[プロレス観戦記] WAVE HAKATA WAVE bari-chiro2 (2014年9月15日(月祝)福岡・博多スターレーン)観戦記

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イントロダクション

今回で2度目となるWAVE博多大会。もっともWAVEが単独で来れば確実に赤字。ということでパートナー団体はまた大日。これで二カ月に一回は博多にきてることになる。ちょっと来すぎだよなと思って今回もパスしたら、後日石川晋也の引退を知るはめに。しまったなあ・・・。後悔先に立たずとはこのことである。正直前日ががむしゃら→打ち上げ、で、12時半開始のWAVEに間に合うように朝から小倉入りしたんで意識が半ば朦朧。疲れも半端ない。これでは大日まで残って観戦するのは無理だった。まあそれほどお客もいないし、自由席なんで自由に会場を移動しつつ眠気をさましながら見ていたが、基本がゆるい感じの団体なんでちょいちょい睡魔に襲われた。

オープニング

試合に先立ち入場式がおこなわれ、選手を代表して、本日防衛戦をおこなうWAVE認定タッグ王者組の飯田美花&旧姓・広田さくら(さくらご飯)が挨拶をおこなった・・・んだが、ぶっちゃけ誰が王者かとか興味なかったし、カード自体も見てこないというテキトーさで観戦にきたので、本当どうでもよかった。

観客席を見渡すと9割男。今どきの女子プロ会場だなあという感じがした。女性があこがれる女子プロを経て、今は男に媚びる女子プロへと変わっていったのは時代の流れで仕方ないことではあるんだけど、サービス精神とお客に媚びるのはほぼ紙一重なんで、そのあたりの危うさがなんとなく嫌いで、女子団体から遠ざかってしまっている。それはWAVEでなくてもそうなんだけど。

挨拶で広田が前回のタイトル戦で負けたのはパートナーが藤本つかさだったから、みたいなこといっていたけど、いないところでそんなこといっていいのか?一方飯田は博多で試合するのが初めてという。こういう貴重な機会を生かしてぜひ顔と名前をうってもらいたい。

第一試合:HAKATA・チャレンジWAVE(15分1本勝負)

山縣優(9分0秒、クリップラー・クロスフェースロック)山下りな(大阪女子)●

毎回思うことだが、WAVEのリングアナのコールは英語読み(名前が先で、姓があと)なのと、スターレーンみたいな音響効果の悪い会場だと、誰のことをコールしているのか聴き取りにくい。サブでこういうのをやる分には構わないけど、メインリングアナは通る声の男性にするとか工夫してもいいんじゃないだろうか?東京ではこれでいいかもしれないけど、地方では通用しないことがいろいろあると思う。これもその一つ。

前日の9・14鹿児島で大阪女子が興業を打っているのだが、そこで凱旋試合をおこなったばかりの山下りながオープニングマッチに登場。こういう九州勢がいると興業も打ちやすいんだろうなあ。今回参戦している大阪女子の下野(同じく鹿児島出身)もいるし。九州新幹線ができて約一時間半あれば鹿児島から博多に来られるわけだから、十分営業圏内として計算はできるし、実際博多大会のついでに鹿児島で大会を開く団体も増えてきた。博多~熊本~鹿児島は確かに時間的に移動も短いし、日程的にも調整しやすいのだが、隣県である山口からは二時間かかることを考えると、小倉や山口はこの九州ルートからははずれてしまうんだよなあ。ここがなんとももどかしい。

あとひとつ気になったのは、19時女子をみていたから見慣れていた光景とはいえ、山下が張り付けチョップを安易に使い過ぎちゃうのはどうなんだろうなあと思った。それも試合冒頭で逃げる山縣を捕まえてはチョップを連打していく。ややしつこかった。これやられると試合がバタバタして見えちゃうんで個人的にはあまり好きではない。

一方の山縣はベテランらしくスリーパーやクロスフェースで絞り上げてスタミナを奪い、ジャンピング延髄からキックのコンビネーションでダメージを与え、クリップラー・クロスフェースロックでガッチリ捕獲してギブアップ勝ちという非常に安定した試合をしていた。

第二試合:HAKATA・AMERICAN WAVE(15分1本勝負)

