GAMSHARA MANIA 2025
(2025年12月14日(日)会場/門司赤煉瓦プレイス)
イントロダクション
怒涛の2025年もいよいよ終わりを迎える。昨年の今頃はまさかこんな穏やかな年の瀬を迎えるとは思いもしなかった。
とはいえ、11月に寒暖差でやられた腰とふくらはぎは完治までには至らず、当日を迎えることになった。
今年のマニアは全5試合とコンパクトだが、豪華参戦選手を目一杯詰め込んだ、少し早いクリスマスプレゼントみたいな大会になるのでは?と予想していた。
果たして年末最後の生観戦で、どんな劇的なドラマが生まれるだろうか?
下関→門司赤煉瓦
この日は午前中にWWEのジョン・シナ選手の引退試合がYouTubeで生中継されており、ギリギリまで大会を観てから、自宅を出発。
日曜は大概混みまくる道路がなぜかスムーズにいき、あっという間に赤煉瓦に到着。しかし、先月位から駐車場が工事され半分シャットアウト。

仕方ないので、少し離れた有料駐車場にとめて、徒歩で会場入り。しかし、この日は強風の予報。真冬の海沿いに吹きすさぶ風は結構身体に堪えた。

中に入ると、一気に体が温まる。今回のお目当ては古代魚と、横山警備保障のグッズだけど、第一試合に出場予定の社長は不在だったため、試合前には2025年を席巻した古代魚グッズを購入。

私は基本的にグッズは購入しないという信念でここまで来たけど、両親の没後、今後は後悔を残さないようにするため、欲しいものは帰る時に買おうと思い直した。

最も既に生活に支障をきたすくらい、家にはモノがあふれているのだけど(笑)
オープニング
今回のオープニングアクトは勢いにのるPanzer4が、相談役の弾次郎含めてフルメンバーで登場。しかし、KENZOとHAGGERが担当したカード発表は想像以上にグダグダ。

とうとうKENZOが「助けてください」とまで言い出して、HIROYAが少しだけ助け舟を出すが、この中で一番弁が立つであろう嵐弾次郎には誰もマイクを回さない。相談役なのに・・・
結局、微妙にグダグダのまま、強引に大会をスタートさせてしまったが、一抹の不安が残ってしまった。

第一試合
▼6人タッグマッチ(30分1本勝負)
レオパルドン横山(フリー) & 土屋クレイジー(毛利道場/EGOISTプロレス) & ×鉄生 vs 上原智也 & OT-1000 & ○陽樹(19分16秒※アックスボンバー)
第一試合からいきなり豪華な顔触れがそろった6人タッグ。問題なのはGAM1で場内を阿鼻叫喚の地獄絵図に変えた陽樹と鉄生が、それぞれ対角線上にいるという事。
要するに第一試合から赤煉瓦の全てが戦場になりかねないカードが組まれてしまったのだ。
エマージェンシー必至の展開が予想されるだけに、心の準備が必要になりそう!

ものすごい緊張感が漂う中、試合はいきなり乱闘からスタート!両軍乱れあう中、ついに鉄生と陽樹が対峙すると、やはりバチバチと火花が飛び散る展開になる。

途中場外戦にもなったが、こちらは思ったほど客席に戦火は拡大せず、他のメンバーもエニウェアよりリングでの戦いを重視していたように思う。

一年ぶりの登場になる土屋クレイジーは昨年タッグを組んだ陽樹とは、ライバル同士らしいしばき合いを見せていくし、もともと闘ったり組んだりしている横山と上原の戦いも見ごたえがあった。



ただ、OT-1000の存在感は突出しており、これほどのメンバーの中で単独入場だった(しかもリング下からの登場!)し、試合でも全員と絡んでなお、一人で見せ場を持って行ってしまう。


結果的にこのキャラチェンジは大成功だったようだ。


試合が進むにつれて、普段から組んでいるRe:ZARDが連携差でも上回っていく。それでも鉄生組は初タッグとは思えないあうんの呼吸で、試合は一進一退し白熱化。

最後はRe:ZARD が、横山と土屋を排除し、陽樹のアックスボンバーが孤立した鉄生の喉元に炸裂。直接ピンフォールを奪ってRe:ZARD が熱戦に終止符を打った!






第二試合
▼6人タッグマッチ(疲れん程度DX 1本勝負)○ダイナマイト九州 & SMITH & 松山勘十郎(大衆プロレス松山座) vs ×竹ちゃんマン & パンチくん & 菊タロー(飯伏プロレス研究所)(20分46秒※丸め込み)
打って変わって別な意味で危険な匂いがするカード。通常ならここにくいしんぼう仮面がいそうなところに、がむしゃらには久々登場になる松山勘十郎が入っている。
座長の試合見るのって、相当久々になる。

その勘十郎スタイルに合わせた九州とSMITHは隈取のマスクをかぶって、いちいち歌舞伎風の見えを切るなど、和のテイスト全開。今はやり?の国宝も意識しているのか?



