[プロレス観戦記] OPG岡山武道館大会 オールスターサミット2018

OPG観戦記

イントロダクション

社会人プロレスのOPG(俺たちプロレス軍団)は今年で創設30年になる老舗団体。北九州のがむしゃらプロレスが15周年なんで、ちょうど倍の長さ。西日本最古参の団体であることは間違いない。

そのOPG年間最大のビッグマッチが岡山武道館大会。こちらは今回で12回目の開催となる。まあ、この時期にビッグマッチをやるのは新日本かOPGくらい?かもしれないが、珍しいことは珍しい。

個人的な話でいうと、山口県民の私にとって、岡山は同じ中国地方でありながら、遠い土地。実は松江までの乗り換えで立ち寄ったことがあるだけで、岡山駅の外に出たことはない。実質初の岡山訪問と言っていい。もちろんプロレス観戦も初となる。

では、そんな遠い岡山になぜ行くのか?それは一重にがむしゃらプロレスの参戦が決定したからだ。実は昨年の参戦予定が台風で流れたため、このタイミングになった。

しかし、見る側からすると、慣れない土地で慣れない場所を探すのは大変。そこへ行くと岡山武道館というのは、比較的わかりやすい場所にあると聞いていたし、ほかに観戦予定もなかったので、その時点で岡山いきは私の中で決定していた。

オープニング

会場の岡山武道館につくとすでに長蛇の列ができていた。チラシをみると多くの企業が協賛している。ただこの協賛というのは良し悪しあって、OPGが非営利団体でなりたっているのは、この協賛のおかげでもある。だが、協賛者様優先になってしまう分、一般入場者はリングサイドには座れない。また、試合を提供する側も「赤字になる心配がない」分、いやな言い方だが、試合内容で手を抜くことも可能になる。

実際、OPGの場合、ほとんどの協賛者席は埋まっていたので、「金だけ出して見に来ない」という事態にはならないのだろう。一方、がむしゃらプロレスがやっているような営利制だと、チケットを買ったお客さんひとりひとりがサポーターになる。当然なけなしのお金をはたいた以上、貴重な時間を割いてみにくるし、応援にも熱が入る。がむしゃらの客が熱いといわれるゆえんである。

しかしチケットが売れないと大会自体が成り立たない(実際はそんなことはないのだけど)という難点はある。どちらにも一長一短はあるのだ。

試合前にアントニオ片山選手のお兄さんで、もと新日本プロレスの片山明さんが来場してあいさつをした。久しぶりに見たけど、往年の片山ロケットを生で見た人間のひとりとしてはお元気そうな姿が見られてうれしかった。

そしてスペシャルアンバサダーとしてドラゲーのしゃちほこBOYがOPGヘビー級戦の立会人を務めることもあわせて発表された。

【第1試合】今年もやるぜ、Let’sランブル!! OPGランブル

【出場選手】 ISHI、MOMO☆KID、宇高国道フェリー、ヒロ☆中川、男色ジロー(松江だんだんプロレス)、エル・キントト(万葉プロレス)、ダイナマイト九州(がむしゃらプロレス)ほか

正直ロイヤルランブルに関しては、事前に選手の知識があった方がいい。テーマ曲が鳴って、でてくる選手がわかった時点で「おおーっ!」となるからだ。しかし、わからないならわからないで楽しめないわけではない。

本来、アメリカとかではメインイベントにくる立ち位置の試合形式を、第1試合に持ってくるあたりは、OPGがビッグマッチのつかみに力をいれている証拠だろうとみていたが、ここに出てくるメンツは基本ゆるキャラみたいで、中にこの試合デビューの新人も2名いた。ISHIはいかにもな新人だけど、ひとりは胴着を身にまとったがたいのでかい逸材。その新人ヒロ☆中川は体つきは万全なんで、あとは練習で手を抜かなければよい選手になるだろう。

我らがダイナマイト九州は終盤に登場したが、すぐ消えた。もう少し見せ場が欲しかったが仕方ない。一番最後に出てきた選手が労せず二人まとめてピンフォール勝ち。

【第2試合】頑張れ若手!!チャレンジマッチ!?

