プロレス的音楽徒然草 薔薇は美しく散る(NEO美威獅鬼軍のテーマ)
カバー版二曲
今回は東京女子プロレスを中心に活動する現・NEO美威獅鬼軍のテーマ「薔薇は美しく散る」のご紹介です。
私が配信や会場で確認しているのは、ヴィジュアル系ロックバンドLAREINEによるカバー版と、その後を継いで2023年7月現在使用中のなかにし静子さんがカバーされたバージョンの二曲です。
アニメ「ベルサイユのばら」OP
ですので、オリジナル版が使われたかどうかは不明なので、ここではこのカバー版を中心に取り上げます。
もともと「薔薇は美しく散る」は、テレビアニメ「ベルサイユのばら」のオープニング主題歌だった鈴木宏子さんのバージョンでした。
デビュー曲
この曲は鈴木宏子さんのデビュー曲であり、1979年11月1日にキティレコードから発売されました。
ジャケットイラストは、アニメのキャラクターデザインをてがけたアニメーター、故・荒木伸吾さんの描き下ろしです。
受験生で
アニメ「ベルサイユのばら」1979年10月10日から1980年9月3日まで日本テレビで放送されました。
この時期、私は受験生でなかなかテレビが見られずモヤモヤしていた時期でもありました。
デジタルリマスター版
ですので、しっかり見返したのは2015年5月から、NHK BSプレミアムでデジタルリマスター版が放送されたてからになります。
当初はテレビアニメ「巨人の星」の監督だった故・長浜忠夫監督が、12話まで総監督を担当し、その後は「あしたのジョー」や「エースをねらえ!」などで知られる故・出崎統監督が引き継ぎました。
非常にマッチ
後任となった出崎監督は、あまり絵を動かさない詩的な演出を特徴としており、アニメ「ベルばら」はファンのあいだで熱烈な支持を得るようになったと言われています。
主役のオスカルは田島令子さん、アンドレは故・志垣太郎さんでしたが、声優が本職でないにもかかわらず、非常にマッチしていました。
当たり役
もっとも、田島さんは1977年から放送のアメリカ合衆国製作のSFドラマ「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」の主役を吹き替え以来、声優としても活動されていました。
また、故・松本零士さんの「クイーン・エメラルダス」のエメラルダス役等「強い女性」の当たり役をもっていた実績もあったのです。
原作者描き下ろし
また、志垣さんは1975年の映画「アンデルセン童話 にんぎょ姫」での王子役をはじめ、「ベルばら」の翌年に公開された「地球へ・・・」ではソルジャー・ブルーという美青年の声を担当されています。
ちなみにLAREINEのカバー版では、原作者・池田理代子さんが描き下ろしたLAREINEの4人のカラーイラストが用いられています。
なかにし静子さんVer.
こちらでは池田理代子さんが、コーラスでゲスト参加してされています。
一方、なかにし静子さんのカバー版は2009年に発売になっている「JAPAN ANIME SONG COLLECTION Vol.8」の中の一曲です。
iTunes等で購入が可能
残念ながらWikipediaには記載がないのですが、iTunes等で購入が可能です。
オリジナルの「薔薇は美しく散る」には、後奏にアンドレ役の志垣太郎さんの台詞「ジュテーム! オスカル!!」が入っています。
比較的長めな入場
なかにし静子さんのカバー版もオリジナルを踏襲して、この台詞が入っているのですが、なかにしさんの歌唱が鈴木さんに近いモノだと私は思いました。
NEO美威獅鬼軍の入場は比較的長めですが、幸い後奏まで会場で流れたことはないようです。
なお、LAREINEのカバー版にはこの台詞自体が入っていません。
美威獅鬼軍のスタート
NEO美威獅鬼軍の大元である、美威獅鬼軍は2015年2月28日、東京女子プロレス・王子BASEMENT MONSTAR大会において、参戦中だった赤井沙希選手と清水愛選手が「東京女子の低い美意識を叩き直す」として結託したところからスタートしています。
その後、2017年1月4日、東京女子プロレス・後楽園ホール大会で、赤井選手の「ファビュラスなパートナー」である8歳のメイド・マーサが登場します。
沙希様
ここでSIN美威獅鬼軍の始動を宣言し、「美威獅鬼軍を率いる赤井沙希選手によく似た黒いコスチュームの女子レスラー」の本名が「沙希様」であることが判明します。
私が初めて美威獅鬼軍を生で見たのが、2017年8月4日のDDT新宿FACE大会でした。
NEO美威獅鬼軍結成
この当時はSIN美威獅鬼軍でしたが、2017年7月15日、東京女子プロレス・横浜ラジアントホールのオープニングに沙希様とマーサが登場し、NEO美威獅鬼軍の結成を宣言します。
NEO美威獅鬼軍としては、2019年2月23日、東京女子プロレス・新宿FACE大会で、ハイパーミサヲ選手が沙希様に「強くなるためだったらすべて捨ててもいい。あなたの強さを教えてください」と共闘を懇願し、「操」に変身します。
LAREINEのカバー版はこの時、操選手が入場テーマとして使っています。
貴重な試合
その後、2019年12月に「ハイパーミサヲ」選手が復活したため、操としての試合はわずか一年なかったことになりますが、今思うと貴重な試合を見られたなと思っています。
2020年11月20日にメイ・サン=ミッシェル選手が加入してからは事実上、メイ・サン選手と沙希様とのタッグチームみたいになっていますが、その歴史は結構長いのです。
もう一度生で
沙希様と赤井沙希選手は全くの別人と言うことで、どこから沙希様が赤井選手に「なりすましていた」?のかは不明です。
ただ、NEO美威獅鬼軍はなかなか地方にはお出ましにならない高貴な方々だったので、出来ることならもう一度生でお試合を観戦しとうございました。