ。

逆に言うと昨年棚橋に「自分の口でしゃべれ」といわれたころのオカダはもういない。感情を見せなかった前王者時代とはあきらかな変貌をとげていた。

前なら、平坦に「踏み台になってもらいます」と淡々と小憎らしいばかりにいっていたコメントも「ほんのちぃいいいな踏み台」と言い変えたことでオカダの感情が見えたしみのるも小バカにしつつ、「金の雨?降らねえよ!風で吹き飛ばすからな!」とこちらはテーマ曲になぞらえて、25年の歴史で25歳の若造をつぶす気満々。

先にみのるがタイチをセコンドに従えて入場。ゴングを前に両者が視殺戦を展開する中タイチは「タイチは帰れ」コールを無視して海野レフェリーの邪魔をするが、外道がやおらタイチを連れて花道にひっぱりだしそのままバックステージにいくと大外道コールが^^;タイチいるだけでいい仕事してるわ^^

みのるはゴッチ式パイルドライバーでいきなり先制しようとするが、オカダもさすがにこれを切り替えしていく。が、みのるはやはりしたたか。口をふさいで呼吸を妨げ、ヘッドロックで捕獲した後、ロープ越しのエルボーを狙うオカダの腕をつかんでぶら下がり式の腕十字固めへ。

ここから延々とみのるの右腕殺しタイムがはじまった。しかも執拗にしつこく決めていく。さすがグラウンドでは一日の長があるみのるのペースにオカダ絶体絶命か?と
思わせる場面がいくつもあった。

しかし、25年のキャリアをかさにきたみのるは「ここだよ」とあえてオカダを挑発して顔面にエルボーを要求してみせると、オカダも挑発し返す。みのるがエルボーを連打すると、オカダもお返し。みのるが張り手、サッカーボールキック、腕十字固め。だが、オカダもヘビーレインで反撃に出ると、ボディースラムからダイビングエルボー
ドロップと一歩も引かない。

オカダのレインメーカーはこれまでの右腕攻めが奏功してか切り返され、さらにレッドインクも阻止したみのるは腕十字固めへ移行するが、オカダはそれでも右腕を指差して「来い来い来い」と挑発してみせる。ここまでレインメーカーが感情を露わにしたというのはかつてないこと。やはり相手が挑発させたら右に出るものがいないみのるならではということなのか?

ならばとみのるがワキ固め。オカダは苦悶しながらもそれでもみのるに食ってかかると、足をロープにかける。さらにみのるはバックに回ってスリーパーで捕獲。舌なめずりしたみのるがゴッチ式パイルドライバーを狙おうとしたところ、オカダがおもむろにリバースネックブリーカードロップに切り返して反撃。さらにドロップキックからレッドインクでガッチリと締め上げるがやはり関節でとられてはパンクラスの看板が泣こうというもの。今度はみのるが意地でロープエスケープ。

さらにみのるがU時代に得意にして物議を醸し出したドロップキックを放つ。何気にドロップキックはお前だけのものじゃないというみのるのアピールにもみえた。そこからスリーパーで捕獲してグラウンドへ持ち込み、再度スタンドから逆落とし。転がして胴絞めに持ち込まれオカダ大ピンチ!

みのるは笑いながら張り手を連打し、ふらつくオカダに再度ゴッチ式パイルドライバーを狙おうとするが、オカダは足をばたつかせてこれを阻止。みのるはヒザ蹴りを繰り出すも、オカダは一瞬のスキをついてツームストンパイルドライバーを炸裂。みのるの張り手にアッパーで打ち返し、延髄にもアッパーを打ち込むと、さらに後頭部へのドロップキック。

30分経過。みのるが髪をつかんで頭突きを繰り出すが、オカダは強引にみのるをつかまえて禁断のゴッチ式パイルドライバーからのレインメーカー一閃!用意していた秘策とは逆ゴッチ式パイルだったのだ。その隙を作るためにかなり遠回りはしたけど、30分かけてみのるが仕留め損ねたという結果がすべてを物語っていたのではないだろうか?

正直試合後レインメーカーポーズを決めようにも右腕は上がらずにいた。口では相変わらず「特にありません」といっていたオカダだが、やはり達成感はあったのか?いつもより充実した印象をうけた。まあしかし一回でみのるの25年は超えられないのは事実。でもレインメーカーがこれから作る25年はとてつもない予感がしてきた。何しろ感情をここまで見せてそれでも勝ったオカダに泥臭い執念や気合い、根性といったおよそ今までにはにあわないものが見えたのはこの試合の何よりの収穫だった。

試合後、真壁が登場し「福岡って言ったらこのオレ様だろ。鈴木みのるとやりたかったけど、しょうがない。そのチャンピオンシップ、挑戦表明だ。お前は素晴らしい
ぜ。これは本音だよ。でもよ、てめえは世間には響かねえんだよ。オレがベルトを巻いて、オタクもプロレスファンもスッキリさせてやる。その時は、サンキューな。ぼてくりこかすぞ!」と息巻くと、オカダは余裕の表情で「真壁さん、本物のプロレスを、本物のオレがやるプロレスを、あなたにしっかり、スッキリ見せつけてあげますよ」と受けて立つと、客席からは「オカダ」コール。

「あとは外道さんにしゃべってもらいます」とマイクを渡された外道が「レインメーカーがチャンピオンでいる限りよ、新日本プロレスに金の雨が降るぞ」と叫び、オカダが両手を広げて今度はレインメーカーポーズを決めると、金の雨ならぬ金色の紙テープが舞い散った。

後記

帰りに1Fに降りて金の雨を取ろうと思ったら一枚もおちてなかった。すげえなあ・・・・

もともとは一度に会場出るとバスに乗れないとも考えていたんだけど、1階から外でても長蛇の列だったんで結局徒歩で博多駅を目指した。

で、同じことをしてる人が結構いてみんな口々に今日の試合の事を語りあっていた。自分たちも同じように興奮してしゃべっていたけど、まわりも同じ事をしてるのがなんか嬉しかった。

札止めと何回か経験したうえでいつかレスリングどんたくをスタートした福岡ドーム(とあえて書く)に戻る日はそう遠くないかもしれない。

メジャーらしいビッグマッチをたっぷり堪能できたのは収穫だった。また来年も楽しみにしてるから^^

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