新日本プロレス・SHIMONOSEKI IMPACT~海響決戦~ Presented by BOAT RACE下関
(2025年11月16日・日・J:COMアリーナ下関【下関市総合体育館】:観衆:2057人)
イントロダクション
ここ数年で、NJPWの山口大会としては新山口駅併設のKDDI維新ホールが、すっかり常打ち会場としてお馴染みになってしまった。
本大会開催は、NJPW下関大会としては2023年9月20日以来約2年ぶりになる。
この時の会場は海峡メッセで、取り壊された旧.体育館でNJPWの大会が開催されたのは、2000年10月27日まで遡る。
もちろんJ:COMアリーナ下関【下関市総合体育館】としては、プロレス柿落としとなる。

そして、ボートレース下関とのコラボイベントとしては、1991年8月1日に開催された「第37回モーターボート記念競走前夜祭・決戦!新日本プロレス・プレ巌流島」以来、なんと34年ぶりの開催となるのである。
ちなみに34年前は日本初の競艇場プロレスとして無料開催され、プロレスの後に花火大会が開催された事もあり、なんと観衆三万人を集めた、下関のプロレス史上空前絶後の動員を記録している伝説的な大会だったのだ。
今回の大会も市内にラッピングバスを走らせたり、SNS等でかなり入念な告知が繰り返し行われていた。

これなら普段の地方大会よりはるかにすごいものがみられるのでは?と期待していたが、いざふたを開けてみると、通常の地方大会から外国人選手を引いた微妙なカード。
今大会は下関市民はリングサイド2000円(2階席1000円)という格安価格で観られるので贅沢はいえないのだが、夢の対決と言うほどでもないよなと言うのが正直な気持ちでもある。
さて、問題はカードより試合内容なんだが、果たしてプロレスこけら落としは成功裏に終わるのかどうか・・・
自宅→ J:COMアリーナ下関
前日の夜は仕事終わりで、プロレス居酒屋がむしゃら25周年記念イベントに行き、そこそこ遅くまで楽しんできた。
そしてあけた日曜日。早めに予定片付けて、14時過ぎには体育館に着いてしまった。


ボートレース下関とのコラボ企画だけに、ボートorマスコットと写真撮ったら、ガラポンひけて、クリアファイルやお茶がもらえるという。

そもそものチケットが安いのに破格すぎる!やはりギャンブル系がスポンサードすると、ビッグマッチ感はあるな、と思った。
ひまなのでグッズ売り場も並んで入ってみたが、NJPWはほぼTシャツしか置いてない。8日のDDTもそうだったが、売れ線の商品しか地方に持ってこないスタイルになっていくんだろうか?

開場〜試合開始まで
今回は市民と市民外で値段が違うため、市民列が用意されており、チケットのもぎり時に身分証明書の掲示が求められた。

そしてもぎりが済むと棚橋引退のミニステッカーをいただいた。このあたりはいたれり尽せりという感じ。

初めて入るJ:COMアリーナ下関は、2階席が雛壇になっており、この点では海峡メッセより観戦はしやすいと思う。

しかし、格安の入場料にしたにも関わらず、当日券が発売されており、アリーナの椅子は国際センターみたいにぎっちり埋まっているわけではない。
まあ、今回はチケット代の恩恵で90年代の東京ドームで天龍対長州を観て以来のリングサイドを選択した。

次があるなら2階席からかな。

オープニングに「ザ・スコアー」が流れ、阿部リングアナが対戦カードを紹介し、デスペラードの欠場と竹村の代打出場が告げられていよいよ大会はスタートした。
第1試合 10分1本勝負
△松本 達哉対△ゼイン・ジェイ(10分00秒 時間切れ引き分け )
2025年6月18日、ゼイン・ジェイ戦でデビューした松本にとっては、デビューから繰り返しぶつかり合ってきている相手とのシングルマッチ。
一方、2024年にNJPW STRONG初出場を果たし 2度目の挑戦でついにSTRONGサバイバーの称号を獲得 しているゼインは、既にアメリカインディ団体ではDEFY などに出場経験がある選手。
野毛道場で一からやり直してのデビュー組という事で、松本とはすでに差が生まれている。
果たしてこの同期の出世争いはどうなっていくのであろうか?


