[プロレス観戦記復刻版] 九州プロレス筋肉飛梅11~ 東北ば元気にするバイ!

九州プロレス筋肉飛梅11~ 東北ば元気にするバイ!観戦記 (11.3.27:於:福岡天神西鉄ホール)

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イントロダクション

実はこの日もWヘッダーだった。九州プロレスの後、約1時間弱でマクロスFの劇場版を鑑賞予定に入れていた。 本当は同日博多某所でタイムボカンの山本正之さんのアニソンライブがあり、行きたいのはやまやまだったが、時間があわない。

九州プロレスは開始15時で逆算すれば映画とのWヘッダーが可能だった。なのでこの選択はいた仕方なかった。 マクロスFは博多しかやってなかったし、かといって映画一本観るだけのために博多までは繰り出せない。

ましてやキャナルはメンズデー割引もないため、前売り券を確保していただいていた。つまり、実はマクロスF先行の来福だったのだ。しかし九プロも前回北九州大会で虜になった台風軍団とほぼレギュラーの旭志織とのストーリーの続きが観たいところ。断腸の思いといいつつ、実は腹の中では確定していたのだ。

オープニング

行きは199号の混雑で前日同様に出たのに、小倉到着がかなり遅れ、一本遅い便に乗ったが、これがまたのぞみ。 指定席ガラガラの、自由席満杯ののぞみを2本続ける意味がわからん。

で、また博多に降り立ち、今度はスターレーンではなく、天神まで名物の100円バスで。 ところがよりによって一番外回りのバスにのってしまった。天神方面なら等しく天神に停車すると思い込んでいただけに大誤算。

結局はずれの郵便局前で下車。西鉄天神駅へ地下道を使ったが、なんせスターレーンと国際センター以外は全く場所の認識がない。 危うく逆走しそうになって、また引き返して、やっと天神駅へ。

この最上階に九プロホームの会場、西鉄ホールがある。しかし直通のエレベーターがなく、エスカレーターも階によっては乗り換えねばならず急いでいるときはかなりいらいらする。 やっとホールについたら既に開場。売店前では被災地への応援メッセをカキコむ、大段幕が設置されていた。

入り口で名前を告げ、チケット代 払って入場。元々ホールと言っても後楽園とはちがい、主に演劇などの為につかわれるホールである。なので北側は二列しかなく、東西にも席はすくない。 ただ南側は映画館のようになっているため、後ろからでもかなり見やすい。 そして北側には巨大スクリーンがありこれまでの流れが映像で流れはじめていた。まあ、ストーリーに添った前フリ映像は試合ごと用意されているので開始前の暇つぶしにはもってこい。まずは開始前に一分間の黙とう。テンカウントは鳴らさないものだった。

西鉄ホールの場合、必ず前説に福岡ゆかりの芸能人やお店などの人達が盛り上げ役を兼ねてルール説明をしてくれる。 この日は三回目の登場となるギンギラ太陽’s 。福岡県福岡市を拠点とする劇団でホームがこの西鉄ホール。今回が三回目という事で演劇 仕立ての前説。うお!これはお得だ!

地元のバスや電車、ビル、菓子などを「かぶりもの」を使って擬人化する芝居を得意とするので、ソラリアデビルとやくざバスという設定でミニ寸劇を見せてくれた。

第一試合.春の悪魔退治

×クルメンひろせ (8分1秒 エビ固め)ディアブロ○
※BJボム

もともと別キャラ(博多ぶらぶら)で最初九プロに登場したディアブロは、その時共闘していた クルメンを裏切った経緯がスクリーンで説明された。で、その悪魔仮面に戻ったディアブロは入場時からかなりのブーイング。

もっとも初観戦という人はほとんどいなかったんでまあ条件反射的なものといっていい。しかしあのスティーブバイの曲はいつ聞いても燃える! クルメンは、パワーでは当然ディアブロに劣るのでスピードで攪乱する手にでてきた。

北九州ではめんたいのライバルとして登場したが本来はベビーな選手なのだ。そしてこの辺は計算づくで ディアブロの守護神であるチェーンを踏みつぶし、ディアブロを完全に怒らせた。しかし場内を逃げ回ったかと思えばミサイルキック、619、 フットスタンプでペースはクルメンが握ったまま。

ところがディアブロもこういうことができないわけではない。普段使わないスライディングキックや、エプロンを走ってのトペアトミコと、もう一つの 引き出しをあけてクルメンの土俵に上がってきたのだ。

さらにBJボム、悪魔首折り弾、とどめはBJボムでねばるクルメンを完全KOしたのちお約束の絞首刑台。途中でロープに絡めたチェーンが外れるハプニングはあったが、狙い通り後半は大暴れ。 しかしクルメンやるね。 役者だわ!