×長尾将来&佐々木良和(OPG)&美原輔(がむしゃらプロレス) VS 〇嵐弾次郎(丹の国プロレス)&陽樹&トゥルエノ・ゲレーロ(がむしゃらプロレス)

OPGの将来を託された長尾と佐々木が、一足先に若手陣から抜け出しつつある美原とチームを結成。かたやベテラングループとはいえ、若き王者ゲレーロを擁する先輩グループ。もともとは同じユニットにいた陽樹とゲレーロが袂を分かってしまった状態で、果たしてチームとして機能するのか?若手チームの狙い所はまさにそこだろう。ただ、当たって砕けるだけではなく、どれだけ頭を使えるかが鍵となるだろう。

若手トリオは、連携に難ありとみたベテラン軍を急襲し、分断を図るもの、逆に長尾がベテラン軍につかまってローンバトルに陥る。伊達にキャリアを重ねていないベテラントリオは、嵐が潤滑剤になり、ゲレーロがアウェイを意識したヒールファイトで、もともとヒールの陽樹とも好連携をみせる。

若手側に課題があるとしたら、チームリーダーになるべき美原が、リーダーとしては機能していなかった点だが、ついこの間まで若手枠にいた以上、いきなりベテランの技能を要求されても無理がある。そこまで見透かしたかのようなベテランチームは穴らしい穴も見えず、危なげなく勝利。

京都の丹の国プロレスの嵐は想像以上の実力者だった。遠いから定期参戦は難しいかもしれないが、がむしゃらプロレスのリングでみてみたいと思った。

【第3試合】仮面独身貴族、暁に死す!?

〇ミル・マスカット&X VS ×ザ・デーモン&梟雄
(XはドラゴンゲートのしゃちほこBOY)

悪のデーモン軍団に対する岡山の英雄?ミル・マスカット。しかし、いかんせんスーパーヘビー級二人を擁する悪の軍団相手では立場が悪い。そこでXとして助っ人を呼び込むわけだが、やはり大方の予想どおり、しゃちほこがマスカットの助っ人に。これでスーパーヘビー対プロの助っ人+マスカットという形になり、バランスもよくなった。

しかし、相手がドラゲーで試合しているプロとはいえ、体格差に関していえばデーモン軍の優位は動かない。マスカットとしゃちほこは二人で攻めてやっと形になる有様。序盤はとにかくしゃちほこをもってしても圧倒されるパワーの前にたじたじになる場面もあったが、そこはさすがにプロ。

全て受け切ったうえで、きちんと反撃に出る。マスカットひとりだと頼りないが、この上ない援軍を得たマスカットは果敢に攻撃に出る。一人でダメなら二人で。徐々に形勢を逆転させたマスカットは最後にしゃちほことのツープラトンでデーモン軍から見事勝利。わかりやすい善悪の対決だった。

【第4試合】OPG対がむしゃらプロレス対抗戦

〇《ゴールデンエッグス》 上原智也&ジェリーK VS ×鉄生&KENTA (がむしゃらプロレス)

昨年4月、がむしゃらプロレスのタッグトーナメントに初参戦し、鮮烈な印象を残したゴールデンエッグス。一回戦では陽樹・ゲレーロ組に土をつけたものの、二回戦では、鉄生・KENTAに押し切られた形で敗退した。

そこから密かにリベンジのチャンスを伺っていたジェリーKは、昨年12月のがむしゃらパワープロジェクトのリングで、鉄生・KENTAにリベンジを要求。これをLCRが受諾する形で、岡山武道館参戦が決定した。

ちなみにこの試合をさばいていたレッドシューズ古賀レフェリーも「巻き添え」を食らって?招集されたため、タッグトーナメントのカードがまんま岡山武道館で再現される形になった。

LCRにとってはアウェイだけど、実は本来のヒールらしさを発揮するには、むしろ彼ら的にはアウェイのリングはやりやすいはず。がむしゃらのリングでは何しても許される人気者であるだけに、LCRが本来やりたいことを、リミッター外して全開にしてきたら、いかにゴールデンエッグスといえども、簡単には勝てない相手である。

とはいえ、ゴールデンエッグスにもOPG随一のタッグ屋の誇りがある。果たして昨年の借りを返して、LCRにリベンジをはたせるか?それともホームで返り討ちにあうか?