試合はキックのないUWFスタイルと言ったところだろうか。道場でやっていることをそのまま見せるという感じだった。


ただ、ヤングライオン特有の絶対こいつには負けたくないという強い意志は試合からはまだ感じられなかった。
グラウンドもうまくやろうとせずにもっと遮二無二なっていってもよかったのではないだろうか。なんかただ技を出しているだけで気持ちがあまり見えて来なかったのだ。

飛んだり跳ねたりは確かにしてないけど、グラウンドの技数ももう少し絞ってもいい気がした。

昔からヤングライオン同士のガツガツした出世争いだけはずっと変わらずに引き継がれると思っていたのだが、そこも気が付いたら変わっていくのかな。

第2試合 20分1本勝負
〇タイガーマスク 対 ×安田 優虎(6分37秒 タイガースープレックスホールド )
2025年7月における30周年の節目にリングを去る決意をし、来年7月の引退を表明している四代目タイガーマスク。歴代タイガーマスクとは違い、プロレス界では一度も素顔で試合をした事が無い唯一の選手であり、初代タイガーマスク直々に後継者として育てられた選手でもある。
2020年4月、手術を受け、長期欠場しており、本当は「プロレスはもう無理」と言われていたが、諦めずに術後4週間後には道場に向かい、できる範囲でウエートトレーニングを始めた。73キロまで落ち込んでしまった体重を戻し、執念で奇跡の復帰を果たした。

しかし「手術から5年、今に至るまで結局自分の納得できるようなものには戻れなかった」と苦悩の日々がったことを明かし、引退へ至る決断をしている。
一方、安田はルチャドール・スンビートの血を引く二世レスラーでありながら、、2020年6月に一度入門しながら、翌年21年6月にケガにより離脱し、 1年3カ月の治療とリハビリを経て、2022年9月に再入門を果たしている。
どちらもリハビリを乗り越えてきたもの同士。歴史を背負っている者同士。プロレスならではのストーリーが詰まったシングルマッチになる予感がしている。

試合前のサイン会で四代目タイガーが移動していたのだが、半パン姿だったせいか、足のサポーターがもろにみえてその痛々しさでは、引退もやむをえないのかなと思った。
しかしいざリングへ上がるとタイガーは容赦ないキックで安田を追い込んでいく。そろそろヤングライオンを卒業する時期に来ている安田。
しかしまだ上との差は歴然としており、手負いのタイガーを追い込めるところまでは至らなかった。

実はお父さんのスンビートの試合も下関で観戦しているので、親子そろって生観戦できたと言うのは非常に感慨深いものがあった。
未来ある安田には次に見る時に、より進化した姿をみせてほしいと切に願わずにはいられない。

フィニッシュのタイガースープレックスホールドもブリッジは完ぺきだったし、あの足の状態を見ると、信じられないのだが、ちょっと四代目の見方がいまさらながら変わってしまった試合だった。

第3試合 20分1本勝負
〇矢野 通&真壁 刀義 対 村島 克哉&×嘉藤 匠馬(8分25秒 鬼殺し→エビ固め )
2000年代、幾多の抗争を経て結託したり、裏切ったりしてきた真壁と矢野が2020年代も半ばになって再びタッグを組んでいるのは非常に感慨深い。
第一線からは少しずつ退きつつある2人だが、まだ若手の厚い壁としてヤングライオンにとっては手ごわい存在でもある。
そのヤングライオンコンビは共に2023年デビュー。嘉藤が約半年デビューが早いものの、ほぼ同期と言ってさしつかえないコンビ。

