プロレス的発想の転換のすすめ(120) 楽しいプロレスファンライフとは?(前編)
初の前後編
今回は「楽しいプロレスファンライフを送るにはどうしたらいいか?」というお題で初の前後編でお話ししてみます。
2023年5月18日で私の生観戦歴は40年目に突入します。
最初は素人
しかし最初はやっぱり「素人」でした。そのころにはずいぶん痛い目にもあいましたが、その後経験を積んで今もプロレスを楽しんでいます。
そんな快適なプロレスファンライフをすごすにはどうしたらいいか、自分なりにお話ししてみようと思っています。
自分は正しい
人は自分が考えていることは正しいと思っているからこそ、マウントをとります。
自分が間違っていると思っていたら、マウントをとれないでしょう。
優位性や自信がなければ、相手に対して自慢することはできません。
強く思い込んでいる
自分が正しいという思いが根拠にあり、自分自身が正しいと強く思い込んでいるからこそ、マウンティングできるのです。
プロレスの場合、これを逆手にとって自分が上から目線にたって見下すという役を選手が演じる場合があります。
内藤選手
2023年5月7日の全日本プロレス大田区大会に電撃参戦が発表された内藤哲也選手は、マスコミを通して全日本を挑発しました。
「別にバカにしているわけじゃなくて、試合数もそんなに多くないですし、どこどこの会場でこれだけのお客さまを入れたみたいな話も特に聞かないですし。選手のサイズは昔と変わらないのに、スケールはダウンしてきちゃったのかなって印象はありますね」
「今現在の永田裕志をよく知らないので、別にバカにするつもりはないですけど。でも、あまり新日本のリングで活躍の場がなくなってきてしまっていた永田選手が輝いてるという部分では、今の全日本のトップ選手たちは何をしているのかなって疑問はありますね」
必要なパフォーマンス
多くの場合、他団体から乗り込んでくる外敵がやる手段です。
しかし、これは大会を盛り上げるためには必要なパフォーマンスであり、プロ選手の場合、彼らはそれでお金をもらっています。
ファンがやっても
これは選手がやる分には全然かまいません。
でもファンがやってもストーリーが盛り上がるわけではありません。
みみっちい喧嘩
ファン同士が諍いをおこすと、それはスケールの小さいみみっちい喧嘩でしかありません。
このようなファン心理にありがちなのが、「他人に認められたい」という心理です。
承認欲求が強ければ
人間には誰でも承認欲求があるため、多かれ少なかれ他人に認められたいと思っています。
承認欲求が強ければ、その分自分を大きく見せようとするでしょう。
認められたいから
他人に認められたいからこそ、優位性や威圧的な行動につながってしまい、マウンティングをするのです。
そして自分が下にいると思っている人ほど、他の人を下に見て安心したがります。
余計なお世話
自分が上にいると思っているから、下にいるべきでない人たちを引き上げることで、自分と同じ位置まで上がってほしいと切望します。余計なお世話ですよね。
人間は理想の自分、優れた自分になりたいと思っています。優れた自分を演出する手段として、マウントをとる人がいるのです。
何の生産性もない
この演出を意図的にやっているのがプロレスラーであり、マウントを取るプロレスファンは無自覚にそれをやっているため、何の生産性もありません。
その上、負けず嫌いの人であれば、なおさら「自分が優れていない」「格下」と思われることに拒否反応を示します。
これほど幸せ
「自分は不幸なんだ…」と思いたくないために、マウントをとる人もいます。
相手に「自分はこれほど幸せなんだ」「こんなにいい経験をしている」と伝えることで、自己肯定をするのです。
逃避行動が
自己肯定をすれば、自分を不幸だと認めなくて済みます。
不幸せな自分を認めたくないという逃避行動が、マウントをとることにつながっているのです。
言い負かすこと
マウントをとる人にとって大切なのは、自分の優位性を示し、言い負かすことです。
常に自分中心に考えているため、自分勝手で人の気持ちを考えることができません。自分が優位なことを示せるのであれば、相手を傷つけても気にしないでしょう。
実は自分に自信がない
むしろ、他人の気持ちを考えられないからこそ、人を傷つけることもあるのです。
そういう人は相手を見下したり、支配したりしようとします。このような行動をとる人は、実は自分に自信がないのです。
悟られないために
自信がない人は、相手にそのことを悟られないようにします。
自信があるように見せるために、相手を見下したり言い負かそうとしたりしてマウントをとるのです。
次回は私が実体験した事例をもとに、マウントする人間の心理をもう少し深掘ってみようと思います。