[プロレス用語辞典](ア行)インディタイム(インディ時間)

せかぷろ

[プロレス用語辞典](ア行)インディタイム(インディ時間)

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世間の常識と乖離

プロレス観戦歴も長くなると世間の常識と自分の常識が著しく乖離する場面に多々遭遇するようになりました。

とはいえ、観戦記や通常の記事でいちいち説明していたら、本文が長くなりすぎて収拾がつかないため、新たに用語辞典を設けました。

ファンの間に伝わる用語

といってもプロレスの基本中の基本を説明する気はないので、どっちかというと私が見聞きした、主にファンの間に伝わる?スラングなどを中心に、不定期で書いていこうと思います。

今回は「インディタイム」をとりあげます。

延長料金がかからない

最近はプロレス団体の大小を問わず、定刻通りに開催して、定刻より早めに撤収するケースがふえました。

これはなぜかというと、会場を借りるお金を安くあげるために、延長料金がかからない方が得という観念が業界に定着したからだ、と私は思ってます。

ダラダラやっても

ただ約四半世紀前までは、必ずしもそうではなかったわけです。

ダラダラやって、大した売り上げもないのに、会場に延長料金まで払ったら利益なんかでませんよね。

普通じゃない人たち

特にプロ団体なら死活問題です。

普通ならそう考えるとこですが、昔のプロレス界には普通じゃない人たちしかいなかったと言っても過言ではありませんでした。

要するに時間の感覚も金銭感覚も普通じゃないので、開始時間は守らない、収益はどんぶり勘定、あちこちに借金することもなんとも思わない、払えないお金は踏み倒す、借金こしらえたら夜逃げ・・・・といった感じの人が、団体を運営する側に非常に多かったのです。

ファン的には面白い

実をいうとメジャーな団体でもつい最近まではお金の勘定はどんぶりということが普通にありました。倒産した女子プロレスの最大手だった、全日本女子プロレスの放漫経営はファンならよく知るところです。その証拠に現在、全日本女子プロレスという団体はこの世には存在していません。

あの新日本プロレスだって、ブシロード傘下に入ってようやく会社としての体をなしたというのが本当のところですから、プロレス業界がいかに世間からずれていたかがよくわかろうかと思います。

時間を守らない

しかもインディ団体はそれに輪をかけてひどいのがいっぱいいたのですから、いつしかファンの間では「インディ団体=時間を守らない」というのが定着してしまい、時間通りに大会が始まらないことを「インディ時間」と揶揄するようになったのです。

ところが最初は揶揄するつもりで使っていた「インディ時間(タイム)」も、ファンがこのグダグダ感を楽しんでしまうようになると、ポジティブな意味をもちはじめました。要するに「予定通りにはじまらないのもまたプロレスの一部」というとらえ方をはじめたのです。

彼らがルーズというより

たとえば、2018年6月に私が観に行った障害者プロレスでも「インディタイム」で大幅に開場が遅れたんですが、これは彼らがルーズというよりも・・・・

①人手が足らないので、設営等に時間がかかっている
②障害の度合いが選手ごとに異なるので、調整も選手ごとに異なる

などの要因が考えられます。

おおらかに

まじめに考えればそうなんですが、時間通りに始まらないことにイライラしたり、彼らを障害者だからといって憐れむよりは、「インディタイム発動しちゃったよ」とおおらかにとらえた方が、プロレスファン的には面白いのです。

まじめな理由にしろ、不真面目な理由にしろ、主催者が明かさない限りは本当の事なんか誰にもわからないわけです。

想像力に委ねる

明かさないということは、そこの部分は「お客さんの想像力に委ねますよ」ということでもいいと、私は思っています。

だって真実は主催者のみが知ることですし、「本当はこういう理由があったんで、大目に見てください」というより、潔い感じが私にはするからです。

遅延はインディタイムのせい

そもそもプロレスの真実はなんて、見た人の数だけあればいいので、「本当はこうなんです」という正解をしめされるよりは、「もしかしたらこうだっかたもしれない」という余白がある方が、ファンはより楽しめるわけです。

このように「もしかしたら」の余白が多ければ多いほど、観客サイドが想像できる余地も大きくなるので、「つまらない真実」を知るよりはよっぽど有益で価値があるわけです。

何やってんだよ

もしも日常で時間の遅延によってイライラすることがあったとしましょう。

原因が例えば事故だったとしたら「何やってんだよ」ということにもなりかねません。

面白い理由を

しかしインディタイムやインディ時間が原因だったら、それすら楽しめる気がするのです。

なんでも答えあわせしてしまうことは、時には無粋にもなるし、イライラを募らせることにもつながりかねません。

だったらより面白い理由を考えた方がよくないかなと私は思うのです。まじめな理由って得てして聞いてみると、つまんないものですからね。

インディタイムのせい

ということで、今回の結論は・・・・

「時間の遅延はインディタイムのせい」

ということで、日常でもお試しいただけらいいのではないでしょうか?以上、プロレス用語辞典でした。ありがとうございました。






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