しかし、菊タロー組はそんな勘十郎に付き合う事もなく、自分の美味しいところは奪わせないとばかりに、目立とうと必死になってくる。もともと自分の見せ場が大事な人たちばっかりだから、これが通常運転(笑)


それが証拠に普段ならあっさり決まってしまう「1.3.5.7.九州、九州」は二度も大失敗。おまけにパンチくんは怒りモードなんでいつも以上に自由だし、中身がいつもと違うような気がする竹ちゃんマンも、好き勝手に暴れまわる。



これに負けじとプロ2人も惜しみなくネタを繰り出し、疲れん程度にも関わらず20分越えの大熱戦に!



最後はペディQリーをかわしたパンチくんをさらに九州が丸め込んで、勘十郎チームの勝利。
引き上げていく際に「べちょべちょになってる。(自分の)肌はさらさらなのに」と勘十郎の汗が染みこんだコスチュームを見せながら、文句を言って菊タローは退場していった。

疲れん程度だったのに皆さん長時間お疲れさまでした。
第三試合
▼タッグマッチ(30分1本勝負)
HAGGAR & ×KENZO vs 嵐弾次郎 & ○佐々木貴(プロレスリングFREEDOMS)
(21分23秒※チキンウイングアームロック)
HAGGAR&KENZOの同期コンビに対して、あまりに高い壁が立ち塞がった!
Panzer4の相談役である嵐弾次郎1人でも充分デカくて高いのに、ここへプロレスリングFREEDAMSの「殿」こと佐々木貴が入ってきたから、さあ大変!

かねてより「リングに上がる以上、プロもアマも関係ない」を信条とする殿とFREEDAMSはこれまでも、がむしゃらプロレスとはバチバチに火花飛び散る熱い闘いを何度となく繰り広げられてきた。

その輪の中に飛び込んでいくHAGGARとKENZOにとってはまさに試練!

試合内容はこの日のベストマッチ候補にしたいくらいによかった。序盤の弾次郎との絡みでは、指先から緊張感が漂い、いつ何時どうなるかわからないピリピリした空気感を醸し出していた。



更にKENZOが自分の体格を思いきり生かし、ヘビー&パワーで殿を何度も追い詰めたのは、特筆に値する。


HAGGERもいつもだと蹴りと関節技に固執しすぎて自滅するパターンが多いのだが、今回はKENZOに負けじと、必死で他の三人に食らいついていっていた。



しかし、これは社会人だからと上から目線でかかってこないで、真正面から受けて立った殿のおかげと言えるかもしれない。



やはり「プロもアマも関係ない」を殿が実践したおかげで、試合がここまでのクオリティになったのだと思うのだ。実際パートナーの弾次郎もいつになく張り切っていたのも試合の内容をさらに濃いものにしたと思う。

何よりもベテランタッグの厳しい攻めに若い2人がよく耐え抜いた。

更にKENZOが自分の体格を思いきり生かし、ヘビー&パワーで殿を何度も追い詰めたのも、特筆に値する。
HAGGERもいつもだと蹴りと関節技に固執しすぎて自滅するパターンが多いのだが、今回はKENZOに負けじと、必死で他の三人に食らいついていっていた。
しかし、これは社会人だからと上から目線でかかってこないで、真正面から受けて立った殿のおかげと言えるかもしれない。
やはり「プロもアマも関係ない」を殿が実践したおかげで、試合がここまでのクオリティになったのだと思うのだ。実際パートナーの弾次郎もいつになく張り切っていたのも試合の内容をさらに濃いものにしたと思う。

何よりもベテランタッグの厳しい攻めに若い2人がよく耐え抜いた。殿がDガイストや右脚だけでなく、KENZOをチキンウィング・アームロックで仕留めたところ。ベテラン軍もいかに追い込まれていたかが、良く伝わってきた場面だった。
そこまでしないといけないくらい、KENZOとHAGGERは頑張ったのだ。これは大いに誇っていいと思う。
試合後マイクを取った殿は2025年にFREEDAMSの大会を開けなかったことを詫び、来る2026年5月30日に門司赤煉瓦と、翌日の熊本大会で久々に九州でデスマッチを行う事を発表。
2026年は早々に熱い戦いが見られそうだ。

そしてこの試合をきっかけに丹の国プロレスとプロレスリングFREEDAMSとの縁が出来るとまた面白くなりそう。北九州もそうだが、宮津も決してプロレスに恵まれた地域とはいいがたい。
プロレスに恵まれない地域同士が共に手を取り合って、地域を盛り上げていくと言うのはとても尊い事。そこにプロレスリングFREEDAMSが加わっていくと、より地方のプロレスが活性化していくんじゃないかなと私は思った。
セミファイナル
▼GWA Jr.ヘビー級選手権試合 4WAYマッチ(60分1本勝負)
【挑戦者】MIKIHISA vs 【挑戦者】YASU vs 【挑戦者】アストロZ(フリー) vs 【第16代王者】トゥルエノ・ゲレーロ
がむしゃらプロレスでは初となる4WAYタイトルマッチ。
もともと3WAYや4WAYはより頭を使う試合形式。ましてや普段やらないだけに、初めての選手には難易度も高い。
それだけにハマれば面白くなることは間違いないし、各々のプロレス脳が問われるタイトルマッチになることは間違いない。

