【プロレス観戦記】TJPW SPRING TOUR 2026~NEXT DOOR~in FUKUOKA(2026年04月05日)

せかぷろ

TJPW SPRING TOUR 2026~NEXT DOOR~in FUKUOKA

(2026年04月05日(日):アクロス福岡イベントホール・観衆:357人 )

イントロダクション

2023年6月26日以来約3年ぶりとなる東京女子プロレス。

前回の観戦記を読んだら、前日にGLEAT観て、博多に一泊して、藤崎時代のヴァンヴェール珈琲から、西鉄ホールに向かっていた。

あれからもうそんなに時間が経過していたのか、と思うと、時の流れの早さには驚くほかない。

東京女子の福岡大会は、2014年の初進出から2023年までは皆勤賞だっただけに、記録が途切れた事には、とても悔しい思いをした。

ただ、今となっては続けることの難しさを痛感するばかり。

がむしゃらの有料大会やFREEDAMSの北九州大会みたいに、まだ記録が続いているケースもあるんだけど、どこまで観続けられるかは、運の問題もあるかと思う。

さて、2月のNOAH同様、東京女子もアクロスに移転してからは初めての観戦になる。

両国のビッグマッチを終えてどうなっていくのか、この目でしかと見届けたい。

下関→アクロス福岡

今回は一本早めのバスに乗り、天神で昼飯食って、徒歩でアクロスに向かうコースを選択。

昨日まで降っていた雨もあがっておでかけ日和となった。

この日は下関で海峡ウォークというイベントがあるため、普段なら朝から混んでいる唐戸市場周辺もスムーズに通り過ぎて、30分前にはバス停についていた。

今回はBluetoothイヤホンも常備してきたので、観戦記作業しながらラジオが聴ける非常に有意義な行き帰りになりそう。

ちょうど見頃の桜を眺めつつ、スマホで観戦記の序文を書いていたらバスはいつのまにか天神についていた。

西鉄ホールがある天神駅で昼食をすませ、一階に上がって、いざアクロス福岡へ。

ちょうど見頃の桜を眺めつつ約五分ほどでアクロス到着。1年ぶりの福岡大会とあって、イベントホール前は長蛇の列!

以前と比べたらだいぶ女性客が増えてきたみたいで個人的には喜ばしい。東女の場合、試合をみて「自分もやりたい」と入門してきた選手が結構いるためだ。

それが色んな地方に波及していくと、凱旋大会が開かれていく。

2014年に東女が地方初進出した際は、山下の出身地である福岡だけで、しかも次に福岡大会が開催されたのは4年後だった。

そういう歴史を踏まえて東女がまず博多に定着するには、小さい一歩からはじめないといけないと思うのだ。

オープニング

白井リングアナの前説から、お馴染みアップアップガールズ(プロレス)のライブ。

毎回思うが、この人たちは激しいダンス踊って、口パクなしで一曲歌い切って、プロレスの試合までしてしまう。

今回も南側正面だけではなく、四方にみえるような振り付けがなされており、改めて舌を巻いた。

その勢いのまま、コールと共に大会がスタートした。

第一試合:15分1本勝負

○ハットリ桜 vs ×神嵜志音
(6分25秒:落花啼鳥→片エビ固め)

鳥喰かや改め、ハットリ桜。まだ新しいキャラを見慣れてはいないんだが、東京女子では初になる忍者キャラは、確かに斬新ではある。

一方今年デビューして、新宿で上坂すみれに襲われて有名になった神嵜も注目の選手ではある。

通常だと新人のチャレンジマッチになりそうだが、キャラが完全に確定し切れてない状態の先輩が、どこまで後輩を引っ張れるかにも注目したい。

試合をみていると、ハットリ桜は新キャラに対して迷いはないけど、まだモノにはできていない感じ。

特に忍者特有の印を結ぶのはいいとして、全部唱え切る前に相手が起きてきてしまったりするので、このあたりはまだ工夫が必要な気がする。

対する神嵜志音は今年デビューした新人とは思えない堂々とした試合運び。

こうして次々新顔が育ってくるのは、この団体のいいところ。

ハットリ桜も、定着している鳥喰かやのスタイルを捨ててまで一からやり直すというのは、おそらく下からの突き上げを本気で意識して、自分なりになんとかしなくてはならない、という気持ちの現れだったのかもしれない。

