がむしゃらプロレスイベント試合第14回創造館 小文字祭
(2025年5月24日(土):創造館クリエイティブハウス)
イントロダクション
3月に新しい職場に入り、まさか創造館の同業他社で働くとは、昨年の大会では夢にも思っていなかった。
そもそも通常の勤務スケジュールだと基本土曜は仕事になるため、当初小文字祭は行けない予定だった。
で、時を同じくして、3月に父が亡くなるなんてことも想像してはいなかったが、厄介なのは、葬式・納骨を含む事後処理で、プロレスに行きたくても時間がとれない。
加えてゴールデンウィークにスピード超過で罰金取られたのも地味に痛かった。
でもこれで終わっていたんじゃ、自分が辛いままになってしまう。そこで敢えてゴールデンウィークも通常スケジュールで勤務する代わりに、1日だけ土曜日休業を勝ち取ったのである。
それがこの日、5月24日だったわけである。
パートの事務とはいえ、これくらいの自由は許されていいだろう。

しかし、当日は無情の雨。金曜と日曜は天候に恵まれただけに、正直悔しい思いでいっぱいである。
だが、2年ぶりのマットプロレスとなれば、趣も変わってくる。それはそれで楽しみにしたい。

下関→小文字祭
関門橋が使えない場合に備えて、トンネル渋滞は想定して家をでるようにしてはいる。
しかし、行きはまさかの交通事故。自分がああならないために、時間には余裕を持ってなるべく急がない、飛ばさないが鉄則。

本当はもう少し早く出て最前列を確保したかったけど、今回は仕方なく五列目からの観戦になった。
だいたい毎年12時くらいの開催になるがむしゃらプロレスだが、今回は12時45分と遅め。

しかも祭の進行自体がおしているらしく、全員が急いでマット設置に動いていた。お客さんも結構入ってる中での設営は大変だったと思うが、どうにかマットを敷き終えてがむしゃらプロレスのパートはスタートした。
チョップ1グランプリ
以前行っていたプロレス教室に代わり、室内でも簡単にできるチョップ1が最近のイベントプロレスでの定番。

審査員があげた特典の合計が、最後までトップだった人にがむしゃらプロレスの記念グッズを進呈するというもの。
今回は、チョップ要員としてMIKIHISAと鉄生が登場。この後第一試合で戦うのだけど、なぜか選ばれるのは鉄生が多い。


しまいにはMIKIHISAが鉄生を羽交い締めにするようになってしまい、お客さんも遠慮なくチョップを打ち込んでいく。
ここが室内のいいところで、チョップの音が室内に響くので、イベントとしては効果的だったと思う。

第一試合:タッグマッチ
鉄生&○リキ・ライタ対●パンチくん&MIKIHISA
(9分35秒:リキ霧)
Re:ZARDをクビになり、フリーの道をひた走る鉄生の今日のパートナーは、久々に通常試合参加となるリキ・ライタ。

しかし、普段から雑に扱っているリキを鉄生は最初からパートナーとしてはみていなかった。
とりあえずチョップ1ではほんのり因縁が生まれたMIKIHISAとは激しいチョップ&キックの応酬で、つかみはOK。

ここにこちらも通常試合は久々になるパンチくんが大張り切り。どちらかと言うと中の人寄りのファイトで会場を暖めていく。

わかりやすさと驚きという点ではこの試合が第一試合にきた意味はあった。

ここに張り切って試合に参加するリキ・ライタがほぼ笑いなしで割って入る分、試合は白熱していく。
惜しいのは、持ち技にグラウンドが多いリキ・ライタの見せ場が後ろからだと全く見えないこと。
赤煉瓦ならどの位置からみても大丈夫なんだけど、雛壇がない創造館では全く死角になってしまう。
会場によって臨機応変に試合内容を変えていくのも必要な事だと思うし、マットプロレスにはマットプロレスにしかできない魅力もあるんで、今後に活かしてもらえたら、と思った。
結局、リキは自力勝利したものの、鉄生との溝は埋まらず、試合後なのに鉄生の魂といえるチェーンを手にすると、なぜかKKレフェリーから厳しく注意までされてしまう。
でもまあ、デビュー直前に怪我でデビュー戦が流れたり、順調にキャリアを重ねてきたと思ったら大病患ったり、決してリキ・ライタの道のりは平坦ではなかった。

それだけに、ここまで長く選手キャリアを続けられたことは、やはり素晴らしいと思うのだ。
第二試合:シングルマッチ
●ポール・ブレイザー 対 ○トゥエルノ・ゲレーロ
(1分10秒:首固め)
今回ははるばる奈良からポール・ブレイザーが登場。
本人も言っていたけど、お笑い試合ではなく、しかも相手がジュニア王者のゲレーロということになると、自分の美味しい内容の試合に出来るかどうか
が課題となってくる。
試合が始まってみると、会場は大ゲレーロコールに包まれて、ポールはやや不満気。

