[プロレス入場テーマ曲] プロレス的音楽徒然草 竜人戦線(レイジング・スタッフのテーマ)

[プロレス入場テーマ曲]プロレス的音楽徒然草

プロレス的音楽徒然草 竜人戦線(レイジング・スタッフのテーマ)

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難波弘之さん

今回は新日本プロレスのヒールユニット「レイジングスタッフ」の入場テーマ曲だった「竜人戦線」をご紹介します。

「竜人戦線」は、アニメ「蒼竜伝」の劇伴音楽で、作曲はプログレッシブ・ロックバンド「SENSE OF WONDER」の難波弘之さんです。

ゲームミュージックも

難波さんは、1980年代後半から日本ファルコムのゲームミュージック『ソーサリアン』『イースII』のアレンジを手がけるようになり、以後、数年にわたって日本ファルコムのゲームミュージックのアレンジを多数手がけていらっしゃいます。

また山下達郎さんのコンサートメンバーとしても活躍されています。

SF作家の顔も

難波さんは、音楽だけでなく、SF作家の顔ももっていらっしゃり、1968年に中学三年生の15歳にしてSF短編『青銅色の死』で安倍能成文学賞を受賞しています。

難波さんは、日本SF作家クラブ会員として、日本SF大賞の審査員も務められました。

蒼竜伝とは

音楽家としてもSF作家の小説作品のイメージアルバムも多数手がけている関係上、同じくSFを主戦場とする、蒼竜伝原作者である田中芳樹さんの作品は、難波さんにとってはそう難しくなかったのではないか?と推察されます。

「蒼竜伝」は、四海竜王の子孫であり転生した姿でもある四人兄弟が、人界や天界の悪と戦っていく物語で、執筆期間は、昭和~令和にかけて延べ33年に及びます。

至るところがチグハグ

そのため、その時々の時事ネタを多分に盛り込んだ作風と開き過ぎた刊行ペースの影響でストーリーの至る所がチグハグになっており、度々物議を醸し出しました。

しかし、それらを差し引きしても、辛抱強く「蒼竜伝」の最新刊を待つファンが多数いるくらいの作品であり、アニメ化されるくらいの人気作ではあったわけです。

マスクマンに

さて、レイジングスタッフは、もともとブロンドアウトローズというユニットでした。メンバーは、ヒロ斎藤、後藤達俊、保永昇男、スーパー・ストロング・マシーンの4選手です。

1992年頃、チーム名をレイジング・スタッフに改め、マシン選手以外のメンバーもマスクを被り(紫=マシン、赤=斎藤、緑=後藤、オレンジ=保永)、タイツにはイニシャルの「RS」を織り込んだロゴマークがあしらわれていました。

方向性の違いから分裂

そして1993年秋頃、メンバー間の方向性の違いから分裂し、自然消滅しました。

後年、メンバーの一人だった保永昇男さんは、「絶対に上手くいかないと思ってた。絶対に空中分解すると思っていた」そうです。

メンバー仲は

最も「予想に反して4人で、うまく仕事が回るから巡業に行くのも楽しみだった」とも回想されており、メンバー仲は決して悪くなかったようですね。

個人的に「竜人戦線」はレイジング・スタッフに合っている曲だと思っていましたし、結構気に入っていたんですが、いつの間にか後藤選手のMr.B.D.に差し替えられてしまいました。

頑張れ!レイジング

余談ですが、Mr.B.D.が、レイジング・スタッフのチームテーマ曲であった時期には、「頑張れ、頑張れ、レイジング!頑張れ、頑張れ、レイジング!」と歌詞を加えられていました。

ヒールなのに「頑張れ」ってどうなんだろう?と個人的には思っていましたが、案の定レイジング・スタッフは空中分解してしまいました。

メンバー的には玄人受けする選手の集まりだっただけに、色々惜しいユニットだったなと思っています。

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