【プロレス観戦記】 町上津役自治区会 町内会加入促進事業 | がむしゃらプロレス 八児大会 Vol.2(2023年10月8日)

がむしゃらプロレス観戦記

町上津役自治区会 町内会加入促進事業 | がむしゃらプロレス八児大会 Vol.2

(2023年10月8日(日)会場/町上津役公園特設リング→ 八児小学校体育館)

イントロダクション

当初は町上津役公園で開催される予定だったが、雨天のため、前回開催された八児小学校に場所が変更された。結果的には5年前に開催された場所と同じところで行われることになった。

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しかし、下関から八児まで行くのは本当に遠い。片道1時間45分はゆうにかかるのだ。

この時間というのがくせ者で、運転もプロレスも座っていることになるわけだから、 往復で4時間、プロレスで2時間以上座っていなければいけない。これはかなり腰に来る。実際帰宅したら身体が動かなくなっていた。快楽の代償は意外と大きかったのだ。

下関→八児

しかも今回は外が雨。おまけに日曜日ということもあって道路も渋滞しており、行きも帰りもかなりの時間を食ってしまった。

それでもやっぱりプロレスは見に行きたいし、何より今回は無料だった。

前回の八児大会の時は、私はまだ北九州に住んでいたので、そんなに距離を感じることはなかった。

しかし、5年後実家に戻って実家から会場まで行くというのは、思った以上に大変だったということを改めて思い知らされた。

到着すると体育館はすでに開場されており、中に入ってみると結構な数の人がいた。ちなみに主催者発表では、5年前330人に対し、今回は380人だったそうだ。

八幡にも少しずつがむしゃらプロレスが認知されているのだなということがわかる光景だと思った。

イベント開始

ただ、普通のイベントと違うのは、町や自治会が主催しているため、議員さんだったりそういった来賓の方々を紹介する部分があり、とにかく挨拶が硬かった。

無料で見ておいて文句を言うのもなんなんだけれども、やっぱりそういうところは 普通のイベントと違うところだ。

とはいえ、祇園太鼓の披露があったり、キッズダンスがあったり、まあまあイベントらしいところもあった。

祇園や山笠というのは博多だけにあるものだという認識が山口県民にはあるけれど、実は北九州にもそういったものがあり、しかも結構な数存在している。

対岸に渡ってしまうとお祭り自体が少ないし、そもそもお祭りに集まってくる人も少ないし、祭り自体をやろうとする人も少ない。そういったことを考えていくと、文化の差というのは意外と大きいんだなと思ったりもする。

オープニング

司会が役員の人からSHIGEKICHIリングアナウンサーに変わると、いつも通りのがむしゃらプロレスの雰囲気になっていき、 全5試合の見どころを、初めて来た人たちにも分かりやすく説明していた。

そしてにぎやかだったプロレス教室を経ていよいよ試合開始!

第一試合:

▼居酒屋 翼 Presents▼ 「10分でわかるプロレス観戦」(シングルマッチ/15分1本勝負) ×タケちゃんマン vs ○ブラック★スティック・NOVA with ブラック・スティック(10分9秒 スライディングラリアット)

第1試合は 久々の登場になるタケちゃんマンと、中身がバレバレなブラックスティック・NOVA。

ただ、実質黒棒側にセコンド二人が加わった、1対3のハンディキャップマッチになっていた。

中身の人たちは一目見たらすぐわかるので、この2人に今試合させて大丈夫なのだろうか?という不安はあった。

そもそもタケちゃんマンはどうも初代らしく、入場に合わせてタケノコダンスを踊るというパフォーマンス自体を忘れており、なぜかスタン・ハンセンよろしく「ユース!」のポーズをあちこちでやっているし、 黒棒軍団はオリジナルよりもNOVAの方が強そうに見える。

始まってみると2人ともブランクは感じさせないものの、 お互いがキャラクターをよく理解してないのが、裏目に出たのか?