がむしゃら組は同級生タッグながら、基本シングル志向なんで、どうしても片方ずつが試合している印象。それでもゴールデンエッグスを押し切れるだけの実力は備えているのだが、前回煮え湯を飲まされたゴールデンエッグスは、極力お互いの孤立化を避けていた。やはりタッグ屋としてより完成されていたのは、ゴールデンエッグスだったと言わざるをえない。

試合はだんだんゴールデンエッグスのツープラトンが増えていくに従い、LCRはいつものキレがなくなっていっていた。ホームならセコンド介入という手も使えたが、アウェイではそれもできない。

正直、ゴールデンエッグスはLCRを徹底的に研究していたし、地元で恥をかくわけにはいかないという思いの強さも感じた。しかしながら、あたりの強いエルボーをはじめ、巨漢ながらスピーディな攻撃を繰り出すLCRに対し、実況アナが何度も驚嘆していたことは、賞賛に値する。はじめてみる岡山のお客さんには、ただならぬ実力をもっていることを印象づけられただろう。

LCRが負けはしたものの、がむしゃらプロレス勢は、その実力を敵地でみせつけられたと私は思う。これは大きな収穫だっただろう。30年という歴史の長いOPGに、キャリアではちょうと半分になるがむしゃらプロレスが爪痕を残した点では、誇っていい試合だったと思う。

何よりアウェイで久々にヒール気分をあじわえた鉄生とKENTAは見るからにイキイキしていたし、結果はともかくこの貴重な体験をホームリングに戻って生かしてくれるに違いない。

【第5試合】OPGJr.ヘビー級選手権試合 3way戦

(王者)×西江悠 VS 〇(挑戦者)山内拓也 VS(挑戦者)駿之介
(山内が新王者に)

個人的にはタイトルマッチを3wayでやるのはあまり好きではない。がむしゃらプロレスでも一度やったけど、あれは例外。基本新日本だろうと、社会人プロレスであろうと、ゲーム性の高いタイトルマッチは、WWEほどこなれたものでない限りは、なかなかうけいれがたい。

さて、西江以外のメンバーはがむしゃらプロレスに参戦経験があるため、いずれもジュニアのタイトルに相応しい実力者ばかり。まあ、よほどのことがなければハズすことはないだろう。

やはりOPGジュニアの実力者が3人そろうと、見応え十分。どの絡みもクオリティが高く、「さすがOPG!」と呼べる内容を見せつける。特に西江からベルトを取りたいという気持ちが強い駿之助は、やたら西江に突っかかっていくが、その気持ちを見透かすかのように、気持ち良いほど、山内が駿之助や西江の足を引っ張りまくる。

ジョロキアだからと言って、山内は悪党殺法全開では来ていない。汚いというより小狡い感じがする。実にうまい具合に休んでいるのだから、予想以上に山内のクレバーぶりが際立つ展開になった。実際、西江と駿之助は動きっぱなしだったので、ロスしたスタミナもハンパなかっただろう。

そんな駿之助に落ち度があるとしたら、身体能力の割にあまりにプロレスが直線的すぎること。OPGジュニアへの思いは強いかもしれないけど、特に3wayみたいな試合形式には向かないタイプなのかもしれない。

実際土下座式のヘッドバットも見た目以上にロスしやすい技ではないかと思う。切り札にしたいならヘッドバットはここぞという時に温存して、その前にたっぷり相手にダメージを与えたうえで決めていかないと、乱発しても決まらなければ必殺技にはならないのではないだろうか?

試合はまさに漁夫の利をかっさらった山内が、西江から堂々のピンフォール勝ち。こういう試合は休んだものの勝ち。クレバーなヒールぶりで試合をかき回し、休めるときは休めた山内の作戦勝ちといったところだろう。勝ち負けにからめず悔しがる駿之助を尻目に勝ち誇る山内の姿は憎々しいほどだった。

【第6試合】OPGタッグ選手権試合

(王者)×《クアルキエラ》 木谷康祐&DAISUKE(鳥取だらずプロレス) VS 〇《ジョロキア》 グリーク&ZAKA(挑戦者)

