[プロレス観戦記復刻版] 九州プロレス「天神ば元気にするバイ!11」

九州プロレス「天神ば元気にするバイ!11」(2011年9月27日福岡市天神・西鉄ホール 観衆406名)観戦記

9月の有料観戦はこれのみ。まあ事前に学校への払いがたっぷりある10月とあわせて必然的に財布のひもをしめねばならず、観戦あきらめた大会も多々あったんで、ここは絶対外したくなかった。それが九プロを選んだ大きな理由。

当然、行き帰りはバス。しかも、格安チケットで買ったやつとG12日目でバスに乗り損ねて浮いていた片道分でいってきたんだが19時開始で18時45分天神着というビミョーな感じのダイヤだったんで、以前天神で渋滞にはまった体験から郵便局前でバスを降りて徒歩で会場に向かう。

ロビー入口で名前を告げてお金と券と引き換えるんだが、がむしゃらマスターの名でとってあるチケットが1000円高い。が、2名だし、きっといい席を用意してくれたに違いない、とちょうどバス代で浮かした分で1000円増しで入場。はいってみたらやっぱ想像通りの最前列!

今回の前説は博多が世界に誇る劇団ギンギラ太陽’Sが3月に続いて登場。しかし、ソラリアデビルは大分くたびれてたなあ^^もうあのネタで10年近くひっぱってるんだから無理もない。今回の「悪役」はなんと天神にない(正確には薬院らしい^^)LOFTがつとめ、ちょっとツボなルール説明をしてくれるのが、この劇団のいいところ^^またみたいなあ、ギンギラ太陽’S^^

で、ここから選手入場。それぞれがマイクをもって決意表明をしていくおなじみのスタイル。阿蘇山はこの日念願?のアップルとのタッグということで「普段の3割ましで頑張ります」とアピール。今回はエロオヤジモードなんだな^^

一方対する旭は左肩を脱臼したばかりとのことでそこをアップルに殴られて試合前から苦悶の表情。最後はメインを務めるめんたいがマイクをとったんだが、なぜかグダグダになってしまっていたのが笑えた^^

試合ではびしーっと決めてるのにね^^

1.一番山悪魔退治
×田中純二( 9分59秒 エビ固め)ディアブロ○
※ディアブロドライバーから

このところ今一つ戦績がよくない純二だが、筑前が前回負けたということで奮起したのか顔つきもかなり気合はいっていた。一方ディアブロは予想通りというか欠場してカードに名がなかった相島勇人を帯同。この男、右腕が動かなくても口は動く、それでいて右ひじ以外が元気なんだから純二にとっては最初からハンディキャップマッチになった。

当然試合には介入しまくりで相島との二人がかり、さらにはチェーンで純二をいたぶり、完全に九州討伐団ペースの試合展開。純二も、腕折り、脇固め、飛びつき腕十字と、バトラーツ仕込みの「刀」を抜いて、ディアブロの左腕一点攻撃で活路を見出そうとするがここぞというタイミングで相島の介入を許してしまい、ペースをつかめない。

そこから、さらに相島との連携で、ケニーレフェリーを「戦闘不能」に追い込んだ討伐団。当然勝機なんだが肝心のところの反則をしっかりみられていたため、3カウントはとられない。

しかしディアブロ、悪魔首折り弾、さらに、強烈なディアブロドライバーで純二をKOして強引に勝利をもぎ取った。討伐団連勝!この流れを止められる選手がいるのか???

2.山と林檎の小さな恋の物語
×阿蘇山&アップルみゆき(13分21秒 逆さ押さえ込み)台風15号&旭志織○

あおりVで阿蘇山が想いにひたってる絵が。3月大会でアップルに敗れて以来、どうやら彼女に恋心を抱いたというのだ…え?山が???その気持ちを確かめるために、今回、タッグ結成を申し込むとすんなりOKがでた。

そんな阿蘇山の恋路を邪魔するのは、旭を従えた台風15号。旭はもはや友達だといい(全部字幕だが^^)、正式に九プロ正規軍に加入したのに、なぜかこの恋路は邪魔したいらしい^^台風なのに^^

最近、息が合ってきた台風&旭に対して、阿蘇山、アップル組はやはり急造タッグ。しかももとK-DOJOのアップルをよく知る旭は阿蘇山ほど甘くない^^ウソ泣きでは一回ペースを握られたものの、女性でも手加減しない厳しい攻めでアップルを翻弄。

圧巻だったのはリンギーナでアップルをとらえた旭がコーナーにはりつけの阿蘇山の股間にアップルの顔を押し付けるという拷問技^^いや、リンゴ・メンドーサがみたら怒るぞ^^しかも阿蘇山大喜びで旭と握手するもんだからアップルぶち切れ!

