がむしゃらプロレスイベント試合・YOLOフェスタ2025(2025年9月27日・土)
イントロダクション
9月17日に長く闘病生活を行っていた母が亡くなり、諸々の雑用に追われる日々が再び始まった。
三月の父の葬儀で、年2回の喪主をやる覚悟はできていたんだが、いざその時がきたら結構大変だった。

母の葬儀から2日後の二十日には徒歩圏内のボートレース下関でスターダムが開催されたが、整理券が手に入らず、追い返されてしまった。
プロレス自体がめったに来ない地元の人間が見られないなら、やる意味ないやん。
そこへきてがむしゃらプロレスが無料大会を開くという。隣市だけどこれは行かずにはいられまい。本来は仕事だけど、職場復帰を週明けに延ばしてGAM1 CLIMAXと二日観戦にすることにした。
下関→YOLOフェスタ
門司で働いていると言っても松ヶ江方面は全く縁がなくて、今回初めて。昨年は就労支援で断念したけど、今回は母が亡くなった事で忌引きを理由に見に来ることができた。
予想通り関門トンネルが大渋滞していたので、早めに出たのは正解だった。

カーナビには吉志すまいる公園が登録されてなかったので、久々にGoogleマップを併用して無事到着。
開始1時間前に着いてしまったので、しばらく祭りを楽しみながら、練習風景をみたり、ぼんやりして過ごしていた。



プロレス教室
YOLOフェスで目立っていたのが、子どもの数。早めに来た時からたくさんの子どもたちがリング周りにいて、下関とはあまりに違う光景に思わずほっこりした。
そして程度の差はあるけど、北九州のお子さんはみんな元気。私の席の周りにもたくさん座っていたけど、みんなに囲まれただけでエネルギーをもらえて、ちょっと元気になれた気がした。


プロレス教室は、①前転→後転、②ロープワークの2種類だったが、特別にチョップを打ってもいいと言う話になり、HIROYAの胸元に皆がいいチョップを打ち込んでいく。
ところが、子どもに交じってなぜか出場選手やレフェリーが容赦なくチョップを打ち込んでいくため、一試合もしていないのにHIROYAの胸元は真っ赤になってしまった。
「みんなは真似をしないように」とうまい具合にまとめて最後は記念撮影をしてプロレス教室は終了した。
オープニング
今回のオープニングアクトはSMITH代表とSHIGEKICHI本部長の「えらいさん」コンビ。昨年と異なり、幸いなことに雨も止んで、リングの上で試合が出来る事に感謝していた。

例年、この時期は晴れても気温が高かったりするのだが、今年は久々に秋らしい空気に包まれて、屋外で観戦するにはもってこいの条件下、「がむしゃらプロレス、スタート!」の掛け声と共に大会はスタートした。

第一試合:シングルマッチ
●リキ・ライタvsブラック⭐︎スティックSKY(スモールパッケージホールド)
最近増殖が著しい黒棒軍団からは、多分シングルは初となるブラック⭐︎スティックSKYが登場。
そして、多分復帰後のシングルは初になるリキ・ライタもある意味で大変な一戦。

普通にしていてもそれなりに面白くしてくれるメンバーが誰もいないし、強いていうならGAM1で行われる疲れん程度の「前哨戦」という意味合いしかない試合で、しかも大会の盛り上がりを左右する第一試合となれば、結構プレッシャーになるのは道理である。
狙いはどうなのかはわからないが、リキは足殺しの一点集中でSKYの足を止める手段に打って出てきた。この流れだと疲れん程度というより、普通のシングルマッチといってもいい。

しかし、一点集中と言いつつSKYもやられてばかりではない。ロープ渡りや空中戦など「らしい」面も見せてきて、試合は一進一退。
それでも執拗な足殺しをやめないリキはとどめとばかりに足四の字狙いに行くが、途中でリキの足をとったSKYがそのまま丸め込んで、小包み固めで逆転勝ち。


いいところまで攻め込んだんだが、最後の最後でするりと白星が逃げて行ったリキは、こうべを垂れてうなだれていた。
第二試合:タッグマッチ
○久保希望&鉄生vs嵐弾次郎&●YASU(アックスボンバー)
シングルでもタッグでも当たれば、常にバチバチとシバキ合う弾次郎と鉄生は、この日も序盤からガンガンぶつかり合っていく。

