【プロレス入場テーマ曲】 プロレス的音楽徒然草 サーベル・タイガー

[プロレス入場テーマ曲]プロレス的音楽徒然草

プロレス的音楽徒然草 サーベル・タイガー

伝説の入場テーマ曲

今回は新日本創成記を代表する大ヒール、タイガー・ジェット・シン選手の入場テーマ曲「サーベル・タイガー」にスポットを当てます。

シン選手はカナダ・トロント在住のインド系レスラーであり、実業家の顔も持つ人物です。日本ではターバンを巻き、フェンシングのサーベルを振りかざす姿で一世を風靡しました。

独自の哲学と実力

彼は単なる悪役ではありません。ここぞという場面では正統派のレスリングを披露し、アントニオ猪木さんらトップクラスの選手からも勝利を収めています。

言動には独自の哲学を徹底して貫いており、多くの関係者から一目置かれる存在です。

新宿伊勢丹襲撃事件

シン選手が猪木さんの敵役として一躍台頭したきっかけは、語り草となっている「新宿伊勢丹襲撃事件」でした。1973年11月5日、猪木さんが当時の妻・倍賞美津子さんらと買い物を終え、正面入り口を出た瞬間です。

シリーズ参戦中だったシン選手ら3人が猪木さんを襲撃。現場に血痕が残るほどの凄惨な事件は、世間に衝撃を与えました。

社会貢献と名誉の受章

一方、地元トロントではベビーフェイスとして愛され、財界や政界とも深い繋がりを持つ著名人です。2000年代からは社会活動に尽力し、自身の名を冠した公立学校も開校。

東日本大震災の際には多額の寄付を行い、日本政府から表彰されました。2024年には旭日双光章を受章。これはデストロイヤーさん、マスカラス選手に続く快挙です。

楽曲との意外な出会い

私が「サーベル・タイガー」に出会ったのは、アルバム『新日本プロレス スーパーファイターのテーマ』がきっかけでした。

当時、生でシンの「闘い」を観る機会が少なかった私にとって、この曲は新鮮でした。後に判明したことですが、猪木さんと血で血を洗う抗争を繰り広げていた全盛期の入場曲は、実はこの曲ではなかったのです。

全日本時代のイメージ

シン選手が全日本へ移籍してからは、悪役の代名詞的楽曲「吹けよ風、呼べよ嵐」が使用されました。

私が初めて生で彼の「闘い」を体感したのが全日本時代だったため、今でもシン選手といえばこの曲のイメージが強く残っています。

私を救った悪のヒーロー

個人的にシン選手には強い思い入れがあります。幼少期、いじめに遭っていた私は、真っ向勝負では勝てない相手に対し、手段を選ばず立ち向かうシンの姿に勇気づけられました。

彼の反則攻撃を「お手本」に報復を試みた結果、いじめは収束。善悪は別として、彼こそが私にとって最初のヒーローだったのです。

インディ団体での復活

新日本を離れ、FMWなどのインディ団体で完全復活を遂げてから、「サーベル・タイガー」のイメージはシン選手と完全に融合しました。

全盛期を過ぎてもなお、他を寄せ付けない暴れっぷりとこの楽曲のインパクトは、多くのファンの脳裏に焼き付いているはずです。

令和に響くサーベル音

2026年、この曲が思わぬ形で脚光を浴びました。声優の上坂すみれさんがTJPWでのプロレスデビューを発表し、シン選手を彷彿とさせるコスチュームで新宿での襲撃事件まで再現したのです。

タイガー・ジェット・シン選手をリスペクトした、赤い刺繍入りコスチュームにサーベルを携えた姿だけでなく、3月10日に新宿高島屋前で上坂さんが甲田哲也東京女子代表を襲撃しました。

彼女がハマったきっかけこそが「サーベル・タイガー」のかっこよさだったとのこと。再び注目を集める名曲の行方に、今後も要注目です。

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