さらにアップルが捕まり、阿蘇山の救出が空回りするという、最悪の展開に…。とうとうたまりかねて阿蘇山に、「ちゃんと助けろよ!」とか「邪魔すんな!下がっとけ、バカ!」などと、アップルの方が活火山状態で爆発寸前!

それでもアップル旭を羽交い締めにし、そこへ阿蘇山、ラリアットにいくも、旭にかわされるが阿蘇山、相打ちギリギリでブレーキ。今度は、阿蘇山が旭を羽交い締めにし、そこへ飛び込むアップルだったが・・・

阿蘇山、遂に活火山噴火!押さえていた気持ちが「爆発」してなんと自ら羽交い締めと解き、アップルに抱きついてしまったのだ。怒ったアップル、阿蘇山に強烈なビンタをくらわすがここは台風軍団の思うツボ。その隙に、旭の逆さ押さえ込みであわれ阿蘇山の恋は自らのスリーカウントで終わるという最悪の結末に・・・・。

阿蘇山のアップルへの恋は、自らの暴走で終止符が打たれたのだった。

ってな感じで阿蘇山とアップル主軸の試合だったようにみえるが実はこの試合で埋没しなかった旭志織という選手の「芯」が試合のキーポイントになったと思う。

冒頭あいさつで、「怪我してもプロである以上リングにあがります」という決意を形にしてあらわした。アップルとの「元」・「現」K-DOJO対決を制した意地。そしてストーリーに埋もれる事なく己を貫き、痛々しいテーピング姿なのにお客がブーイングを飛ばすほどの厳しい攻めをみせ、台風の好サポートもあってもぎとった勝利。

プロレスラー旭志織がこの中にいたからこそ並みの選手ならただのいろもんで終わりになってしまう試合をしっかり「闘い」にしていた。もちろん主軸である楽しい部分は一切ぶれさせずに・・・・

ここがただのおもちゃで終わらない旭志織っていう選手のしたたかでたくましいまさにプロレスラー魂だったんだな。そこが感じられたのはまさに怪我の功名だったと思う。

3.筋肉戦国絵巻~天神の乱~
筑前りょう太&×クルメンひろせ(15分51秒 刀狩り)秀吉○&政宗

九州プロレスvs大阪プロレス対抗戦と銘打たれてるが実は秀吉の中身は個人的にもよく知る「あの選手」である。会場のあちこちに秀吉専用の応援幕があって、やはり「彼」の人徳を物語ってるなあと思った。

やっぱ距離は離れていてもみんな「彼」が活躍して全国区のレスラーになってくれたことが本当にうれしいんだと思う。だから絶対神筑前を前にしても戦国タッグには大きな声援と紙テープが・・・・あおりVと同様、筑前をクルメンをぼこり会場に毒ずく戦国タッグだったがやっぱ声援が飛んじゃうのよね。

その証拠に「あの団体」の後輩だった筑前を相対した秀吉が「久しぶりだな!」とチョップやタックルで意地の張り合いを自ら申し出たときにボルテージは最高潮に!!!

今も大型選手の部類に入る秀吉だが実は筑前の方が頭一つ大きい。しかし決して打ち負けないのだ。連戦を積み、辛酸をなめてきた男の成長が確かにそこにはあった。新人のころはなんとなく頼りなさげだったのにこんなに立派になって・・・・

筑前と秀吉は、ヘビー級同士の超肉弾戦で魅せ、一方何の脈略もないクルメンは「博多の今」を代表して正宗に立ち向かっていく。タッグチームをしては一日の長がある戦国タッグを前に九プロ勢も一歩も引かず、壮絶を極める展開に。

秀吉、場外の筑前に超弩級のトペを敢行。これも出自が「あの団体」だってことをしってるから、やっぱ感慨深いものがあったな。

てな思いに浸る間もなくクルメンがトペコン。政宗が、筑前とクルメンにまとめてトルニージョ!!!さらにリングに戻った政宗は、クルメンへニークラッシャーからドラゴンスクリュー2連発、さらに骨喰と勝負をかけるも筑前が寸前でカット。クルメン、変わった秀吉にも意地のハイスピードのマヒストラル、超高角度ウラカンラナを決めるもカウント2。

戦国タッグにのびたラーメン扱いされたことにキレたかクルメンが普段以上に意地をみせた。筑前と秀吉の「再会物語」に埋もれまいとクルメンも必死だったのだ。しかし秀吉、ラリアットで形勢逆転。強烈な落城を決めるが、意地でも跳ね返すクルメン。やはり博多を去ったものに今博多で頑張ってる人間が負けるわけにはいかないのだ!

だが最後は、こだわりの「博多一本絞め」いや、伝家の宝刀「刀狩り」で粘るクルメンからタップを奪ったのは秀吉だった。そしてマイクをもつとついに「秀吉は大阪プロレス所属だが、秀吉の中の人間は、最強の九州男児たい!」とアピール!!!

