[プロレス観戦記]『GAM1 CLIMAX ‘2015~魂よ!奮い立て!!~』(2015年8月23日(日)

『GAM1 CLIMAX ‘2015~魂よ!奮い立て!!~』| Facebook

(2015年8月23日(日) 会場/門司赤煉瓦プレイス)

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イントロダクション

今のがむしゃらプロレスはどこに出しても恥ずかしくない内容と陣容を誇る団体になっていることは間違いない。

その上でいくつか問題がおきているのもまた事実である。まず正規軍とgWoが何のために対立しているのかが見えにくい。

gWoの「がむしゃらプロレスを面白くする」というコンセプトにブレはないのだが、じゃあ正規軍が、がむしゃらプロレスをつまらなくしているか?と言われても、そうはみえない。

誰にでもわかりやすい具体的な争点がみえないし、だらしない正規軍にカツを入れるためか?と言われても、現実ジュニアとヘビーの王座は正規軍にあるため、これも理由としては弱い。

ベルト総取り宣言しながら、蓋をあけたら無冠になっている現在のgWoには結果がついてきていないのだ。ここが最大の懸案。

一方正規軍にも、gWoに対抗しうる対案を示せないでいる。結果は出しているが、じゃあgWoと明確に違う個性が出せているかというと、まだそこまではいっていない。

nWoの概念

そもそもgWoの元ネタになったnWoの概念をウィキペディアで調べてみたら、

「新世界秩序(しんせかいちつじょ、New World Order、略称:NWO)とは、国際政治学の用語としては、ポスト冷戦体制の国際秩序を指す。また陰謀論として、将来的に現在の主権独立国家体制を取り替えるとされている、世界政府のパワーエリートをトップとする、地球レベルでの政治、経済、金融、社会政策の統一、究極的には末端の個人レベルでの思想や行動の統制・統御を目的とする管理社会の実現を指すものとしても使われる。」

とある。

ところがプロレスに導入されたnWoはファッションヒールの量産に一役買っただけで、結果的にはグッズの売り上げ(主にTシャツ)だけが記録として残ったという経緯がある。まあ、センセーションは与えたとは思うけど。悪役としてのインパクトがあったかどうかという点では極めて評価しにくいのだ。

gWoのファイトスタイルはトラディショナルな悪役のそれだし、顔にペイント入れているのも、あまり新しさを感じない。

少なくとも1年前のGAM1で初登場した時から比べると鮮度という点でも、そろそろ転換点に来ている気がするのだ。

オープニング

GAM1も4回目を数え、年々盛り上がってはきているが、今年の顔ぶれをみると精鋭に絞り込んで選んだメンバーという点ではG1のイメージを踏襲してはいるものの、シード選手が二名出るなど多少不公平感もぬぐえない。仮にシード選手が優勝してしまうと、GAM1が築いてきた価値を下げてしまう。

また昨年の意外性を見たという意味では、今年のメンバーの中に、去年決勝までいった豪右衛門に相当する「あっと驚くダークホース」的立ち位置の選手が、今年に関してはいなかったのも惜しまれる。えりすぐられた中からダークホースが飛び出た大会で、大盛り上がりになるのは、新日のG1第一回で蝶野が優勝した例をみれば一目瞭然。

もっともその新日でさえ、第一回目のG1をこえる大会はいまだ生み出していないのだけれど。

大会冒頭のスキットではもはやおなじみになった福岡よしもとの芸人が乱入気味に登場したり、アニスピガールズの歌があったりと、相変わらずにぎやか。前大会の罰ゲームとなったSHIGEKICHIリングアナの歌は…聞かなかったことにしておこう・・・・

▼がむ名物おまけのタッグマッチ(疲れん程度1本勝負)

①○紅 & ガムコツくん vs 竹ちゃんマン & ×パンチくん
(4分12秒)

いわゆるお笑い専門というわけではない紅の立ち位置はこのメンバーの中に混じると異彩を放つ。この第一試合の成功は大会の命運を左右する重要なものなので、そこを任されているというのは、ある意味すごいことでもある。