○メラニー・クルーズ (9分2秒、片エビ固め) 渋谷シュウ
※ツームストーン・パイルドライバー

渋谷とメラニーの体格差をいかした試合。こういうわかりやすいのは地方大会には必要だと思う。メラニーの足を思い切り踏みつけた渋谷は、すかさずモンゴリアンチョップ連発。 試合を渋谷ペースで進めていく序盤といい、DDTからカサドーラで丸めていくあたりや、ガニア張りのおんぶ式スリーパーなど渋谷のしつこさが光った試合だったと思う。一見苦戦を強いられたようで、豪快なフロントキックで流れを遮って、ツームストーン・パイルドライバーでメラニーが豪快にトドメを刺した。この流れもいいと思う。渋谷のキャラもいたし、試合自体はよくあるパターンだけど、こういうのは大事にしてほしい。

第三試合:HAKATA・スクランブルWAVE(20分1本勝負)

○志田光&夏すみれ(10分40秒、片エビ固め)華名&下野佐和子
※魂のスリーカウント

志田光はReginaになって初の博多大会。ベルトとともに入場。華名とはお尻対決になる。ここに夏や下野がどう絡んでいくか?夏からタッチを受けた志田が「お尻行くぞ!」とヒップアタックにいくと、敵対心を剥き出しに華名もヒップアタックを繰り出すが、これは相打ちになった。妙な意地の張り合いだが、悪くはない。最もお互いフリーなんで売りがかぶると死活問題のはずなんだけど、お尻対決というのがどうしてもコミカルになってしまうため、本来両者がもっている「刃」の部分で勝負してほしかったなあという感もなきしにもあらず。

志田もコルバタからのヒップアタックなど前見たときよりバリエーションを増やしているような感じがした。華名が卍固めにヒップアタック、キックと波状攻撃を仕掛けていく。
だが、志田もすぐにブレーンバスターでやり返すと、両者ダウン。カウントが進む中先に華名が下野とスイッチ。串刺しボディーアタックから雷電ドロップ(これはなかなか)を志田に放つ下野。キャラが違いすぎる下野と志田の絡みはもう少しみたかったかも。最後はファルコンアローから魂のスリーカウントで快勝を収めた。まあでもしいて言うなら、若干両軍が闘うテーマらしいテーマは見えにくかったかも。実際来年の博多大会になったらまた流れも変わってるわけだし。

第四試合:HAKATA・ThreeWAVE(15分1本勝負)

春日萌花(6分40秒、片エビ固め)フェアリー日本橋
※ダイビング・フットスタンプ。もう1人は乱丸

開始直後、乱丸が春日とフェアリーのプロレス歴をチェックする。フェアリーは「1年と半年」、春日は「9年目」とそれぞれ素直に告白すると、乱丸は「17年目」を強調して、試合をスタート。そうか、全員馴染みがないだけでそんなにキャリア重ねてるんだ。でも乱丸以外は新人にしかみえなかった・・・といったら彼女たちのファンに失礼かな?でも知らないものはしょうがない。知ってても普段試合見ることはまずないわけだし。

フェアリーは妖精らしくお友達を勧誘。しかしなぜか春日には「友達になるわけねーだろ」とふてぶてしい態度をとる。春日は当然怒ってドロップキックでお仕置き。一方乱丸は忍法金縛りで、春日とフェアリーを闘わせようと目論むがこれは失敗。返り討ちにあうと、今度はフェアリーがステッキで乱丸、春日、石黒レフェリーまでも投げ飛ばしていく。なんかこのゆるさは懐かしいなあ。

フェアリーは「このステッキを使えば人は飛びます。どうぞ」と春日に手渡すが、春日がトライしてみると誰も飛ばないというお約束。このゆるゆるな感じの3WAY(緊張感皆無)がWAVEらしいちゃらしい。「そんなので飛ぶわけねーだろ」と身もふたもないことをフェアリーにいわれ、すっかり騙された春日だったが、気を取り直して乱丸&フェアリーにボディーアタック。だが、フェアリーはステッキで春日の足を強打すると、乱丸の脳天もステッキでブチ抜く。がばいじいちゃんの杖よりえげつない攻撃をする妖精(笑)だが最後はダイビングフットスタンプで春日がフェアリーから勝利。乱丸のカットが間に合わない(誰も阻んでいないのに)という最後まできっちりお約束な展開だった。

第五試合:HAKATA・プレミアムWAVE(30分1本勝負)

