[プロレス観戦記] DDT「闘うビアガーデン2017~酒呑童子DAY~」東京・新宿FACE

DDTプロレス観戦記

DDT「闘うビアガーデン2017~酒呑童子DAY~」(東京・新宿FACE2017年8月4日(金)

イントロダクション

この日は、水道橋から新宿へ。水道橋の話はまた別に書くけど、

今回の上京で行きたい場所の一つが新宿FACEだった。

なぜなら以前友人と新宿で待ち合わせる際に、偶然入ったネカフェのビルに新宿FACEがあったのだ。それ以来いつか行きたいとずっと思っていた場所。

もちろんOZアカデミー以外にはもれなく徴収される悪名高き「ワンドリンク500円ルール」も知っていたけど、DDTの場合、チケット代を2000円にして対応してくれていたので、行く気になった。

ぶっちゃけDDTでなければ行くことはなかっただろう。

オープニング

さすがDDTというか、ブランドとして闘うビアガーデンが定着していたせいか、歌謡ショーが終わるころにはほぼ満席に!

ちなみにドリンクのお代わりも500円だったらイヤなので買わなかったが、おーい●茶と、お酒が同じ値段で、しかもペットボトルや缶のまま売られているのは、いくら新宿とはいえ、ボッタクリすぎだろう。せめて何か器に移し替えて欲しかった。

おつまみになるフード類もお世辞にもうまそうに見えないのに、飛ぶように?売れて行く。東京のプロレスファンは金持ちだなあ。

○ダーク歌謡ショー

<参加者>ゴージャス松野、おにぎりプロレス

まあ、松野さんが歌手なのは知っていたが、意外にも歌自体聞くのははじめて。しかし、プロレスも歌手も15年やっていて、福島からわざわざでてきているのは何気に凄い。

しかし、努力の人の割には妙に胡散臭いのも松野さんの魅力である。DDTはやはりこうでないといけない。

曲はオリジナル交えて数曲。わりと長め。リング内よりほとんど客席で歌うスタイルはディナーショーっぽいが、それを松野さんがビアガーデンでやると、途端にチープにみえる。だからいいんだけどね。

おにぎりプロレスというのは、さくらえみ率いる我闘雲舞に所属するアイドルユニット。メンバーはアサッテ海苔香と、アーサ米夏。歌いながらプロレスムーブを披露するなかなか斬新なスタイル。さくらえみは色んなことを考えつくよなあ。

ある意味これもプロレス。途中からふたりの先輩である里歩が加わり、ダンスと歌を披露。個人的には我闘雲舞観る機会がないため、試合や歌が見聞きできたのはありがたかったが、せめてポートレートや簡単なグッズくらいあれば記念に買ったんだがなあ。

まあ新宿FACEのあの狭さで他団体のグッズスペースがとれない事情はわかるんだけど…。ちょっと残念だった。チェキも、帰りの電車の時間が迫っていたので、断念したし。

オープニングアクトは当然酒呑童子。しかし、なぜかマイペースな(坂口・談)高梨の姿がない。とりあえず坂口とKUDOだけで、スタートしようとしたら、そこにベルばらの「薔薇は美しく散る」が流れ、ネオ美威獅鬼軍の沙希さまと、侍女のマサ子…じゃない、マーサ(なぜか8歳らしい。デカイけど!)が登場!

美威獅鬼軍も地方では見られないユニットだったから見られて嬉しかった。

「先生」に似ているという坂口に乾杯を促す沙希さま。先生ってもしかしたら黒いコート着た、高額治療費を請求する医者のことか?

▼第一試合 ゴージャス松野凱旋試合 30分一本勝負

○ゴージャス松野&バラモンシュウ&バラモンケイ vs ユキオコレクションA.T.&大鷲透&平田一喜●(8分5秒 体固め)

松野さんがなぜ凱旋になっているのか意味がわからないまま見ようとしているが、DDTだから大丈夫だろう。確か凱旋?したのは平田一喜のはずだし、海外追放されたヒラタコレクションのかわり?に、ユキオコレクションなる選手がいる。誰だ?

