1990年代の私的東京遠征噺②ダフ屋体験と灼熱の8.8大田区での想い出
JWP大田区大会
東京で印象に残っている遠征はいくつかあります。今回はまだ観戦記を書いていない時代の大会を、振り返ってみたいと思います。
今回は、1994年8月8日月曜日に、大田区体育館で開催されたJWP「THE BODY HEAT」第2戦のお話です。
ダフ屋で買ってみた大会
私が唯一大田区体育館でみた大会なんですが、同時にダフ屋からチケット買ってみた唯一の大会でもあります。
本来ダフ屋に加担するのは、プロレスファン道にも悖る行為です。
後々関東会員のコネクションを使い倒して、チケットを手に入れるようになるのですが、この時はまだその術を知らずにいました。
現在の大田区総合体育館は
さて、大田区体育館は2008年3月に老朽化により閉鎖・取り壊されています。
大田区体育館の跡地に2009年6月より建設され、2012年3月に竣工したのが、現在もプロレスでよく使われている大田区総合体育館です。
大田区の原風景
したがって、私が唯一回観戦した大田区体育館体験は、取り壊される前ということになります。
つまり、昭和47年にアントニオ猪木対カールゴッチ戦をメインとした新日本プロレスが旗揚げした原風景を、私は肉眼でみることができたわけです。
なんでJWPを選んだか?
今考えても非常に貴重で贅沢でしたね。
「じゃ、なんで新日じゃなく、女子プロレスのJWPを観に行ったのか?」
と思われるかもしれません。
JWP観戦のポイント
簡単に言えばスケジュールの都合だったんですが、JWPを選んだポイントが一つありました。
JWPには全身のジャパン女子プロレス時代から、新日本旗揚げ創設メンバーの山本小鉄さんがコーチとして関わられており、94年当時、WOWOWで放送されていたJWP中継にも解説で参加されていました。
つまり、新日の旗揚げメンバーが当日会場にいたわけです。
真夏の熱戦
ちなみに、この日行われた「THE BODY HEAT」トーナメント1回戦は、WOWOW中継も入っていたため、会場に山本小鉄さんもいらしていました。
「THE BODY HEAT」トーナメントはそれこそ真夏のG1クライマックスもかくや、という熱戦ばかりで、はるばる東京まで観に行った甲斐もあったのです。
サウナの中のような
しかし、8月の大田区体育館に冷房なんなあるはずもなく、本当にサウナのような中で観戦していました。
先程も書いたとおり、8.8大田区には、WOWOWの中継も入っていたため、テレビ撮影用の照明も当てられた状態になっていました。
選手も大変
おそらくリング上は、観客席の比ではないくらい暑かったはずです。
そんな中トーナメントを勝ち抜いた選手も大変だったでしょう。
トーナメント一回戦は
ちなみに、トーナメント一回戦は
○コマンド・ボリショイ(15分54秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め)×矢樹広弓
○福岡晶(19分16秒 雪崩式パワースラム→体固め)×キャンディー奥津
○尾崎魔弓(21分7秒 テキーラサンライズ)×キューティー鈴木
○デビル雅美(18分53秒 ダイビングギロチンドロップと雪崩式レッグブリーカー合わせ技→片エビ固め)×ダイナマイト関西
という結果になっています。
若かったからこそ
ダイナマイト関西選手に勝利したデビル雅美さんは「ここはWWWAシングルをとった印象深い会場。関西のベルトは自分からやらせてくれとは言わない。ベルトよりもアメリカへ遠征したい。」というコメントを残されています。
ただ、大田区のような環境で観戦していた当時の私も若かったからできたことだな、とも思います。今ならまず無理ですね。
暑さも懐かしい・・・
のちに両国で新日のG1五連戦を経験しましたが、冷暖房完備の両国は本当に凌ぎやすかったですね。
未だに冷暖房非装備の体育館は地方にいけばありますが、年々その数も減ってきています。
今でも夏になるとあの暑かった大田区を思い出し、懐かしい気持ちになるくらい、自分の中では忘れられない想い出になっているのです。