[プロレス観戦記復刻版] DDTレスリングとんこつ!2010

DDTレスリングとんこつ!2010(2010年7月4日(日)開始13:00:会場:博多スターレーン:観衆:397人(満員)

イントロダクションオープニング

いやー、下関は降ったり止んだりのムシムシした空模様で、前日興奮も手伝って眠れなかった。なので、でかけるぎりぎりまで横になって、8時半に家を出た。で鍼によって、治療後ちょっと時間が空いたので自宅に一回戻って簡単な昼食をすませると再び家を10時過ぎに出た。

幸い車の流れも混雑なくいけて小倉から11時過ぎの新館線に乗って博多入り。ところが北九州.下関ではそうでもない降りが博多では結構な雨粒が降っていた。

カサもってきてよかった...

オープニング

11時半頃からスターレーンの1Fをうろうろしていた。あちこち歩けるような天候でもなかったし。ロビーには自由席目当ての客が多いせいか、ならんでいたが、今回は奮発して指定席にしたのでノー問題。

会場にオープニングテーマが響くと大拍手。もう気分は最高潮だった。

▼オープニングマッチ 30分一本勝負

○KUDO vs 石井慧介●
(9分43秒 ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め)

石井はまえ見たときより精悍になっていた。しかやはり長年看板をしょってきたKUDOの入場となるとがらっと雰囲気が変わる。やはりヌンチャクさばきで観客を虜にしてしまう。だが、第一試合からKUDOを惜しげもなく投入するとは...今のDDTの層の厚さを感じる。

と同時に、メインも張れる人が第一試合で全力投球することでプロレスのすごさを見せつけた。そんな試合だったと思う。どちらかといえばチャレンジマッチに近いのかなと思っていたけど、たった半年での石井の成長ぶりには目を見張るモノがあった。たまにしか見られないから、いつも見ている人より段違いの伸びを感じるのは地方大会ならではか。
石井はよくやったけど、いくら何でもKUDOの堅牢ぶりは崩せず、ダブルニースタンプで負けてしまうのだけど、これはいい試合だった。彼なら、そう遠くない将来頭一つ抜け出す可能性があるなと感じた。

やはり大社長、考えているね。初心者が多いと見込んでのカード変更。そしてそれがズバリと当たって、会場は早くも最高潮。

▼第二試合 30分一本勝負

●タノムサク鳥羽&マッスル坂井 vs 鬼木貴典&高森啓吾○
(13分49秒 外道クラッチ)

鬼木貴典!なんて懐かしい名前。11年ぶりに見たぞ!!あの幻のキングダム.エルガイツ&FSR北九州大会にでていた総合格闘家がまさかの里帰り?しかし、体一回り以上でかくなっている。

相手が鳥羽ということで格闘技モードで入場。でもこれってプロレスのタッグマッチだよね。しかし試合が始まると鬼木組はお構いなしに総合の試合をおっぱじめた。まだ鳥羽はいい。問題はマッスルである。彼には当然...

総合の技術は...ない。だが、格闘家チームはおかまいなしに蹴って、おかまいなしに関節を決める。ヒールホールドがばしっと決まってあっという間にマッスル、タップ....しているのにレフェリー松井さん見て見ぬふり^^

で、タイム?を入れてマッスルがマイクを持つ。「待ってくれ。あんた達はその格好から総合格闘家とお見受けした。一年ぶりのプロレスだよな。じゃあ知らないと思うが、プロレス界もルールが変わって、事業仕分けで総合からプロレスへの天下りは禁止になった。だから総合の技は使っちゃいけないことになったんだ」ととんでもないことを言い出した。

これになぜか納得してグローブをはずす、鬼木達。しかし鳥羽はグローブはめたまま。
え?鳥羽はいいの?と思っていたらマッスルが会場に向かって「この人はプロレスラーだからいいんだ」と無茶苦茶な理屈をつける。ところが鬼木達はあっさり引き下がるといきなり今度はプロレスのムーブにチェンジ。

こんなに切り替えの早い格闘家始めてみたぞ。全く動きがプロレスラーのそれになっているし。これでおせおせにされたからマッスルもたまらない。口先三寸で逃げ切るはずが自分で自分の首を締めてしまった。鬼木達がまさかプロレスできるとは思っていなかったのかな。でも面白かった。

異種すぎる展開で先が全く読めなかったし^^そしてラストは不格好ながら鬼木のラマヒストラルがズバッと決まって、坂井がピン。これでは言い訳のしようがない^^

▼第三試合 30分一本勝負

ヤス・ウラノ&安部行洋&●高尾蒼馬 vs MIKAMI○&美月凛音&アズール・ドラゴン(8分38秒 450°スプラッシュ→片エビ固め)

この試合はどこをどう見れば...と思っていたけど、さすがMIKAMIとヤスがいればそれだけで試合は成立してしまう。MIKAMIはもうすっかりラダーのイメージから脱却できている。これはすばらしいこと。なかなかあのスタイルを続けていくのは難しいし、本人もマイナーチェンジを図っている最中なんだろう。だが、全く迷いがないのだ。

