【プロレス】私的プロレススーパースター烈伝(110)竹下幸之介

[プロレス] 私的プロレススーパースター烈伝

私的プロレススーパースター烈伝(110)竹下幸之介

幼少期から

今回はAEWとDDTの二団体所属を続け、アメリカでもKOUNOSUKE TAKESHITAの名前で知られる竹下幸之介選手のお話です。

竹下選手は幼少期からプロレスに親しんでおり、父親と一緒にプロレスのビデオを見て育ちました。

子供の頃からプロレスに憧れ、DDTのプロレス教室に参加し、アマチュアレスリングでも実力を発揮しました。

高校生デビュー

DDTの高木三四郎社長から返事をもらい、プロレスラーとしての道を歩み始めました。

2012年8月18日、日本武道館でエル・ジェネリコ選手とのデビュー戦を飾りました。高校生ながら、プロレスラーとして活動を始め、その才能を発揮しました。

2015年にはKO-D無差別級王座を奪取し、最年少記録を樹立しています。

国際的にも認知

2022年に渡米し、2024年もAEWとDDTの両団体に所属しています。AEWのトップレスラーたちと好勝負を繰り広げており、その実力は国際的にも認められています。

竹下選手は小学5年生の時、アゼリア大正で行われたDDTプロレスリングの大会を観戦した際、男色ディーノにファーストキスを奪われる経験をして以来、トラウマになっていましたが、2012年10月3日のDDT総選挙で17位となり、10月21日の後楽園ホール大会で男色ディーノと7年越しの対戦をしています。この時もリップロックで敗れて再び唇を奪われています。

日本一浅く広いサブカルレスラー

竹下選手は映画やゲーム、漫画、アニメなどが趣味で、「日本一浅く広いサブカルレスラー」を自称しており、ファブルやPlus Ultraなど、好きな作品とそれにまつわる言葉を技名に使用しています。

また日本体育大学時代はバーベルクラブを立ち上げ主将を務めています。

竹下選手は1970〜80年代前半の邦楽を好んで聴いており、最も好きな曲は吉田拓郎の『外は白い雪の夜』だと語っています。

プロレス研究者として

竹下選手は、DDTの未来を担う若き逸材であり、日本プロレス界で注目されているプロレスラーなのです。

さて、竹下選手はプロレスラーでありながらプロレス研究者としての側面ももっているちょっと変わった選手です。

 3つの側面

竹下選手は11年間のキャリアの中でプロレスを大きく3つの側面に分けて学び、研究をしてきたそうです。

その3つの要素とは
①文化系プロレス
②理数系プロレス
③体育系プロレス

これにプラスして④美術系プロレスというのも存在すると最近は考えているんだそうです。

 ちょっと変わり種

非常にざっくりというと、竹下選手は自身のフィジカルを使って、自分なりのプロレスを考察して研究している、ちょっと変わり種のプロレスラーであるということはいえると思います。

ただ、今でも世界的レベルにあるにも関わらず、現時点での竹下選手の試合は、表現としては道半ばに見えてしまう点が面白いところで、おそらく竹下選手自身も今の現状に満足していないのではないか?という推察が成り立ちます。

 足りない部分

その足りない部分というのが、アントニオ猪木さんが表現していた情念や怒りといった感情表現や、なぞかけや哲学の部分だったりするのではないか?と思うのです。

しかし、フィジカル面でまだまだ追求したいことがある竹下選手にとってはこれらの不足分はまだ将来にとっておきたい宿題なのかもしれません。

 理解し難い何か

プロレスは、深い文化的意味を持つ独特の世界です。

それは、競技としての厳格さと、エンタメとしての華やかさを兼ね備えています。

プロレスは「理解し難い何か」として竹下選手は捉えていますが、それはプロレスが持つ複雑さと多様性から来るものでしょう。

 結末が明確ではない

もちろんこれはファンとしても、レスラーとしても、その魅力は一言では語り尽くせません。

プロレスは、観客に疑問を投げかけ、考察を促すことで、常に関心を引きつけるジャンルです。

映画のように、結末が明確でないことが、かえって人々の興味を惹きつけるのは当然でしょう。

 新しい視点

竹下選手が提唱する「文化系プロレス」「理数系プロレス」「体育系プロレス」という分類は、プロレスを理解するための新しい視点を提供するものでしょう。

これらは竹下選手の造語ですが、プロレスが単なる肉体のぶつかり合いではなく、文化的、知的、そして身体的な要素が融合した複雑な芸術形式であることを示しています。

 文化系プロレス

「文化系プロレス」は、ここではプロレスが持つ歴史的背景や社会的影響を指します。「文化系プロレス」はDDTのキャッチフレーズになっていますが、竹下選手の考察する「文化系プロレス」はもう少し論理的に語りたいのではないかと推察します。

竹下選手が考えるプロレスラー専門のパーソナルトレーナーの存在は、プロレスの専門性を高め、レスラーが自身の身体を最大限に活かし、長期にわたってキャリアを維持するための支援を提供するでしょう。

 プロレスの本質に

プロレスの試合における首への負荷や、筋肉の構築に関する研究は、レスラーのパフォーマンス向上に不可欠な情報になります。

こうした考察は最終的に、プロレスは多くの疑問を投げかけ、それらに答えを見つける過程で、私たちはプロレスの本質に近づいていくことは間違いないでしょう。

プロレスは、単なるスポーツやエンターテインメントではなく、文化、科学、芸術、そして肉体の融合した、深く魅力的な世界なのです。

 進化する芸術

プロレスの多面性を理解することで、その奥深さと美しさがより明らかになります。

そして、それは私たちがプロレスに夢中になり続ける理由でもあります。プロレスは、常に進化し続ける生きた芸術であり、その魅力は無限です。

 今後の変化に注目

ジョン・モクスリー選手のIWGP王座に挑戦表明したのも、クリス・ジェリコ選手との一連の抗争も長い歴史の中では通過点でしかないのかもしれません。

表現者・竹下幸之介としてはもとより、研究者竹下孝之介としても今後の変化が楽しみでなりません。

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