プロレスリング華☆激・こども夢応援プロジェクト交通遺児支援チャリティプロレス(2026年3月27日)
(2026年3月27日・金・福岡市立南体育館)
イントロダクション
2025年10月以来の「プロレスリング華☆激」観戦となった。
この団体はメンバーが大幅に入れ替わる傾向があるが、今回は「なにわ女子プロレス」の全面協力による大会だ。
会場は、自身初となる福岡市立南体育館。

JR博多駅からは比較的近いが、天神バスターミナルから地下鉄経由で行くとなれば、これが意外に遠い。
17時スタートという時間設定も、夜間の高速バス運行に慣れていない身としては、帰路に不安を抱かせるものだった。 スケジュール的にも翌週に父の一周忌を控え、心理的にどこか落ち着かない中での観戦となった。
下関→南体育館
2026年に入ってから、自宅の階段を踏み外すことが異様に増えた。
前日も全身を打ち付け、あちこち絆創膏だらけである。
幸い頭は打たなかったが、これを機に生活拠点を2階から1階へ移し、怪我のリスクを減らすことにした。
初めての1階生活だが、同じ自宅ゆえに案外すんなりと眠れた。
中途覚醒はあったものの、有給休暇を使って半日寝ていたおかげで、出発前にはコンディションも整った。

しかし、現実は甘くない。
渋滞の影響で高速バスの発車時刻はギリギリ。全力でダッシュしたが、60代で急に走り出すのは心臓に酷だ。

見た目はいくらでも取り繕えるが、中身は歳相応なのだと痛感する。

焦りのあまりワイヤレスイヤホンを自宅に置き忘れるという失態を演じたが、おかげで行き帰りの時間は、観戦記の執筆に没頭することができた。

南体育館へはJR博多駅からの乗り換えが必要なため、バスは蔵本で途中下車。

そこから徒歩で駅に向かう。福岡国際センターの帰り道として、何度となく歩いた慣れ親しんだコースだ。

だが、博多駅のバス停で時刻表を確認して驚いた。南体育館への直行バスが1時間に1本しかない。

博多という大都市の拠点駅でありながら、この少なさは想定外だった。
結局、JRに乗り換えて竹下駅から再び徒歩で向かう。

博多から竹下まではわずか3分。「竹下で降りるのは、大昔に東京女子プロレスを観に行って以来か」と、無駄に過ごした待機時間の虚しさが胸を突く。

竹下駅から南体育館までの距離は想像以上に長く、到着した頃には汗だくだ。

後で聞けば、西鉄大橋駅からのルートが格段に近かったらしい。

土地勘がないゆえの失敗だが、会場でいつもの顔ぶれに出会うと、不思議と心が凪ぐ。

お久しぶりの方もそうでない方も、生存確認ができる。それだけで安心できる瞬間だ。

オープニング
オープニングトークは、お馴染みアステカ&タコス⭐︎キッドのご両人。
序盤、アステカ代表が自ら「地雷トーク」を仕掛け、二人で笑い合った。私は大好物な話題だが、地雷の本人には決して届かないだろう。

平日の金曜日という悪条件で、当初は出足が鈍かった「プロレス教室」も、蓋を開ければ参加者のほとんどが子どもたちで埋まった。


続いて参加女子選手の紹介が行われ、2026年4月から導入される「青切符」に関連した自転車の交通教室が開かれる。

議員の挨拶、MC Shujiによるカード紹介を経て、いよいよ本戦の火蓋が切られた。

第一試合:20分一本勝負
〇アステカ & 咲村良子 vs ×タコス☆キッド & タギリヒメ真夢 (10分23秒 ギブアップ ※コブラツイスト)
華☆激勢を除けば、初見の選手が二人。
咲村良子は元マリーゴールド所属で、現在は「なにわ女子プロレス」に籍を置き、フリーランス的に活動している。


一方のタギリヒメ真夢は、2025年8月にデビューし、九州初の女子団体、九州女子プロレスの第一号選手。
デビュー戦はG1クライマックスと重なり見逃していたが、今回ついに初観戦が叶った。
試合はアステカとタコス☆キッドの安定したムーブで始まった。

ただ、キャリア1年に満たないタギリヒメと、かつてマリーゴールドで伸び悩んでいた印象の咲村。

二人の絡みには一抹の不安を覚えたが、致命的なミスはなく胸を撫で下ろした。

とはいえ、両者ともさらなる実戦経験が必要なのは明白だ。
素材が良いだけに、どう伸ばしていくかは本人たち次第。ファンが言えるのは、そこまでだ。
印象的だったのは、咲村がセコンド業務を含め、実に楽しそうにしていたことだ。
マリーゴールド時代とは別人のような晴れやかな表情。本人が楽しんでいるなら、それ以上の追及は野暮というものだろう。

