プロレススーパー人物列伝 古田信幸( Fighting Network RINGSリングアナウンサー)
RINGSのリングアナ
声優で元リングスのリングアナウンサーを担当していた古田信幸さんが、2017年8月29日にお亡くなりになられました。まだ59歳という若さでした。
アニメファン的には「銀河漂流バイファム」の敵将ミューラー役が当たり役ですが、プロレスファン的にはやはり、ファイティングネットワーク・リングスのリングアナウンサーとしての活動が何とも印象に残っています。
倍賞アナも
プロレスブログを始めるにあたり、やはりリングアナウンサーを語らないわけにはいけないと常々思っていましたが、なかなか実現できずにいました。しかし、まさかこんな形でスタートする羽目にかろうとは・・・・
実は古田さんの訃報の前に、新日本プロレスの元副社長で、創成期のリングアナウンサーでもあった倍賞鉄男さんもお亡くなりになられています。実は倍賞さんについても書きたいことがたくさんあるのですが、時期を逸してしまいました。
ですが、倍賞さんに関してはまた稿を改めようと思います。
古田コールを分析
古田さんの話に戻りましょう。リングアナとしての古田さんを私なりに分析してみました。古田さんのコールには以下のような魅力があると私は考えます。
②魅惑的な低音ボイス
③苗字をおさえめに、名前に抑揚をつけて力強くコールする
声優出身のアナ
①と②は主に声優・俳優としての古田さんの魅力にもなります。同時期にUWFインターナショナルでリングアナをされていた声優の小野坂昌也さんは、どちらかといえば、高音域のコールをしていましたが、古田さんは低音域の魅惑的なボイスが売りでした。
プロレスのリングアナの場合、多くは団体所属のスタッフや、社員であることが多く、意外にも古田さんや小野坂さんは声優からリングアナにきた草分け的存在でもありました。
抑揚のつけ方
それゆえか、抑揚のつけ方もいわゆる業界とはまた異なるものでした。一例をあげるならば、前田日明選手のコールならば、
「まえだー(抑揚抑えめ)(一拍おく)あき(ここに力点)ーらー(伸ばす)」という感じでしょうか?
なくてはならない声
実はこの抑揚のつけ方って新日本、全日本どちらの系統にもないものなんです。最初に古田さんのコールを聞いた時は戦慄が走りましたからね。
確かに前田日明選手のプロレスキャリアは新日本がスタートです。ですから、当時のリングアナである田中ケロ秀和氏のコールが耳に残っているのも事実です。
しかし、それを上書きするインパクトで、リングスになくてはならない声として定着させた古田さんの技量はもっと評価されてもよいと私は考えているのです。