スクールボーイ合戦はあらゆる角度から丸め込んでいく。凄い。この攻防で観客を釘つげにするのだ。別に危ない技にたよらなくてもプロレスはできるのよ。

やはりこの中では群を抜いていたね。安心してみていられた。すばらしいね。この中でほかに目立ったのはやはり美月かな。キャラ的にも得をしているが、リングに上がればおおっといわせるところにギャップを感じさせるのがねらいなんだから、今のところ9分当たり。ただ、いつまでもあのキャラのままでは苦しいかもしれないし、逆に貫こうと思ったら大変な決意だ。

だが、年を重ねるとちょっと小ずるい技術なんか覚えて正攻法の技術とかみ合わせればもっともっと面白くなりそうな素材だと思った。

▼第四試合 DDT正規軍vsヤゴウ公国軍団体勝ち抜き戦

<DDT正規軍>
高木三四郎(大将)&中澤マイケル(先鋒)
vs
<ヤゴウ公国軍>
ばってん多摩川(先鋒)&ダイナマイト九州(次鋒)&ブルート健介(副将)&ヤゴウ・アズナブル(大将)
●マイケル(5:53 アイダホ!ミネソタ!ミシシッピー!エルボー→片エビ固め)ばってん○
○高木(1分0秒 極楽固め)ばってん●
○高木(3分37秒 SCスタナー→片エビ固め)D九州●
○高木(2分35秒 スピコリドライバー→片エビ固め)B健介●
高木(2分51秒 無効試合)ヤゴウ

DDT正規軍はマイケルから入場。で、当然社長登場でファイヤー!となる。会場一体になって1.2.3ファイヤー!

で、一方のヤゴウ公国は、一人ずつ、まず「威風堂々」でばってんが入場。インチキアメリカンなにおいがプンプンした怪しげな選手である。後で知ったのだが、西口プロレスの方で本職は芸人さんなんだそうだ。でもプロレスの仕事の方が多いということだった。

そしてダイナマイト九州、こちらはいつも通り。なんとなく弱々しいというかいつも通りの九州のキャラできていた。そして会場に「テイク.ザ.ドリーム」が!!あのブルート健介、ヒールモードではない正調コスチュームで堂々の入場。いつものいかつい感じとはまるでちがう。一人一人の入場を見ていた

社長。「おいおいまだいるのかよ...」ってあんたが呼んだんじゃないか^^そんなブル健さんの入場に紙テープが。これが何と大社長の後頭部を直撃。おいしいとこもっていくなあ...でも危ないから芯は抜いてね。

ところが肝心のヤゴウ.アズナブルがでてこない。「ヤゴウ様は現在機体の調整が遅れていてモビルアーマーでこちらにむかっている。おまえらなど我々マッドアングラーの三人で十分だ」と大見得を切った。これに対してマイケル曰く「社長がでるまでもないですよ。こんなアマチュアプロレスラーども、俺一人で十分です。」と大見得を切ったモノで、社長は出る幕なく、セコンドになって試合展開を見守ることに。

先発はそういうわけでばってん対マイケル。ところがあろうことかマイケルがまさかの敗戦。怒った社長、マイケルをストンピングしまくりで場外に蹴倒してしまった。どんだけ負のオーラ出しているんだ、マイケル^^

で、改めて試合はばってん対三四郎。様子見伺いしながらも、相手の良さはちゃんと引き出している社長。さすが懐深いし、頭の回転もいい。ばってんがフツーならのされて終わりの所をしっかり見せ場を作らせていたのはさすが。でもスタナー一発で結局大社長が決めちゃったりするんだけど^^

ところが次に出てきたのがまた「いろもん」のダイナマイト九州。レスリングスタイルに幅がある九州、今回は完全に「弱虫モード」。例によって一発技を受けただけでオーバーに転げ回ったりするものだから、大社長もペースがつかめない。

コーナーに押し込んでの「九州.九州」もいつもの半倍くらい弱々しい。フツープロ相手にアマが挑む場合、アマが全力ファイトするものだけど、九州の場合はこれがキャラなのでアリなのだ。

しかし、ここも片付けるといよいよブル健登場。体格でも社長に引けを取らないブル健いきなり全開モードで重爆セントーン。これで攻勢をつかんで引き続きストラングルホ-ルドで締め上げる。大社長ピンチ。

だが、スタミナに難のあるブル健さんを長く引っ張らないで大社長八面六臂の大活躍。とここでいきなりガンダムの珍曲「シャアが来る」がかかり、何とズゴックのハサミを左手につけたヤゴウ.アズナブルがアタッシュケースを引きずって入場。

たがハサミは何の役にも立たず、逆に社長に奪われてしまう。だが、これに呼応した、試合権利のないマイケルが乱入。試合は大混乱のまま、裁定は...無効試合....