がむしゃらプロレスにしては珍しいグダグダ感な試合展開に。それはそれで面白かったんじゃないかなと思う。

それでも試合が進むにつれてどうにかプロレスの形になっていき、最後はどこかで見たスライディングのラリアットでNOVAが勝利した。

まあ、試合をしている時は怪我をしないという妙なジンクスを持っているタケちゃんマンだから成立するんだろうけれど、普段の日常生活で怪我をしないことを祈るのみである。

第二試合:

▼ホルモン焼 灯-akari- Presents▼ 「疲れん程度‥‥では済まされない」(タッグマッチ/20分1本勝負) パンチ君 & ×YASU vs ○リキ・ライタ & 陽樹(10分42秒 リキ快晴)

お笑いといえど、パンチくんは怒りモードだし、YASUと陽樹がこの中に入ることはまずない。普段と違う第二試合になるのは間違いないだろう。

先発はYASUとリキ・ライタ。序盤のグラウンドワークも丁寧で、やっぱりしっかりした展開は見ていて気持ちいい。

とはいえ、最近成長著しいリキとは言っても、YASUは老獪なテクニックでリキを翻弄。

さらに怒りモードのパンチくんはコーナーに詰めた力にパンチを連打。普段あまり組むことのないパンチくんとYASUはコンビネーションも抜群だった。

他方、陽樹とリキの方は急造タッグ感が満載だった。おまけにセコンドまで使ってやりたい放題するYASU組に前半リキは翻弄されっぱなしだった。

それでもブレーンバスター3連発からリキが流れを作ると、陽樹のパワー殺法が徐々に流れを変えてきた。

しかし、それでもYASUとパンチくんの勢いは止まらず、試合は一進一退の好勝負となっていった。

最後の方はやはりパワーで勝る陽樹がYASUを捉えてダメージを与えると、リキがYASUから殊勲のピンフォール勝ち!

まさかのYASU様からの自力でのフォール勝ちに、リキ本人があまり勝った気になってないのが不思議な感じだったが、それでも勝利者賞は陽樹共々ちゃんと受け取って帰ったあたりが抜け目ないなと思った。

第三試合:

▼総合左官業 足立組 Presents▼ 12.3 GWA ヘビー級選手権前哨戦(タッグマッチ/30分1本勝負) ×HAGGAR & HIROYA vs サムソン澤田 & ○鉄生(15分40秒 急降下ロケットランチャー)

第3試合では、年末にGWA王者戦を控えるHIROYAと鉄生が激しく激突。

GAM1では冷静な試合運びを見せていたHIROYAが、もはや我慢できないとばかりに、序盤からRe:ZARDに対して場外乱闘を仕掛けるなど積極的に攻めていく。

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もちろんただ暴れるだけではなく、変形の腕殺しや肘を固める関節技などで鉄生を痛めつけていく。

だが、急造タッグの悲しさで、どうしても普段組まないHAGGARとHIROYAは個々人で戦ってしまう感じがした。

いつも組んでいるRe:ZARDとは、コンビネーションワークという点に関しては差があった。

1人かやの外にいるHAGGARにとってはあまり面白くなかったかもしれないが、なんとか一矢報いるぐらいの活躍はしてほしかったかなと思う。

結局最後はそのHAGGARが鉄生からアディオス付きのダイビングヘッドバットでやられてしまい試合終了。

試合が終わってもおさまらないHIROYAは場外乱闘を繰り広げ、敷地の外に出てしまった。

おさまりがつかないのは分からんでもないが、あまり熱くなりすぎるとテンションに足元を見られてしまう点は注意しておいた方がいいかもしれない。

セミファイナル:

▼昭和住宅㈱ Presents▼ 「試合も入場も負けるなっ」(シングルマッチ/30分1本勝負) ×KENZO vs ○土屋クレイジー(14分13秒 シャイニング・ウィザード)

第4試合は期待の若手として登場したKENZOが、セミファイナルで四国統一タッグ並びにシングルのヘビー級王者となった土屋クレイジーとの一騎打ち。

このチャンスはある意味KENZOにとっては非常においしいところではないだろうか。

GAM1の時と違い、奇襲攻撃からじゃなく正面から向き合って試合を運んでいくのは、スタイル的には正しいと思うのだが、それは相手にもよること。

今回はいかんせん若手よりもクレイジーで、しかも何をしでかすか分からない上にテクニックと空中戦もこなせる土屋クレイジーとあっては、やや分が悪い。

前半はセコンドの豪右衛門まで巻き込まれる形で土屋が圧倒していく。

せめてKENZOがパワーの差を見せつけるなりすれば、まだ良かったのだが、残念ながらリングに上がっても土屋の攻勢は続いていき、どうしてもKENZOが後手後手に回ってしまう。

