[プロレス映画鑑賞記] ナチョ・リブレ 覆面の神様(2006年アメリカ:原題:Nacho Libre:上映時間:92分)

あらすじ

08年1月21日鑑賞。

修道院の給仕係を勤める修道僧のイグナシオ(ジャック・ブラック)はルチャリブレのレスラーに憧れていたが、プロレスを禁忌と定める修道院に身を置く彼にとっては無縁の世界であった。自分たちを厄介者扱いする修道僧や上司である神父の冷たい仕打ち、食費を十分に回してもらえないためお腹を空かせた孤児たちに満足な食事を作って上げることも出来ず、新しく孤児たちの教師として赴任してきたシスター・エンカルナシオン(アナ・デ・ラ・レゲラ)に密かな想いを寄せながらも何もできない、そんな無為な日々が続いていた。

しかしある日、ひったくりの男スティーブン(エクトル・ヒメネス)と出会ったことがきっかけで、彼とコンビを組み、覆面レスラー・ナチョとしてリングに上がるようになる。ルチャの試合が金になる(修道院のためになる=シスターのためになる)ことを知った彼らは試合を繰り返してお金を稼いでいく。しかし、負け続けてばかりで満足のいく試合を出来ないことに苛立つイグナシオは、金のためではなく純粋に勝利を掴みたいと、次第に闘争本能を募らせていく。そして戦いの果てに、ついにルチャのチャンピオン・ラムセス(セサール・ゴンザレス)への挑戦権を手に入れるのだった。(あらすじはwikipediaより)

 

神の教えに背く

幼くして宣教師だった両親と死に別れたイグナシオ(ナチョ)はメキシコの修道院で育つ。大人になっても行き場のない彼は料理番として孤児たちの面倒を見ていたが、修道院の資金難ゆえに新鮮なサラダすら子どもたちに食べさせることができない。

そこで、小さな頃から憧れだった“ルチャ・リブレ”のプロのルチャ.ドールとなって賞金を稼ぐことを決意する。それは同時に修道院にやって来たシスターに自分の勇姿を見せたいからでもあった。

彼女曰く「レスリングは神の教えに背く」と、かたくなに否定するが、イグナシオは自分の信じた道でお金を稼ぎ、子供たちのためにバスを買ってやりたいという純粋な夢のためリングにあがる...

ハートフルコメディ

この手の映画にはまず作り手がプロレスLOVEであるかどうかというハードルがある。それを超えないとまず作品として成り立たない。そういう意味ではこの作品は合格だったと思う。

主演も監督もルチャが本当に好きでとっているんだなと言うことが画面からひしひしと伝わってくるし、なによりハートフルコメディにしたことで、プロレスが世間にさらされる決まり文句であるところのヤオガチをやんわり避けて通って見せているのが見事。

全然嫌な感じがしない

こういう感じだと全然いやな感じがしないし見ていて気持ちがいい。またJ.ブラックのユニークな体型が見る側をなんかほっこりとさせるのだ。プロでないにもかかわらずあの動きはすばらしいし、なおかつルチャとしてキチンとしたものを見せてくれているのだから、これは文句のつけようがない。いや、参りました。

あと、見ていてよかったなあと思ったのが、音楽。メヒコの下町の風景と乾いた感じの曲調がぴったりマッチしていて、心からノってこの映画を楽しめた要因になったと思う。






follow us in feedly

タイトルとURLをコピーしました