プロレス的音楽徒然草 悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence
ベストバウト
今回は、がむしゃらプロレス大賞’2020-‘2021受賞記念と言うことで、ベストバウト(土屋クレイジー&YASU vs HIROYA&トゥルエノ・ゲレーロ
ー2021/12/5 GWA無差別級タッグ選手権試合ー)に選ばれたYASU選手の現テーマ曲「 悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」のご紹介です。
「悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」は、1999年に京都府で結成した、ROTTENGRAFFTY(ロットングラフティー)という日本のミクスチャーロックバンドのメジャー第一弾シングルです。
「悪巧み」は本家「公認」
「悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」は坂本龍一教授による「戦場のメリークリスマスのテーマ」にROTTENGRAFFTY流のアレンジを施し、それにオリジナル曲の「悪巧み」を融合させた意欲作です。
2002年11月にリリースされると、そのインパクトは各地で話題となったそうです。ちなみに「悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」は、本家・坂本教授「公認」の楽曲になっています。
ラップとプロレスは
ただ、私が知る限り、ラップとプロレス入場テーマ曲というのは、意外と食い合わせが悪いようです。
近年ですと、プロレスリングNOAHの中嶋勝彦選手の「KICK START」など数例ありますが、メジャーになった曲はわずかしかないのです。
異色のタッグ
「KICK START」はよくよく調べてみると、彼の人生やファイトスタイルに感銘を受けたK-FORCEさんが、インスパイアされて作られたようです。そりゃ中嶋選手のイメージにはあっているはずです。
とはいえ、「KICK START」は異色のタッグという紹介もされているようで、ラップとプロレスは世間的にも「珍しいタッグ」という捉えられ方をされているようです。
選曲したのは
「KICK START」は、中嶋選手のために書き下ろされた曲ですが、「悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」は、既存の楽曲で、YASU選手のためのオリジナル楽曲ではありません。
でもこの曲を選曲したのはYASU選手本人で間違いないのです。
もともと「悪巧み」は
もともとYASU選手は、Merry Christmas Mr.Lawrenceのアレンジバージョンを入場テーマ曲に使ってきました。
とはいっても以前、YASU選手本人に聞いてみたところ、この曲の大元が「戦場のメリークリスマス」という映画であったことは、知っていたものの、選曲当時、映画自体は見たことがないといっていました。
センスは抜群
ということになると、この曲を選んだYASU選手のセンスは抜群といわざるを得ません。このあたりがほかの格闘技にない、プロレスラー独特の感性だなと私は思います。
ちなみに「悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」に入場曲を変えても元ネタの「戦場のメリークリスマス」自体は変えていないのもミソです。ちなみに曲を変えたのは、YASU選手がヒールターンし、GWOというユニットに加入してからで、GWO解散後も一貫して使い続けています。
支持され記憶に残っていくから
パロディをやる選手はあえて意図的に、元ネタの選手のテーマ曲を使いますが、そうでない場合は自身で選んだり、スタッフが選んだりと入場テーマ曲の選び方は千差万別です。
ですが、「この選手にはこれ!」と思えるものを皆、独自の感性で引っ張ってくるのはプロもアマも変わらないですね。
お客さんに支持され記憶に残っていくからこそ、こうした記事も書けるわけですから。
2022年4月より
2022年4月よりYASU選手はデビュー時より使用していた「戦場のメリークリスマス・WaterGate」のバージョンに戻しています。
こちらは曲自体が長いので、出だしはだいぶんカットした形で使用されています。