[アニメ感想] 2017年春アニメ完走分感想文 フレームアームズ・ガール
2017/06/25
ある日、高校1年生の少女・源内あおの家に宅配便で小包が届く。父親からの高校入学祝いだと思って開けてみると、中にはFAガール「轟雷」が入っていた。あおがただの玩具だと思って触っていると轟雷は突然起動し、意思を持って話し始める。あおは直後にファクトリーアドバンス社(以下、タイトル表記を除きFA社と略す)から送られてきた轟雷と同じFAガールのスティレットとバーゼラルドから、轟雷たちがFA社から送られた最新型のFAガールであること、手違いであおの家に届けられた轟雷が世界で唯一起動した素体であること、あおがFA社の商品モニターに選ばれ、轟雷とともに生活して感情を学習させたり、バトルをさせたりしてそのデータをFA社にフィードバックすることでアルバイト代が入ることを告げられる。(あらすじはwikipediaより)
簡単に言うとフレームアームズ・ガールというプラモシリーズを販促するためのアニメ。要は彼女たちの出番がたくさんあって、活躍さえすれば問題ないわけだ。もともとフレームアーキテクトという共通素体に組み立て式の外装を取り付けるオリジナルロボットプラモデルシリーズ「フレームアームズ」からスピンオフしたということで、島田フミカネさんお得意の擬人化で、より魅力的になっていると私は思っている。
面白いのは、シリーズ通して「キャッキャ、ウフフ」路線が貫かれていた点で、この軸がぶれなかったため、終盤のバトルで不穏な空気が流れてもそれほど心配にはならなかった。
加えて、 プラモマニアにも訴求するちょっとした細かい描写も見逃せないポイント。その案内役があおの友人である寿 武希子なのだが、彼女が出すぎず、絶妙なバランスで現れるのもよかったと思う。
これをみて「フレームアームズ・ガールズを作ってみたい」と視聴者に思わせたらもういうことなしのはず。かくいう私が、プラモなど作りもしないのに、キットが欲しくなってしまった。そういう意味では見事に壽屋の手のひらの上で踊らされた次第。まあ作っても、このアニメで轟雷たちの面倒を見ている源内 あお以下の出来になるだろうから、とっさのところで我慢したけど(苦笑)
私は、日常系など最近のアニメの傾向として、シリアスとキャッキャ、ウフフのバランスどりに、いかに腐心できるか、がシリーズ成功の鍵になるとみている。
更にフレームアームズの場合、2D作画による人物描写、3D作画によるフレームアームズ・ガールのアクションが冴え渡り、ハイブリッド・アニメの可能性もみせてくれた。
結局フレームアームズ・ガールは終始完徹で、「キャッキャ、ウフフ」が一切揺るぐことなく描かれていたため、最終回も綺麗に終わっていた。
大作ではないけど、毎週楽しめたということでなら十分満足できる作品だった。