怒り狂う社長再びマイケルを蹴倒す。しかし、これで収まりがつかないというヤゴウ公国軍。リマッチを要求。これに応えて大社長が「そんなこともあるかと思って

助っ人を頼んでおいた。この人だ!!」と会場に流れたのは「Bark at the Moon」!! そう、まさかのアステカ参戦。実はアステカさん普段から「DDTのようなプロレスは嫌いだ」と散々公言しまくっているので、博多のファンも一周回って予想がつかなかったのか「ありそうだけど、でもないよな」と思っていた人がほとんどだったみたいでそのまさかがまさかの登場。

大社長曰く「プロレスリング華☆激のアステカさんだ。今日の11時にオファーしてきてもらっていたんだ(これは本当)」と爆弾発言。そんなムチャブリだったのか。

で、試合は....

再戦リマッチへ。

▼特別試合 ハンディキャップマッチ 60分一本勝負

<DDT正規軍>
高木三四郎&中澤マイケル&○アステカ
vs
<ヤゴウ公国軍>
ヤゴウ・アズナブル&ばってん多摩川●&ブルート健介&ダイナマイト九州
(2分44秒 聖スプラッシュ→片エビ固め)

ここからはいきなり6人タッグにスライド。ここはもうアステカショー。久々のスターレーンでアステカさん滅多に飛ばないところを飛んだり八面六臂の大活躍。自分とこの試合より動いていたかも。で、ダイビングボディープレスでばってんからフォールもとってしまった。やや大人げない。

すごすご引き下がろうとするヤゴウ公国に大社長が待ったを出して、「次に博多に来るときはヤゴウ公国では来させないぞ」と断言。両国で決着戦になるみたい。一方でアステカさんにマイクを向けるとしめで「華☆激って知ってます?」とやや弱腰になっていたモノの歓迎ムードでホッとしたのかいきなり「俺はDDTのプロレスが嫌いだ!!」とこっちもとんでもないことを言い出した。

しかし「今度は華☆激対DDTでやりましょう」とがっちり握手。

▼セミファイナル DDT EXTREME選手権試合 The World of KISS 無制限一本勝負

○男色ディーノ(13代王者) vs 澤宗紀(挑戦者)●
(11分46秒 スモールパッケージベーゼ)
※13代王者が初防衛に成功。

これはチャンピオンが試合のルールを勝手に変更できるらしい。なのでディーノが出したルールは....「フォールして1.2.3ではおもしろくない。そこでキスして1.2.3数えたら負けというルールにする」ととんでもないことを言い出した。

そしてセコンドにいた石井を実験台にこうしてこうしてとひととおり技をかけてフォールすると、キス攻撃。しかしカウント2ということにしておいてもういっぺんなぶった後にキスして3カウント。こんな実演を見せられてさすがの澤もものすごくイヤそう。でもそこはそれ。なんとかくせでフォールに行こうとするもののディーノはそれを待っているし...カバーにいけない。

ならばとフォールではなくギブアップを奪いに切り替えるモノの、ここも手練れのディーノに阻まれて、なかなかギブアップという展開にならない。ついにあきらめて澤がキスごとフォールするも、ディーノは2カウント。すかさず今度は唇を奪い返してそのままスリーカウント。

まあ色物な試合でもこなせる澤でもさすがのディーノにあってはこれは仕方ないか。

▼メインイベント 60分一本勝負

○HARASHIMA&大鷲透&ケニー・オメガ vs ディック東郷&石川修司&アントーニオ本多●(20分46秒 蒼魔刀→片エビ固め)

ディック東郷は引退を表明してからかすこしやせた感じがした。この日待望の九州参戦を果たしたケニー。飯伏がいない分はりきってくれた。試合は体力に勝る石川と本多がケニーをとらえて、巧妙なタッチワークを駆使する東郷のうまさを加えてなかなか反撃の糸口がつかめない。じれた大鷲がケニーコールを要求すると会場はいっせいにケニーの味方に。ここでありえないって顔をする東郷。さすが、世界で磨いた技術は卓越しすぎ。

試合は場外戦アリの、空中戦有りの、蹴り合い有りのもうプロレスの要素を全て見せつけたといっていい試合だった。これをラストにもってきたのは大正解。しかし石川、はじめて見たけど、大鷲よりでかいとは...ド迫力に圧倒された。そして動けるしね。

彼もやはりDDTの登場人物一人のして重要な位置にいる人だなと感じた。試合は押され気味だったHARASHIMA組が見事に勝利を収めたのが...ここにリングサイドにあれ?男色ディーノがいる。なんで??

と思っていたらいきなり勝利者インタビューを始めた。これはHARASHIMAの「鍛えているからダー」を引き出す前振りか...と思っていたら、そこだけすかすディーノ。そこまで引っ張ってそれかよ...だが、そこで終わりではない。大社長と石川を呼び込むとこの後開催される匿名団体Xの全容を明らかにするという。そこでディーノの合図で、なんとスターレーンのシャッターが空いていくとなんとテーマ曲に乗って現れたのは大日本の選手達が一列に並んで登場したのだ。

とはいっても実際問題、ツイートとかで調べたら消去法で大日だなとは読めていたし、もうここまででおなかいっぱいだったので、帰ることに。何よりすばらしい試合を見せてくださったDDTへの皆さんに感謝だ。ありがとう。

プロレス観戦記
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