試合はいかにもジュニアらしく、序盤から空中戦の攻防あり、スピード感ありの非常に濃密な攻防が展開されてきた。

ここで唯一、ジュニアであるにも関わらず、空中戦を得意としていないMIKIHISAがプロレス脳をフル回転させていく。


もと自分以外は全部敵と言う試合形式なのだが、MIKIHISAはうまい具合に味方になったり、即座に裏切ったりを繰り返して、まずYASUを最初に脱落させる。


しかし、策士策に溺れるということなのか、次に脱落したのはそのMIKIHISA。ここでアストロZ対トゥエルノ・ゲレーロという新鮮な顔合わせが実現。

ここからはキャリア初戴冠を目指すアストロと、盤石の王者を目指すゲレーロとの意地と意地のぶつかり合いとなった。


最後の決め手は小柄ながらパワーでは四者一のアストロが、ゲレーロに競り勝ち、見事初戴冠を達成。

マイクをとったアストロZは、セコンドについていた土屋クレイジーに対して、客席から憧れていたことを激白。この日戴冠できたことでようやく横に並べたことを素直に喜んだ。

そしてフリーだけど、流出したチャンピオンベルトに対し、死ぬ気で取りに来い!とがむしゃら勢に檄を飛ばす。これでジュニア戦線も活性化してくると面白いなと思った。
◯MIKIHISA (13分20秒) YASU×
※ごっつぁん固め3の型
◯アストロZ (15分55秒) MIKIHISA×
※スワントーンボム
◯アストロZ (21分43秒)トゥルエノ・ゲレーロ×
※Gクラッシャー
第17代目 新チャンピオン誕生!
メインイベント
▼GWA ヘビー級選手権試合(60分1本勝負)○【挑戦者】HIROYA vs ×【第17代王者】サムソン澤田(22分00秒※ファルコンアロー):18代目 新チャンピオン誕生!
2年連続でマニアのトリを務めている王者、サムソン澤田。昨年鉄生から王座を奪取して以降、間にKENZO戦を挟み、今回で2回目の防衛戦になる。
立ち上がりは基本に忠実な攻防。もともとテクニシャンのサムソンに対して、数々のプロ団体で研鑽を積んできたHIROYAは実に冷静。


いつもならどこかで緊張感がブチ切れて、自分を見失ってしまう事も多々あったが、今年のHIRIYAにはそれが一切ない。



この試合も非常に緊張感があって見ごたえがあった。
中盤以降はRe:ZARDの乱入もあり、レフェリーも一時戦列を離れ、試合は大荒れの展開に。KENZOやHAGGERらセコンド勢も加担しようとしたが、ここで、Re:ZARD を追放され、第一試合で陽樹から直接ピンをとられた鉄生が乱入。

Re:ZARD のセコンドを蹴散らして、リング内は再びHIROYA対サムソン澤田の1対1に。
ここでもHIROYAが終始冷静だった。一度目のファルコンアローはかえされてしまい、何度も逆転を許すがそれでもキックアウト。

片や澤田も負けじとHIROYAに3カウントは許さない。しかし最後は、雪崩式ブレンバスターから、二度目のファルコンにつないだHIROYAがついにカウント3つをきいて、涙の初戴冠!
エンディング
チャンピオンHIROYAが泣きながら、がむしゃらに対する思いを語り、次に鉄生をチャレンジャーに指名した。


あがってきた鉄生を、Panzer4に勧誘するが、鉄生はこれを拒否。「お前が完全なチャンピオンになったら」改めて挑戦するといって、HIROYAに「成長して完熟したチャンピオンになれ」と猛ゲキ。
返す刀で、YASUと共にKENZO &弾次郎のタッグベルトへ挑戦表明。
ところが弾次郎は「オファー受けてない」とまさかの「思い付き」であることを暴露。正式に決まったらとは言いつつも「仕事休んでくる」と言い放ち、事実上タッグ選手権は決定。
ここまで勝手に2026年の流れから締め出されていたHIROYAが再びマイクを取り返すと、どこで試合しようとずっとがむしゃらプロレスにいる、と宣言し、来年もまた見に来てください、と呼びかけ、マイクで締めて大会は無事終了した。


後記

最後帰りがけにFREEDAMSのブースに寄って殿にも挨拶できた。もちろん久々にFREEDAMSのTシャツも買うことが出来た。
外はめちゃくちゃ寒かったけど、個人的に年最後の大会がGAMSHARA MANIA 2025 でよかったと心から思う。

多分サタデーナイトメインイベントと今年最後の生観戦が同じ日になったのは必然に違いない。
今年一年ありがとうございました。
一つの歴史が終わってもプロレスは常に動き続けます。

明日も来年もまた。
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