平田は凱旋した途端にマグナムダンスを解禁!会場もノリノリ!こういう雰囲気はなかなか地方では味わえない。

しかし、味方になるはずのユキオコレクションAT(入場テーマもユキオバージョンだった)は、後からノリノリで入場してきた割には、平田には冷たく、あっさり引き返す。

従って、平田・大鷲組はいきなり松野・バラモン組と、2対3のハンディキャップマッチを強いられる。とはいえほとんど試合はバラモンの独壇場。ボーリングは無論、水攻撃にパウダーなどやりたい放題。

防戦一方の平田・大鷲だが、突然ふたたび、TOKYO GO!が会場に流れると、あらわれたのはユキオコレクションならぬ、マグナムYUKIO!

マグナムYUKIOは平田ばりにTOKYO GOに乗りながら松野・バラモン組をつぎつぎと蹴散らし、ついでに平田と大鷲も蹴散らかす。すげーな!マグナム!

結局、マグナムのアシストが奏功して、平田、大鷲は勝利。しかし、「おまえに歩み寄ってやったんだからな」と、ユキオはなぜかご立腹モード。そのまま平田を引きずって帰ってしまった。

そして例によって捨て台詞を残して去るバラモン。リング内には、松野さんと大鷲がのこされた。

「おい!あんた(松野さん)、凱旋っていってるけど、どこから凱旋してきたんだよ!」と大鷲が問い詰めると、「毎回福島から来ているんだから、凱旋なんだよ!」と謎回答する松野さん。

「そもそも負けたんだから追放だ!」となぜか松野さんを追い出そうとする大鷲。逆らう松野さんは練習生に抱えられたまま、ほんとに追放されてしまった!

残されたリングはバラモンが散乱させた水やらパウダーやらでめちゃくちゃなので、清掃のため休憩に。

▼第二試合 NEO美威獅鬼軍vsおにぎりプロレス 30分一本勝負

沙希様&○マーサ vs アーサ米夏●&里歩withアサッテ海苔香
(15分31秒 最後の晩餐)

このメンツはなかなか地方では見られない。そもそも美威獅鬼軍自体はじめてみる。ついでに言うと、我闘雲舞をみてないから、里歩もはじめてみるし、ほかのメンバーも無論はじめて。

ボディチェックするときに、松井レフェリーが「里歩ちゃん、大きくなったねえ」と言っていたのが、親戚のおじさんっぼくて笑ってしまった。

「プロレスラーは箒を相手に試合してこそ一人前」と言われるが、わずか8歳のマーサが箒ならぬ、モップを巧みに操り、里歩やアーサを翻弄。まるで、長い間市ヶ谷で試合してきたみたいな素晴らしい動き!一体誰なんだ?(笑)

しかし、名前が似ているだけで、やたらマーサに対抗意識を燃やすアーサは、里歩との好連携を披露。こちらは長い間市ヶ谷で闘い続けてきた信頼関係を感じさせた。

でも長い手足を巧みに使う沙季さまは、その好連携をあっさり分断する。そしてまるでAWA王者のような、マーサの巧妙な試合運びで、一進一退の好勝負に。

しかし、最後の晩餐に屈したアーサが、いきなり具合が悪くなると、先生を呼び出す沙季さま。すると確かに坂口によく似た黒コートの医師が登場。診察→治療した後、先生が高額治療費を請求すると、里歩たちは、それを踏み倒して逃走!

闘うビアガーデンは地方同様、映像を使わないが、ここまで練られたスキットはなかなか地方ではお目にかかれない。やはり闘うビアガーデンは、見にきて正解だったなあ。

▼第三試合 30分一本勝負

KUDO vs DJニラ 

多分今のところ、今年見た中のベストバウト。地方ではわかりやすいプロレスに徹しているニラの実力がイヤというほどわかる試合だった。

滅多に見せることはないが、実は要所要所できらりと光るものを見せつけるDJニラは、プロレスの達人でもある。それは重々承知していたのだが、ここまで徹底したニラをみたのは、私も初めてだった。

序盤こそ、KUDOの攻撃に耐えかねたニラがエスケープをはかり、リングに戻るように促す木曽レフェリーに「エレベーターが俺を呼んでいるんだ!」と帰ろうとしたり、リング上で、「今からお前の攻撃は通用しない」といいきる前にKUDOに思い切り蹴られて悶絶したりと、いつも通りのニラのスタイルだったが、この日は「その先」があった!