実際普通にプロレスしてる方が、このメンバーと一緒にやるより楽だし、逆に紅のキャラが埋没しかねない。あの恰好でひとりだけ浮いているのが、今回のようにいい味を出してきた場合より効果的でもある。

そこを知ってか知らずか味方のはずのガムコツくんがどさくさに紛れて敵側の攻撃に加わったりするもんだから、1対3のハンディキャップマッチの様相を呈してきた。しかもお笑いを間に挟んで結構えぐい攻撃もしていたんで、当初の紅は防戦一方。しかし、中盤でこの状況を自力で返すと、覚えたてであろうダイヤル固めを繰り出し、攻勢に転ずる。

同期のMIKIHISAがgWoなどで登用される一方で腐らずに試合に真摯に挑んだ結果、難敵パンチくんから堂々のピンフォール勝ち。見事な自力での初勝利だった。

<▼トーナメントAブロック1回戦 第1試合(30分1本勝負)

②×豪右衛門 vs ○陽樹
(10分14秒)

昨年は驚異の新人として、いきなり決勝に躍り出た豪右衛門。しかし同日にgWo入りしたことで、驚異の新人から一転、その他大勢に近いところに落ち着いてしまった。
まあ、あれだけのことを仕出かした以上、もはや新人扱いはされなくて当たり前なのだが、問題は有り余る才能だけでのし上がってきた豪右衛門の成長がここ最近止まっているようにみえたのだ。

だが、やはり昨年の試合ぶりから、見ている私も「まだ(才能だけでも)いけるんじゃないだろうか?」という幻想を抱いていた。

しかし、シングルマッチのトーナメントという、ある意味誰にも頼れない状況下では、いかに才能に恵まれた者であっても、それだけでは上にはあがれないのだ。極限下でさらなる才能を開花させられるかどうかはやはり普段の練習量がモノをいう。

その部分で陽樹と豪右衛門には決定的な差があった。右腕を執拗に狙うという極めて理にかなう攻撃をしながら、体重だけで乗っかっているワキ固めは結局逃げられたし、首決め式ワキ固めにしても、相手の右腕と頭を同じ方向に曲げて決めていた。ドラゴンスリーパーをみればわかるのだが、腕と頭は反対側に向けて決めないと効果がない。

腕決めだけでは決まらないと判断して、頭をとった判断は才能のなせるワザだろう。しかしその才能が下した判断を練習不足が災いして上手く勝機につなげられなかったのは、痛恨の極みと言っていいだろう。

理にかなう試合運びをしながら、理にかなわない攻撃でチャンスを逃した豪右衛門が、この悔しさをバネにまた一回り大きな存在に成長してほしいと切に願うばかりだ。

▼トーナメントBブロック1回戦 第1試合(30分1本勝負)

③○鉄生 vs ×七海健大
(6分14秒)

負ければ三年連続初戦敗退になるチャンピオンと、対七海健大戦二連敗となれば、タイトル戦線から大きく後退しかねない元チャンピオンとの対決。

しかも現チャンピオンには既に来週の防衛戦が決定している。負けたら自身の価値もさることながら、王座の価値をも暴落させてしまう極めてリスキーな状況下。

ところが七海健大の悪癖でもあり、同時に強みでもある「相手しか見えていない」状態が、今回は悪癖として作用してしまった。
相手しか見えてない集中力は単発のシングルマッチなら大変な効果を発揮する。7月のタイトルマッチでは、序盤にスリーパー、中盤に場外で終始攻勢を握り、結果を残した。

だが、今回はシングルのトーナメントである。闘い方も変えていかないといけない。ましてや相手は前王者鉄生なのだ。そういう意味では肉弾戦を挑まず、しばらく様子をみるように、鉄生は相手ペースに合わせていたかのような試合運びをしていた。

対して七海健大は序盤にスリーパーで鉄生のスタミナロスという、ある意味現在の必勝パターンにはめようと必死になっていた。だが2度3度同じ手にはまるようでは、鉄生も主戦級の選手とは呼べまい。

確かに関節技は苦手であるはずの鉄生がスタミナロスする前にチョークスリーパー地獄から抜け出せたのも健大サイドからすれば誤算だっただろう。
もし同じ戦法を使うなら、あの場面で鉄生を閉め落とすべきだったし、それができない時点で、前の試合の豪右衛門同様、七海健大から勝機が逃げたと言ってもいいと思う。

