[プロレスブログ] プロレス的発想の転換のすすめ(124) 歴史とプロレス

[プロレスブログ] プロレス的発想の転換のすすめ

プロレス的発想の転換のすすめ(124) 歴史とプロレス

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今を生きる

今回は歴史とプロレスというお話をします。

私が出入りしているコワーキングスペース界隈は「今を生きる」人々が非常にたくさんいます。

その時々を楽しむ

「今を生きる」というのは、過去も未来も手放し、その時々を楽しむことです。

決して刹那的でなく、今を生きるというのは、生き方としてとても健全であると私は考えます。

過去に囚われすぎて

他方、私を含めた心理カウンセラーの業界では、比較的過去に囚われすぎて、それが問題になっているケースをたくさん見かけます。

何より私が過去に囚われやすい人間であるため、いつまでも昔の事を思い返しては、クヨクヨ悩んだり、時にはフラッシュバックに苦しめられてきました。

必要以上に

そして大概問題を抱えて、相談にこられる方の大半は必要以上に過去に苦しめられています。

これは認知症が入る前の父もそうだったようです。

事細かく描写

今考えると無理もないのですが、幼少期に第二次大戦を経験している父は、ことあるたびに戦争の話を繰り返し私にしてきました。

それはそれは鮮明に事細かく描写するので、いつのまにか私も覚えてしまったくらいです。

過度に反応したため

過去に体験した苦しい思い出を忘れたくても忘れられないというのは、相当苦しかったと思います。

父やかつての私が過去にとらわれていたのは、あくまで過度に反応したため問題になっていたのです。

強みと弱みは表裏一体

しかし見方を変えると、強みと弱みは表裏一体なものでもあります。

つまり弱みは強みにもできるのです。

記録をとっておかないと

コワーキングスペースの例でいうと、確かに今を一所懸命生きている皆さんはとても素敵です。

他方でいい思い出も悪い思い出も次々と手放しているため、その場で記録をとっておかないと、タスク(課された仕事や課題)の山に埋もれてしまいます。

過去を覚えて記録する

あるいは、新しいタスクを始める際「過去にはどうしていたか?」と振り返る必要性ができたときに、過去を覚えていられる人間の出番があるわけです。

私はまさに「過去を覚えて、記録する人」という役割をやっているわけです。

大きな伏線回収

さて、プロレスは長く見続ければ見続けるほど得をする、といわれているジャンルです。

その場では些細な出来事かもしれませんが、後になって大きな伏線回収になることはよくある話です。

(123)でご紹介した辻陽太選手の事例は比較的わかりやすい伏線回収の一例です。

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カタルシスを得られないまま

しかし、プロレスの伏線回収は、時に数十年もかかるため、過去の出来事を覚えていられない人にとっては、回収されるカタルシスを得られないまま、過ぎ去ってしまうのです。

これは実にもったいない話です。

この上ない武器

そこへいくと、私が事細かに過去を覚えていられるのは、プロレスという趣味に向き合うためには、この上ない武器になるのです。

だって、普通の人が見逃してしまうことですら、大きな感動を得ることができるのです。こんなおいしい話はないですよね。

世代性

発達心理学者エリクソンは、1950年に「幼少期と社会」という発達段階論を記した本を出版し、「人間の8つの発達段階」について自我が社会と結ぶ関係について発表しました。

その中で40歳から65歳頃にあたる壮年期は、職業上の知識や技術、子育ての知識や技術を次の世代に伝達する期間で、これを世代性と呼んでいます。

ごく自然なもの

私がもっているプロレスの知識やオタク知識は職業上のものでもなく、子育てとも何の関係もないのですが、自分が体験してきたことを次の世代に伝えたいという気持ちはごく自然なもののようです。

もちろん、長い年月をかけないとわからない伏線の存在や、過去に私が体験したことにどれだけ需要があるのかわかりません。

自己満足や自己陶酔

実際ブログやYouTubeのアクセス数をみても、それほど関心はもってもらっていないようにも思います。

エリクソンは、次世代への関心の薄さや関わりがない場合、他者と関わり合いがなくなるため、自己満足や自己陶酔に陥りやすい事を、停滞とも呼んでいます。

自分語りにならないよう

過去を覚えていられる私は、次世代への語り部を自認していますが、次世代に対する関心は常にもっておき、自分語りにならないように気を付けているつもりです。

自己満足や自己陶酔の過去には何の価値もないですからね。

導きの星

そもそも人は他者と結びついて生きています。

その他者から与えられるだけでなく、他者に関心を持ち、他者に貢献することを、オーストリアの精神分析学者アドラーは「導きの星」と呼んでいます。

目標は「今ここ」

他者貢献という「導きの星」を目標としこれを見失わなければ、人生という旅に迷うことはありません。

目標というと、未来にあるように聞こえますが、目標は「今ここ」にあるものです。

壮大なドラマを楽しむ

つまり、何かを成し遂げなくても、今生きていることで、他者に貢献しているのです。このことは常に肝に銘じておきたいと思っています。

とはいっても過去はえてして美化しがちですし、主観的な見方で物事をみているため、すべてが公平かつ中立な歴史とはいかない場合もあります。

それも踏まえたうえで、プロレスという壮大な歴史ドラマを楽しんでいただけたら幸いです。

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プロフィ―ル~MY STORY~がん・緑内障・うつ・介護の4重苦にも負けないプロレスブロガーの壮絶な人生
プロレスオタクで心理カウンセラーの資格を持ち、両親の介護をしながらガンサバイバーとして生きる著者が、自分の人生や仕事について赤裸々に語ります。プロレスやオタク文化に関する豊富な知識や経験、心理カウンセラーとしてのスキルや活動、介護やガンサバイバーシップに関する悩みや工夫など、興味深く感動的な内容が満載です。あなたも著者のストーリーに共感しませんか?







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