プロレス的音楽徒然草 funcky robot(ファンキーロボット)
ルーファス・トーマスの作品
今回はヨシタツ選手がWWEで使用していて、2019年2月現在、全日本プロレスでも使われている、「ファンキーロボット」のご紹介です。
ファンキーロボットは「ドゥ・ザ・ファンキー・チキン」(Do the Funky Chicken)などのヒットで知られるソウル&ファンクミュージシャンの、ルーファス・トーマス(Rufus Thomas)の作品です。
ミディアム・ファンクミュージック
ファンキーロボットという作品は、ルーファスの一連の作品ではお馴染みになっている”Funky” シリーズの一曲です。タイトル通り、ロボットをモチーフにしたコミカルなミディアム・ファンクミュージックとして知られています。
WWEスーパースターには、基本オリジナル入場テーマ曲が用意されるのが通例です。これは著作権も含めてWWEが管理しているためで、NJPW WORLDとは違い、WWE NETWORKでは、入場テーマ曲の差し替えがありません。
オリジナルではない入場曲
版権という点では日本以上にうるさいアメリカでは、WWEが音源も管理していると考えて間違いはないでしょうね。
しかしながら、ごく稀にWWEが用意したオリジナルではない入場曲を使う選手もいます。
じつはTAJIRI選手のインペリアルシティも、既成の楽曲ですし、2019年2月現在、スマックダウンで活躍しているジェフ・ハーディ選手の入場テーマ曲「Loaded」もそうです。
Jpop Dropとファンキーロボット
ヨシタツ選手の場合もそうで、ジム・ジョンストンやCFO$などのWWE契約アーティストの作品ではありません。そのため、同一楽曲がテレビCMやゲームなど、プロレス以外のジャンルで使用されている事もたくさんあり、それぞれでタイトルが異なっていたりします。ちなみに、ヨシタツ選手の入場テーマ曲は、「Jpop Drop」(Christopher Branch, Tom Haines)とも表記されています。
リミックス曲?
ファンキーロボットは、有名な例でいうと、Ubiソフトから発売された『JUST DANCE 2018』(日本未発売)にも収録されていて、iTunesでも手に入ります。が、厳密には原曲ではテクノっぽいサウンドは入っておらず、これはリミックス曲になるようです。
とはいえ、会場使用バージョンとCDなどの音源が異なることは、これまたよくある話です。WWEの会場で使用されていた曲と、全日本プロレスで使用されはじめた曲が同一アレンジのものかどうかは定かではないのですが、大きな差異はないように私には聞こえます。
ここでは混乱を避けるために、私が持っているのが、ルーファス・トーマスの「ファンキーロボット」であるため、この記事での表記は「ファンキーロボット」で統一していきます。
自己プロデュースした結果
さて、ジェフ・ハーディ選手の場合は、オリジナルのテーマ曲もあるのですが、WWE復帰後は、ハーディ・ボーイズ(兄・マット・ハーディ選手とのタッグチーム)のテーマ曲であった「Loaded」を使用しています。
新日本でも、2019年現在、既成曲に変更したウィル・オスプレイ選手の例がありますから、一概にメジャー団体に所属している選手が、オリジナルテーマ曲を使用するとは限らないのです。オスプレイ選手の場合は、オリジナルテーマ曲が用意されながら、現在の使用曲「Elatated」にしています。
新日時代はオリジナル曲
おそらくジェフ・ハーディ選手にしても、オスプレイ選手にしても、自身により似合うテーマ曲を、自己プロデュースした結果、現在の形に行き着いたのではないか、と私は考えています。オスプレイ選手の場合、版権もクリアしているようで、NJPW WORLDでも、「Elatated」は差し替えられてはいません。
ヨシタツ選手には、新日本時代にWORLD FAMOUSというオリジナル曲が用意されていましたが、活動の軸足を全日本プロレスに移してからも、しばらくはこの曲を使っていました。
しかし、2月のスターレーン大会で、ヨシタツ選手の入場テーマ曲は、再び「ファンキーロボット」に変更されていました。まあ2019年現在、新日本に戻る気もないようですし、WWEとの契約がある曲でもないのが奏功していますから、ヨシタツ選手にはこのまま「ファンキーロボット」を使っていってほしいな、と個人的には思っております。