[プロレス観戦記復刻版] 闘龍門JAPAN BATTALLIA DE OTONO第十戦宇部大会

闘龍門JAPAN BATTALLIA DE OTONO第十戦宇部大会

(2003年9月17日.木.於.山口県宇部市俵田翁記念体育館)

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イントロダクション

約3年ぶりの闘龍門ジャパン観戦。これまでも予定を立てながら途中で立ち消えすることが多かったが、今回はすんなり観戦決定。ここの会場には隣接する球場との共同の駐車場があって、通常はここを開けているのだけど、なぜか今回は閉めたまま。

だからスペースの狭い体育館用駐車場は車でごったかえし。会場前には屋台等も出ていてミニお祭り気分。それはいいのだが、入ってみるとイスをぎっしり並べた1階と新日本でもやっていない全面開放した2階はガラガラ。

前半戦終了までにどうにか2/5は埋まったもののこれは欲張りすぎ。前売りも2階席しかださずに当日券で商売しようとしたプロモーター(前回の全女小野田大会と同じ人のよう。下関のプロモーターとは別人)の思惑大はずれ。

そもそもここまで会場を広く使う気なら駐車場の事も考えて使うべき。テレビで見て異常に盛り上がっている闘龍門を見て勘違いしたのだろうが、あれだって会場全面を使っているわけではないし(スターレーンは夏から、下関はこの冬から全面開放)テレビの姿を鵜呑みにした愚かさに一抹の不安が...

会場売店で神田教頭からパンフを買う。物腰の丁寧な人で好印象。前日ラジオに出ていた清水さんも忙しそうにしていた。

オープニング

会場内はいつもの客層ではなく、それぞれの年齢層、客層が程良くブレンドされたありがちな構成。ひなびた会場と相まったいかにも地方大会といった趣。もともとメヒコの片田舎のアレナ.ナウカルパンでスタートした事を思えばチキンジョージやスターレーンの方が異常であってこっちがむしろ闘龍門の普段着と言っていいのでは?

定刻通り大会開始のアナウンス。通常リングアナがやるこの作業もコンサート並に録音されたナレーションで紹介。使い回しではなくちゃんと宇部大会用のものを作ってきているのが心憎い。時々目障りになるリングサイドの本部席が無いというのもいい。とにかく進行に関しては文句のつけようがない。テーマ曲からナレーションに入ってカード発表、第一試合開始までの進行のスムーズなこと。実に心地よい。

第1試合:30分一本勝負

○アンソニー.W・森&YOSSINO&ミラノコレクションAT 対 ●セカンド土井&新井健一郎&望月成晃(11分42秒エレガントマジック)

のっけからメイン級のカード。本来ならここから沸きまくりなんだろうが、初上陸の闘龍門とあってお客さんの方が手探り。序盤は派手なリング上とはうって変わって実に地味。それでも試合が進むに連れて徐々にわいていくという、第一試合としては理想的な形に。ただ結果論としていえばこの試合がメインだったら良かったなあ、と。

あと気になったのはマイクで無理矢理盛り上げようとしても今ひとつ反応が鈍かったこと。それと闘龍門の闘いはトータルパッケージなのでマイクにも試合にも今後の大会とリンクした部分も多かったのは事実なのだが、それがこっちでは見られない以上京都大会のことをマイクであおってもなあ...という思いも。

第2試合:岩佐軍団結成への道十五番勝負:第12戦・30分一本勝負

○BATAやん (川畑憲昭) 対  ●岩佐卓典(3分57秒カバージョからのタオル投入→TKO)

 入場テーマがメガデスと梅沢富美男(笑)この3人(総帥が試合中に「2人で一人だ」といっていた三島含む)の文字で表現できない独得の間は筆舌に尽くしがたい。前ふりのコント?

この覇気のないしゃべりといい受け狙いで計算しているのだとしたら岩佐総帥は相当大物。カード紹介に「盟友三島が負傷欠場で傷心の総帥」とあったのに当の三島に「怪我したときも救急車に乗ったときもずっと笑っていた」ことをばらされて総帥ひらあやまり。それにしても総帥もそうだが三島は本当にライム色のTシャツが似合わない...

第3試合:30分一本勝負

○JUN(小川内潤)&TARU 対 ”brother”YASSINI&●コンドッティ 修司
(8分22秒レフェリー暴行→反則負け)

だいたいこの辺が箸休めというか、ちょっと流れが変わる当たりなんだろうが、今回はそれが裏目に。

せっかくわざと技の勝負で盛り上がっていたのにコンドッティ組が反則プレーに切り替えてからお客が引きまくり。

最初から盛り上がっていた分にはここら当たりで一回さますのはまあ、常套句だろうが、のっから盛り上げていかないといけない前半戦の締めが反則がらみでは盛り下がりもやむなし。

YASSINIのマイクも火に油を注ぐ...筈が水に水を足したような感じになってしまったのです。

休憩に入り、リング調整の様子を見る。ここの団体は特に試合の流れとかに関わらず実にきちんと調整を行う。

ロープを張り直し、神田教頭自らが一通りのロープワークをしてみせ、マットのチェック。異常がないとそこから初めて清掃にかかる。ここまでが実に念が入っていて思わず見入ってしまった。

第4試合:セミファイナル・45分一本勝負

●スペル・シーサー&ドラゴンキッド 対 K-ness&○マグナムTOKYO
(12分42秒エゴイストドライバー→片エビ固め)

せっかく盛り下がった部分をここで盛り返す手もあったのに、マイクでマグナムが、堀口と微妙な仲になってしまったが為に踊り手が足らないという実に現実的な理由を説明してマグナムの踊りはなし。その分試合で魅せてやるという退路を断ったマグナムのアピールが。

UDG奪取以来熱きエゴイストと化したマグナムの面目躍如を期待したのだが...しかしこれが実はまたしても裏目に。

病み上がりのシーサーとプチ・スランプのキッド相手に試合がかみ合わない。闘龍門にしては極めて珍しい事態。そしてそれは最後までそのままで試合後のマグナムがキャラを守って責任をシーサーになすりつけはしたものの「(盛り上げられなくて)すまなかった」とマイクアピール。試合で魅せようという姿勢は良かったものの、それが対戦相手に意識として浸透していなかったのが敗因か。

第5試合:メインイベント・60分一本勝負

ドン・フジイ&○SUWA&CIMA  対 ●斉藤了&堀口元気&横須賀亨
(15分56秒FFF→片エビ固め)

オリジナルC-MAXを見るのはおそらく旗揚げ初年に博多にて見て以来。とにかくCIMAと堀口の会場人気は抜群。入場時は初めて盛り上がった会場...だがこの試合も今ひとつかみ合わない。

結局第3試合の流れを引きずったままHAGEコールも盛り上がりに欠け、 締まらないメインに。最後のマイクで CIMAが宇部で25年ぶりに伯父さんと従兄弟に対面した話しをしたのがボーナストラック。ここでも話していたが、「会場があまりに広すぎて(ここを埋められなかった上に盛り上げられなかった)我々闘龍門ジャパンの未熟さを知った」とマグナムに続いて殊勝に反省の弁。

2人とも相容れない割には方向性が奇妙に一致しているのが不思議。確かに興行的には失敗だったが、等身大の闘龍門が見られたという意味では逆に私的には収穫。

下関ではこういうのはなかなか見られないし。博多や下関のトッピングの多さが楽しみづらい向きには、地方大会の闘龍門で彼らの原点を確かめてみるのもいいかもしれない。

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