プロレス的発想の転換のすすめ(119)孤独とプロレス
タスクは減らない
今回は孤独とプロレスのお話です。
3月末に再入院した母が大人しくしている間に、父の成年後見制度の手続きもやりつつ、母が散らかし放題中していた実家の片付けと、タスクは減るどころか増えています。
独り身には
忙しくしている時はいいのですが、用事が終わって実家に戻る時がなんとも憂鬱になるのです。
もともと家族5人が暮らす想定で作られた実家は独り身には広すぎます。
独身のデメリット
狭い部屋借りて住んでいた時は快適な一人暮らしでしたが、ここへきて独身のデメリットを痛感させられるはめになろうとは、思ってもみませんでした。
振り返ってみるに、これまでの人生は多趣味な事もあり、また自分から積極的に外に出ていくアクティブさもあって、特別困ってこなかったんです。
危機意識が希薄
人に会いたければ外出するし、出られなければSNSも代替手段になりえます。
何かしら繋がっていられる安心感から、いつしか自分でも危機意識が希薄になっていたようです。
否が応でも
しかし、自分ががんになり、介護も相まって外での交流がやりにくい状況になってくると、否が応でも孤独と向き合う事になってしまいました。
実際、仮に世帯を持っていようが、家族がいようが、離別は誰にでも起こりうるのです。
65歳以上の一人暮らしは
ちなみに2019年に内閣府が発表した調査によると、65歳以上の一人暮らしは男女ともに増加傾向にあり、昭和55年には男性約19万人、女性約69万人となっています。
また、65歳以上人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、平成27年には男性約192万人、女性約400万人、65歳以上人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%となっています。
今の1.3倍程度
国の推計では2035年には独居の高齢者は今の1.3倍程度の842万人になると予想されています。
ところが、だいたいの場合これを「自分ごと」として捉える機会はまずないのではないか、と思います。
体験するまで
実際、私も体験するまで全く気がつきませんでしたからね。
自分の親を介護する上で、一番堪えるのは、両親の認知機能が衰えていく様が、そのまま自分の未来になりうる事です。
自分の衰えを緩やかに
実際は、両親がしてきた生活習慣を反面教師にして、自分の衰えを緩やかにしていくことは可能です。
実際、既に実践しているヨガや、なるべく孤立しない繋がりの確保など、できることはしていますが、がんのように想定外な出来事もおきてしまいます。
プロレス会場には
ですから、必要以上に未来を怖がらなくても良いのですが、出来る範囲で準備を怠らない事も大切になってくるわけです。
さて、プロレス会場には通常一人で行きますが、このスタイルは長年馴染んできました。
居心地がよすぎるが故
行く先で親しい人に会えば話はしますし、そうでなければプロレスを楽しむだけです。
ただ、あまりに居心地がよすぎるが故に、喉元に突きつけられている現実を見ないふりして、考えなくしてしまっているんです。
このタイミングで
とはいえ、これは場のせいではなく、考えようとしていない自分の責任です。
そうはいいつつも、このタイミングで気づけたという点が重要なわけで、気づけなかったからと言って、自分を責める必要もないはずです。
衰えや孤独は、誰しもに等しくやってくる問題だからこそ、知見や体験をシェアすることが必要になるのではないでしょうか?