こちらもこれからドラマを紡いでいくもの同士、未来のNJPWを背負っていくからには、その道の途中もストーリーになっていく過程である。
さて会場で観るとお得なのは、NJPW WORLDでは差替えられてしまう真壁のテーマがしっかり聞けること。本来だと配信でも聞けるといいんだけど、なかなかそううまくはいなかい。
試合は嘉藤&村島が奇襲を仕掛け、真壁と矢野に相次いでダブルショルダータックルをお見舞いし、トレイン攻撃と合体アームホイップで矢野を責め立てて追い討ちをかける。

しかし再び出番が巡ってきた矢野はいつものニュートラルコーナーのパッドを外し、金具をむき出しにしていく。そこに嘉藤を何度も叩きつけるたびに「かわいそう」とオーバーアクションで小バカにしていく。

ついには会場も一体になって「かわいそう」と大合唱。 なおも矢野が村島をコーナーの金具へ叩きつけるが、村島は怯まずに走り出し、カウンタータックルで矢野を吹き飛ばした。

ここからヤングライオン勢は攻勢に転じるが、この日のベテラン勢は勢いが止まらない。真壁がカットへ入り、ダブルハンドラリアットでなぎ倒す。
その直後、矢野が嘉藤に鬼殺しを炸裂させてカウント3。

珍しく最後までベテランが高い壁のままで終わった試合だった。

第4試合 30分1本勝負
マスター・ワト&〇YOH対×永井 大貴&外道(10分15秒 Falcon blow→体固め )
スーパージュニアタッグリーグ(SJTL) 2025でもタッグを組んでいるワトとYOHは、2025年4月29日SAGAアリーナ大会で、第78代タッグ王者になっているチーム。
ここに挑むのが、無所属に所属?している永井と、無所属と和解して同盟を結んだWAR DOGSの外道による癖のあるタッグ。もともと外道はシングルプレイヤーと言うより邪道とのタッグ屋として長くその名をとどろかせてきた選手。
そのベテランとしての技とテクニックで永井を導いていくと結構面白い試合になるのではないかという期待もある。

ましてや永井は先だって新宿FACEで行われたD GENERATIONS SPで「俺はこれからどんどん上のステージに行くんだ」と宣言しており、いよいよヤングライオン卒業が目の前に来ている選手。
本来の戦場であるNJPWで永井はどのような戦いを見せてくれるだろうか。
今回は両チームが合体テーマで入場。ヤングライオン全体のテーマである「DASH」とWAR DOGSのチームとしてのテーマ曲「War Dogs」の合体はかなり珍しいレアケースだと思った。
Xのポストで今大会のラッピングバスの写真をポストしていたワトは、二階席迄埋まっている会場を観て、テンションが上がっている様子。
それはパートナーのYOHも同じように思えた。
試合はワト対永井で試合がスタートし、 好調な滑り出しをみせるワトの足を取って場外へ落とし、一気に形勢逆転。

永井がワトをボディスラムで投げ、外道はヘッドロックパンチを食らわせていく。さらに、逆水平チョップ、エルボー連打、チョップとラフっぽい攻撃で先輩に食いついていく。
WAR DOGSと「共闘」した事で、永井にも新しい化学反応がおきているのは非常に興味深い。
特にエルボーの連打は非常に効果的でこれが永井のウリになっていくような気がした。

しかし、さすがにタッグチームとしてはYOH&ワトに一日の長があるため、どうしてもタッグワークで言うと、いかに外道のインサイドワークがあっても、どうにかできるものではない。

Falcon blow を一度は抵抗した永井が首固めでYOHを丸め込みで一発逆転を狙うが、カウントは2.そこですかさずYOH&ワトはダブルカウンタートラースキックを永井に決め、二度目のFalcon blowで粘る永井を振り切った。

