[プロレス観戦記復刻版] 新日本プロレスSTRONG ENAGY2003第3戦山口県宇部大会

せかぷろ

イントロダクション

宇部市俵田翁記念館は駐車場が狭く、隣接する球場や運動場と併用されている第2.第3駐車場がある。が、過去の新日本の大会はこの第3駐車場まで満車になるのが通例。しかしついてみると第2の方は余裕で停められるがらがらぶり。会場入って更にビックリ。東側と西側の2階席は封鎖。南側のみを解放。それも当初は半分だけ。ステージがある北側を除くとがらーんとした空間が。これが業界一位の団体の集客力なのか...?いきなりテンションが下がってしまった。

ポイントは2つ。西村対飯塚 と、3年ぶりの地元凱旋となる藤田ミノル。一地方大会にしてかなり特殊な意味合い。

第1試合

○エル・サムライ(片エビ固め9:17)×山本尚史(現・ヨシタツ)

一つ気になるのは指先まで神経を注いでいるような緊迫感が今日のどの試合にも感じられなかったこと。全盛期の藤波社長のように常に指先まで動かしている人はほとんどいなかった。新人はまだしも、ベテランがそれでは困る。第1試合にして今ひとつだったのはそれが起因していると思う。

第2試合

○スペル・クレイジー&垣原賢人(首固め9:42)レイ・ブカネロ&×ウルティモ・ゲレーロ

垣原以外の3人は文句ナシのルチャを見せてくれました。ブカネロやゲレーロを相手にするときのスペルクレイジーは本当に素晴らしい。ここにウルティモ校長とかが入っていたらさぞかしとびきりのルチャが見られただろうに...そのルチャのリズムに乗りきれない垣原...稲妻も唐突すぎ。

第3試合

矢野通&○ジョニー・デバイン(片エビ固め11:27)邪道&×外道

前試合の顔ぶれに続いて邪.外道がでてくると気分はすっかりユニバ。仕事の出来るルードは見ていて気持ちがいい。

第4試合

○棚橋弘至&吉江豊(原爆固め9:24)×魔界2号&魔界1号

2号の博多弁のアピール「よっしゃいくばーい!」会場シーン。まだ浸透するにいたらずか?棚橋の延髄からの綺麗な弧を描いてのジャーマンに「ナイスジャーマン」の声も。吉江とのタッグは思った以上にしっくりいっていた。

第5試合

真壁信也&○トム・バートン(片エビ固め8:00)後藤達俊&×ヒロ斎藤

ここではバートンが仲間はずれ。試合後棚橋が出てきて真壁を挑発。乱闘。せっかく勝利をモノにしたのに余韻は吹っ飛ばされるは、自分とは関係のない乱闘に巻き込まれて途方に暮れるはで、堂々ヒールファイトを貫いて意気揚々引き上げる後藤組とはえらい違い。バートンの入場テーマだけWWEテイストだった。

休憩

第6試合

西村修(時間切れ引き分け20:00)飯塚高史

とにかくじっくりした試合。不要なヤジは一切飛ばず、固唾をのんで見守る会場。非常に良いムード。20分は短いかな、とも思ったが、これはこれでよかったと思う。中盤のサーフボードストレッチを巡る攻防、終盤のコブラツイスト、一つ一つが丁寧で素晴らしい。時間切れのアナウンスとともに大拍手。ただここまでは予想の範囲を出ていないため、あっと驚くモノや闘いを前面に押し出した試合をしてもよかったのでは?

飯塚がところどころでそれをやろうとして西村も応えようとするが、今までの2人の試合の域からは一歩を踏み出せなかったか。この日のベストバウトには間違いない。

第7試合

○藤田ミノル&獣神サンダー・ライガー&金本浩二(逆さ押さえ込み13:43)タイガーマスク&ヒート&×AKIRA

地元出身選手の地元による地元の人間のための試合。カード発表でひときわ大きな拍手があった際、「藤田が新日本のセミ...」と感慨にしばしふけさせていただきました。前半でひたすらやられまくる藤田。味方にストンピングで檄入れられる藤田。あえて地元の暖かいまなざしを拒絶するかのようにタイガーのマスクに手をかける藤田。

それに応えて?「地元だろ、しっかりしろ!」の声に何度も立ち上がる藤田。スワンダイブ式で先輩の技を出して見せた藤田。そして最後、誰しもがリングに残った藤田がやられると思った瞬間に大逆転した藤田。

誰の力も借りずに自力でもぎ取った勝利。まさに絵に描いたような凱旋試合だった。マイクこそないけれど万の言葉より説得力があった。

第8試合

魔界5号&魔界4号&柳沢龍志&○安田忠夫(エビ固め17:29)×小原道由&天山広吉&永田裕志、蝶野正洋

小原が入場時もってきた総裁の小屋。実はフロアに幼児用のおもちゃの家があって会場に入ったとき一瞬「総裁の?」と思ったのだが、それを持ってきたわけではないみたい。その小原、やっと出番が回ってきたらもう終盤。であっさりと負け。維震軍の時と役割がちっとも変わっていない。

試合はタイトル戦にからむ永田と安田を縦軸に天山や破利魔王Zの争いを横軸にわかりやすい内容にはなっていた。今年見た中では一番まともな興業だったけど、でも客入りが異常に淋しい。9年ぶりの2日連続観戦の初日、これにて終了。

プロレス観戦記
プロレス観戦記についてプロレス観戦記の魅力とは?プロレスファンにとって、生で観戦した大会の記録は貴重なものです。しかし、その記録をブログに公開するというのは、なかなか勇気がいることではないでしょうか?私は、ブログ「せかぷろ」を運営しているプ






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