【プロレス入場テーマ曲】 プロレス的音楽徒然草 BATTERY

[プロレス入場テーマ曲]プロレス的音楽徒然草

 プロレス的音楽徒然草 BATTERY

 巨人・石川修司の戦い

今回は石川修司選手の入場テーマ曲、メタリカの「BATTERY」をご紹介します。 石川修司選手は、DDT系列のユニオンプロレスを経て、現在フリーで活躍するレスラーです。 デビュー当初は長身ゆえにジャイアント馬場さんのギミックを使っていました。ユニオンでの異種格闘技戦やデスマッチ、バチバチへの参戦で戦い方の幅を広げ、インディー界屈指の巨体とパワーを武器にしたファイトスタイルを身上としています。 小型化が進む界隈にあって、2メートルを超える巨体はそれだけで強力な個性であり、武器になります。

絆を象徴する名曲

「BATTERY」はメタリカが1986年にリリースしたサードアルバム『Master of Puppets』(※1)の一曲目に収められています。タイトルの「BATTERY」とは野球用語から来ており、バンドを過小評価する評論家などへの怒りと、ファンとの絆、すなわち「バッテリー」がテーマになっています。

静かなアコースティックギターのイントロから突如としてアグレッシヴな演奏に切り替わることが特徴の曲なのですが、入場テーマ曲としてはやや静かすぎるため、石川修司選手が使用している「Large and Mixed」バージョンでは、イントロが短めにされています。

 

 

イントロカットの妙

このいわゆる「イントロカットバージョン」は他にも例があり、代表的なところでは、坂口征夫選手のお父様である「世界の荒鷲」こと坂口征二選手の入場テーマ曲「燃えよ荒鷲」があります。「燃えよ荒鷲」はオリジナルとして制作された楽曲ですが、会場使用バージョンはイントロが切られています。 逆に、荘厳なイントロや静かな出だしから激しいメロディに変わる転調を選手が好んだ例としては、橋本真也選手の「爆勝宣言」や、三沢光晴選手の後期に使用されたピアノイントロ付きの「スパルタンX」などがあります。

反骨心が生む共鳴

「BATTERY」はメタリカの「ファンとの絆」ソングの集大成版ともいわれています。1980年代、まだメタリカがアンダーグラウンドな存在だった当時は、この絆がバンドにとって大きな支えになっていたそうです。 たとえ評論家に認められなくても、この音楽もろとも過小評価をぶち破ってやるという意気込みは、インディーからメジャーへ、そして全界隈へと挑む石川修司選手の戦いにはピッタリとマッチした内容だと私は思います。 実際、かつてお会いした石川選手はファンとの交流も大事にされている印象でしたし、まさに「BATTERY」を使うべくして使っているように私は捉えています。

会場に響くコール

サビの部分は、メタリカのライブで「バッテェリー!!」とファンと共に叫ぶことが恒例ですが、会場ではやはり「石川コール」の方がふさわしいような気が私はしています。

 

「BATTERY」が収録されたアルバムは、全米29位・全英41位を記録し、メタリカにとって初の全米トップ40入りを果たした作品になりました。現在までに、アメリカだけでも600万枚以上の売り上げを記録しているスーパーアルバムでもあります。

 世界に轟くその名

迫力あるギターの速弾きが印象的な「BATTERY」は、今やメタリカの絆ソングとして多くのファンに愛されています。制作時はなかなか認められないでいた怨念が込められていたかもしれませんが、結果的にメタリカは世界を代表するバンドになりました。 いずれ石川修司選手も世界にその名が轟く存在に……いや、もう既になっているかもしれませんね。

2017年のチャンピオンカーニバルで決勝を戦ったジョー・ドーリング選手との死闘はまさに、世界レベルのド迫力な戦いでした。あれこそまさにトラディショナルな全日本のスタイルであり、往年の姿そのものでした。それだけに、石川修司選手には今後も大きな期待をかけて応援したいと私は思っています。

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