試合後、マイクを握ったYOHは「NEVER6人タッグを東京ドームへ連れて行くと宣言。メイン以外で選手がしゃべるのは珍しいので、会場は大歓声&大拍手に包まれる。
ただ、この時期になるとほとんど選手の意識が完全にドームに行き、イマココの大会がおざなりにされているのは、NJPWの悪い癖。
WWEの場合、全てがレッスルマニアにつながっていても、ハウスショーでとんでもないカードを提供したり、RAWやスマックダウンで、PLE級の内容を見せつけたりする。
しかし、NJPWの場合、ドームをゴールに設定するとそこまでの過程で、全てクオリティを低くしてしまう。いくらチケット代が破格とはいえ、あまりにドーム、ドームを繰り返されても「ちょっとなあ」という気持ちにさせられてしまうのだ。

第5試合 30分1本勝負
×本間 朋晃&ボルチン・オレッグ対〇鷹木 信悟&辻 陽太(10分22秒 バーニングドラゴン→体固め )
2026年の「1.4」ではKONOSUKE TAKESHITAとIWGPの二冠をかけて闘う辻。個人的にはTAKESHITAとの「前哨戦」辺りが組まれないか、期待していたのだが、ふたを開けると対戦相手はボルチンと本間になっていた。
もっともボルチンは2025年にDOMINION 6.15 においてTAKESHITAからNEVER王座を奪取している実績があり、仮想TAKESHITAと言う意味では、申し分ない相手になっている。

一方、本間と鷹木はまだまだ第一線に踏みとどまりたいと言う気持ちが強いもの同士。特に鷹木はNEW JAPAN CUP 2025 大阪大会二回戦でボルチンと対戦し、8分16秒 バーニング・ドラゴン で勝利してトーナメント準々決勝戦へ進出している。

さて序盤は例によって本間が小こけしを失敗してからのローンバトルが続き、なかなかボルチンにつなぐことが出来ない。



ようやくボルチンにつないだところで、辻と激しいエルボー合戦を繰り広げていく。
しかし再び本間につなぐとまた劣勢になっていく。それでも本間はカウンターこけしロケットをお見舞いするが、鷹木はダウンせず、パンピングボンバーでたたき伏せ、そこからバーニングドラゴンで本間を倒したのだった。


第6試合 セミファイナル:30分1本勝負
×田口 隆祐&YOSHI-HASHI&後藤 洋央紀対高橋 ヒロム&OSKAR&〇Yuto-Ice(11分17秒 K.O.B→体固め )
今年は後藤がIWGP世界ヘビーを巻いていた関係で、長くタッグを組んでいたYOSHI-HASHIとの毘沙門はそう多くみられたわけではない。
ただし11月3日にTAKESHITAに挑戦し敗れた後藤は、続くWORLD TAG LEAGEでは
久しぶりにタッグを組んでリーグ戦4度目の制覇を狙っている。
ここにヤングライオン時代から後藤とは長い付き合いになる田口が入って、非常に混沌としたチームが組まれた。

一方第111代 IWGPタッグ王者であるノックアウトブラザーズは、このベテランタッグを迎え撃つ側。無所属と同盟を組んだため高橋ヒロムが加わり、癖の強さにも拍車がかかっている。

個人的にはタッグリーグの前哨戦として毘沙門対ノックアウトブラザーズで観たかったところだが、ジュニアが入った6人タッグでどうなっていくのか注目したい。


2025年はG1終了後からNJPW WORLDを解約しているので、K.O.B 自体見るのははじめて。なんかファンの評価がとても高いので、すごく興味はあったのだが、実際試合になってみると、ヒロムもK.O.B もまとめて翻弄していたのは田口監督だった。


とにかくIce のポーズを物まねしてケツの連打をお見舞いしたり、やたら監督が目立つ試合になっていた。
これに毘沙門ものせられてか、タッグワークの妙技を発揮。中盤までK.O.B にいいところが見えなかった。
最後の方こそOSKARがフロントハイキックで田口を孤立させ、Iceと一緒にK.O.Bを敢行し、監督を撃沈して一矢報いたが、この日に限って言うなら、いきってる生意気盛りの若手チームとしか 見えなかったので、正直期待外れだった。