先輩も先輩で必死なんだろうな。

第二試合:20分1本勝負

3WAYマッチ
ハイパーミサヲ vs ○桐生真弥 vs  ×小夏れん
(8分41秒:謝罪式エビ固め)

地方大会ではお馴染みの3WAY。今回は桐生真弥と小夏れんが加わっての、どうにも読みづらいカードが組まれてきた。

ある意味、この試合の主みたいなミサヲに対して、自分の存在感を失わずに試合ができるかどうか。

桐生以上に小夏れんには試練になりそうな気がする。

いつものように、ミサヲがマイクを握った瞬間、真弥がミサヲを後ろから急襲。

あっという間にゴングが鳴らされ、試合開始。真弥はそのまま知らん顔して場外に出たため、無実の小夏れんがミサヲの逆鱗に触れてしまう。

マイクを邪魔されたヒーローは怒り心頭。

何もしてないのに、罪を着せられた小夏れんは「無実です!」と反論していくが、ミサヲには聞く耳を持ってもらえない。

真弥はその後もスイスイと要領よく立ち回り、試合中盤になって、れんから勝利を横取りしそうになって、ようやくミサヲが事実に気づきはじめる。

こうした試合展開では無双していたミサヲが、なかなか自分のペースで試合ができないのも珍しい。

いつのまにか曲者キャラを自分のものにしていた桐生真弥は、ある意味ハイパーミサヲにとって、最大のライバルに成長したかもしれない。

こうして、いつのまにか桐生真弥は、小夏れんからピンフォール勝ち!

最後まで無実の罪を着せられたままの小夏れんと、どうにも納得がいかない顔のヒーローが取り残されてしまった中、勝者の桐生真弥は嬉しそうにリングをあとにしたのだった。

第三試合:20分1本勝負

○上福ゆき&キラ・サマー vs 愛野ユキ&×七瀬千花
(10分41秒:フェイマサー→片エビ固め)

上原わかなとのOber Eatsに一区切りつけた上福ゆきは、新鋭キラ・サマーとのチームで、愛野&七瀬との対戦に。

3年みていない間にどんどん新星がデビューしている東女だが、生観戦できなくても、WRESTLE UNIVERSEで動向は可能な限り追いかけてきた。

その空白をいよいよこの眼で見られると思うと、ワクワクがとまらない。

やる気みなぎるキラと一見無気力なかみーゆの凸凹コンビに対して、愛野ユキと七瀬は押せ押せな雰囲気。

しかし、蓋をあけると、さすがついこの間までタッグの頂点にいただけに、パートナーがキラに変わっても、特段困ったそぶりはみせてない。

片や直情型のファイトスタイルが身上の愛野と七瀬は真っ向から勝負を挑んでいく。

ファイヤーシスターズ時代には、姉に引っ張られていた愛野ユキも、時を経て後輩を引っ張る立場でタッグマッチに挑んでいるのは、やはり感慨深い。

最後は、2人を綺麗に分断して、孤立した七瀬にフェイマサーを決めたかみーゆが余裕の勝利。

タッグ屋として昨年から磨いてきたスキルは伊達ではなかった!

最後までその余裕は崩れる事はなかったのだ。

第四試合:15分1本勝負

○瑞希 vs ×上原わかな(8分48秒:キューティースペシャル)

両国で世界の壁に敗れてベルトを失った上原わかなは、福岡大会では、シングルで瑞希の高い壁に挑む。

言ってもシングルチャンピオンはもとより、坂崎ユカとのマジカルシュガーラビッツでタッグでも実績と名声を得てきた瑞希は、ある意味で東女の中では無双に近い実力と実績をもつ。

