OPGオールスターサミット2026
(2026年2月15日・日・岡山武道館)
イントロダクション
2024年以来2年ぶりとなる岡山武道館大会。 昨年は介護の関係や再就職、両親との死別やら、色んな事が重なり、到底いけなかったわけだが、今年は満を持しての参戦となった。
昨年、精神障害手帳をいただけた事で、JRなら片道100キロ以上の移動なら乗車賃のみ割引。岡山は当然対象になる。 ところが今はみどりの窓口が廃止になり、自動券売機でオペレーターを通じて購入するシステムになっていた。 ただ、残念ながらオペレーター対応の機械は一台しかなく、しかも前の男性客が、障害ではない何らかの割引をもたつきながらやっていたせいでかなり待たされた。
結局、自分の番になると5分程度で終わったのだが、駐車場の無料時間をすぎてしまい、オーバーした差額を支払う羽目になってしまった。 なんでもオートメ化するのはいいんだが、対人対応の方がむしろ楽だった事もたくさんあるんだよなあ。
そして、帰ったら障害年金不受理の通知書が。これで3回目。 次やるかどうかは4月以降の新職場で相談した上で。今まで全部1人でやっていたけど、つぎはそうはいかないからな! とはいえかくして新幹線チケットも手に入り、準備は整った!

今回はがむしゃらプロレスから陽樹とトゥエルノ・ゲレーロが参戦。対戦相手も非常にフレッシュ。さらにはタイトルマッチやユニット抗争などもりだくさん!見る前からワクワクしてきた。
下関→岡山武道館
本来なら8時台の新幹線に乗る予定が、二度寝から寝過ごしてしまい、やむを得ず9時台の便に。 新下関駅までは割とサクサク行けて、安い駐車場も空いていたので、寝坊した割にはホームで少し待ち時間ができるくらい余裕があった。


そして来た列車がなんと「ワンピース新幹線」。最近新幹線に乗る機会も激減していたので、かなりレアな体験。もちろん初乗車。


ワンピース新幹線とは徳山で別れ、さくらに乗り換えて一路岡山へ。 ワンピース新幹線はこだまだったので各駅停車で三駅。さくらは徳山から停車駅が3駅。山口県は無駄に広いし新幹線駅もたくさんあるからこうなってしまう。

岡山到着後、タクシー使って武道館へ。いつもだと徒歩にするのだが、今回は入退院時以来久々に利用。 理由はだいたい開場前になんかやるのがOPGだから。かくして無事武道館に到着!

第0試合
ついた途端に、いきなり武道館の玄関先で第0試合がスタート。 拡声器で出場選手が告げられ、次々と選手が登場。あちこちで乱闘を始めてしまう。


追加選手として、丹の国プロレスのジテンシャノビッチ・バイシクルスキーが急遽参戦。ビリーやWABISABIソルジャーに乗り回されながら健闘していた。


殆ど試合は見えなかったけど、時間がきたら撤収となり、うやむやのうちに試合が終了した。 なんだかわからないが、早く来て正解だった。
オープニング

開場してから、練習風景を見つつ、実況席が場を繋いでいく。まずはOPG創設メンバーによるトークショー。1988年に京都で生まれたOPGは、旗揚げ当初は5人で4試合していた、とか興味深い話が聞けた。 今年で38年という歴史があるOPGは、そこらへんのプロ団体よりすごい積み重ねがあるのだ。



オープニングアクトはムタイガーリサイタルから、ご当地アイドル令和かき娘につなぎ、佐々木良和率いるダンスチームの見事なダンスあり、と非常に賑やか。 昔のがむしゃらプロレスもこんな感じだったなあ。 そして、再び登場のムタイガーとたんじマンがOPGのテーマ曲を歌いあげ、大会はスタートした。



第1試合
シングルマッチ
○嵐弾次郎(丹の国プロレス) VS ×ハミガキ戦士たんじマン (9分18秒:アルゼンチンバックブリーカー
前OPGヘビー級王者である嵐弾次郎が第一試合から登場!対戦相手は、オープニングアクトで美声を披露したばかりのたんじマン。 個人的にはたんじマンがいつも通りな試合をするか、はたまた弾次郎に違う一面が引き出されるか?非常に興味深い一戦だと思っている。

オープニングであれだけ歌っていたのに、自分のテーマ曲までフルコーラスで歌い出すたんじマン。その間ずっとリングで待たされている弾次郎。この対比は面白かった。 ようやく試合が始まってはみたものの、序盤は弾次郎のパワーが優勢で、たんじマンも歌ほどの勢いはない。



だが、レフェリーの注意をセコンドに引きつけたたんじマンは、商売道具のはずの巨大歯ブラシを持ち出し、コーナーに詰めた弾次郎に、歯ブラシウォッシュ!