もっとも今この試合だけで見切ってしまうのも時期尚早なんで、タッグリーグを経てどう化けていくかは注目しておきたいと思う。
第7試合 メインイベント:30分1本勝負
竹村豪氏&上村 優也&海野 翔太&〇棚橋 弘至 対 藤田 晃生&×ハートリー・ジャクソン&大岩 陵平&ザック・セイバーJr(14分35秒 ハイフライフロー→片エビ固め )
簡単に言えTMDK対本隊というユニット対抗戦。とはいえ、実質的には2026年1月4日に引退を控えた棚橋の下関ラストマッチと言う意味以外にはない試合でもある。
本来なら、北部九州&山口で棚橋の試合をみるチャンスは、8月のG1福岡大会しかなかったのだから、まさかこのタイミングで、しかも下関で棚橋の試合が見られるとは思いもよらった。
そういう意味では今の棚橋が出ると言うだけで価値があるカードになっている。
ドームには行けないけど、生で棚橋を見られる最後のチャンスを楽しんでいこうと思う。

さて、デスペラード選手が腰の負傷で前日に欠場し、対戦カードが一部変更。
これに伴い、竹村豪氏の緊急参戦が決定した。2006年1月28日に退団して以降、里帰りは実現してないはずなんで、なんと約19年ぶりの復帰になる!
メインイベント開始前、下関市の前田市長がリングへ登場。
2026年1月4日の東京ドーム大会で引退する棚橋へ花束を贈呈した。
続いて、下関市で市議会議員を務めている竹村も棚橋に花束を贈呈。

2人はかつて新日本プロレスの道場で若手時代を共に過ごした「寮友」でもあるがゆえに、このカードが棚橋引退ロードに昇格した大きな意味合いがあったのだ。
さて、試合は上村対大岩で試合がスタート。

G1でも見せたヘッドロック合戦を展開し、大岩がショルダータックルを見舞うが、上村はアームホイップの打ち合いから腕を固めていく。

それまで黙っていた隣の席のお客さんが大声で大岩を応援しはじめた。
なんとなく自分とは雰囲気違うファンだなと思っていたんだが、いわゆる「推し活」としてプロレスをみている人なのかもしれないな、と思った。

もちろんプロレスの見方に正解があるわけではないんで、誰がどう観ても自由なんだけど、会場のファンも様変わりしている現実を肌で感じた瞬間だった。
さて序盤は藤田が頑張って、竹村を捕獲。TMDKに捕まった竹村は、ザックからレッグロック、ジャクソンから逆水平チョップ、エルボー、再びザックがエルボースマッシュ、フロントハイキックなどで追い討ちをかけて青息吐息。


しかし、竹村が2発目のキックを受け止め、ドラゴンスクリューで逆転。
そもそも19年前の竹村を知っているファンすら少ない中で、 竹村がもともと無我でデビューした藤波辰爾の弟子であることを知る人はもっと少ないだろうな。
あのドラゴンスクリューにはいろいろな意味があったんだよ。
最後は海野のラリアットから、上村がドラゴンスープレックスで大岩を叩きつける流れで、スリングブレイドで棚橋がザックをなぎ倒す。

これでハートリーが完全に孤立し、海野がエルボー、上村が延髄斬り、竹村がラリアット、とどめに棚橋がハイフライフローと畳みかけ勝負を決めた。
最後は割とあっさり目だったけど、今回の棚橋のコンディションでいうとまあまあよかったんじゃないだろうか。

エンディング
メインイベント終了後、緊急参戦となった竹村がマイクアピールを行ない、本日が棚橋の誕生日であることをファンに告げた。
そして、棚橋に感謝のメッセージを伝えた上でバースデーケーキを贈呈し、場内は大歓声と大拍手、さらには大「棚橋」コールに包まれた。