ましてや、アンドレザ・ジャイアントパンダをはじめ、数々の歴戦の勇士と闘ってきた実力者なのである。

簡単に勝てる相手ではないだけに、上原わかなも心してかからないといけないだろう。

わかな自身、タッグで上福ゆきの隣で学んできたものを活かして、個人の実力を示す時期に来たのだろう。

試合前から、常にわかなをおちょくりまくる瑞希に、わかなはあくまで真っ直ぐにぶつかっていく。

しばらくはずっとその調子で試合が進んでいく。

だが、さすがにそれだけで勝てるほど瑞希は甘くない。

わかなが試合のペースを握りそうになると、要所要所で手綱を締めて自分の試合展開に持っていく瑞希は、見た目以上に強かで、頭の回転もよい。

どうしても勝ち筋がみえてこない上原わかなを、最後は貫禄のキューティースペシャルで仕留め、余裕の勝利。

上原わかなにはまだ乗り越えねばならない課題がたくさんありそう。

逆に言えば、この瑞希を慌てさせるくらいの選手になれば、シングルも無双できるかもしれない。

これからの上原わかなには注目していきたい。

第五試合:20分1本勝負

鈴芽&×風城ハル&高見汐珠 vs ○HIMAWARI&鈴木志乃&芦田美歩
(9分32秒:サン・フラワーテンペスト→片エビ固め)

この中では、4.5福知山大会で凱旋大会を成功させた芦田美歩と、アップアップガールズ(プロレス)の高見汐珠が、初生観戦になる。

3年前だと風城、HIMAWARI、鈴木といったメンバーがデビューしたてで、「今年はいい新人がでてきたなあ」と感心していたんだけど、今や彼女たちも中堅選手として、若手を引っ張る立場にある。

WRESTLE UNIVERSEで観ている限り、先輩組の試合運びも安定しており、後輩も実力を発揮してくるのではないか。

さて、この試合は現インター王者の鈴芽と、5・4後楽園で4・16ラスベガスでの鈴芽vsハットリの勝者の持つインター王座の挑戦権を懸けて4・8上野の5WAYマッチで激突するメンバーが入っている。

それは別として、この試合は、東女に6人タッグ選手権があったらこの6人で争ってほしい。それくらい目まぐるしくて流れるような連携が続いていく試合だった。

裏側には、たとえ味方であろうが、次の挑戦者の座を争う以上、全員がライバルではあるし、その中に組み込まれた鈴芽にしたら、他のメンバーに王者として差を見せつけねばならない。

そうした裏側の火花飛び散る「負けてたまるか!」という闘争心が表に影響して、試合のクオリティを格段にあげたのではないか?と私は推察する。

中でも終盤の風城ハルと、HIMAWARIの攻防はバッチバチで、次のチャレンジャーの座を自分が狙っていくんだ、という貪欲さがみえて、みていてとても面白かった。

最後は風城ハルのアームバーを切り返し、HIMAWARIが逆転勝利!

ただし、これはあくまで前哨戦。本番ではどういう結果になるのかは、まだわからない。

でも、目の前でこれだけの試合を見せてもらえたら、インターナショナル選手権の行方は否が応でも注目せざるを得まい。

セミファイナル:20分一本勝負

○辰巳リカ&渡辺未詩 vs らく&×原宿ぽむ(13分48秒:白昼夢エタニティ→体固め)

両国でベルトを失った渡辺は、辰巳リカとの白昼夢でリスタート。

対戦相手のらくぽむは、見た目とは全然違う手強さがウリの選手だけに、辰巳リカも含めて混沌となるのは必至。

さて、ただでは終わりそうにないだけにどうなることやら。

恐ろしい事に、出てくるメンバー全員のネジが外れてるだけに、試合展開の予想ができない。

その予感は見事にあたり、らく&ぽむは台車に段ボールつけた、らくぽむ屋台を引いて入場してきた。

もうここらへんでだいぶおかしいのだが、試合開始と同時にまくらを敷いて寝てしまうらくに「一回は信じてみよう」と横に川の字になって寝てしまう未詩も相当おかしい。

当然らくはフォールを狙いにくるのだが、これはほんの序章に過ぎなかった。

一旦は舞台袖に引っ込めたぽむ屋台を引っ張り出して、白昼夢にラーメンをご馳走するという、らく&ぽむ。

しかし、2人が食べようかという瞬間に襲いかかり、どんぶりを頭から被せられて、東京女子では珍しい場外乱闘に。

これにブチ切れた狂乱のホワイトドラゴンがあっという間に破壊!残った台車で店主のぽむを轢いてしまう。

裏ではDDTが後楽園大会をやっているのだが、東女も同じDDTグループなんだな、という事を今更ながら思い知らされた。

白昼夢もこのままやられているわけにはいかない。未詩のジャイアントスイングは一度こそ未遂で終わったものの、2度目はぽむのラフォーレ原宿を切り返しての強引かつ豪快なぶん回しで、タイトルを失ったとはいえ、いまだトップグループにいる事を知らしめた場面となった。

しかし、最後まで異常な空気のまま、試合は白昼夢が押し切り勝利!