しかも、試合はあっという間に首固めでゲレーロが勝利。
これでは奈良から来た甲斐がないと思ったか?去ろうとするゲレーロに、大ゲレーロコールを煽って、なんとか再試合に持って行こうとするポール。
なんとか流れで再試合が決定して再び両者は向かい合った。
再試合:シングルマッチ
●ポール・ブレイザー 対 ○トゥエルノ・ゲレーロ
(7分1秒:ジャックナイフ式エビ固め)
最初は1分ちょいで瞬殺されたポールだったが、これで奈良に帰っては意味がない。なんとか最初の一分は切り抜けたが、そこはルードに転向したゲレーロは容赦はしない。

泣きの延長戦で、あわれポールの髪の毛は弄ばれ、頭皮はいつの間にかお皿が浮いてくるという有様。
それでもポールは低空ドロップキックからの四の字を決めて、なんとか形勢を逆転しようと試みる。
ただ、おしむらくはマットプロレスではグラウンドが見えにくいということもあり、ポールが得意なポジションになかなかもっていけない。
結局、ジャックナイフ式エビ固めで、ゲレーロは余裕の勝利。

負けはしたものの、ポールも奈良からきた甲斐はあったかと。
ゲレーロは勝ち名乗り受けてなお、髪の毛むしり続けており、K・Kレフェリーが注意すると、舌打ちをして去っていった。

最終的にはやることやりきったポールは大勢の観客の声援に応えながら、髪の毛ボサボサのまま、花道をさがっていった。
第三試合:タッグマッチ
●陽樹&サムソン澤田 対 ○YASU&KENZO
(14分8秒:カルスト)
メインイベントは、Re:ZARDがいきなり奇襲でスタート。サムソンはKENZOを場外に連れ出し、雨の中の大乱戦が開始された。
中では陽樹がYASUを引き摺り回し、なぜかだんだんこちらに近づいてくる。

赤煉瓦と違う構造とはいえ、意外と逃げ場がない(後ろは行き止まり)だったため、ちょうどセコンドについていた鉄生に隠れる形で、荷物は放ったまま席を離れて、間近で繰り広げられる闘いをみていた。

すると陽樹が近くにあった私のカサを凶器に使ってYASUを締め上げてきた。
さすがに場所が場所だけにフルスイングはできないと踏んではいたのだが、実はこれ、生前に父が使っていたモノで、豪雨対策でもってきていた。

父は特別プロレスに関心はない人だったので、試合で自分のカサが凶器にされる価値もたぶんわかっていないと思うのだが、結果的に亡き父の遺品が凶器に使用されて、遺族の私は大喜びというおかしな風景が爆誕してしまった。

その後、マットに戻ってからもRe:ZARDの攻勢は続き、YASU&KENZOは防戦一方。

鉄生との因縁が再燃した形で、陽樹も全方位に攻撃を仕掛けていたが、逆にこれが裏目に出たか、YASUのスピード感とKENZOのパワーがかみ合いだし、新旧タッグチャンピオン同士の呼吸がだんだん合い始めてきた。
最後はヘビー級の陽樹をYASUが仕留める形で、Re:ZARDが敗北。
私も遺族として溜飲を下げる格好になった。なお、慰謝料として100万陽樹札を要求しておこう(嘘)
エンディング
マイクをもったYASUは「マットプロレスもいいけど、本当はリングの上でやりたかった」と本音を吐露。続けて7月のSMITH GAMA 2の告知をしはじめたが、なぜかさっきまでいた代表がいない。

しばらくその場をつないでいたらSMITH代表が戻ってきたので、あらためて7月13日の赤煉瓦次回大会の告知をして、最後は「3.2.1がむしゃらー!」で締めた。

後記
実際、本当に祭りのスケジュールが押しまくっていたようで、撤収も異様なほどに速く、こちらもそれに便乗する形で、創造館を後にした。

しかし、行きは交通事故で遅くなったこの日、帰りにも一つおまけがついてきた。

関門トンネルまでたどり着くと、なんと故障車がトンネル内にあるとのことでまさかの通行止め。

仕方ないのでトンネル前で観戦記書いて待つことに。幸い30分ほどで崇高制限も解除され、なんとか帰りついたものの、正直疲れ果てたのは間違いなかった。
とはいえ、久々にプロレスも堪能できて、こちらは大満足。結果的にいろいろあったけど、全て楽しむことが出来たのは幸いだった。

次回観戦はその7月13日。この日は定期スケジュール通りなら休みなので、問題なく観に行けると思う。
それまでお楽しみはとっておいて…。
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