【プロレス入場テーマ曲】 プロレス的音楽徒然草 ヤンキー・ステーション

[プロレス入場テーマ曲]プロレス的音楽徒然草

プロレス的音楽徒然草 ヤンキー・ステーション

映画サントラの流用

今回は言わずもがなの名曲の登場です。「東洋の神秘」としてアメリカを席巻し、全日本プロレスでカブキブームを巻き起こした、ザ・グレート・カブキ選手のテーマ曲「ヤンキー・ステーション」をご紹介します。

カブキさんは1948年生まれ。本名・米良明久。顔にペイントを施し、ヌンチャクを操り、毒霧を吹く独自のスタイルで米マット界を席巻しました。

1983年に逆上陸する形で全日本プロレスに参戦し、日本中に空前のカブキブームを巻き起こした伝説のレスラーです。

「ヤンキーステーション」はオリジナルではなく既存の楽曲です。もともとは、映画『世界の空軍 AIR FORCE’82 ドッグファイト』(1982年)のサウンドトラック盤に収録されていました。

謎の作曲家の正体

作曲者は「キース・モリソン」という人物ですが、この名前にピンときた方はカンフー映画好きではないでしょうか。プロレスファンなら、三沢光晴選手の『スパルタンX』のテーマ曲を作った人と言えば「ああ、あの曲か!」となるはずです。 実は、キース・モリソンの正体は、数々の映画、ドラマ、アニメなどの劇伴を手がけてきた音楽家、木森敏之さんのペンネームなのです。

木森敏之(きもり としゆき)プロフィール 1947年生まれ。日本の作曲家、編曲家。ドラマ『聖母たちのララバイ』(編曲)の大ヒットや、アニメ『シティーハンター』、映画『スパルタンX』などの音楽を担当。歌謡曲から劇伴まで幅広く手掛け、壮大なスケール感のあるメロディに定評がある。

日本人による名曲

実は私は長いこと、キース・モリソンは外国人だと思い込んでいました。しかし、最初に「日本人では?」と疑うきっかけになったのが『スパルタンX』であり、この「ヤンキー・ステーション」でした。

著作権の疑問から判明

プロレス入場テーマ曲をオリジナル音源で収録した『プロレスQ』シリーズに、両曲が収録された際「外国の楽曲は版権の関係で収録が難しいのでは?」と疑問に思い、調べてみたことで正体が判明したという次第です。

さて、80年代の全日本プロレス中継では、いわゆる「合体テーマ曲」が花盛りでした。同格の選手同士がタッグを組んだ際、片方の曲だけでは不公平になるため、両者の曲を繋ぐ手法は非常に有効でした。

多彩な楽曲の混合

しかし、合体テーマ曲はタッグチームだけのものではありません。今回取り上げた「ヤンキー・ステーション」もまた、その一つなのです。

会場使用音源には、前述のサントラから「WHO COMES IN ANGER」の一部が加えられ、さらにイントロの鼓(つづみ)の音には「その六、翔り」という楽曲が重ねられています。いわば「三曲合体」の入場テーマなのです。

至高の合体テーマ曲

単に曲を繋げるだけでなく、音を重ねて独自の雰囲気を作る手法は、全日本プロレス中継の十八番(おはこ)とも呼ぶべきスタイルでした。

「ヤンキー・ステーション」は、まさに「至高の合体テーマ曲」と呼ぶべき逸品です。楽曲自体の素晴らしさはもとより、それをカブキ選手の個性に完璧にマッチさせた制作手腕こそ、高く評価されるべきではないでしょうか。

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