プロレス的音楽徒然草 THE ROOM
洗脳された部屋
今回は小林邦昭選手の入場テーマ曲になったリック・ウェイクマンの「THE ROOM 」をご紹介します。邦題は「洗脳された部屋」。1981年発表のアルバム「1984」に収録されています。
リック・ウェイクマンはコメンテーター、司会者、評論家、コメディアンとしてもテレビに出演することが多く、イギリスでは有名なタレントでもあります。一方、タクシー会社、映画撮影用にクラシック・カーをレンタルする会社など数十社を経営する実業家でもあります。
1971年から1974年まで加入していたプログレッシブバンド「イエス」のキーボード奏者としても知られています。この「イエス」在籍時からマルチキーボードプレイヤーとして活躍していました。
入手が困難
リック・ウェイクマンのソロアルバムは非常にたくさんあるのですが、シンセサイザーを多用した1980年代のアルバムは成功したとは言いがたく、入手が難しくなっています。
さて、マルチキーボードとは、各種キーボードを積み上げ、楽曲の展開に沿ってその時に必要な音が出る楽器に手を移動させ、必要な音を導き出すという演奏形態のことで、リック・ウェイクマンが確立したとされています。
比較されやすい
また同時期に活躍した故・キース・エマーソンとは何かと比較されやすいミュージシャンだったようです。
私も実は初期の頃は混同してました。影響を受けた音楽はまるで違うにも関わらず、作品傾向が似ているというのは非常に興味深いですね。
前田日明も
THE ROOMは当初、ヨーロッパから凱旋帰国を果たした前田日明選手のテーマ曲として使用されました。また小林選手自体テーマ曲がいろいろ変わっていて、ビル・ロビンソン選手も使っていた「BLUE EYES SOUL」も使用していた時期がありました。
しかし使用時期の長さから小林選手のテーマ曲といえばジャパンプロレス時代の「HOT POINT」(ジャパンプロレスのテーマでもありました)か「THE ROOM」を思い浮かべる人が多いようです。
初期ジュニアを彩る
特に「THE ROOM」は新日復帰後完全に定着し、初期ジュニア戦線を彩る代表的曲にもなりました。
とまあこのように、リック・ウェイクマンにしろ、「THE SCORE」がワールドプロレスリングのテーマ曲になっているキース・エマーソンにしろ、80年代~90年代初頭まで彼らの曲は入場テーマとして煩雑に使われていました。
この曲が流れてきたら
現在はどちらかというとシンセサイザーを使った曲よりも、ロック系の音楽やヒップホップ系の音楽が入場テーマとして多く使われています。
しかし、やはり皆が皆そういうのばかりだとやはりお客さんに覚えてもらえにくくなります。
そういう意味では「この曲が流れてきたら、この選手だ」というものを持っているのはやはり強いですよね。
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