必勝パターンというのは1度崩されたら必勝ではなくなるし、同じ相手に同じ手が2度通用するほど世の中甘くはない。才能に恵まれながら、そこに頼り切ったものが負けた。練習をしていても、才覚に溺れたように見えた現チャンピオン。

丸め込みという鉄生のイメージにないワザで負けたことは禍根と言っていいだろう。逆にいうとイメージにない技を駆使したこの日の鉄生の方が一枚上手だったのだ。

極めてシンプルだが、真理である現実に、七海健大はついに三年連続初戦敗退となり、タイトルマッチの価値をも自分で下げてしまった。その代償はあまりにでかい。

▼GWA無差別級タッグ王者 決定戦(30分1本勝負)

④×MIKIHISA & L.O.C.キッド vs ジェロニモ & ○TA-KI
(12分54秒)

ゲレーロもそうなんだが、キッドもその才能がありながらパートナーには恵まれていない。ただし現状では自らがgWo入りを勧めたMIKIHISAと組むことは、ベストな選択だと思う。ある意味師弟コンビといってもいい。MIKIHISAのキックは新人とはいえ、十分に脅威になる要素も持っている。

一見すると正規軍サイドに有利な感じがしないでもないが、なんと言ってもジェロニモは過去タイトルマッチ前に泥酔して防衛戦に失敗した前科がある。その確率100%!これはさすがに言い訳のしようがない数字である。

ジェロニモという選手はコンディションしだいでめちゃくちゃ綿密なレスリングを披露したかと思えば、突然大ぽかをやったりする事が実に多い。そうすると、必然的に相方TA-KIの負担が増える。よって、いかに精神的な結びつきが強いチームといえど、穴はあるということになる。

試合がはじまってみると、やはり正規軍サイドはMIKIHISAを狙ってきたし、gWоは、孤立しがちと踏んだTA‐KI狙いに出てきた。しかし思った以上にMIKIHISAが粘り、ジェロニモが好連携を見せたことで、試合はどっちに転ぶかわからなくなってきた。

久しく出していなかった守護神のラダーを繰り出してまでベルト奪取に燃えるキッドはコーナーに設置したラダーにTA-KIを叩きつけ、MIKIHISAの凶器攻撃も加えて攻勢に出るが、ジェロニモのナイスカットで決定打にはならず。

健闘したMIKIHISAも最後は力尽きて、ベルトは正規軍の手に!これで、全部のベルトが正規軍の手にわたってしまった。

▼トーナメントAブロック準決勝(30分1本勝負)

⑤○陽樹(Aブロック1回戦勝者) vs ×ジャンボ原
(6分52秒)

一回戦の結果を受けて準決勝は正規軍同士、gWo同士の試合になった。こういう大会の意図を組んでいれば同門対決といえど手は抜かないだろうというのは想像できるのだけど、やはり一回戦よりは引きが弱い。

とはいえ、もし波乱があるとしたらこの試合だと思っていた。事前予想で優勝候補ナンバーワンにあげられていたジャンボが勝ち上がると、サプライズ性は高くなるが、前の試合で腕を痛めテーピングしてきた陽樹同様、ジャンボもまた両腕にテーピング。まあジャンボの持ち味はジャンピングニーだったり、稲妻レッグラリアットだったりするのだけど、そこにもっていくまでにまさか腕を一切使わないというわけにもいかないだろう。

それでもジャンボは陽樹の腕を攻め、非情に徹した攻撃で先手を奪った。さすがキャリアのなせる技か、豪右衛門のような攻めの穴はない。しかしやはり長時間は負担になるのか、かなり早い段階からジャンピングニーを放ってきた。もう少し陽樹の腕をしっかり痛めつけたうえで、体調が万全だったらもっと試合はもつれたとは思うのだが、やはり一回闘って、テンションもあがっている陽樹は、ここからの反撃を許さなかった。あのマスクドPTをほぼ戦闘不能にしたジャンボの底力が発揮される前に、陽樹が決着をつけたのはかしこい選択だったとは思う。

