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[アニメ感想] 2018年春アニメ完走分感想文 ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-

絶望から生まれるスパイラルと戦う『ピリオド』を目指して修行中のハル。仲間ともに休暇のキャンプから戻ってみると、所属する第8支部の門は固く閉ざされていた。謎の地図を頼りに裏路地へとやってきたハルたちの前に現れたのは、やつれた顔のアークエンド第8支部のカンパネルラ、そして支部長のエーリカだった。(あらすじは公式HPより)

ヤバイネタをぶちこんでくる

春アニメでは個人的ダークホースにして、一躍注目に値する傑作になった作品。原作はゲームらしいが、アニメ版「ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-」には、一見RPG風のユルイ冒険活劇にみせかけて、こまかい仕掛けが施されているところが最大の魅力だと思っている。

私が感じる「ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-」の魅力とは

①時には風刺レベルのヤバイネタをストーリーに絡めてぶちこんでくるヤバさ
②ポンコツパーティのピリオドと、それを阻止するワイズマンとのやりとりが秀逸
③オープニング、エンディング曲が名曲

①は、第七話「あにまるトモダチ」のけものフレンズ騒動ネタや、人造人間が組織を乗っ取る話に、スマホネタを被せてきたり、と一見やりたい放題にみえて、実は元ネタがわからなくても楽しめるストーリーに仕上げていた第九話「膨張する銀河」などが秀逸だと思っている。

魅力的なワイズマン

特に第7話のけもフレネタは、中盤まで爆笑しつつも、後半ではけもフレ騒動まで話の中に落としこんで、「理想的な結末」まで描いて見せたことには驚かされたし、第9話ではGALAXY(銀河)の膨張騒動やアンドロイド対アップルといったスマホネタまでさらっといれていて、しかも何気に究極超人あ~るのネタまでぶち込んでいた。

更にこれらのエピソードは元ネタがわからなくても楽しめる作りになっていたこと。元ネタがわからないと楽しめない作品というのはそもそも商業ベースでは作ってはいけないし、単なるパロディなら同人誌だってできる。そこに風刺の精神まで織り込んでなおかつ傷つく可能性を最大限におさえた?ストーリーは、安易な思いつきではなかなかできないプロの技でもある。

②のピリオドとワイズマンのやりとりは、ピリオドの依頼を邪魔しにくるワイズマンがまるで○ーパー戦隊のような登場をするくだりからして、既に捻れているのだが、それでいてなぜか憎めないキャラ設定は、タイムボカンの三悪を彷彿とさせる。

③は、特にテーマ曲まであるワイズマンがあたかも「主人公」のように扱われている時点で、このキャラたちに対するスタッフの深い愛情がうかがえる。これはまた後述しよう。

絶望の連鎖にピリオドを打つ

とまあ、このように一見すると、割とありがちな題材をひたすら真摯に丁寧に作り上げたことで、オンリーワンな作品に昇華させたことは特筆に値する。声優陣もベテランから若手まで実力派を揃えて、キャストも楽しんで演じている様子が伺える。

最終回は「原点」?の冒険ものに回帰したかのような、熱量のあるラストで「絶望の連鎖にピリオドを打つ」というかっこいいセリフまで登場するくらいの格好良さ。

あまりにきれいな「最終回」だったので、「終わりなき螺旋の物語じゃないじゃん」と思っていたら、最後の最後で「終わりなき」の部分が「回収」されるという、これ以上ないエンディング(ついでに冒頭のウルトラセブンのパロディまで回収している)。いや、おそれいった・・・・。

まさか最終回でオープニングが二回かかるとは想像もしていなかったが、11話まで使われた「ワイズマンのテーマ」は今期一番の「中毒曲」。もともと随所に戦隊もののオマージュが入っているのだが、作詞にスーパー戦隊を多く手掛けている藤林聖子さんが入っていることもあって、一味違う「電波ソング」になっている。聞いていると結構クセになるのだ。

正直私も最初は全く眼中になかったのだが、見るにつれてどんどんハマっていった。作画も丁寧だし、もとネタを知ってから見ても楽しめる。それが「ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-」だと私は思っている。

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