ジョロキアの秘密兵器?グリークの実力が拝めると期待していたタッグ選手権。他団体に「流出」した至宝を取り返す意味でいうと、彼らには戴冠へのモチベーションは高いとみた。対してクアルキエラとしては、どうこれを攻略するか?山陰の選手はきわめてレベルが高いだけに、ジョロキアといえどもクアルキエラは、簡単に勝てるチームではないだろう。

試合は序盤から乱戦模様。だらずもジョロキアもセコンドを介入させて一歩も引かない混戦に。途中クアルキエラの好連携の前に巨漢のグリークが孤立。なかなかZAKAとの連携が取れず防戦一方となったジョロキア。軽量のZAKAを狙わず、敢えてグリーク狙いできただらずはさすがにチャンピオン。

しかし、ヒールながらOPGにベルトを取り戻したい気持ちは、ジョロキアにだって強い。彼らなりのOPG愛が粘るグリークの力になっていたような気がする。こうなると面白いもので、流れがだんだんOPGに傾いていく。実際ヒールながら岡山のお客さんの声援を受けて、だんだんジョロキアが息を吹き返してきた。

最後は粘るクアルキエラを振り切るようにグリークが、自ら招いたピンチの清算をしてみせた。ジュニアのベルトを手にした山内をリングにあげ、勝どきをあげるジョロキア。悪のユニットがOPG制圧に王手をかけた。

【第7試合】OPGヘビー級選手権試合

(王者)クレイジーH VS 乱魔 (挑戦者)
(挑戦者・乱魔が新王者に)

昨年12月のがむしゃらパワープロジェクトに参戦した両選手。乱魔もかつてはタイトルホルダーでもあった実力者。一方王者クレイジーHも学プロからキャリアを重ねたチャンピオンであり、間違いなく強豪と呼べる選手である。事実上のメインになるこの試合を締められるのは、果たしてどちらか?

戦ってよし、組んでよし。学プロ時代から続くライバル対決は、序盤からゴツゴツした試合展開になった。プロのヘビー級でも最近は飛んだり跳ねたりするのが当たり前になっている昨今、お互いの痛めた箇所を徹底的に突き合う展開は、クラシカルなプロレスそのもの。それが受け入れられている証拠に、この試合には「とべ」という無責任なヤジがほとんど飛ばなかった。これは二人が試合で観客を納得させたという何よりの証だろう。

彼らが重視していたのは技の重みと一発一発の迫力。特に古典的アメリカンプロレスに造詣が深いクレイジーHは、そこらへんを意識していたように、わたしには見えたが、乱魔もまた「阿吽の呼吸」で、クレイジーの考えていることを察していたかのように、これまた効果的にクレイジーの痛めた箇所をせめつける。

ライバル同士だからこそ、厳しい攻めができる。切磋琢磨してきたもの同士の信頼関係がベースにあるからこそ、お互いを削り合う闘いになったのだと私は思う。圧巻だったのは、クレイジーHが放つ、投げ捨てジャーマンぎみの急角度バックドロップを、乱魔が完全に受け切ったことだった。正直このシーンで鳥肌が立ったし、お互いの信頼関係なしにあのやりとりはできないと心から感動した。

お互いが命を削りあい、お互いが命を預けあったプロレスならではの名場面だったと私は思う。誰にでもできることではない。相手が乱魔だからだせた。クレイジーHの込めたメッセージに乱魔が体を張って答えたのだ。素晴らしい試合だった。

ただ、この削りあうような試合は、この2人にしかできないし、このクオリティをほかの選手にも求めてはいけないと思う。彼らは望んでやったことだけど、プロレスはどこかで線引きをしないといけない。それはプロですら答えを出せていないのが現状なのだけど。

両者とも試合後は精根尽き果てた状態。それでも新王者は堂々と受けて立ったクレイジーHに謝意を述べ、自身のチャレンジャーをリング上から募った。現れたのはゴールデンエッグス・上原智也。ヘビー級戦線にいながらタイトルには今ひとつ縁が薄いだけに、やる気は満々。

そこへまさかの相方、ジェリーKが割って入る。「今までジュニア・タッグのベルトはとってきた。残るベルトはそれなんだよ。俺はもうジュニアじゃねえ。邪魔するなら相方の前にだって立つ」と宣言。なぜか二人ともそれ以上のアピールはせず、リングをおりてしまった。仕方ないので、乱魔が「じゃ、ゴールデンエッグス同士で闘って勝った方を挑戦者にする」と宣言。これによってゴールデンエッグス対決が実現する運びとなった。