やはり、「彼」は博多を忘れてはいなかった。もといた団体との確執以上に博多の町を愛してやまない無骨で不器用な思いを持った若い頃の「彼」が一瞬ダブってみえた・・・・

長くプロレス見てるとこういう現在進行形の闘いに時折まじる「昔」がたまらなく胸を締め付けるんだよな。秀吉のアピールに筑前も呼応。「俺こそ、最強の九州男児たい!」といってるところにまたしても、相島とディアブロが登場してきた。

秀吉に、「マスクの兄ちゃん!どっかで会ったことねーか?お前は九州捨てて、大阪に逃げたんじゃねーか!俺たち差し置いて、何が九州最強だよ!!」と毒づく。相島のマイクはいつも実は正論しかいってないのだ^^

「最強の九州男児」という呼びかけに、阿蘇山と純二もリングインするがいつになく厳しい表情の筑前は意を決したか「九州で誰が最強か、最強の九州男児ば決めようじゃねえか!純二、阿蘇山お前らも敵じゃ!」とついに全方位に宣戦布告!

戦国タッグの登場で一気に九プロも戦国時代に突入か???筑前、秀吉、相島、ディアブロ・・・・九州最強の座を狙って次々と名乗りを上げる九州男児たち…。果たして最強の九州男児をどうやってきめるのか?見逃せない流れがうねりはじめていた。

4.九州×沖縄プロレスサミットⅢ
○めんたい☆キッド(13分58秒 めんたいスプラッシュ→片エビ固め)グルクン・ダイバー×

3度目となる「九州×沖縄プロレスサミット」はお互いが一勝一敗のタイで迎えた三戦目。沖縄対福岡ってよそからみたら大して差がないように感じるが実は、飛行機のって海をわたらねばならない。ましてや下関だと完全に異国なんで実は立派に対抗戦をできる素地がある。

あおりでは、めんたいは実はグルクン(という沖縄の県魚がいる)のタマゴと主張するグルクンに対してわざわざめんたい会社に電話してまでそれを否定するめんたい。沖縄の県魚対九州の名産・・・・それがどっちが1番かをきめるのだ!

前の試合と違ってゆるゆるな感じか・・・と思わせておいて、実は・・・というのがこの沖縄との対抗戦であるんだが、果たして今回のグルクンは「未知の強豪」か否か?

最初こそ明るいイメージでめんたいペースで進んでいった試合だったが完全いろもんのマスクをつけているグルクンの牙がめんたいに襲いかかったのだ!それはルチャをベースにしたキックと関節技の荒くれ二丁拳銃!!!

そう、グルクンが隠し持っていた牙はUスタイル!!!!ハブ男、めんそ~れ親父に続き、今回も超実力者の登場におおいに盛り上がる会場!めんたいの腕に標的をしぼり、腕折り、アームロック、腕へのギロチンからの脇固めとグルクンは攻撃を畳みかける。さらに、得意の打撃ラッシュ、張り手、ミドルキック、その場飛びムーンサルト、チキンウイングアームロックと畳みかける。これを毎日沖縄でやってるのか?そりゃすげえよ!

しかしめんたいも九州の意地を見せ、グルクンのミドルキックにパンチで対抗。キックとパンチの応酬にお互い一歩も引かず、ここらへんは「対抗」。

だがグルクン、とどめとばかりに強烈なハイキックからのグルクンドライバーを決めてきた。辛くもめんたいはキックアウトしためんたいはジャーマンをくらいながらもさらにジャーマンで返すなど意地を見せる。

少しはいいところをみせんといかんめんたいはお得意のコーナーtoコーナーミサイルキック、さらに前宙キックでダウンを奪うが両者ともダメージが深くダウンカウントがとられる。死力をつくしたグルクンダイバーだったが、完璧なめんたいスプラッシュを
決められてカウント3が入ってしまった。

まあ、後援スポンサー杯があったからめんたいも意地があったと思うが、よくぞ、グルクンの本気を引き出してくれた。試合後は、ノーサイド。

お互いに健闘をたたえ合う二人。実は沖縄プロレスの四国サーキットに帯同しためんたいに「感じるものがあった」グルクンがツイッターで参戦を直訴して決まったカードだという。「そして今月グルクンさんお誕生日があったんです」とめんたいがマイクを渡すとグルクン「負けてマイクもつのもあれですが9日で40歳になりました」と衝撃の告白!いや40であの動きは見事ですよ!大したもんだ!

続いて「10月の連休みなさん予定はありますか?ぜひその時は沖縄に飛行機できてもらって我々沖縄プロレスの試合をみにきてください」とアピール。ちなみに勝利者賞は「僕はそんなに大食いではないんで」というめんたいの希望で勝利者賞の明太子をファンの全員にプレゼントということに。

最後は恒例「天神ば、元気にするバイ!」で笑顔のハッピーエンド。帰り際本当にめんたいせんべいが全員に配られた。

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