浜田文子(20分10秒、片エビ固め)桜花由美
※APクロス

セミファイナルは桜花由美vs浜田文子のプレミアムシングルマッチ。プレミアムというけど、桜花にプレミアなんてあったのかあ???浜田はまた体型がソチ似になったというか、アルシオン時代しか知らない(地方だと実際そういうファンがいても不思議ではない)人が見たら衝撃だろうなあ。でも試合巧者なのはさすが浜田。まさにサラブレッドの本領発揮。ロックアップ、手四つの力比べで交えたあと、グラウンドの攻防に移っていくが、この流れは見事なもの。ぶっちゃけビッグブーツ以外に売りがない桜花を20分引っ張って見せたのは浜田の実力あってこそ。

スタンドに戻ると今度は一本足頭突き。ハーフダウンの桜花の後頭部を蹴り飛ばし、もう一度グラウンドに持ち込む。ほぼ浜田文子のワンマンショー状態。ボディープレスからの押さえ込みでしつこくカバーしていくが、さすがに桜花もこれでやられていたんじゃたまらない。串刺しビッグブーツで攻守を入れ替えると、顔面へのビッグブーツを連発。だが、浜田はドラゴンスクリューに切り返し、主導権を握ると、ヒザへのエルボースタンプ、裏ヒザ十字で絞り上げるという展開にもっていき主導権をわたさない。ヒザ攻めに苦しむ桜花はたまらず場外へエスケープし、苦し紛れの場外戦へ移行。巻き返しにかかる。桜花にはこのあたりが苦し紛れでないと、お客に悟られないようにはしてほしいよなあ。とはいえ、切り札をここで使った以上、なんとかしないといけない。リングに戻った桜花はクロスフェースで締めあげるが決定打にはならず。

このあたりでちょっと桜花の意地が見えたのは拾いものだったと思う。桜花は、タイガースープレックスからのビッグブーツ。返した浜田はカウンターのスピンキック2連発からのAPクロスで勝利。薄氷のようにみえて浜田文子の完勝だった。

メインイベント:WAVE認定タッグ選手権試合(30分1本勝負)

<王者組>飯田美花&○旧姓・広田さくら(17分16秒、へなーらサンセット)
紫雷美央&大畠美咲●<挑戦者組>
※第11代王者組が2度目の防衛に成功

博多大会のメインを任されたのは、2度目の防衛戦を迎えるさくらご飯(飯田美花&旧姓・広田さくら)。9・23新宿からはじまるDUAL SHOCK WAVEトーナメントのスーパーえこひいきシード枠(いきなり決勝戦)も獲得できるらしい。説明なかったけど。

問題は広田がいつも通りな試合をしたらせっかくセミで浜田と桜花があっためた雰囲気が台無しになるということ。でもさすがに無駄なキャリアは積んでないというか、広田がめずらしいマジモードで試合に挑んできた。初登場の飯田は経験値こそ少ないもののキャリアのわりにメインに出るだけの素材に成長していたのはうれしかった。

一方、美央は広田をロープに振ると凶器のライトでフルスイング、大畠もムチで広田をいたぶっていく。どっちかというと広田寄りに試合を組み立てていた。ヒールというよりコミカルに付き合っちゃうとなあ、と思いながらみていたが、大畠の変形フェースクラッシャー、美央の張り付けビッグブーツで、広田はすでに青息吐息。さらに大畠はムチを使ってグイグイ締め上げていく。

だがフラフラの広田がここから頑張った。へなストラル、裏拳でも決まらない、ならばともう一度へなーらの体勢へ。広田の思わぬ大善戦。だが、そんななか広田が大畠にカンチョー!そして、ときめきメモリアル・・・ってここでいつもパターンかよ。でもこの状態で自分を貫いたのはある意味立派。地方だとマンネリもばれないし。結構ここまで頑張った貯金があったせいか、会場がさめることはなかった。さらに広田はヨーロピアンクラッチ、それでも決まらないと、へなーらサンセットを最後に決めて大畠から勝利。

初めて広田がマジで頑張った試合をみたかもしれない。まあこの試合はそれだけでお得だったかな。最後記念撮影と締めの挨拶を飯田が逆にしてしまって会場が一気に和んだけど、このグダグダ感も含めてWAVEのいいところが凝縮した大会だったともいえる。

後記

多くを期待しなければそこそこ楽しめるという点では二年前に見たときとあまり変わっていないんだけど。

来年はしかしこういう強硬日程でない時に見に来たいなと思う。正直今回は写真の力をかなり借りて書きました。なんか疲れた・・・






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