がむしゃらプロレス秋の皿倉山 おにぎり早食い大会イベント試合
(2014年10月26(日)皿倉山山頂広場(八幡東区)
イントロダクション
この日は佐賀で佐賀プロ、博多でノア、北九州では華☆激(一般入場不可のいじめ撲滅プロレス)、九州プロレス、そしてがむしゃらプロレスと実に大興業戦争状態だった。なんかまるで東京にいるみたいだった^^取捨選択したあげく九プロの第一試合(13時開始)を捨てて、がむしゃらに行き、帰りに九プロの2部(16時開始)を見て帰るというルートにした。実は最初からそのつもりだったんだけど^^
オープニング
で、この日は今年で二年目になる皿倉山イベント試合。一週間前に閖上地区の復興イベント試合をやって帰ってきたばかりのがむしゃらプロレスにとってはハードな日程。当然先週と掛け持ちしたメンバーもいるわけで、疲労度が心配だった。が、実は見に行くこっちも、プロレスどころではない事態が多発したおかげ(学院の倒産騒ぎETC…)で、かなり疲弊していた。そのせいかどうかはわからないが、二時間余裕を見て家を出たはずが、八幡についた時点ですでに30分押し。しかもシャトルバスがない!仕方ないので皿倉山のケーブルカー乗り場まで徒歩で向かうことに。途中の傾斜にへばりそうになりながら、なんとか汗だくで20分かけて急斜面を登って13時前に入り口に到着!ケーブルカーに乗って山頂まで行くと、ちょうどこれから第一試合が始まるところだった。
第一試合:▼GWA無差別級タッグ選手権試合(30分1本勝負)
【挑戦TEAM】●セクシーロージィ & 豪右衛門 vs【王者TEAM】 ○ダイナマイト九州 & パンチくん
この試合の選手コールの時に滑り込んだ。ああ、あぶなかった。昨年と違って曇天のため、地表より肌寒く感じる。それにしても無差別級タッグのベルトはいったいどうなってしまうんだろうか?現王者の短命王者と予想する声を聞くたびに「いや、このベルトはそう簡単に移動はしないだろう」と思ってはみたものの、相手はGAM1決勝に残った驚異の新人豪右衛門と、なにげに自分がピンフォールされてないロージーという難敵相手では、ちょっと分が悪いと思うのが普通だろう。
しかし、よ~く見ていると悲鳴をあげて豪右衛門の技を受けている九州にはどこか余裕が感じられた。タッグの定石はどっちか一方に狙いを定めて、狙いやすい方を攻略していくものなんだが、パンチくんにしろ九州にしろ、ロージーねらいなのか豪右衛門狙いなのか?どっちを狙って試合を進めているのかがまるで読めない。で、一方の豪右衛門チームも個々の力は突出しているがゆえに、それぞれが思うままに攻撃をしかけているような感じがした。よってこっちも九州を狙っているのかパンチくんねらいなのかが見えない。実に不思議なタッグマッチだった。豪右衛門とロージーも一応タッグらしいことはしてるんだけど、そもそも普段2人は組んでもいないわけで、王者チームに比べるとタッグワークには難がある。
気が付けばさっきまで青息吐息になっていた九州がいつの間にか「1・3・5・7九州!九州!」を決めてしまっているんだから始末に負えない。どうも乗り切れない挑戦者はそれでも単発の破壊力で突破しようとして、九州をリングに残し、豪右衛門がパンチくんを追って、ロージーに勝機到来!・・・と思ったら、その突進をかわした九州がまたしても「くるっとロールケーキ」であの体形のロージーを丸め込み!3つ入ってしまった。いや、この技は意外と警戒されていないけど、それゆえに今これを出されると必殺技になっているし、なにげにこわい技になったな。しかし難敵ロージーからピンをとるとは、おそるべし王者チーム!