ベテランらしい姑息な手段で勝ちに来たたんじマンだったが、さすがに弾次郎もそのままやられるわけにはいかない。最後はたんじマンをガッチリとらえてアルゼンチンバックブリーカーにとり、ギブアップ勝ち。 「前チャンピオンなのに、第一試合」とか実況で散々いじられていたウサを少しでも晴らせたかもしれない。

第2試合
6人タッグ
○アントニオ片山&ザ・デブトロイヤー&ゆうき・ザ・ボウリング
VS 佐々木良和&×彰&ミル・マスカット(16分32秒:卍固め)
OPGには毎回知らない選手が出てくることがたくさんある。今回の謎枠は「ザ・デブトロイヤー」! 一応私は現役晩年とはいえ、本家デストロイヤーの試合を生観戦しているし、そもそも本家自体が忘れ去られている令和に、なんでこのチョイスしたのかがめちゃくちゃ気になるところ。 場内実況でもマスカットとデブトロイヤーの絡みを「覆面世界一決定戦」になぞらえていたが、会場のどれだけの人に伝わったんだろう?



試合はそのマスカットとデブトロイヤーが中心になって進んでいったが、途中マスカットらしく小細工を使うなど、やりたい放題。 もちろんデブトロイヤーとは4の字固めの攻防も繰り出したが、実況が力道山対デストロイヤーを例えにもちだし、混沌具合は更に深まっていく。 しかし、試合で実際奮起していたのは、旗揚げメンバーの1人にして、御歳58歳のアントニオ片山。


片山は、みずから炎のファイターで入場してくるあたり、猪木のコピーみたいに思われがちだが、実際は割とオーソドックスなスタイルの選手。 終盤、その片山が大活躍し、彰を卍固めで捕獲し、ギブアップ勝ち。ベテラン健在を示した闘いだった。

第3試合
10人タッグノーDQマッチ
○ザ・デーモン&梟雄&セクソ&閻王&ブラック・バース
with鬼羅亜、超・破壊、アサシン栗戸 VS the ISHI&マーシャル・ドラゴン&×翔太&ヒロ☆中川&ポール・ブレイザー(フリー)
(21分36秒:片エビ固め)

ブラック軍団対キビダンゴベルナブレスの全面対抗戦。こちらは試合メンバーではないものの、気になるメンバーであるアサシン栗戸の動向。 そういえば、どちらもユニットとして認識する試合は多分はじめてなんで、どんな試合になるのか、想像がつかない。ましてやここにポールまで混ざっているとなれば、カオスを極める事間違いあるまい。
キビダンゴベルナブレスは当然のように、内藤哲也の旧テーマ曲である「STARDUST」で入場してくるが、ブラック軍団はそんなのおかまいなし。入場してくるやいなや、セコンドも総出で襲いかかり、大乱闘から試合開始。 やはり多勢に無勢というか、これだけ人数差があると、キビダンゴベルナブレスの不利はどう考えても否めない。



しかし、要所要所でthe ISHIが柔術仕込みの関節技を繰り出したり、マーシャルドラゴンのキレがある蹴り、翔太の勢いなども飛び出し、見どころもたくさんあったが、いかんせん悪い上にでかいブラック軍団を止めるには至らず。

最後はセコンドのアサシン栗戸のパウダー攻撃で勢いを止められた翔太が、ブラック軍団の軍門に下る形にはなったが、これで完全決着にはならず、おそらく抗争は続いていきそうな気がしてならない。 来年あたりも武道館で見られたらどうなっているか。続きが見たいようで、そうでないような…



第4試合
6人タッグマッチ
○ZAKA&陽樹(がむしゃらプロレス)&トゥエノ・ゲレーロ(がむしゃらプロレス) VS ×山内拓也&ZEEN(RWF)&スラッガー中村(松江だんだんプロレス)
(21分28秒:デッドフルボム)
新ユニット「イェーガー」をクビになった中村が、山内たちと手を組み、イェーガーとがむしゃらプロレスのRe:ZARDとの混成チームに挑む試合。 個人的注目ポイントは最近関西近郊でよく名前を聞くRWFのZEEN。対がむしゃらという事でいえば、中村も含めて初対決になるはずなのでどうなるのか、楽しみで仕方ない。