第二試合.謎の「挑戦状」来たる

×阿蘇山(5分44秒 エビ固め )飛梅X○
※変形ジョナゴールド

「九州で一番でっかいの出てこんかい!」と九州プロレスに謎の挑戦状が届いた。それを受け取っためんたい ☆キッドはあわてて理事長の筑前に相談に行くが泰然とした筑前は自分がでかい事 を棚にあげて^^わざわざ阿蘇山を指名。

しかし、挑戦状というわりに猫の写真入りのかわいい便箋。どう考えてもふざけてるか、 笑いをとろうとしか思えない。 まあNPO法人あてに 挑戦状送りつける時点ですでに十分変なんだが^^

標高1592mの阿蘇山はプロフィール上では確かにプロレス界一だろう。前日の相手リッキー・フジ= 富士山ではないし。 そして阿蘇山が待ち構えるリング上に「飛梅X」のテーマが流れた・・・・

「アップルみゆき!産地直送!」

「え?ええええええ????」

テーマが流れてしばらくは半信半疑だったが、本当にゲートから登場したのは、まぎれもないアップルみゆき! 騒然とする観客と、なぜか俄然やる気をみせる阿蘇山。山なのにスケベ心全開!

しかしセクシーストームの次がアップルって・・・  当然体格差があまりにありすぎて九州を守る側の阿蘇山には大ブーイング! もともとスケベ心が見え見えだったのが観客の反感を買ってしまったのだ。

まさかのホームでアウェイ状態にとうとう開き直った阿蘇山はボディスラムにいくアップルの手を股間に挟んだり、上四方固めを決めたりとセクハラ攻撃を繰り返して更に大ブーイング!

ついにはレフェリーも阿蘇山を張り倒しイエローカードする始末。なぜ用意してる?まあいいけど^^ 巨大な阿蘇山に果敢に挑むアップルにはもう大声援。阿蘇山の予告付きブレーンバスターをなんと逆に投げきるなどレスラーらしいところも見せて猛アピール! 怒った阿蘇山はアップルの頭をはたくも、ここでアップルはウソ泣きを始めてしまった。

女の涙という最大の武器を出された阿蘇山大ピンチ! 大ブーイングと「泣~かした!泣かした!」の大合唱におろおろする阿蘇山。しかし阿蘇山はとどめとばかりに、ハイアングルのパワーボムを狙って このムードを打ち消しにかかった。

長引けばどう転んでも自分が不利なのは明白。しかしアップルは、空中で切り返し、「変形ジョナゴールド」で丸め込み大逆転勝利の3カウント勝利!!

試合後マイクをとったアップルは、九州プロレス5月の2連戦参戦を予告。「おい!阿蘇山また挑戦してくるなら相手してやってもいいぞ!」と誇らしげにいうアップルにさすがの阿蘇山も「ありがとうございます」と小さくなる以外なかった^^

第三試合.一番山決起!

田中 純二 & 桜島×(13分45秒体固め)相島 勇人○ & 黒影
※垂直落下式ブレーンバスター

九州討伐団を率いて大暴れの大ヒール相島はそこかしこに因縁吹っかけては抗争の種にしている。台風はつっかけられた側だが、ほとんどは自分が狙いを定めた相手をこきおろして次の対戦に繋げてる。鋼鉄の体に柔らか頭をもった実にやっかいな相手。しかもこきおろしながら正論を吐くので、相手にしてみれば「なに、このやろー?!」くらいしかいいかえせない。

今回のターゲットは田中純二。相島に「ふんどし野郎」とののしられ、抗争はスタート。パートナーには、デビュー以来、九州討伐団にやられ続けている、怒りの桜島を起用して、今度こそ雪辱を、と燃えていた。

入場してきた純二&桜島は、コールもまたず、相島&黒影を奇襲。純二は、相島に標的を絞り、場外を引きずりまわす。序盤では攻勢をとった九プロ軍だが肝心のリング上では逆に討伐団にイニシアチブを握られてしまう。いつもと逆の展開に!黒影と共に桜島をいたぶる。