特にKUDOの生命線である足、ひざに攻撃を畳み掛けていくあたりは、プロレスのセオリー通りの攻め。それでいて、インディアンデスロックを決めたまま、失神したり(ニラの身体が倒れるので、リバース・インディアンデスロック状態になりKUDOは悶絶)、裏足4の字固めを決めながら、KUDOより先にロープエスケープしたり(決めている側が決められている側より先にエスケープするなんて、はじめてみた)と、ニラワールド全開。

KUDOお得意のコーナーからのダブルニーやフットスタンプは、ニラがいつの間にかはずしていたコーナーマットで叩き落とす…はずが、KUDOに奪われ逆襲されるあたりも、自分の役割はきっちり守っている。

最後はどさくさに紛れて木曽レフェリーをニラが暴行?し、反則負け。しかも知らないうちに、シングルマッチから3wayマッチになっていたこの試合は、木曽レフェリーが勝利者となり、酒呑童子デーなのに、勝者でも敗者でもなくなったKUDOは置き去りにされるというトンデモないオチまでついた。

ということで、試合結果は・・・・

▼第三試合 3WAYマッチ 30分一本勝負

KUDO vs ●DJニラ vs 木曽大介○
(11分5秒 反則勝ち※レフェリー暴行)

いやあ、プロレスみはじめて既に半世紀近くになるが、こんな試合は今までみたことがない。ニラのプロレス頭に、確かなテクニック。そして、受けるだけでも厳しいKUDOの攻撃を耐え抜いた耐久力。どれをとってもDJニラのベストバウト!いや、KUDOにとってもベストバウトかもしれない。つくづくプロレスの奥深さを思い知らされた試合だった。

▼メインイベント 酒呑童子vsモンスターアーミー 30分一本勝負

KUDO&○坂口征夫&高梨将弘with梅田公太 vs イマチ大佐&本多二等兵●&樋口上等兵with火野軍曹(11分25秒 片エビ固め※神の右膝)

なんでまた今頃モンスターアーミーが復活したのかわからないが、メンバーは懐かしの火野軍曹がいて、本多二等兵がいるので、ある意味十分。しかし樋口は上等兵なんだ(笑)

そしてイマチ大佐がなにげに気になる。見た感じ星誕期さんにとてもよく似ているし、樋口上等兵を含めて、新生モンスターアーミーはなぜか元・力士率がとても高いように感じるのは、私の気のせいだろうか?

やはりモンスターアーミーといえば匍匐前進。奇襲からスタートした試合で坂口の足を引っ張り、無理矢理匍匐前進のポーズをとらせるが、なぜか匍匐前進のプロである火野軍曹は、セコンドだからという理由で、これを固辞。

仕方なく代役の樋口上等兵が挑むも軽く坂口に敗退。これを見た軍曹はやにわに前言撤回。本多二等兵が、欠場中の梅田を指名するも、大差で敗北。

しかし、いざというときに頼れるのが軍曹で、一度試合に介入したら、たちまち強烈なチョップで酒呑童子を蹴散らしてしまう。

だが、せっかくの酒呑童子DAYで、主役があっさり負けてよいはずがない。最後はブランクのない連携で、畳み掛けて、流れを手繰り寄せると、最後は坂口の「神の右膝」が、本多二等兵に炸裂!酒呑童子が無事勝利した。

最後は、森高千里の「気分爽快」にのせて、出場選手が全員揃って乾杯して大会は終了した。

後記

まあ、新宿FACEルール以外は観に来てよかったと思えた。さすがはDDTである。会場の雰囲気もいいし、多少不愉快ながらもみてよかったと思えた大会だった。また違う日に行ってみたいなあ。

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