[プロレス観戦記] 九州プロレス・第一交通産業グループPRESENTS[北九州ば元気にするバイ!13」

九州プロレス・第一交通産業グループPRESENTS「北九州ば元気にするバイ!’13」

(2013年1月27日:北九州芸術劇場大ホール)

イントロダクション

九州プロレス年間最大のビッグマッチがこの北九州大会。このキャパで興行打つのはお膝元の福岡でもありえない。まあ年始にビッグマッチやるのは新日と九プロという認識があるくらい我々の中では定着したイベントになっている。しかも初進出からわずか三年で大
スポンサーまでつけて、芸術劇場大ホールにこぎつけた力は素直にすごいと思う。がむしゃらの協力あってこそなんだけど、それでも肝心の試合がしょぼかったり、お客に粗相を働く
スタッフがいるような某老舗団体みたいなことをしてたら、こうはならないし^^

オープニング

既に第一試合前には1Fが満員に!2F、3Fは潰していたけど来年あたりは解放するんじゃないかというくらいぎっしり!本当すごい入りだった!

第一試合:北九州ば元気にするバイ!キックオフ!~北九州vs日田シュート合戦~

○ワイルド・ギラン(9分57秒 ワイルドシュート→片エビ固め●ウォーターマン日田丸

実は九州プロレスにはキラ星のごとく現れては消えていくマスクマンが非常に多くて、バンバンギランが諸事情でいなくなった代わりにギラヴァンツ北九州のマスコット、ギランに新しい兄弟がいたということで駆り出されてきたのがワイルド。バンバンとはどういう血縁
なのかは定かではない^^

しかも北九州対日田というこの辺に住んでいてもイマイチよくわからない対立構図でどうこの試合をみようかなと思っていたらなんとワイルドのほうはワイルドのかけらもない、のらりくらりタイプの選手で背格好こそバンバンに比べると多少サッカー寄りなんだけど、あのフレ●ーをかなりぎこちなくした感じの試合運びはどこで覚えたんだろう??ってな感じの選手だった。サッカーなら無気力試合になりそうだけどプロレス的にはちゃんと成立してるところが面白い^^

なんかキック合戦もちょっと期待してたので肩透かしをくらったけど日田丸もなかなかの選手で相手次第ではいい感じの試合ができそうな印象だった。ちなみにこの日、すぐ近くでギラサポのオフィシャル集会があったそうだがギランくんはこっちにいたのでいなかったらしい^^

第二試合:じいちゃんデビューの地 ~北九州凱旋!~

藤田ミノル&○がばいじいちゃん(15分11秒 ステッキ式がばいクラッチ)対相島勇人&●キシャーン

前年佐賀代表でデビューしたのにいつの間にか北九州をホームにしてるがばいじいちゃんはデビューの地に初凱旋!しかしカード発表の折、筑前理事長は「デビューの地がじいちゃんの臨終の地になるかと」なんてことをさらっといっていた。しかもその相手が九州討伐団。いかにスピード(スイッチがはいったらの話だけど)があってもパワーでは未知数なじいち
ゃんをなぜか煽りVでは盛んに焚きつける藤田ミノル^^入場のときに颯爽とベルトもってきたのはいいけど、いつまでたっても出てこないじいちゃんを台車で引きずり出して無理やりリングイン。キシャーンは凶器の竹刀でじいちゃんを威嚇するが、ステッキの使用はじいちゃんのみでキシャーンが持つと反則にするという、ある意味ハンディありすぎ(討伐団の方に^^;)なルールが今回も適用。

で試合が始まるとなんと8割じいちゃん出ずっぱり。これにはさすがの相島もこまりはてる。パワーでも押せない、ここぞという時にはステッキを巧妙に使い切る。そう実はこのステッキ技がじいちゃんの隠し武器でこれでかなり流れを細かく寸断しているのだ。その上、このステッキで反則負けしたくらいの狂気も持ち合わせてるので空中殺法にだけ気を取られてると痛い目にあう。今回はじいちゃんの打たれ強さという新しい一面が全面に打ち出され脇に回った藤田がサポートするという、一見すると老人虐待みたいな絵面ながらしっかりプロレスしていた。このじいちゃんいくつ引き出しもってるんだろう?

後半その藤田を分断した討伐団はじいちゃんに狙いを絞るがここでじいちゃんマジックが炸裂!なんと帯広さやかが使うバースのような体勢でキシャーンの股下をくぐり抜けてがばいクラッチでなんと相島の見てる前で3カウント奪取!

バカ負けした相島は捨て台詞も残せず退散する羽目に・・・・

第三試合:九州男児魂伝承マッチ~田中純二デビュー15周年記念試合~

●田中純二(7分51秒 ドラゴンスリーパー)○藤波辰爾

九州男児魂伝承マッチという名目で昭和プロレスを愛する田中純二が藤波戦を切望して実現したカード。実際ご本人のお話も聞かせていただいたけれどこの機会に是非という思いはひしひしと伝わった。なんせ藤原喜明門下の流れを汲む純二としてはやはり同じ源流にいるもう一つのレジェンドとは邂逅したかっただろう。ましてや九州を拠点に活動してるとなかなかドラゴンと絡むチャンスもないし。

