プロレス的音楽徒然草 六之章~五行山白雲洞(後藤達俊のテーマ)
若手時代の秘蔵曲
今回は、後藤達俊選手のジュニア時代のテーマ曲をご紹介します。諸星大二郎さん原作『西遊妖猿伝』のサントラに収録されている「六之章〜五行山白雲洞」です。
後藤選手は1982年8月、26歳で新日本プロレスに入門し、1982年12月2日にデビューしました。1985年7月からはNWAミッドアトランティック地区へ遠征。桜田一男さんとヒールの覆面タッグチーム「ライジング・サンズ」を結成します。
帰国後の苦闘と名曲
1985年10月に凱旋帰国を果たしたものの、初戦で肩を脱臼し欠場。チームはそのまま自然消滅してしまいました。復帰後は再び前座のポジションに戻り、ジュニアともヘビーともつかぬ扱いで、中堅のポジションに甘んじる日々が続きます。
この時期に使用されていたテーマ曲こそが「六之章〜五行山白雲洞」なのです。
金髪転向と伝説の技
しかし1989年10月、髪を金色に染めてヒールターンを敢行。同じく中堅だったヒロ斎藤、保永昇男と「ブロンド・アウトローズ」を結成し、ここからヒールとしての道を突き進みます。
1990年6月12日の福岡大会では、バックドロップで馳浩選手を一時的な心停止状態に追い込みました。以後、バックドロップは後藤選手の代名詞となります。
実はこの試合を現地で観戦していたのですが、馳選手が救急搬送されたのはリング上ではなく控室だったため、翌日になって事の重大さを知りました。
この頃からオリジナル曲「Mr.BD」が使用され、後藤選手のテーマ曲として定着していきました。
西遊妖猿伝の世界観
さて、『西遊妖猿伝』は講釈師による講談という体裁を採った物語です。隋末から唐初の時代、「斉天大聖」の称号を持つ少年・孫悟空が、仏教の原典を求める僧・玄奘や不良僧・八戒らと共に天竺へ旅をする『西遊記』をモチーフとしています。ただし、史実とフィクションを織り交ぜた独自の物語であり、一般的な西遊記とは一線を画します。
本作は「第1部 大唐篇」「第2部 西域篇」「第3部 天竺篇」の3部構成を予定していましたが、西域篇を前に長期連載中断となっています。
入手困難な激レア盤
アニメ化はされていませんが、NHKでのラジオドラマ化のほか、伊豆一彦さんによるサウンドトラック盤『西遊妖猿伝』が1986年3月5日に発売されています。この中に収録されているのが「六之章〜五行山白雲洞」です。
作曲の伊豆一彦さんは、CMや映画、ドラマ音楽で活躍する傍ら、1993年からはサウンドデザイナーやゲーム原作者としても活動されている方です。
この曲を収録したCDは、2019年12月時点でヤフオクにて10万円もの高値がついており、入手は非常に困難で私も入手を諦めました。
当然ながら廃盤となっており、原作も中断したままという状況を考えると、再発への道のりは多難と言わざるを得ません。なんとか再発売されないものでしょうか。
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