[プロレス旅日記] 1990年代の大阪遠征③WWFマニアツアーの惨劇

1990年代の大阪遠征

1990年代の大阪遠征③WWFマニアツアーの惨劇

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マニアツアー最終戦

大阪の旅ももちろん旅の想い出は試合ありきです。

今回はWWFが日本ではじめて単独興行を行ったマニアツアーの大阪城ホール大会の話です。

この日は朝イチではなく、普通にデイタイムの新幹線で行くことにしました。

WWFグッズを買うため

途中新山口で待ち時間を利用してATMから余分にお金を引き出しました。

目的はWWFグッズを買うためです。

普段私はパンフ以外のグッズは買わないようにしています。

次はいつくるかわからない

プロレスグッズはただでさえ場所をとるのに、あれもこれも買い求めていてはキリがないからです。

しかし、WWFとなれば話は別です。

これを逃せば次のチャンスはいつくるかわかりません。

ヒットマンシェードがほしかった

当時はヒットマン・ブレッドハートが台頭していた時代で、彼が入場時で使用していたヒットマンシェード(サングラス)がとてもかっこよくてレプリカでもいいから欲しかったのです。

だが、しかし!

大阪城ホールについてびっくり!

パンフ以外は完売・・・

グッズはパンフ以外はほぼ完売!

あるのは売れ残りだけでした。マニアツアーは東京からまわり、最終戦が大阪でした。

それまでに用意した商品がなくなっていたのです。

テンションだださがり

当然ヒットマンシェードがあるはずもなく、私は試合開始前から既にテンションだだ下がりでした。

それだけではありません。

中に入るとあろうことか広い広い大阪城ホールの二階はガラガラ。

客より係員の方が

「まあ、試合前だから仕方ないのかな?」と思っていたら、あにはからんや、とうとうこの空白は最後まで埋まりませんでした。

ぶっちゃけ客より係員のほうが多かったですからね。

ツアーが失敗した原因

のちのち考えてみると、このツアーが失敗した原因は、

(1)コンサートを主にやっているプロモーターがでがけていて、プロレスのことはよくわかっていなかった
(2)WWFサイドはノーテレビのローカル大会のつもりできたにすぎなかったため、セットもごく普通で淡々と試合を提供したに過ぎなかった。また、天龍などの日本で知名度のある選手を出せば会場は埋まると見誤っていた。
(3)ファンはマニアツアーということでレッスルマニア級の演出を期待していたのに、アメリカ直輸入のWWFを見られず失望した

というところにあったように思います。

やりようによっては

今考えると、ヒットマンとマッチョマン・ランディ・サベージの豪華タッグや、アランドラ・ブレイズ対ブル中野の定番試合。

そして白使になる前の新崎人生がアンダーテイカーとシングル初対決するカードに、とどめは時間差バトルロイヤルであるロイヤルランブルという、やりようによってはめちゃくちゃ成功していただろう要素はいっぱいあったのです。

とんだ塩興行

当時の首脳陣がファンの期待を見誤ったばかりにとんだ塩興業になってしまったのです。

その最たるものがメインの天龍対ヨコズナのシングルマッチでした。

当時は四天王プロレス全盛の時代で不透明決着が何より嫌われていた時代でもありました。

永遠に幻のカード

試合後おさまりのつかない観客にWWF側は「この続きは必ず行う」と釈明したものの、英語だったこともあって伝わり切れず、しかものちにヨコズナ自身が亡くなってしまったため、このカードは永遠に幻のカードとなってしまったのです。

このマニアツアーに参加した故・クラッシャーバンバンビガロは「WWFの最大のミステイクは首脳陣が日本のファンの要求を完全に把握しなかったことだ」とコメントしています。

ガラガラのWWFを体験したのは

この反省を踏まえたうえで、戦略を練り直して再度WWEとして再上陸した際は大成功をおさめていています。

ついにその流れはWWEになって大阪大会が2016年12月にNXT単独で初開催されるまでにいたりました。

そう考えるとガラガラのWWFを体験できたというのは今思うと本当に貴重だったなと思います。

ゆくゆくは・・・

今や世界のWWEファン同様に日本でもチャントがあったり、日本人もエンターテインメントの楽しみ方を熟知してますからね。

ぜひ日本公演を成功させて、ゆくゆくは九州近郊にもきてほしいものです。

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