[プロレス映画鑑賞記] モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦(2011年・カナダ:原題: MONSTER BRAWL)

あらすじ

ひと頃は一世を風靡(ふうび)した伝説の怪物たちは、科学が発達した現代ではすっかり日陰の身となっていた。だが、ある日、ヒルサイド共同墓地で世界最強のモンスターを決めるトーナメントが開催されることになる。そのビッグイベントにフランケンシュタイン(ロバート・メイレット)やミイラ男、レディ・ヴァンパイアたちが続々と詰めかけ……。

ヴァンパイアやオオカミ男、フランケンシュタインに魔女にミイラ男ら異形の者たちの死闘を描いたサバイバル・アクション。かつては人々に恐れられていたものの、今では世界の片隅でひっそりと生きるしかない怪物たちが一堂に会し、世界一の座を懸けて戦う様子を描き切る。『インモータルズ -神々の戦い-』などで知られる元WWFのレスラー、ロバート・メイレットらが出演。世界各地から集まったモンスターたちの仁義なき究極のデスマッチに息をのむ。(あらすじはYahoo 映画より)

監督は大日のファン

B級映画とプロレスというのはなかなか親和性が高く、数多くの迷作、珍作を世に残しているが、これは比較的真摯に低予算ながらきちんと向き合って作った作品。

なんでも監督は大日本などのデスマッチが大好きで、そこからインスパイアされてモンスターのデスマッチトーナメント映画を作ってしまったというのが面白い。しかもモンスターに扮しているのがすべて現役プロレスラーというこの手の映画にしては妙なこだわりが施されている。

ただし、ゾンビマンのマネージャーにケビン・ナッシュがついているのはちょっとどうかと思った。いや、マネージャーのほうがどう見てもでかくて強そうなのは・・・・

レフェリーはUFCの

この監督はよほどプロレス・格闘技が好きなのか?レフェリーにUFCでレフェリー・選手として活躍しているハーブ・ディーンが登場したのにはさすがに笑ってしまった。

いや、総合格闘家でもあるハーブがモンスターバトルのレフェリングって。

そもそも金網ではなく、三本ロープのプロレスのリングで、裁く相手が人間ではないというのはシュールな絵面だった。

しかも「ルールを守って、クリーンファイトで」といつもの公正なレフェリングしてるんだけど、これってデスマッチ(しかも負けたら本当に死ぬ)トーナメントだしなあと思ていたら、ウィッチ・ビッチがもつ凶器に注意をしだしたハーブ。

ジミー・ハートも!

これってデスマッチっていってなかったっけ?そのハーブ、なんとウィッチ・ビッチに鉈で切られて第一試合で死亡→退場というジョー樋口さんもびっくりの芸当で早々にいなくなり、以降はレフェリー不在の試合になっていくというのが・・・・じゃあなんで呼んだんだ?という疑問もなくはない。

試合ごとにモンスターの選手の妙に作りこんだプロモ映像や、インタビューが入っているのも面白い。

そしてインタビュアー(兼リングアナ)はなんと、ジミー・ハート。往年の姿とあまり変わらないんだけど、サングラスを一瞬とった目の周りの小じわに年齢を感じてしまった。

WCW色が・・・

ナッシュとハートがいるせいで一気にWCW色が強くなっているのもいい感じ。ジミー・ハートの横に立つビキニギャルがまるでナイトロガールズみたいだったし、マニア的にはみることろがたくさんありすぎた。

細かいことを言えば狼男がコーナーに上ってムーンサルトに行くかと思いきやフロッグスプラッシュを仕掛けたり、フランケン戦ではフランケンの足の裏をけってから四の字に入ったり(そもそも死体を継ぎ合わせて作ったフランケンに関節技がきくのかどうかはわかならいが・・・)とまあ、プロレスのトーナメントを見ているみたいで面白かった。

ナッシュの方が強そう

ゾンビにかまれる人間が続出したり、トーナメントの場所が墓場だったこともあって死者が突然よみがえったり、ホラーの定番も外していない。

サイクロプスとか日本ではあまりなじみがないモンスターも結構親切な解説があるせいか、わかりやすかったし、低予算ながら真摯にばかげた映画を作ろうというスタッフの心意気が伝わってきて一時間半があっという間だった。

それにしても最後に勝ったモンスターよりケビン・ナッシュのほうがでかくて強そうなのはやっぱり納得がいかない。

新チャンピオンが誕生してすぐに次の挑戦者が表れてにらみ合いをはじめて「続く」にするあたりも本当にプロレスをよくわかっているなあと思った。

特典映像に武藤登場!

なお、特典映像ではこの映画を上映する際に行われたケビン・ナッシュの舞台挨拶が収録されていた。

中でもゲストの武藤敬司が上機嫌で話しているのが面白かった。

フランケンシュタイン役の中身(の選手)に興味しんしんだったり、ナッシュがトム・クルーズの映画でボディガード役で出演したことを司会の人が紹介すると「俺だって天地明察にでてるんだから」と妙に張り合ってみたり、「この映画の二作目あったら俺出してよ」とやたら売り込んでみたりと自由きままに絡んでいた。

しかしグレート・ムタってモンスターだったのか?最初は確か忍者だったはずなんだが・・・・






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