Hall of Fame2016 今回は試合編です。
発表する前に殿堂入り候補にあげていた試合をまずご紹介したいと思います。
中邑真輔対AJスタイルズ(1.4東京ドーム)
カマイタチ対ドラゴンリー(1・23後楽園 )
佐々木貴対林祥弘(2.14門司赤煉瓦)
内藤哲也対石井智宏(5.3福岡国際)
林祥弘&豪右衛門対ミステリコ・ヤマト&マツエデラックス(7.31 門司赤煉瓦)
という形でプロアマ問わず、いろいろな試合をピックアップしてみましたが、どれも思い入れがあって、なかなか絞りこめずにいました。特にカマイタチは鮮烈な印象を残しましたし、王座奪取というのも衝撃的でした。また絶対王者と思われた松江のチャンピオンズを退け、タッグベルト奪還に成功した林・豪右衛門の試合も見事でした。
しかしながら、2016年後半は諸般の事情で生観戦数が減ってしまったので、正直ネットにまで受賞対象を広げたのは、ある意味苦肉の策でもありました。しかし、ここでとんでもない伏兵が現れたのです。それが「スーパー仕事人列伝」を始めるきっかけになった「トニー・セントクレアー対スティーブン・リーガル(ウィリアム・リーガル)」の一戦だったのです。ということで・・・・
Hall of Fame 2016 試合編は
トニー・セントクレアー対スティーブン・リーガル(1988年ごろ、英国)
の一戦に決定!
あらためて、この試合を見直してみると、リストロックだけで5分近く試合を作ってしまうセントクレアーの奥深いレスリングと、まだ粗削りながら、のちに職人レスラーとして頭角を表してくるリーガル卿との実に味わい深い内容を堪能できました。
本編でも書いたのですが、この時代のリーガル卿は無駄な動きが多く、そこをつかれてセントクレアーにいいように振り回されています。2人とも特別な関節技も使っていません。ただ単純に3カウントを狙って試合をしています。ギブアップを狙う競技はほかにもありますが、カウント3つをとって勝つというプロレス本来の面白さがぎゅっと詰まった試合ですね。もちろんロープワークもありますが、今のリーガル卿からは想像もつかないくらい、跳び技に固執しています。しかし、トニーが飛んでいくシーンはほとんどありません。あくまでもカウント3つの攻防を粛々とこなす仕事人同士のシングルマッチとして非常に見応えがあります。やはりプロレスというのはこうでなくては面白くありません。
そして実にトニー・セントクレアーが楽しそうに試合をしているのが伝わってきます。自ら握手を求めていくのはいかにもベビーフェイス(イギリスマットではベビーフェイスとして活躍)らしいともいえますが、やはり本心からリーガル卿との試合を楽しんでいなければこういう態度には出てこないでしょう。
ということで栄えある第一回目の殿堂入り試合になったのはトニー・セントクレアー対ウィリアム・リーガルの一戦でした。次回はいよいよ殿堂入り選手の発表です。
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