そして、セコンドのディアブロも加わり、純二を拉致して、なんと純二の手とリングアナの手を用意してきた手錠で結びつけるという手にでた。孤立無援の桜島は大ピンチ。しかし純二は自由がきかない。リングアナごとリングににじりよるが手が出せない。

相島のバックドロップ、ラリアット、黒影のSTOの波状攻撃を、跳ね返していく桜島の頑張りは予想外に討伐団の手を煩わせた。しかし、最後は相島の垂直落下式ブレーンバスターに力尽きて3カウントを聞いた。

「おい、ふんどし野郎!お前な!お子さんがいるから配慮してやったが、これが大人だけだったらそのきたねぇふんどしはいで、お客様の前にみせられねえものをみせてやるところだぞ!それとなその手錠、俺が通販で買ったたけー奴なんだ!壊しやがったら承知しねええぞ!」

と、理不尽なのに丁寧なマイクで純二を罵倒する相島。お子さんって・・・お客様って・・・

なんかオラオラ一辺倒と違って味があるんだよな。相島のマイクって。それとマイクでいってたが、純二が休んでいる間相島はメジャー、インディー問わずいろんなところで試合を積んできた。「その差がこの結果だよ!」ととどめの正論を吐かれてはさすがの純二もかえす言葉がなかったろう。

本当にやっかい・・・

でも見てる側にはこれ以上ない魅力的ヒール。それが相島勇人なのだ。

4.九州×房総 春の暴風波浪警報!

○筑前 りょう太& TAKAみちのく(17分37秒 回転エビ固め)台風3号× & 旭 志織

勢力を拡大し人気爆発中の台風軍。なんかあおりVでは18号までいたがいったいいくついるんだ?しかも北九と同じ台風なら2号のはずなのに今日は3号。もしかして本人もわかってない?2月の北九州大会ではその台風にシングルで敗れ去り、「手下」になってしまった旭志織。あの時マスクを脱いで決別したはず(本人も台風3号は消えました。これからは旭でお願いしますと試合後いってたが)まさか九プロと台風が「約束」をおぼえていて来てみたら本当に手下にさせられるとは・・・

レインコートに傘といった台風スタイルで登場した旭はリングインすると、台風マスクも被るよう3号に指示される。場内は4号コール!「いや、確かに俺は先月あんたに負けた。だから約束通り共闘はするけど、台風になるとは言ってないぞ!ここまで(レインコートに傘)が限度だ!」と、台風マスクを頑なに拒否。しかし今度IWGPJrタッグに大石と組んで挑戦する選手が台風と絡んでいていいのか(爆)

対するは、九州プロレスとKAIENTAI-DOJOの両巨頭。筑前&TAKAである。こっちも強敵には違いない。

当然だが台風組は即席コンビ。おまけに旭がしぶしぶやっているんでタッグチームとして機能してない。ちぐはぐぶりで、何度も誤爆し言い争う始末。そこに思い切り付け入る代表コンビ。こっちはもともと同じ釜の飯を食ったもの同士なんで気心も知れている。なので筑前&TAKAの牙城はなかなか崩せない。

しかし台風が予想以上に頑張った。徐々に入れ替わるように、次第に台風への声援が増えていった。筑前の「かつぐばい!」にがっちり捕まり、もはやここまでかという時に、大台風コール爆発。ここであれだけ台風になることをを拒否していた旭も、ついに台風のマスクをかぶり救出に入る。

新・台風コンビ、Wの回転ラリアットや、ぐるぐる回るおなじみのパフォーマンスや阿吽からの台風クレイドルと連携技まで披露。さらに筑前からフォールを奪うべく台風ラナを繰り出して大攻勢!、だが代表コンビの牙城は切り崩せない。うまく切り替えされ、回転エビ固めで丸め込まれた台風は土をつけてしまった。

が、試合終了後、討伐団がリングになだれ込み、台風を襲撃した!「おい!台風!おめえみたいに悪いこともいいこともできる奴を中途半端っていうんだ!それとTAKAみちのく!お前この間来た時に俺に散々接待させて、キャバクラまで奢らせたよなあ!おめえ人間として最低だ!こっちはな金かかってんだよ!」

とこの日の相島のマイクはなぜか生活臭が・・・^^しかしこれはフリで「オマエのとこの若い奴は、俺たちが預かる!」と宣言して旭を拉致。そのまま連れ去ってしまった。という事は次回旭は討伐団入り?どこまでもて遊ばれる九プロのおもちゃ、旭志織・・・・

九州討伐団が去った後のリングで筑前は、KOされた台風に北九同様「一緒にやろうや」と共闘を呼びかけたが切れた台風は自力で立ち上がり、「自分でケリつける!」とついにしゃべってしまった!キャラ忘れとるがな!しかし本気になった台風・・・ちょっと見てみたいぞ!