そして、これを受けた棚橋は「新日本プロレスが!! 下関にー!! 帰って来たぜーー!!最後までのご観戦、そして大応援ありがとうございました!」とお礼を述べた。
「今日、僕にとって、下関は最後の大会になりますが、本当にたくさんの方に応援していただいて、ドームへの、引退試合へのエネルギーをいただきました。これからますます新日本プロレス、みんなの力で、そしてファンの皆様の応援で盛り上がっていきますんで、応援よろしくお願いします! ありがとうございました」
で、一旦棚橋は退場しかるのだが、ここは当然ファンが大「棚橋」コールでエアギターをリクエストする場面である。
すると、棚橋は安田からエアでギターをまとめて受け取り、海野、竹村、上村に1本ずつ配布した。
そして、棚橋の「盛り上がっていこうぜーー!!」の掛け声を合図に、4人はそろってエアギターをかき鳴らす。
これだけでも珍しいのに、客席からアンコールが起こり、今度は棚橋がソロでエアギターを披露し、海野がリングを降り、ファンからおもちゃのギターを受け取って、それを使用して棚橋は3回目のエアギターを演奏。さらにそれをクラッシュしようとしたが、海野が必死に制止。

多分実物を使ったエアギターははじめて観たかもしれない。
ここで棚橋はあらためて「いや~、久しぶりのエアギター、やっぱりいいですね。じゃあー最後に! 下関の皆さーーん! 愛してまーす!」


テーマ曲が流れる中、棚橋&海野&上村&竹村は4方のコーナーにのぼってファンの大声援に応えて、棚橋、海野、上村の3人はファンと交流しながら長い時間をかけて退場していった。

後記
今日の下関大会なんか足らないと思っていたら、HoTと帝国が全員来てなかった事に気づいた。
イマイチ乗り切れなかった原因が大会終わってからわかった。

彼らのいない穴は自分の想像以上にでかかったのだ。
しかし、特に11月19日にHoTの主催興行があるからとはいえ、直前の大会を全員が欠場というのは、トーチャーファンが納得したんだろうか。
さて、帰宅しようとしても、駐車場内の車の列がピクリともうごかない。
結局1時間経過してようやく出られた。入口には警察のパトカーまでいたが、なんかするわけでもなくただ停まっていた。

出口で主催側のスタッフが「ここいつもこうらしい」と明らかに「使えない会場」という感じで話していたが、市長もリングに上がって調子乗ってないで真摯に向き合わないと新体育館はどこも借りなくなるぞ。
駐車場の場内整理も必要だよなあ。海峡メッセだとこんな大渋滞はまずない(近隣の駐車場にとめるから)。
だが、近隣に有料駐車場がないJ:COMアリーナ下関には体育館接続の駐車場しかとめるとこがない。
しかも日曜なんで近隣の学校や病院が休みなため、バス移動も考えたものの、日曜は近隣の病院も学校も休みになるため本数が激減する。
結果車しか移動手段がないのである。
簡単に車でなく交通機関使えとかいうのは都会人の発想でしかない。
そもそも旧体育館は駐車場無料だったのだが、狭くて路駐がめちゃくちゃ多く、それはそれで大変だった。
本当下関のプロレス興行のお行儀がよくなったのは、海峡メッセができてからなのだ。
今回はJ:COMアリーナ下関 のプロレスこけら落としだったけど、もしかしたらこれが最後になるかもしれない。2025年は海峡メッセですら一大会もなかったのだ。それよりキャパがある体育館でプロレスをやる体力がどの団体にもあるとは、とても思えない。
翌日のマスコミは下関大会をオールスルー。東京ドーム大会のチケットが全席種完売で緊急増席という話題ばかり。
ドームの話題しかしないマスコミとNJPW。
ラッピングバスまで走らせたのに、話題にすらならなかったSHIMONOSEKI IMPACT~海響決戦~
NJPWとボートレース下関、下関市、それぞれに温度差とベクトルの違いがありすぎた。
なんだかなあ。
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