[プロレス用語辞典](ヤ行) U系
格闘技色の強い
今回のプロレス用語辞典は「U系」です。
U系とは、かつて存在したプロレス団体UWFをルーツにもつ格闘技色の強い団体やプロレスラーのことです。
Uスタイル
UWFのファイトスタイルそのものを指す用語としても用いられ、Uスタイルとも呼ばれます。
第一次UWFは、当初普通のプロレス団体でしたが、藤原喜明組長が移籍したあたりから、道場で行われるスパーリングのような関節を取り合う攻防を中心としたレスリングスタイルに転換していきました。
真剣勝負
UWFは、従来のプロレスを否定し、自分達は真剣勝負をやっているかのようなイメージをファンに植えつけました。
当時のファンは真剣勝負を見たがっていたので、特に第二次UWF は爆発的なブームになりました。
真剣勝負なら仕方ない
個人的には、縛りの多いUWFスタイルは退屈で、あまり興味がありませんでした。
しかし、UWFに熱狂したファンは「これが真剣勝負なら仕方ない」と思っていたのかどうかはわかりませんが、会場やクローズドサーキットに多数つめかけていました。
試合内容よりも
試合内容よりも目の前で真剣勝負が行われているという事実に興奮していたんでしょうね。
まだ、総合格闘技という概念もありませんでしたし、格闘技黎明期にUWFが果たした役割は決して小さいものではありませんでした。
より革新的に
しかし結局、彼らは道場スタイルを見たかったわけではなかったと私は睨んでいます。
そこに蹴りや張り手といった打撃系の攻撃を加えたところが、より革新的にみえたんでしょうね。
プロレスの一スタイル
現在のように、総合(MMA)がプロレスとは別個のものになった現在、UWFもプロレスの一スタイルという認識になってきているようです。
とはいえ、従来のプロレススタイルの否定から入っているので、2023年現在UWFスタイルを導入している団体では、ロープワークや空中戦などはありません。
地味なプロレス
基本、地味なプロレススタイルではあります。
そんな中、プロレス団体GLEATでは、旗揚げ時から開催されているLIDET UWFルールで行われている試合があります。
LIDET UWF
これは、元UWFインターやリングスなどに所属していた田村潔司さんが、ルールを監修した試合及び興行スタイルです。
こちらは、GLEAT公式YouTubeでも見られますし、私もGLEATの博多大会を2度生観戦しています。
孫弟子の代
その中でLIDE UWFルールの試合を二試合みてますが、既にMMAが存在する現在、やはり数多ある特殊ルールのプロレスという印象でした。
思えば、第一次UWFが1985年9月に活動休止し、第二次UWFも1991年1月に解散しています。
その後UWFの冠や理念を継ぐ団体はいくつか存在していますが、2023年現在、現役バリバリの選手は、全くUWFと共通項がないか、UWF戦士の弟子や孫弟子にあたるケースが増えてきました。