第二試合:▼がむプロ本隊vsGWO対抗戦(30分1本勝負)
TOSSHI & TA-KI & ●七海健大 vs L.O.C.キッド & ○林 祥弘 & マスクド・PT
GWOの正式お披露目となったこの試合は「正規軍VSGWO」と銘打たれていた。そうか、陽樹と組んだメンバーはとりあえず正規軍扱いなんだな。そして一人LOCを名乗るキッドがしれっとGWOに加入?していた。注目はやはり10か月ぶりの参戦になる林。GWOの林としてインパクトが残せるかどうかが注目だった。
同じく寄せ集め所帯ながらタッグワークとしては、やはりGWOの方がスムーズ。正規軍は個別で闘っていたが、これはもう言い訳になるまい。正直誰が出てもピンがとれるGWOと、フィニッシュはヘビー級の七海に繋がらざるを得ない正規軍とではやはり差があったと思う。まあ個性としてはベビーになったTOSSHIとヒール道を貫きながら正規軍の勝利へ積極的なアシストをしていたTA-KIの2人はもとCC同士ということもあって、久々でも連携はばっちり。
対するGWOは、今まで以上に生き生きとして闘っていたPT&キッドに比べると、やはり10か月のブランクがある林には若干硬さがあったように見えた。攻め込まれるシーンもあったし、ここはひとつ正統派から鞍替えした印象をもっと残してほしかった。まあ本人も不本意だったって思っていたみたいだし、これからなんぼでも取り返しはきくだろう。GWOのPTは自分も楽しんでいたし、状況をよくみて的確な判断ができていたと思う。悪の総帥としてのしばりがなくなった分、フリーダム度もアップしていた。七海をとらえて変顔をお客に撮らせたり、キャラを守るために軽口を封印し、恫喝に加えて相手やお客をいじり倒す。このあたりの「周りが見えている具合」の進化はたいしたものだった。フィニッシュも林に任せて実にずるくてうまい感じの試合運びをしていたし、終わってみればそりゃ勝つよねという結果だった。
第三試合:▼GWAヘビー前哨戦&チャレンジマッチ(60分1本勝負)
陽樹 & ●久保希望 vs 鉄生 &○ 藤田ミノル
陽樹と鉄生の絡みは大変興味はあるんだけど、いかんせん犬猿の仲のこの2人が当たると、どうしても手加減ができない。前哨戦なんてことははなっから頭にない2人のフルスロットルぶりを、久保や藤田がなだめすかしながらコントロールしていた。確かに前哨戦は大事なんだけど、この2人に限って言えば、あえて今憎い相手とやりあうよりも、対角線上にいる藤田や久保を相手に爪痕を残すような試合をしてほしかったなあ。そうするともう一つのテーマである、「対プロ」という図式が浮かび上がり、またタイトル戦とは別なモチベーションができたと思う。それだけに藤田が久保と、鉄生が陽樹とだけ絡むという図式はなるべくやってほしくなかった。手の内を明かさず駆け引きをしながらタイトル戦に向けて王者に圧力をかけていく定石もあるんだよ、といったところで、この日の2人には通じなかっただろうな。
さすがに全くプロ対プロ、がむしゃら対がむしゃらという形にはならなかったが、特に陽樹は来年のキャリアアップに藤田ミノル戦は避けて通れまい。それだけに今以上にガンガンいってほしかった。普通だとタイトルマッチとチャレンジマッチの2つは同時に成立するもんなんだけど、この日は無理だった。試合はGWOの加勢もあって場外で鉄生と陽樹が大乱闘している隙に藤田が試合を決めてしまった。
勝利を飾って意気揚々とリングを占拠したGWOのPTは、リング上の藤田とまずは握手。そしてGWOのTシャツを渡す。「くれるの?」と握手に応じた藤田にPTが「今握手したよね?Tシャツも受け取ったし、GWOで一緒にやっていきましょう」とまさかのGWO勧誘。困惑しながら藤田も「オレはな、自分の子どもに知らない人からものをもらったり、ついていっちゃだめって教えてるんだよ。入りませんか?といわれてはい、そうですかとはいかねんだよ」と当初は固辞していたが、実はこれがフリで、ノリノリでTシャツを着た藤田ミノルはなんとここでGWO入り!着実に勢力拡大を図ってご満悦のPTは、この後のおにぎり早食いバトルでも、応援団サイドで参加者を恫喝して楽しそうにしていた。