先に出てきたのは、山内率いるベビー軍。ベビーターンした山内も新鮮だったけど、関西学プロの逸材、ZEENの存在感! 上背もあれば華もある。あれでまだ20歳とか信じられない。私の姪より歳下の人間がリングにあがる時代が来たんだな、と思うとなんとも感慨深い。 スラッガー中村もなかなかこちらでは見る機会がなかったけど、普通にいい選手だった。
スタートこそジョロキアを追放された山内と因縁深いZAKAとの対決でスタートしたが、注目ポイントのゲレーロ対ZEENのターンが巡ってきた。


双方ロープに押し込むと、ゲレーロが握手を求める。自軍コーナーやレフェリー、お客さんまで握手して、ZEENを油断させての奇襲に、まんまとはまってしまったのは若さ故の過ちか。


とはいえ、若さだけでなくZEENは素晴らしい選手である。ぜひ赤煉瓦でも見てみたい選手の一人になったのは間違いない!北九州のがむしゃらマニアにも見せてあげたい!

中村もイェーガーを見返すべく奮闘。がむしゃら勢とも非常に手があっていた。





しかし、終盤になりその中村が山内を奇襲。ZAKAは「知らない」とポーズをとるが、これは明らかに最初から中村のクビは嘘だったとしか言いようがない。

これで完全に勢いを失ってしまった山内とZEEN。2対4の構図になっては勝てるわけがない。 最後は宿敵ZAKAの手により、山内がキャンバスに叩きつけられてしまい、イェーガー圧勝。ますます勢いづいた悪の軍団を倒せる存在が現れるだろうか?


第5試合:OPGタッグ王座決定戦
ジェリーK&○長尾将来 VS グリーク&×野津朋也(松江だんだんプロレス)(16分41秒:STF)
そもそも昨年松江だんだんプロレスに流出したOPGタッグベルト。しかしタイトルホルダーが多忙のため、防衛戦が行えずに返上。

そこで名乗りをあげたのが、ジェリーK&長尾将来のラフライダーズと、グリーク&野津のイェーガータッグだったらしい。 ジェリーKとグリークはそれぞれタッグチャンピオン経験者で、ここに絡んでくるパートナー同士がどれだけ実力を発揮できるか?

グリークと野津はユニットこそ同じイェーガーだが、所属団体は違う越境コンビ。しかし、即席感はまるでなく、前半は抜群のコンビネーションで新星ラフライダースを圧倒していく。

ここでキーマンになったのがジェリーKのパートナーになった長尾である。黒タイツに黒シューズというクラシカルな若手風の見た目同様、非常に実直な試合をする。 この実直さがジワジワと自軍に流れを呼び込んでいく。もちろん機を見るに敏なジェリーKが見逃そうはずもない。



最後は宿敵野津を捕獲した長尾がSTFをガッチリ決めて、自力勝利でベルトを奪取! 新生ラフライダーズはこうして2026年好発進!

かつてOPGのタッグ職人の名をほしいままにしたジェリーKが再びその光を放ち始めた瞬間だった。

セミファイナル:OPGヘビー級選手権試合
(王者)○上原智也 VS ×鬼ヤンマ(挑戦者:丹の国プロレス)(16分50秒グリークボム)
OPGヘビー級タイトルが流出したのは、丹の国プロレスの嵐弾次郎以外にいない。その丹の国プロレスから第二の刺客として放たれたのが、鬼ヤンマ。
九州方面ではまず見られない選手だけに、2年前と比べてどれくらい成長しているか? 上原はもはやがむしゃらプロレスの常連選手なんで、実力のほどは十分理解できているし、防衛は堅いと踏んでいるが、どうなるか?

試合はいきなり鬼ヤンマのドロップキックで幕が切られた。実力差を奇襲で埋めようとするのはよくある手ではあるが、盤石のチャンピオンはそれくらいでは動じない。


比較的早い段階で、両軍セコンドがリングに乱入したが、なぜかポールだけはチャンピオンにあしらわれるというお馴染み?の展開に。わちゃわちゃした中でもちゃんとポールをあしらえるくらいの余裕を上原は持っていたのだ。


しかし、しばらくぶりにみた鬼ヤンマもいつのまにか新人の域を脱して、挑戦者らしくなっていた。自らが直訴したという今回のタイトル挑戦には秘めたる想いがたくさんあったのだろう。