それだけに先を考えて勝てるほどジャンボは甘い相手ではなかっただろうけど、結果陽樹はジャンボを下して決勝進出。モチベーションの高さでは、陽樹に一日の長があったのかもしれない。

▼トーナメントBブロック準決勝(30分1本勝負)

⑥○鉄生(Bブロック1回戦勝者) vs ×林 祥弘
(9分51秒)

さて、同門対決といいつつ問題が一つあった。再び王者に返り咲きたいであろう鉄生と、来週のタイトル挑戦がすでに決定している林。事前に「すべては通過点でしかない」と言い放っていた林と、毎年期待されながらよくいって二回戦どまりだった鉄生。さて気持ち的にGAM1にかける意気込みはどっちが強いのか?

試合自体は一歩も引かない好勝負となった。同門だからと言って手抜きもしない。だが林になく鉄生にあったのは「ヒールとしての経験値」だった。デビューからヒール一本でやってきた鉄生と、gWoに入ってはじめてヒールを始めた林。
真っ向勝負であれば負ける要素はないはずなんだが、ここぞというときの決めてを左右するのはやはり経験値だったと思う。

今の林は、ブランクを埋めようと必死になってきて、そのブランクを今までにないスピードでクリアしてきている。正直gWoで一番成長しているのは林だと思う。豪右衛門のように、最初から才能があったわけでもない。実際ベビー時代の林の進化は本当に遅々として進まないイメージだった。しかし今や堂々たるメインイベンターの風格をもっている。かつてパニッシュ&クラッシュ時代に、大不評を買っていた邪道・外道が苦難の果てに現在の地位を獲得したように、実際努力だけで、のし上がることが可能なのもまたプロレスの魅力である。

しかし惜しいかな、トーナメントのひとつとして組まれてしまったこの試合は、やはし勝負優先という結果になった。あれほど場外でひどい目にあった鉄生が、自らの経験をいかして?の鉄柱攻撃!これで幾たびも脳震盪を起こして勝敗をわけたことを思うと、林を鉄柱にぶつけたあたりで勝負はあったといってよかったかもしれない。林も朦朧としていたし、鉄生も消耗しきっていた。レフェリーも今回は二人の復帰を待たず、カウントを数え、それに従った鉄生がリングアウト勝ち!

普通ならこの結果に納得いかない林が噛みついて・・・となるところだろうが、次回自分がベルトをとって、優勝した鉄生と11月の芸術劇場で防衛戦をやろうと約束。まあタイトルかかってなくてももう一回きちんとした形で決着戦をみたいカードではあった。

▼メテオロケッツ本格始動‼︎タッグマッチ(30分1本勝負)

⑦×トゥルエノ・ゲレーロ & 久保希望 vs YASU & ○TOSSHI
(10分42秒)

このカードも若干いびつな構造になっている。メテオロケッツというのは本来昨年のFREEDAMSでマンモス佐々木を相手に躍動していたYASU&TOSSHIが非常に魅力的であったためにタッグチームとして売り出そうという流れになったと思うのだが、7月のスペースワールド、8月のGAM1と全部ゲレーロがらみ。今回は久保が入っているので、対プロという点では前回より見る側としては興味をもちやすい。

しかしこれをゲレーロサイドから見ると、とりあえず空いている選手と組んで闘っているという形になっている。TOSSHIにはYASUという正パートナーがいるけど、ゲレーロには急造の相方しかいない。タッグマッチとしてはかなりいびつなものになっているのだ。

タッグ同士の面白さでいうと、日本でならマレンコブラザーズ対キッド・スミス、アメリカだとハートファウンデーション対ロッカーズなどという歴史に残る名勝負があるのだけど、やはり戦力が拮抗してないとこういう試合は成り立たない。そういうことでいうとゲレーロが、TOSSHIではなくメテオロケッツの対抗馬として前に出るにはやや不公平な感じがするのだ。

ゲレーロにしてみれば、ノンタイトルでもシングルのベルトを狙って王者と一騎打ちをしたいところだろうが、タッグという形になっている以上、王者TOSSHIもシングルと同じ戦い方はしてこないし、できないだろう。