最後に自身の入籍を発表して幸せの総どり宣言をした乱魔。このよくばりなチャンピオンが描くOPGの未来はとても明るそうに見えた。長い歴史の中でもきちんとした形で世代交代が進んでいる。素晴らしいことだと思った。

個人的にはこの輪に是非とも陽樹あたりに加わってほしいと思う。昨年12月のパステルホール大会で、クレイジー・乱魔・陽樹のトリオが実現した時から、いつかこの3人がタイトルを争う試合が見てみたいと私は思うようになった。

もちろんがむしゃらプロレスのタイトルであるGWAを虎視眈眈と狙う陽樹にはよそ見している暇はないのだけど、それを承知の上で、いつか機会があれば見てみたい。

それはともかく、この削りあうような闘いの輪の中にジェリーKが加わることで、果たしてどのような化学反応がおきるだろうか?もしかするとクレイジーや乱魔とは違った新しい風景が見られるかもしれないなと私は思った。

【メインイベント】 青春の、1ページ

〇グレートムタイガー&アントニオ片山 VS ×ハイパー長州アイハラ&ユウキ・ざ・ぼうりんぐ

OPGの初期メンバーが集結したタッグマッチ。12周年の記念試合だからこそ、敢えて現在進行形のタイトルマッチを差し置いてメインになった意義が問われる試合。単なる「同窓会」なら、メインでやる必要はない。

結論から言うととても面白い試合だった。OPGの生みの親である片山と、育ての親でもあるムタイガー。ともに30年最前線で闘ってきた闘士も50歳。メインからの引き際を考えて最後のメインイベントを申し出たという。

その心意気やよし。確かにその前のクレイジーH対乱魔のような内容のタイトル戦は望めないかもしれない。でも巨漢のハイパー長州や、テクニシャンでもあるユウキの攻撃を耐え抜いて逆転していく様には大きな歓声が寄せられていた。

これが30年かけて彼らがお客さんとの間に紡いできた信頼関係なのだろう。ハイパーとユウキもそんなムタイガーと片山の意をくみ取って介錯を申し出た気持ちもわからないではない。

一見するとどれもオリジナルレスラーがいる「ぱちもん」でもあり、色んなレスラーのおいしいところどりをした「プロレスごっこ」の産物ともとれる。しかし、今のご時世、プロにだって確実に純度100%のオリジナルは存在しない。彼らのやってきたことは間違いなく「プロレス」だったのだ。

試合は20分超の大熱戦。ベテラン軍が窮地に追い込まれながらも最後は連携を駆使して逆転。ムタイガー自らハイパーを仕留めてフィニッシュ。正直年齢を感じさせない動きだったし、まだまだいけると思うが、惜しまれるうちが花。まだ引退するわけでもないので、これはひとつの決断として尊重したい。

試合後、感謝の意を述べたムタイガーは、リング上に全選手をあげて「1.2.3ダ―!」で大会をしめた。なんか急いでいるなと思ったら本当に撤収時間が迫っていたようで、ここはなんかがむしゃらプロレスでみたような光景が見られてほほえましかった。当人たちはそれどころじゃなかっただろうけど。

後記

余談になるが、慣れない岡山まできて帰りの足が問題だった。後で知ったことだが、岡山武道館周辺は、バスもないし(バス停はあるけど、日祭日運行ですでに便がなかった)タクシーも混雑を避けて通らないところだったらしく、大通りまで結構歩いてからようやくきたタクシーに乗って駅まで。そのまま新幹線で小倉まで帰り着いた。やはりはじめてくる場所では帰りの足も計算にいれてこないといけないなと思った。

とはいえ、事実上、岡山初上陸、初観戦は怪我無く無事終えられた。行きに駅で食べた岡山ラーメンもおいしかったし、OPGのレベルも高かった。いつか機会があったらまた岡山に行ってみたい。

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松江だんだんプロレス主催試合「BATTLE DIMENSION 5」Inスサノオカフェ (2016年3月6日(日)会場/スサノオカフェ特設リング) イントロダクション 松江だんだんプロレスは総合格闘技団体「YAMATO」を母体として派生した






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