最後の方になってようやくKENZOらしいパワーファイトが見られるようになってきたが、それも豪右衛門の助けが入った部分も大きかったりする。

後半のラッシュが前半で出せていたら、もう少し二冠王も慌てたかもしれないが、残念ながら土屋クレイジーにピンチらしいピンチは訪れず、最後はシャイニングウィザード3連発でKENZOが沈む形になった。

試合前も握手で始まり、試合後も握手をして終わる。非常に気持ちの良い試合だったけれど、KENZOとしてはシングルプレイヤーとしての課題は残ったかもしれない。

その辺の反省の弁はKENZOも試合後のマイクで述べていたが、GAM1でタッグベルトを盗んだ豪右衛門がリングに上がって、陽樹&サムソンを呼び寄せると、12月の大会でタイトル戦のリマッチを要求。

KENZO&豪右衛門が以前同じカードで負けているので、チャレンジャー側の言い分を最初は渋っていたチャンピオンチームだったが、結局受けざるを得なくなり、12月3日は豪右衛門とKENZOがリベンジマッチをすることになった。

メインイベント:

▼酒処 じゅげむ Presents▼ GWA 6人タッグ選手権(60分1本勝負) 【挑戦者】ポール・ブレイザー & ダイナマイト九州 & ○SMITH vs 【王者】×MIKIHISA & 久保希望 & 尾原毅(24分27秒 エクスプロイダー)*挑戦者チームが新王者に*

メインイベントではSMITH&ポールが久々に復活。そこに九州を交えた異色のトリオがNASTY OUTSIDERSの6人タッグベルトに挑戦。

普段なかなかタイトルマッチが組まれないベルトだけに、非常に珍しいのだが、ここで策略を練ってきたのがSMITH。

場外乱闘で機先を制すると、尾原の足を取りそこにエルボーを加え、さらには両足をテープでぐるぐる巻きにしてしまう。

ところがなぜかNASTYのメンバーは、尾原のテープを解こうとせず、周囲で尾原コールするだけ。仕方なく尾原は両足を結ばれたまま、リングに上がって試合をする羽目になってしまった。

当然チャレンジャーチームはそこを狙って攻めるのだが、ポールの出番が来た時にはテープが剥がれており、思いっきり蹴りをぶち込まれるという悲惨な目にもあっていた。

ただ、この試合でポールは非常に良い味を出しており、場外線でお客さんに蹴られたり、いつもどおり頭頂部をいじられたりと相変わらずおいしいところは全部持っていった。

中盤でNASTYも盛り返してきて、このまま試合はチャンピオンチームの防衛かなという感じになったが、出番を温存していたSMITHがMIKIHISAに波状攻撃。

九州とポールのアシストもあって、MIKIHISAを孤立させたSMITHは、シスターアビゲイルからのエクスプロイダーで、久々のタイトル奪取。

代表になってからSMITHが久々の王者となり、マイクで歓喜のアピール。

とはいえ、全員がバラバラなところに住んでいるチャンピオンが集結しないと、タイトルマッチ自体が組まれない。このベルトの扱いどうするんだろう?

最後は「3、2、1がむしゃらー!」でコールして、リングサイドに集まった全員で記念撮影をして、大会はいったん締められた。

エンディング

試合後はお楽しみ抽選会があり、がむしゃらグッズやいろんなものが当たり、結構な数の記念品がお客さんに配られていた。

実はこの大会を国営放送が取材をしており、何人かの選手やお客さんが取材を受けているのを見ることができた。

実際に放送されるのがどの部分なのかは全くわからないし、どのタイミングで放送されるのかは全くわからないが、小倉城に続いてN○Kまで取材が来るようとは、がむしゃらプロレスがより認知されてきた証拠なんだろうなと思う。

後記

雨の降る中、片道2時間のドライブは結構きついものがあった。

三連休の中日ということもあって、道路は混雑していたし、雨も降っていたし、長い間座っていたせいもあって運転は結構きつかった。

それでも結構心よい気分で帰ることができた。本当は九州各地、この日はたくさんの大会と重なっており、可能ならば全部行きたかった。

ただ、時間がほぼ全部かぶってしまっていており、泣く泣く諦めざるを得なかったというのが正直なところである。

八児も決して近い場所とは言えなかったが、それでも福岡やその他の県に行くよりはまだマシだったので今回はこちらを選択した。

まあ、こんな地方でもプロレスを選べるという贅沢な悩みが生まれたのはありがたい話ではあると思う。それは間違いないだろう。ともあれ盛況に終わってよかった・・・。

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