今回あえていうならタッグ王座決定戦はTA-KI&ジェロニモとメテオロケッツでやってほしかったというのが本音なんで、確かにいい試合ではあったんだけど、両方の魅力を高めあうまでには至らなかったかなと思う。

がむしゃらでデビューする前まではシングル未経験だったゲレーロがシングル戦で評価を上げて、経験があるはずのタッグでパートナー問題に直面しているというのも皮肉な話なのだが、でも正直ゲレーロがシングルで負けたのはSUPER GAMUSYARAの決勝だけなんで、TOSSHIがいったようにタッグの成績をいれて三連敗とは考えない方がいいだろう。

タッグという焦点がぼやけているせいか、試合後YASUもシングル争奪戦に加わってきたし、メテオロケッツが本格始動する前に一回シングルで白黒つけておいた方があとくされもないような気がする。そういう事実が浮き彫りになったという事では意味があった一戦だったと思う。

試合後、TOSSHIに執拗につめよったゲレーロに対して、「お前とは11月だ」と言い放った王者。これによって次週のイベントではYASUとの防衛戦が決定した。

▼トーナメント決勝戦(60分1本勝負)

⑧○陽樹(Aブロック覇者) vs ×鉄生(Bブロック覇者)
(15分03秒)
※陽樹選手は2年連続2回目の優勝

結果的にはこのカードが決勝に来たというのも面白い話ではある。今回ブロックも別にされ、当たるとしたら決勝までこのカードは実現しない。それが最後の最後であたってしまうのだから、個人的な好き嫌いは別にして、やはりこの2人には因縁があるのだとしか思えない。

面白いもので心理的な距離は縮まっていないのに、プロレス的な距離はどんどん近くなってきている。つまり乱闘前提で一歩間違えば没収試合になりかねない危険な要素が薄れたかわりに、試合としてのクオリティがあがってきているのだ。人間、努力ではどうにもならない好き嫌いというものがあって、それは努力でわかりあおうと思っても無理な話なのだが、プロレスを通じて不思議とこういう遠くて近い縁ができてしまうことがある。

最初は憎悪をぶつけあう相手でしかなかった鉄生と陽樹が、ベルトやGAM1といったものを間に挟んでいつの間にか競い合う関係に変化していったことは大変興味深い。もちろんそこに好き嫌いが絡んでいるので、「こいつにだけは絶対負けたくない」という気持ちも働いてくる。

おそらくお互いがそれぞれのプロレスに対する愛情や信念で「負けたくない」と思っているところがあって、そこがぶつかり合うからプロレスとして昇華できているのだと思う。でなければどこかで凄惨な試合になってしまう危険性もあった。

両方とも満身創痍で一回戦から勝ち上がってきたことを思うと、条件もほぼ同等。今回はたまたま陽樹が勝ったというだけのことで次回はまたどうなるかは全く予想がつかない。

試合後、正規軍が集まってgWoに対抗するチーム名を発表したが、ここを三段落ちにしたあたりは蛇足に思えた。余計なことをしないで試合の余韻を残しつつシンプルな発表にしかたでしめてもらった方がよかったかなと思う。しかし締めを「凱」にひっかけてナイスガイにしたのは面白かったけど。

後記

今回は翌週にタイトルマッチを控えてしまったということもあって、本来のGAM1の立ち位置がぼやけかねない中で、かろうじてGAM1のクオリティを保って見せたという印象があった。

やっぱ言ったもん勝ちで王座に挑戦できる流れっていうのは、こういうトーナメント前にやるものではないし、結果「言ったもん」である林も、受けたチャンピオン健大も一回戦で姿を消してしまい、タイトルマッチの価値を下げてしまったことに関しては反省材料かなと思う。

まあそれでも実際試合してみてクオリティが高くて内容のある試合を残せれば、今回の失敗もちゃらにできるので、両者には気持ちを入れ替えて、自身の総決算になるような素晴らしい試合をしてほしい。

その先には今回優勝した陽樹が待っている。どっちが勝ち上がっても完成度の高い試合になるだろう。11月が楽しみになってきた。

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