第五試合.筋肉飛梅~九州×沖縄プロレスサミット2

○めんたい☆キッド(14分52秒 ドラゴンスープレックスホールド)めんそ~れ親父×

沖縄プロレス、めんそ~れ親父、福岡初上陸のいきさつはめんたいの対戦相手公募に、親父自ら名乗りを上げた事から始まっていた。しかし接点のなさそうな沖縄と九プロの対抗戦がなぜメイン?華ならセミの方がはるかにあるし、どっちかというと休憩前のトリ的カードではあるが。でてきた親父はやはりデルフィン仕込みというか明るく楽しい路線の選手。

まあ大阪プロレスにはかつてたくさんいたタイプだな。試合は、「めんたいチャチャチャ」と「親父チャチャチャ」のコール合戦でいつまでたってもはじまらない^^

しびれきらした親父から申し合い試合はスタート。10分すぎから、両者一歩も引かぬ激しい展開になっていく。親父もめんたいの厳しい攻めに守勢になりながら「こんな事で沖縄に帰れるか!」と意地を見せ始め、徐々に「素」の闘志を見せ始める。

親父の「あり乾杯!」、めんたいのロープ超えDDTからのフットスタンプに親父もお返しのフットスタンプと本気の意地の張り合い。だんだんメインらしくなってきた。

さらに張り手合戦からのトラースキック、ジャーマン、そして「おやじぬい」(というらしい)で勝負をかけてめんたいを追い込む親父。これはとんでもない実力者だ!このあたりでアウェイのはずの親父に声援が集まり始めていた。

めんたいは、バク転キック、コーナーからコーナーへのミサイルキック、とどめとばかりに、「めんたいスプラッシュ」まで炸裂!これで勝負あったかと思ったがなんと親父キックアウト!なぜ?対抗戦とはいえ、自分の本来のキャラをかなぐり捨ててまで、勝負にこだわる?

めんたいは焦ったか奥の手の「最高級めんたいスプラッシュ」を誤り2度のミス。巧者・めんたいらしかなぬ失点だ。それでもめんたい諦めず、奥の手の奥の手!ドラゴンスープレックスでがっちり捉え、粘りまくっためんそ~れ親父から3カウントを奪って見事勝利!

試合後、二人のマイクで、めんたい☆キッドとめんそ~れ親父が、九州と沖縄に別れるずっと前、同門だったことが明かされた。「あんたがベビーで自分はボーイでした」といいつつ実は親父はめんたいの後輩だったのだ。

一度は袂を分かちながら時を経てこうして九州のマットのメインで再開できたことをめんたいも親父も本当に喜んでいた。

そうか!

だからメイン、だからこれほど勝負にこだわったのか!!単なる対抗戦ではなかったのか。それなら納得だ。ラストは、今回の大会で、全選手とファンのみんなで作り上げた、「東北ば元気にするバイ!」応援フラッグを掲げた筑前が再びリングイン。「今回だけは俺に締めさせてくれ」と懇願し討伐団除く選手全員を呼び込んだ。本当ならこの若い二人の関係を知っていたからこそメインも多分二人でしめさせてあげたかったんだろう。しかし・・・・

「自分たちは今日3月27日という瞬間を生きています!でもいきたくてもこの日を迎えられなかった人がいっぱいいます!」

そしてこのフラッグを時期が来たらみちのくプロレスに送りたいという。「でも自分はみちのくさんをよく知りません。ですからTAKA代表橋渡しお願いします!」といきなりTAKAに勢いでムチャぶりする筑前。

「え?俺?」

といいつつ了承するTAKA。最後は会場一体となり、「九州ば元気にするバイ!」だけではなく「東北ば元気にするバイ!」「日本ば元気にするバイ!」で大会を締めた。いや、未曾有の災害がなくてもいい大会にはなっていたと思う。

後記

試合後拉致された旭が普通に売店にいたのは笑った。

とはいえ、義捐金だけでそうとう出費していたんで、東北ば元気にするばい!ステッカーだけ買わせてもらった。そして私はキャナルシティに向かったのだった。

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