果たして試合はかつての無我を彷彿とさせる試合運び。はでな技は一切でないのに、観客を釘付けにしたという意味では前半の白眉といっていいと思う。もしこれがタイトルマッチだったとしても別におかしくない重厚感。この試合がメインに与えた影響は決して軽くは
ないと思う。派手なアクションはほとんどないだけにかえってこの試合の異質感がびしびし伝わってきた。それはやはりこの二人にしかできない芸当だったと思う。

そして派手な動きを見慣れてるはずの九州プロレスのファンがドラゴンに大声援を送る・・・いや、筑前りょう太思い切ったことをしたよ!並み居るレジェンドの中からドラゴンを選んでしっかり前半の締めにこういう試合をもってくるんだからやっぱ計算されつ
くされてる感じがした。

結果はお家芸通りスリーパーからのドラゴンスリーパー。でもこの前に結構グラウンドで純二の首に集中砲火を浴びせていたのでこの結末は全く問題ないし大いに納得ができるものであることはもはやいうまでもない^^

第4試合:九州×沖縄プロレスサミットV

○めんたい☆キッド&台風&旭志織(19分29秒 めんたい☆スプラッシュ→片エビ固め)めんそ~れ親父&ウルトラマンゴー&●キジムナー

前試合から一転、明るく楽しいルチャフェスタ。対抗戦の様相を呈しつつメキシコ修行時代の戦友、めんたいと既に九州でも認知されてるめんそ~れ親父が試合を引っ張っていっていた。重厚な試合がいいといってもドラゴンと彼らではポジションも体格も違うわけだし、こっちは開き直って飛んだりはねたり笑わせたり、と意識的にいつもの自分たちの試合をやろうとしてたように思う。

だから空中戦もお笑いも全開だった。もう見られないけど各地で衝撃を与えた全盛期のみちプロ6人タッグの内容は完璧に超えてるし、見てて「あ、これが明るく、楽しく、激しく、新しく」だよな、と思った。そもそもロートルばかり連れてきて新しくもなんともない某老舗団体よりよっぽど九プロの方が試合内容もしっかりしてるし、メインがタイトル戦で重い試合(二人共190センチ台のヘビー級だし)になることは想像がついていたのでこの選択をしたのはプロとして大正解。

ちゃんとセミの役割を全うしていた。この試合があったからこそドラゴンの試合もメインも生きたと思う。初登場のウルトラマンゴーもキムジナーもいい選手だったんでまた呼んで欲しいと思う。しかし、素顔の旭をめんたいが「さかなマスク」といったおかげであちこちからサカナくんコールがwwww。千葉のよか男改め、次回からは千葉のさかなクンになっちゃいそうwwww

メインイベント:九州プロレス選手権試合:60分1本勝負

●王者:筑前りょう太(16分59秒 マグマドライバー→エビ固め)○阿蘇山
※初代王者が2度目の防衛に失敗。阿蘇山が2代目王者に。

居酒屋がむしゃらの調印式で、ただですら狭い店内にタテヨコに広い二人がたって調印
式をする姿は壮観だった。九州が誇る超ヘビー級の二人が闘うわけだからいい試合にならないわけがない。ましてや阿蘇山の現在の生活拠点は北九州。まさに地元に錦を飾りたい所。
しかし年末不覚をとった筑前が2連敗という図式は考えにくい。選手としても今が旬の筑前に穴らしい穴はない。ということは丸め込み系で決まり・・・と勝手に想像してたら、これが意外にも重厚な試合展開に・・・・

まさにこの二人ならではの体と体のぶつかり合い、真っ向勝負。一切のセコンドをおかず、正々堂々の試合をお客さんに見せたことは清々しいほどだった。王者筑前にとっての課題は大先輩阿蘇山の壁を超えること。これが意外とできてるようでできてない。年齢的には闘魂三銃士世代の阿蘇山にしてみればこれが最初で最後のタイトル挑戦にもなりかねない。しかし半レジェンドになりかかってる同世代レスラーとの決定的な違いは阿蘇山が10以上年下の筑前なみに今でも「動ける」という事でこれが大きな分かれ目になった。

身長が同じくらい、体重もそんなに変わらない、運動神経もあってパワーもあって飛べて・・・・となるとあとは若さで筑前が押し切るか、老獪な阿蘇山が切り返すかだろうと思っていた。

しかし真っ向勝負の行先はまたしても飛ぶバイを封じた阿蘇山がマグマスプラッシュからここぞというときに出すマグマドライバーで見事筑前をピンフォール!

三度くらい両者KO状態になって試合を諦めそうになったという阿蘇山は戴冠後「次は楽な相手と防衛したいです」と本音もちらり^^まあしかし人生初の戴冠。遅咲きの大器が花開いた瞬間に立ち会えたのは本当光栄だった。リアルな知り合いというだけでなく本当に心からよかったと思ったしまた、エースであるにもかかわらず潔く全力ファイトで立ち向かい堂々と散った筑前も素晴らしかった!

後記

試合後ご祝儀で阿蘇山のポートレートを買わせていただいた。九プロは無料のパンフをいつも配っていてそれにも丁寧に皆がサインをしてくれてるし、たまにはなんか買わないとと思わせちゃう団体なんで^^だから最近買ったプロレスグッズはがむしゃらと九プロのものしかない^^

いや、しかしこれで自分のハートにも火が付いたよ。3月の試験で今度は自分がタイトルとって阿蘇山の前に持っていかなくちゃ!頑張ろう!ステキなプロレス年初めをありがとう!感謝します!!

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