試合はアステカとタコスキッドがしっかりと軸を作っていく。



しつこく絡みつくコブラツイストに一度は耐えたタコスだったが、 最後はアステカが執念のコブラツイストを再度決めてタコスを仕留めた。

試合後、アステカがマイクを握り、来年で設立30周年になる華☆激に対し、応援してくれる企業やファンに感謝を述べ、この後の試合に繋いだ。

第二試合:30分一本勝負
スペル・デルフィン & 〇鶴姫花 vs ×レディくらら & レディせりな (9分37秒 片エビ固め ※ミサイルキック)
スペル・デルフィンは2026年現在、海鮮プロレスとなにわ女子プロレスのダブル所属。
2024年にデビューしたばかりの「さくらレディ」ことレディくらら、レディせりなの二人に胸を貸す形となった。

個人的な注目は愛媛プロレスの鶴姫花だ。
「がむしゃらプロレス」に女子選手が少ない現状、華☆激との接点ができたことで、今後彼女の試合を観られる機会が増えるのは喜ばしい。

デルフィンは黒を基調とした「ハカイダー」モチーフのコスチュームで登場。
これが溜息が出るほど格好良い。

しかし、試合が始まれば「コテコテのなにわ流」が全開。

レフェリーをも巻き込んだデルフィンワールドにハカイダーの影はなく、会場はゆるい笑いに支配された。
試合は鶴姫花が気の強さを前面に出し、さくらレディがコンビネーションで応戦したことだ。


女子たちの絡みが、デルフィンの強烈な個性に飲み込まれなかったのは収穫といえる。
最後は鶴姫花が、かつての同僚ライジングHAYATOを彷彿とさせるミサイルキックを放ち、アウェイの地で愛媛プロレスの存在感を強烈に刻みつけた。

メインイベント:60分一本勝負
交通遺児支援チャリティーマッチ
小川聡志 & 〇新泉浩司 & フライング・ペンギン vs ×トゥルエノ・ゲレーロ & 陽樹 & 七星 (22分21秒 片エビ固め ※エメラルドフロウジョン)
「がむしゃらプロレス」勢も、長年の参戦実績を経てメインに名を連ねる機会が増えた。
今回は「華☆激 vs がむしゃら」の構図だが、がむしゃら側に入った七星は元・新根室プロレスの選手。
ルチャをルーツに持つゲレーロとの親和性も高く、新鮮なタッグワークが期待される。


ゴングと同時にヒール軍団が襲撃し、場外乱闘からスタート。

特筆すべきは七星の悪役っぷりだ。パンフレットの白とは真逆の黒の装いで、ルーダ(悪役)としてペンギンを蹂躙する姿は見事にサマになっていた。ファンが増えるのも必然だろう。



一方で小川聡志は、女子選手たちから「お父さん」「パパ」と野次られ、会場もそれに呼応する。
小川より一歳上の私も、今回の女子選手たちは甥や姪のような世代だ。
独身の身であっても、彼女たちから見れば、おそらく私も小川と同類かそれ以上に映るのだろう。
試合は終始ヒールペース。新泉と小川というベテランの牙城を崩さんとする勢いは凄まじい。





特に「Re:ZARD」の二人の連携には隙がない。

最後は新泉が意地の一撃で勝利を掴んだが、プロと社会人レスラーの境界線が薄れつつある現状を強く意識させられた。


試合後は小川がマイクをとり、入場テーマ曲の「激しい雨が」が鳴り響く中、大会は無事終了した。

エンディング
パンフレットに無料でサインを入れてもらえるのは、華☆激の素晴らしい文化だ。

全女子選手のサインをいただき、悦に入る。甥・姪世代の若者からもらって喜ぶ伯父という構図は、冷静になれば滑稽かもしれない。だが、この性分は死ぬまで治らない。
帰路、幸運にも西鉄大橋駅行きのバスに乗ることができたため、帰りはとてもスムーズにいけた。

高速バスの待ち時間の合間に軽食を摂り、この観戦記を書き進める。
やがて、バスが到着し無事家路につく事ができた。

後記
今回、半年ぶりに旧知のメディコさんと再会した。 聞けば体調が芳しくないという。
私自身も他人事ではなく、かける言葉も見つからない。
ただ、来月もまた再会できると信じるしかない。 どれだけの時間を共有しても、悔いは残る。人間が完璧に満足して旅立つことなどないのだろう。

メディコさんと会場で別れ、いつか来る自らの覚悟を思う。
それまでは、今ここにある時間を精一杯楽しみ、生きていこうと改めて心に決めた。
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