それに乗っかってか、久保もYASUもテンションが爆上がり。いきなりYASUが場外弾を繰り出すと、堰を切ったように全員が場外戦になだれ込んでいく。

公園のコンクリート上でブレンバスターしたり、ある意味やりたい放題していくので、全員がプロレスハイになってしまう。これで会場のお客さんも大盛り上がり。

全員がそれなりにキャリアをもっているベテランなんだが、こうなってくると誰も止めようがない。


鉄生と弾次郎はGAM1での直接対決はないものの、既に面白くなってしまい、明日のトーナメントの事など頭にないかのように、今この瞬間でひたすらぶつかり合うことに終始していた。


試合自体はほぼ久保対YASU、弾次郎対鉄生というからみで進んでいったが、スピードにプラスしてパワーも兼ね備えた久保は、YASUをとらえると剛腕を振りかざし、アックスボンバーを打ち込んで、強引に仕留めてピンフォール勝ち。

激しいぶつかり合いは、会場を大いに盛り上げたと言ってもいいだろう。

メインイベント:タッグマッチ
HIROYA&○KENZOvs陽樹&●トゥルエノ・ゲレーロ(圧殺)
Panzer4の若手コンビが、Re:ZARDの難敵コンビを迎えうつメインイベント。
こちらの試合もいきなり場外乱闘。陽樹とHIROYAはテンションが上がりすぎて、お祭りのメインステージ側に傾れ込んでいくし、KENZOとゲレーロは、プロレスの観覧席の中で、大乱闘。


KENZOはめざとく見つけた若いカップルに「付き合ってどれくらい?」とインタビューしだしたり、やりたい放題。
なぜか会場の子供たちにはKENZOが刺さったらしく、大「KENZO」コールで後押し。


本戦で組まれるカードとはまた違い、わかりやすいベビー対ヒールの対決はイベントプロレスには不可避な鉄板カード。

いつも観ている人間にとっても非常に新鮮だし、何より屋外の広々とした空間で行われる試合はまた格別なものがある。

GAM1でユニット全員が出場するPanzer4は、もはや若手の有望株チームではなく、堂々としたがむしゃらの看板選手である。

ちょっと前ならベテラン揃いで経験豊富なRe:ZARDへのチャレンジマッチになっていたカードも、時を経て成長を遂げてくると、ライバル同士の対決になっていく。
そして、次世代の選手たちが看板を引き継いでいく。それが積み重ねられて歴史は進んでいくのである。
ところで同じユニットといいつつ両方とも普段はあまり組む事が無い者同士。こうなると条件は一緒なので、勢いで押し切る力があるかどうかが、勝敗の分かれ目になってくるだろう。

終盤になってHIROYAとKENZOのタッグワークがかみ合いだし、ゲレーロを捕獲して、KENZOの「圧殺」でゲレーロをつぶしてPanzer4 が勝利を収めた。
エンディング
勝利したPanzer4の2人は、大声援に感謝を述べると、参戦選手をリングに呼び込み、リング上から子どもたちにお菓子を投げ入れた。

それに群がる子どもたちの様がまるで、米軍が配るチョコレートに群がる戦後すぐの子どもみたい(実際に見たわけではないけど)な感じにみえて、今が本当に令和なのか一瞬疑わしくなった(笑)

後記
挨拶を済ませて、祭りの途中ではあるが帰路についた。
個人的にはスターダムにいけなかった無念はだいぶ晴らせたし、何より葬儀や手続き関係で慌ただしく過ごしていた中、本当に癒しになった。

実は数年前から両親が施設や病院で暮らしていたので、亡くなる前からずっと一人暮らしなんで、戸籍上一人になったからと言って別に寂しいわけではない。

しかし、そうは言ってもやはり何処かで人寂しさを感じていたのかもしれない。
観戦したあと、テンションが高くなることはよくあるけど、力が抜けてリラックスできたのは、多分今回が初めてだったように思う。
長い年月プロレスを見てきて、こんな気分になる事もあるんだな、という意味では新しい発見ができた。
さて、明日はGAM1 CLIMAX。また違った景色を見せてもらえるだろう。明日も楽しみだ!

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