そんな鬼ヤンマの気持ちを汲み取るように、序盤の介入以降はほとんど真っ向勝負で受けて立った上原の盤石なチャンピオンぶりには見ていて感心するほかなかった。
最後までしぶとく食い下がった鬼ヤンマだったが、現状の力を全て出し切っても及ばなかった。それが現実だろう。最後はチャンピオンから豪快にマットに叩きつけられて万事休す。

試合後、鬼ヤンマに語りかけるように「武道館楽しかったろ?痛かったろ?またやろう!」とチャンピオンがマイク。 全てにおいて王者の完勝だったが、いつかはそこを脅かすチャレンジャーとして、鬼ヤンマにはまた登場してほしい。

なお、試合後登場したグリークが来年の武道館で、上原に王座戦を要求。チャンピオンもこれを受諾したが、実況がいうように年内にタイトルを落とさなければ、の話。果たして上原は、盟友との約束通り来年の武道館に辿り着けるだろうか。

メインイベント:OPGジュニアヘビー級王者決定トーナメント決勝戦
×グレートムタイガー VS ○西江悠
(16分51秒:雪崩式ユタカニック)
ここまで空位のジュニアヘビー級タイトルを巡って、トーナメントが開催され、勝ち上がってきたのが、西江とOPG総帥グレートムタイガー。 そもそもいまだに石段上がりやスクワット、腕立てなど年齢的に考えられない練習メニューを日々こなして、SNSに公開しているムタイガーを、そこらへんのレジェンド選手と一緒にしない方がいい。
もちろんそれは西江だって百も承知のはず。ヘビー級タイトルマッチを差し置いてメインにきた意味が問われる試合である。

大会前のアナウンスで西江が対ムタイガー戦勝ち星なしという告白をしたら、ムタイガーも旗揚げ以来シングル戴冠歴がないという意外な告白からスタート。

ムタイガーはチャレンジしたことはあるみたいだが、当時チャンピオンだった、現DDTの伊橋剛太に負けてから、チャンスがなかったという。 こうして、この試合は西江のムタイガー越え、ムタイガーのシングル初戴冠という二つのテーマが交錯する試合となったのである。

試合はいかにもなクラシカルスタイルのプロレスに、ちょいちょい今風の技を挟んでいく、なかなか見応えある内容になっていった。

そもそも実況席からも引退の二文字をちらつかせられているムタイガーは、年齢のわりに驚異的な体力を誇り、現役の教師として毎日高校生にアマレスを教えている選手。 そんじょそこらのレジェンドや、基礎のできてないプロ選手なんかより遥かにものすごい実力がある。


だからこそ、年齢的にもかなり若い西江がムタイガーにチャレンジする形になるのもある意味仕方ない事なのである。本当に両者には差がなかったし、これぞOPGという試合内容だった。見ているこちらも引き摺り込まれたし、力の差はなかったと思う。


しかし、西江が最後に繰り出した雪崩式ユタカニックはこれ以上ない決まり方だったし、あれで返されていたらムタイガーの勝ちで終わっていただろう。

それくらい僅差だったが、勝ったのは西江。見事にジュニアチャンピオンに返り咲いた。素晴らしい試合だったと思う。
エンディング

対ムタイガー初勝利に感極まった西江は涙ながらにマイク。 タイトルに相応しい選手になると宣言。 一方ムタイガーは現役続行宣言。再びベルトは狙うらしい。 ノーサイドで健闘を称え合い、最後は「1.2.3.ダー!」で締めとなった。




後記

帰りは約25分かけて武道館から徒歩で岡山駅へ。 行きは曇っていた空も夕方には青空に!さすが晴れの国岡山。 実は駅から武道館までは片道約3500歩。毎週一万歩の習慣をつけていると、実はそう大した事ではないのだ。



駅について、まだ発車まで時間があったので、駅ビルで遅い昼飯。岡山ラーメンを食べて帰るのが、なんとなくルーティンになってしまった。 帰りは新山口で乗り継いで新下関へ。しかし次のこだまがくるまでは40分以上待たねばならない。小倉よりは距離的に岡山に近いのに、家に帰り着くのは小倉より遅いのが下関の不便なところなのである。


ただ、幸い寒さも感じなかったため、ベンチに座ってこの観戦記を書いていた。 そうこうしているうちに、乗り継ぎの便がきて、30分後無事新下関につき、そこから更に20分運転してようやく帰宅となった。 思ったより寒くなかったし、何よりどの試合も内容が素晴らしい大会だった。

本当に観に行けてよかった。体調や私生活で困難な時期もあったが、素晴らしい大会にパワーをもらった。 「本当に行けてよかった」。そう心から思える一日だった。また来年、この場所へ。

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