[プロレス観戦記復刻版] 全日本プロレス2003新春ジャイアント・シリーズ第五戦

全日本プロレス2003新春ジャイアント・シリーズ第五戦(2003年1月8日・水・山口・宇部市俵田翁記念体育館:観衆2300人)

イントロダクション

会場は私が県内で最も好きな会場の一つ。だから冬場、気温より低い会場体感温度でも、スケジュールが合えば見に行っている。2階からが非常に見やすく、海峡メッセみたいにチャラついたところがない。観客も滅多にない興業を楽しみにしている雰囲気も伝わってくるし、都会では見られにくいプロレスの原風景が感じられていつもはいい感じ...

ただ、この日はどうもこのひなびた空気が、ほぼ王道の抜け殻と化した今の全日本のなんともいえない寂しさと妙な形でマッチングしてしまい、W−1とは違った意味でグダグダになっていた。

オープ二ング

試合開始前、階段横のトイレに向かうと明かりも何もない薄暗がりに
なぜか白ジャージを着た大男、よく見るとウィリアムス。その横の階段サイドでウィリアムスを気にするでなし、黙々とたこやき食っていた若い兄ちゃん。両者とも気にとめるでもなく、しばらくそこにいてからおもむろにひきあげていきました。なんか不思議な空気でした...

第一試合:20分一本勝負

○土方隆司(7分59秒 羽折り固め)●石狩太一

石狩はいかにも新人らしいと言うか、実直なファイト。おっかけの常連の女性がかなきり声で応援、テープも飛ぶ。耳障り。この後あまり姿見ず、試合の雑用は練習生が一人でほぼ一手に。ダメージがあったのか?

第二試合:30分一本勝負

○平井信和(7分58秒 ロックボトム→片エビ固め)●フエゴ

フエゴはいわゆるミステリオタイプのルチャドール。運動神経も良く、素質は充分なんだが、いかんせん技に正確性が無く、ミス連発。

おまけに大して平井が受けないから、かみ合わないことおびただしい試合。

第三試合:30分一本勝負

嵐&○荒谷信孝(17分47秒 垂直落下式ブレンバスター→片エビ固め)淵正信&●宮本和志

この日の淵は鬼モードならぬ、悪役商会モード。会場は単発で沸くが暖まらない。後席の観客から「何か物悲しい」とまで言われていた。

おまけに相手がこれもどちらかと言えば「ゆるい」現.アジアタッグ王者。宮本の頑張りが一人浮いてしまい、くだんの女性のかなきり声だけがひびく...むなしい試合。しかも長い...

そして早くも休憩。ゆるい空気のまま後半戦へ...

第四試合:30分一本勝負

○アブドーラ・ザ・ブッチャー&ケンドー・カシン&スーパー・ドラゴン(12分39秒 エルボードロップ→体固め)カズ・ハヤシ&ジミー・ヤン&●愚乱・浪花

見ようによっては面白い組み合わせ。初登場のスーパードラゴンは雰囲気充分、カシンとブッチャーのお約束コンビに対するはみちのく繋がりの浪花とハヤシ、そしてWCWの名コンビヤンとハヤシ。

地方で沸く対ヘビー級の顔合わせアリ、因縁のカシンとの顔合わせアリで興味の沸くカード...だったが、ブッチャーコンディション悪すぎ。

ハヤシ組が一生懸命バンプ取っているのに、肝心のブッチャーがよろけていては...カシンも初顔ドラゴンと二人まではフォローしきれず、試合がほとんど場外戦。しかも沸点のやたら低い...。

最後は毒針でおきまりの勝ちッぷり。しかしブッチャーが立てない。しばらくして場外にいたハヤシとヤンが押っ取り刀で乱入して格好は付いたものの、そのくせマイクのやりとりはやたら長いし...参りました。

第五試合:30分一本勝負

スティーブ・ウィリアムス&○マイク・ロトンド(15分35秒 ブロックバスター→片エビ固め)小島聡&●保坂秀樹

この冷えた空気と比例して会場の冷気も頂点に。しかしこれは熱い男小島でもどうにも出来なかった。

とにかく技が雑。里帰り効果がこんな形で出てくるなんて...。そのくせ控えではやたら熱い。これも新日本を彷彿とさせる...。ポイントを押さえて熱くなると言うのはウソか?

第六試合:60分一本勝負

○武藤敬司&奥村茂雄&本間朋晃(20分57秒 シャイニング・ウィザード→体固め)ザグラジエーター&ジョニー・スミス& ●ジョージ・ハインズ

ついにはあまりの寒さに試合中帰り出す客も。天才武藤のメインでこんな光景は初めて。武藤のコンディションもブッチャー並。

フィニッシュの閃光魔術にしても「ハインズがひざ立ててまってるぞー」とやじられる始末(本当に待ってたが...)。

そんな空気を一変したのが、グラジのエクストリームファイト。これはまさしくグラジのもの。マイクアッサムではない。それを見事に受けきった本
間も本領発揮。これがなかったらフィニッシュまでゆる〜い展開になったのは確実。

もう寒すぎてフィニッシュが決まった瞬間席立って帰った。腰も冷えていたくなっていたし...もしどなたかいらしていたらすいませんでした。

後記

入りは悪くないが、かなり招待券ばらまいていたんだろう。いつもの宇部の熱みたいな物が薄い。今年の私のプロレス始めはかなりゆるい感じで始まってしまった....

プロレス観戦記
プロレス観戦記についてプロレス観戦記の魅力とは?プロレスファンにとって、生で観戦した大会の記録は貴重なものです。しかし、その記録をブログに公開するというのは、なかなか勇気がいることではないでしょうか?私は、ブログ「せかぷろ」を運営しているプ






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