敗れたぽむは壊れた屋台を押して、らくを乗せ退場する羽目に。

福岡大会はDDT後楽園と裏被りだし、こちらはVOD配信だから仕方ないが、この試合だけでも村田晴郎アナの実況つきで観て見たかったなあ。

メインイベント:20分1本勝負

荒井優希&×凍雅 vs ○山下実優&中島翔子(17分26秒:Skull kick→片エビ固め)

3.29両国で新プリプリチャンピオンになった荒井優希。名実ともに東女の顔になったわけだが、対戦相手は地元凱旋の山下に、旗揚げからの盟友・中島。

いわば、新旧における東女の歴史が激突する大一番で、これからの東女を占う意味では非常に感慨深い一番である。

この中に組み込まれた凍雅は荒井より下になる次世代のホープ。他の3人のレベルに食らいついて追い越していくくらいの貪欲さを試合でみせてほしい。

さて、試合は、創設メンバーの山下&中島を、新世代王者の荒井と凍雅がギリギリまで追い詰めていく内容になっていた。

最古参だからと言って、山下や中島の実力が落ちたわけではなく、むしろ年月を経て研ぎ澄まされてきているのは間違いない。

しかし、両国で戴冠して勢いに乗る荒井と、本人は「場違い」と謙遜するものの、間違いなくエース級のスキルを眠らせている凍雅は、その最古参チームがどれだけ厳しい攻めを繰り出してきても、簡単にはやられない。

むしろ、蹴られても蹴られても、カウント2.9で跳ね返していく。

正直、山下も中島もそんな凍雅や荒井に若干バカ負けしていたようにもみえた。

凍雅もそうだが、荒井の成長ぶりも素晴らしい。

3年前はまだアイドルとレスラーのハイブリッドという感じだったが、今や自身が口にするように「プロレスラー一本」で勝負しにきている。

その気迫や叫び声は完全にプロレスラーのそれである。

使っている技は全く変わっていないが、一つ一つの技に磨きをかけてきている点が素晴らしい。 

正直、ここまでの選手に成長するとは想像もしていなかった。やはりアイドルとして一時代を築いてきた人間のスキルや努力は、並大抵のものじゃないという事を、嫌というほど理解させられた。

山下の三角蹴りも跳ね返し、粘りに粘った凍雅だったが、山下も渾身のSkull kickでどうにか振り切った。

残り時間三分まで粘られるとは正直予想もしていなかっただろう。

まさに、山下&中島にしてみたら、薄氷の勝利だったのではないだろうか?

エンディング

福岡で山下を指導していた師匠がお亡くなりになられた事を、山下自身が涙ながらに報告。

後輩の突き上げに舌を巻きつつ、「次来るときには新しい仲間と一緒だね」という中島の言葉には笑顔をみせた。

中島は「天井がどんどん天井に行くんだから。目指しましょう、高いところを!」と自ら後輩たちの高い壁になると宣言。

山下も「私たちはこれからも頑張っていきます。そして福岡に絶対戻ってくるけん、また見に来てください。今日は本当にありがとうございました」と感謝の言葉を述べて大会は無事終了した。

後記

4月5日は、ふじでNOAH、後楽園でDDT、福岡で東京女子だったため、レフェリーの貸し借りができず、東女は文りんと、九州プロレスのケニー中村さんがレフェリングをしていた。

松井さんや木曽さんがいない東女というのは、なかなか新鮮な光景だった。

私が座った西側三列2番という席は、リングから確かに近いのだが、鉄柱の影に隠れているのと、南側正面の攻防がわかりづらいという点で、座ってみてから最安値だったんだな、と理解できた。

今回は大会に気づくのが遅くてチケット購入がだいぶ遅れてしまったのは、痛恨のミスだった。

大会内容自体はクオリティも高く、会場の熱狂度も変わっていなかった。

来年の博多大会は早くに準備して、当日をワクワクしながら待てるようにしておきたいものだ。

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